見上~げてごらん~。
私~がい~ます~。
一一一一一一一一一一
部室にいくと後輩が机に突っ伏してました。
一一一一一一一一一一
「なにしてんだ?」
「あっ先輩、ちーっす……」
「レポートが終わんねぇのか?」
「はい。」
「担当は?」
「岡山さんです。」
「内容はヒモ理論と相対性についてです。」
「難しくねぇよ。」
「先輩は頭がいいからそんなこと言うんですよ!」
「そうじゃなくて岡山さんは配布資料の内容をどれだけ自分で推敲できるかでレポート見てるんだよ。……プリントもらっただろ?」
「はい。トンデモ物理学ですね。」
「それは通称だろ?」
「先輩も知ってるんですか?」
「当たり前だろ。俺も去年その課題やってんだよ。」
「あの~、よければ~……」
「見せねぇぞ。」
「何でですか!?かわいい後輩がこんなに頼んでいるのに……。」
「『かわいい』後輩ならな。」
「かわいくないって言うんですか?」
「容姿的にはかわいいだろ。でもお前には後輩としてのあどけなさとかが一切ないんだよ。」
「ひどーい。そんなこと言うんだったらメリーに言いつけますからね。」
「小泉にでも言いつけてろ。」
「小泉って誰ですか?」
「ハーンのことだよ。」
「小泉……ハーン…………。なるほどですね。」
「ハーンって呼ばれるのは嫌いらしいからな。」
「けど、メリーはどっちかと言うと『八雲』の方が似合いますよ。……小泉ってなんか堅物なイメージです。」
「なるほど……一理あるな。じゃあ、下の名前はどうする?」
「マエリベリーのベリーから『紫』ってのはどうです?」
「むらさきって呼びづらくないか?」
「じゃあ、むらさきと書いてゆかりと呼ばせたらどうです?」
「なるほど……一捻りした感じがあいつらしいな。」
「ですよね!」
「じゃあ、あいつのことはこれから『八雲 紫』って呼ぶことにするか。」
「それ私もですか?」
「いや、メリーって呼び名は嫌いじゃないらしいし、お前はそのままでいいだろ。」
「わっかりましたー。」
「さてと……」
「帰るんですか?」
「明日、地元に戻るんだよ。」
「地元で受けるんですか?」
「まぁな。それで今日は必要なものを取りに来たんだよ。」
「やっぱり長野は行かないんですか?」
「一番詰め込む時期だからな。お前らと遊んでる暇はないんだよ。」
「先輩来ないと退屈ですよ。」
「お前ら、今回しつこくないか?俺が旅行に行かないことなんて何回もあっただろ?」
「そうなんですけどね……。なんか今回は一緒に来てほしいな~って思うんですよ。」
「そうか……」
「あっそうだ!!」
「どうしたんだ?」
「今日先輩の家で激励会しましょうよ。」
「レポートは?」
「あっ……」
「仕方ないから教えてやる。だから俺んちに来い。」
「ありがとうございます。じゃあ、焼酎と日本酒どっちがいいですか。」
「焼酎で頼む。」
「はーい。」