東方友煙記(完結済)   作:まっまっマグロ!

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豊聡耳神子の場合

和をもって貴しとなす

 

意味は「変な争いしてねぇで俺に従え」です

 

――――――――――

 

幽霊につれられ、廟へと向かう。くわえた煙草からは俺の通った道筋を示すかのように煙が漂っていた

 

――――――――――

 

「とりあえず火を消せ。火付け役はこれ以上必要ない」

 

「わかってるよ」

 

「よく来たな。まずは礼を言わさせてもらう。今回の件、大事にならぬよう布都をなだめてくれたと聞いたぞ。助かった」

 

「昔からガキの扱いには慣れてるだけだよ。煩いのは嫌いなんだ」

 

「貴方もよく嘘をつくよな」

 

「大人は嘘をつくもんなんだよ」

 

「そして必要もない減らず口を叩く」

 

「大人は格好つけないと生きていけないんだよ」

 

「格好つけたがる年頃はとうに過ぎたはずだと思うんだが?」

 

「格好いいのと格好つけるのと格好つけたがるのは全部違うんだよ」

 

「ほぅ……では貴方は自身が格好いいと言うのか?」

 

「……格好つけたがってるんだよ」

 

「クックックッ……」

 

「笑うなよ……」

 

「これが笑わずにいれるか。格好つけたがりの格好悪い行く末など笑い種以外の何物でもない」

 

「お前にとっては笑いの種かも知れねぇけどな、こちとらありもしねぇカリスマを必死に捻り出してるんだよ」

 

「私の言い方が悪かったのなら申し訳ない。訂正しよう。一生懸命頑張るダサい男は嫌いではないぞ。」

 

「ダサいって……」

 

「ん?私なりに評価したつもりだぞ。貴方はいつも何かと闘っていて、強大な力をもつそれに挑み、いつもされるがままにされている。違うか?」

 

「違わないさ」

 

「私は負けたお前さんを見て格好悪いとは思わん。格好つけようと必死になって格好つけられなかった貴方は格好悪いものではないと思う。ただそれだけだ」

 

「格好つけられなかった男は格好悪いんだよ」

 

「それが間違っているのだ。国のために勇ましく闘った兵を誰が笑うか?誰にも笑えないんだ」

 

「お国のためなんて大義は俺にはねぇよ。守るとしたら……俺を守るために格好つけてるんだよ」

 

「ふむ、好いてる女子の前でみっともない姿はさらしたくないということかな?」

 

「勝手にそう思ってくれ」

 

「貴方に好いてる女子がいるのであればそれはきっといい女なんだろうな」

 

「そんなことねぇよ。俺はそんな人徳者でも人格者でもねぇよ」

 

「謙遜する人間は嫌いじゃない。しかし自身を卑下することで周りの人も卑下してしまうことにならぬよう気を付けろ。お前が自身を見下してどうなる?その程度の男に好かれた女子はどうなる?」

 

「……わかったよ。……俺ほどの男が好きになる女だからな、それはもう最高の女だよ……。……これでいいか?」

 

「言い切るとは大胆な男だな……」

 

「もう勝手にしてくれよ……」

 

「で、貴方の好きな女子とはどんな風なんだ?かわいい系か?クール系か?甘えたがりか?」

 

「何でそんなに食いつくんだよ……」

 

「乙女は他人の恋の話が主食なのよ」

 

「せめて口調は統一してくれ、どっちが本当のお前かわからん」

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