そんな現実的な話してないでもっと夢のある話をしましょうよ。
一一一一一一一一一一
喫煙所で煙草を吸う。
繁った葉の隙間から溢れる木漏れ日が心地よい。
一一一一一一一一一一
「先輩、また吸ってるんですか?」
「別にいいだろ?こっちだって吸いたくて吸ってる訳じゃねぇんだからさ。」
「そうなんですか?」
「吸わねぇと死ぬから吸ってんだよ。」
「屁理屈はやめてください!」
「ハッハッハ」
「笑わないでください!!」
「……」
「……黙らないでください。からかっているんでしょう? 」
「バレた?」
「最初からわかってましたよ。先輩が『吸いたくて吸ってる訳じゃねぇんだからさ』って言ったときからバレバレですよ。」
「そうか……。練s」
「練習なんてしなくていいですからね!」
「で、どうしたんだ?」
「何がです?」
「何か用事があってきたんだろ?」
「最近先輩部室に来てないから、次いつ来れるかな~?って思って。」
「暫く忙しいな。今、教育基本法と指導要領の理科と総則を丸暗記してるところだからな。」
「そんなにがんばらなくても先輩なら受かるんじゃないんですか?」
「だとしても、覚えておいて損はないだろ?」
「そうかもしれませんけど……」
「なんだ?俺が部室に来なくて寂しいのか?」
「そうですね。」
「女心ってもんはわかんねぇな。」
「そうですか?先輩と変わらないですよ。」
「そうか?」
「少なくとも私たちは変なものが好きなんですから。」
「まぁ、そうだな。」
「思い出しました。」
「何をだ?」
「先輩への用事です。今度サークルで旅行にいくことになったんですよ。」
「どこにいくんだ?」
「長野ですよ。諏訪大社に行きたいって前々から思っていたので夏休みの期間を使っていくことにしました。……先輩も来ますよね?」
「残念ながら忙しいんでな。それに、諏訪神社なら地元だから帰郷したときにでもお参りしておくさ。」
「諏訪神社じゃなくて諏訪大社だから意味があるんですよ!しかも最近はかわいい絵馬もあるらしいですし。」
「無理だっていってるだろ。夏休みは試験勉強で忙しいんだよ。」
「そうですか……。じゃあお土産楽しみにしててくださいね。」
「じゃあな、ハーン。」
「先輩、「メリーって呼んでください。」っていつも言ってますよね?」
「いいだろ?あだ名なんて小恥ずかしいしな。」
「私が嫌なんですよ!」
「マエリベリーも言いにくいしな……。」
「だから、メリーって呼んでください。」
「だからメリーって呼ぶのは小恥ずかしいんだよ。もういっそ日本人らしい名前考えたらどうだ?それなら呼びやすいしな。」
「なるほど……。じゃあ……」
「ん?」
「仮名考えますから。その時は下の名前で呼んでくださいね!」
「……わかったよ。」