東方友煙記(完結済)   作:まっまっマグロ!

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蘇我屠自古の場合

裏切られました。壊されました。

 

――――――――――

 

布都をいじっていると亡霊が現れました。

 

――――――――――

 

「なにやってんの?」

 

「楽しいことだよ」

 

「そのちっさいの、うちのなんで返してもらっていいか?」

 

「もちろんそのつもりだよ。持ち帰る気はないさ。」

 

「それなら問題ないね。いじり終わった頃にまた来るからそのときにでも返してくれ」

 

布「二人とも我を猫みたいに扱うな!」

 

「それは違うぞ」

 

「あぁ、そうだな」

 

「借りた猫はもっとおとなしいな」

 

「その通りだ、布都。貸した猫はもっと静かだ」

 

布「屠自古までそんなことを言うのか!?」

 

「仲が良さそうで何よりだな」

 

「そうか?私はこいつに裏切られたんだぞ?」

 

「もう許してるんだろ?」

 

「許したというより帳消しにしてやったんだ。こんな便利な体を貰えたしな」

 

「それは何よりだ」

 

「それに元々布都と私は同じ志を持つもの同志だ。長い目で見ればこうやっていた方があの人のためにもなるしな。……ということを自分に言い聞かせている」

 

「そこまでして自分に理解させる必要もないだろう」

 

「あの人には迷惑をかけたくないんだよ。わかるだろ?」

 

「生まれてこの方迷惑をかけられ続けたからな、迷惑かける側の心なんてわかんねぇよ」

 

「生意気だね」

 

「不思議だな。」

 

「何が?」

 

「最近、貶されてばかりな気がするんだ」

 

「あんたがけなされるようなことをするからじゃない?」

 

「そうなのか?」

 

「無自覚の悪ほど怖いものはないよ」

 

「無邪気と言え」

 

「無邪気なんて年じゃないでしょ?」

 

「男はいつまでたっても子供なんだよ」

 

「屁理屈ね」

 

「それもよく言われるな」

 

「はぁ……」

 

「苦労人ポジションは疲れるよな」

「それはお前も苦労人だったら使える言葉だ」

 

「俺は苦労人ポジションだろ?」

 

「自分で認められる苦労は苦労のうちに入らない」

 

「だろうな」

 

「それでもお前は『頑張ったから褒めてください』というのか?」

 

「褒めてくださいとまで言うつもりはないさ。それに俺は褒められることになれてないんだよ」

 

「ほぅ……。楽しい話か?」

 

「お前が楽しいなら楽しい話だろうな」

 

「聞こうじゃないか」

 

「高校に合格したとき、親に内申が高ければ推薦で行けたと言われた。校内のテストで一位になったとき、親に全教科満点取れなかったのか?と聞かれた。大学に推薦で合格したとき、親に海外の大学の方が経歴に箔がつくと嘲笑われた。教師になると言ったとき、親に勘当するぞと脅された。」

 

「反抗しようと思わなかったのか?」

 

「今、口にくわえてるこれが俺の精一杯の反抗なんだよ」

 

「ヘタレは嫌いだ」

 

「俺も気が強い女は嫌いだ」

 

「私は好きになった相手には尽くすタイプだぞ」

 

「好きじゃない男に対しても優しくしているなら考えてやるよ」

 

「お前は結婚できそうもないな」

 

「それもよく言われてるよ」

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