裏切られました。壊されました。
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布都をいじっていると亡霊が現れました。
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「なにやってんの?」
「楽しいことだよ」
「そのちっさいの、うちのなんで返してもらっていいか?」
「もちろんそのつもりだよ。持ち帰る気はないさ。」
「それなら問題ないね。いじり終わった頃にまた来るからそのときにでも返してくれ」
布「二人とも我を猫みたいに扱うな!」
「それは違うぞ」
「あぁ、そうだな」
「借りた猫はもっとおとなしいな」
「その通りだ、布都。貸した猫はもっと静かだ」
布「屠自古までそんなことを言うのか!?」
「仲が良さそうで何よりだな」
「そうか?私はこいつに裏切られたんだぞ?」
「もう許してるんだろ?」
「許したというより帳消しにしてやったんだ。こんな便利な体を貰えたしな」
「それは何よりだ」
「それに元々布都と私は同じ志を持つもの同志だ。長い目で見ればこうやっていた方があの人のためにもなるしな。……ということを自分に言い聞かせている」
「そこまでして自分に理解させる必要もないだろう」
「あの人には迷惑をかけたくないんだよ。わかるだろ?」
「生まれてこの方迷惑をかけられ続けたからな、迷惑かける側の心なんてわかんねぇよ」
「生意気だね」
「不思議だな。」
「何が?」
「最近、貶されてばかりな気がするんだ」
「あんたがけなされるようなことをするからじゃない?」
「そうなのか?」
「無自覚の悪ほど怖いものはないよ」
「無邪気と言え」
「無邪気なんて年じゃないでしょ?」
「男はいつまでたっても子供なんだよ」
「屁理屈ね」
「それもよく言われるな」
「はぁ……」
「苦労人ポジションは疲れるよな」
「それはお前も苦労人だったら使える言葉だ」
「俺は苦労人ポジションだろ?」
「自分で認められる苦労は苦労のうちに入らない」
「だろうな」
「それでもお前は『頑張ったから褒めてください』というのか?」
「褒めてくださいとまで言うつもりはないさ。それに俺は褒められることになれてないんだよ」
「ほぅ……。楽しい話か?」
「お前が楽しいなら楽しい話だろうな」
「聞こうじゃないか」
「高校に合格したとき、親に内申が高ければ推薦で行けたと言われた。校内のテストで一位になったとき、親に全教科満点取れなかったのか?と聞かれた。大学に推薦で合格したとき、親に海外の大学の方が経歴に箔がつくと嘲笑われた。教師になると言ったとき、親に勘当するぞと脅された。」
「反抗しようと思わなかったのか?」
「今、口にくわえてるこれが俺の精一杯の反抗なんだよ」
「ヘタレは嫌いだ」
「俺も気が強い女は嫌いだ」
「私は好きになった相手には尽くすタイプだぞ」
「好きじゃない男に対しても優しくしているなら考えてやるよ」
「お前は結婚できそうもないな」
「それもよく言われてるよ」