前を向けば貴方がいる。
後ろを向けばあの子がいる。
一昔前の楽しかった頃の話ですよ。
一一一一一一一一一一
紫は旅行にいきたいらしいです。
一一一一一一一一一一
「行きましょうよ。」
「服はどうするんだ?この格好じゃ周りの目を引くぞ。」
「適当な服をここに用意してあります。」
「身分証明はどうするんだ?」
「ここに適当に作った保険証と免許証があります。下手に目立つことをしなければばれないはずです。」
「金は?」
「コツコツ貯めた貯蓄がここにあります。7桁はあるはずです。」
「……ハァ」
「諦めましたか?」
「日程は?」
「ここにあります。」
「ここの移動はどうするんだ?長野から京都、京都から佐賀は遠すぎるだろ。」
「スキマで。」
「寝泊まりは?」
「もちろんスキマでここに帰ってきます。」
「……ハァ」
「いい加減諦めてください。」
「わかったよ。お前には勝てない。」
「ものわかりがよくて助かります。」
「皮肉だろ?」
「もちろんです。」
~~~~~~
「着替えたぞ。」
「フフっ」
「なんだ?」
「昔と変わらないんですね。」
「飾りっぽい服は苦手なんだよ。」
「そうでしたね。」
「それじゃあ行こうか。」
「嫌がっていた割りにはノリノリですね。」
「お前からは逃げられないってことがわかったからな。」
「そんなことは置いておいて早速行きまさょうか。」
「紫。」
「何ですか?」
「外にいる間はその話し方やめてくれ。」
「何でって聞くまででもないですね。」
「あぁ、そうしてくれると助かる。」
「それじゃあ、いきましょう。」
~~~~~~
「着きましたよ、先輩。」
「そうだな。思ったよりも長かったな。」
「何言ってるんですか?先輩はずっと寝てたじゃないですか?」
「いいだろ?昨日もずっと本読んでたんだからな。それにあの電車揺れないから寝やすかったんだよ。」
「確かにリニアは振動も少ないですし寝るには最適ですけど……」
「メリーは電車のっている間ずっと寂しそうにしてたけど何かあったのかな~?」
「蓮子、あなたも寝るからでしょ?二人とも滋賀に入った辺りからずっと寝てるから退屈だったのよ。」
「まぁまぁ。そんなことよりとりあえず荷物置きに行かないか?重たくて堪らん。」
「何言ってるんですか?これからバスですよ。」
「バスか……。」
「宇佐見どうしたんだ?」
「いや、着いたと思ったのにまだまだ移動かと思うと……。」
「仕方ないでしょ?諏訪大社の近くに泊まりたいって言ったのは蓮子でしょ?」
「それはそうだけど……」
「……おい、乗るバスってあれじゃないのか?」
「蓮子!先輩!走って!!あれ逃したら一時間は来ないわよ!」
「待てってこっちは寝起きで体がだるいんだぞ。」
「知りませんよ。先輩が寝るからでしょ。」
「ほら、先輩。走って走って。」
「はいはい。」
~~~~~~
「す~わた~いしゃ~!」
「楽しそうで何よりだな。」
「相模さん、ここ禁煙ですよ。」
「はいはい。」
「来ちゃいましたね。諏訪大社。」
「いつもより楽しそうだな。」
「いいじゃないですか。楽しまなきゃ損ですよ。」
「そんなもんか?」
「そうですよ。そっかくの旅行なんだから楽しみましょうよ。」
「それもそうだな。」
「ほら、相模さん見てください。かわいい絵馬がありますよ。」タッタッタッ
「あんまりはしゃぎすぎると迷子になるぞ。」