まれびとの旅   作:サブレ.

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第四十五話

テンション上がった勢いのままに、悟飯の同行を了承してしまった。

とりあえず、神様の乗ってきた宇宙船を先遣隊用に、悟空の使ってたアタックボールを本陣の宇宙船として改造してもらうように依頼する。

ラディッツとナッパの宇宙船と神様のは万が一のための保険としてカプセルにして持ち運ぶことにしたからだ。ちょっと考えもあるしな。

ナメック星には大昔に一度行ったことがあるので座標を教えて、あとは待つだけ。

ナメック星人の願い玉なんてものがあるなんて、昔は考えもしなかったなあ。

 

「随分と慎重だな」

「サイヤ人とフリーザを敵に回すなら、保険はどれだけあっても足りないってことはないしな」

 

あと、重力装置も作ってもらった。なぜなら、地球の重力軽いんだよね。界王星の環境をもとに作ってもらったそれのおかげで鍛錬が効率良くなる。いえい。

完成までに十日くれと言われたので、素直に待つことにした。その間、可能な限り気の補充をしつつ、悟飯や悟空と鍛錬したり、他にもいろいろして過ごす。

 

「いいか悟空。サイヤ人の特性として、死にかけた状態から復活すると戦闘力が劇的に上がるというものがある」

「へえっ」

「もちろん限界はあるし、それだけに頼るのは良くない。ただほら、俺こないだの戦闘でやや死にかけただろ?その後の俺の戦闘力はまあまあ上がった」

「マレビト、いっつも気を消してるからよくわかんねえ」

「仕方ないだろ垂れ流しの気とかもったいないじゃんか」

 

数値にして一万くらいにまで上がったかな。病気のことを考えると頭が痛くなるくらいの上がりっぷりだけど、後のインフレさらに怖い。超サイヤ人にナンバリングって戦闘力どこまで上がるんだ。そして俺の身体はどこまで持つのやら。

 

「せっかくラディッツっていう同格のサイヤ人の兄貴がいるんだから、楽しくやるといいよ」

「わかってるって。界王星でも楽しかったし。そういや、界王様がオラの父ちゃんのこと知ってたぞ」

「まあラディッツの界王星コネクションはバーダック由来だろうしな」

 

どおりで界王様の話が早かったはずである。

というかバーダックの神様就任を知らなかったら色々と心配になるところだった。

今はどこで何やってんだろうな。

 

「どんなやつか気になるのか?」

「ちょっと」

「じゃあちょっとだけ。悟空と同じく奥さん一筋」

 

と言ったら、悟空がちょっとだけ照れたようにそっぽを向いたので笑った。

 

+++++

 

十日間は長いようであっという間だった。

神様の方の宇宙船はナメック語でしか動かないのでナメック語使える俺が動かすことになる。あと、ナッパのアタックボールをカプセルにしてもらった。

いやー、にしてもデカいなあ。クリリン、悟飯、ピッコロ。説明担当のブルマ。そしてお見送りが何人か。

 

「あんた、ナメック語話せるの?」

「昔ナメック星に滞在してた時期があるからな。実のところ初代ピッコロ大魔王を見たときの感想もナメック星人じゃねえかだし」

 

勉強は嫌いではないので、色々学べたのは中々良い経験になった。当時のナメック星人の文化遺産漁っていいって許可貰ったから色々好き勝手やったなあ。あれは楽しかった。あの時のナメック星人、今も生きてるんだろうか。

ブルマから貰ったカプセルをポケットに入れて、剣の手入れもバッチリ。設定された座標も問題ない。ドラゴンレーダーもある。

物質上の準備は間違いなく完了したな。

 

「じゃ、先に行ってくるから。また後でな、悟空」

「ああ!」

「チチ、悟飯は責任を持って預かります」

「悟飯ちゃん、マレビトさの言うこときちんと聞くんだぞ!」

「はい!」

 

孫一家の全幅の信頼が地味に重い。俺そんなにできた人間じゃないんだが……。まあ保護者だし引率者だし、なんならこのグループで亀仙人も神様もぶち抜いて最年長だし、ちゃんとやりますか。

 

「亀仙人、ドラゴンボールの管理と保護をよろしく頼みます」

「うむ、任されおったわい」

「それじゃ、行ってきまーす」

 

宇宙船に、俺とクリリン、ピッコロ、そして悟飯が乗り込む。おお、内装もかっちりしてるし良いじゃん。内蔵コンピュータはナメック語対応のままだな、聞いてた通りだ。

そういやピッコロもナメック星人だからナメック語話せたな。うん、やっぱり旧型だけどこっちの宇宙船を改造してよかった。使えないと意味ないし、奪われる心配も少なくて済む。

とりあえず全員座って、目標を音声で設定する。宇宙船は一気に飛び立って、あっという間に真っ黒な宇宙を航行し始めた。

いやー、懐かしいなこの感覚。瞬間移動覚えるまではこんな感じで行動してたわ。

 

「あ、もう自由にしていいよ。あとは勝手に目的地まで飛んでくから」

「も、もうっすか!?」

「そう、宇宙船便利だろ」

「慣れてるんですね」

「伊達に長生きはしてない」

 

まあ、移動に関してはできることはないし、あとは鍛えることくらいだろうか。

しかしまあ、フリーザ軍が動いていると仮定したとして、気になるのはベジータの同行と……あれだ、ギニュー特戦隊。

厄介なんだよなあ……あれ……つーか忠誠心高い手駒×5ってだけで厄介。戦闘力なくても立ち回りで戦局ひっくり返るとか普通にあり得るのがやだ。

あー、あと、フリーザからどうやってナメック星人保護しよう。最悪俺が必死こいて地球とかに運び込むかなあ……。

 

「マレビトさん」

「うん?どした悟飯」

「マレビトさんは、ナメック星に行ったことがあるんですか?」

「大昔に一回だけ。まあ長めに滞在してて、ナメック語もそのとき覚えたんだ」

「じゃあ、知り合いのナメック星人もいるかもしれないんスか」

「どうだろ?つーかピッコロ神様大魔王除く俺の知り合いのナメック星人一人しかいないし」

 

というか、俺が行ったときはナメック星人は一人しかいなかった、というのが正しい。だから相手の名前も知らないし俺も名乗っていない。

なぜならお互いにサイヤ人、ナメック星人の二人きりで、そう呼ぶだけで事足りたから。

あいつ生きてんのかな。生きてたとして、ナメック星人換算でも寿命ヤバそうだけど。

 

「ま、俺のコネクションには期待すんな。てかコネに期待できたらピッコロはここにはいない」

「おい」

「ま、つまらん話はここまで。お互い消耗しすぎない程度に自由に鍛えよう。フリーザを敵に回す可能性もあるわけだし」

 

……フリーザの可能性を考えると、嫌気性症候群とか考えてられないくらいに鍛えなきゃいけないのか。

まあ、相手がフリーザなら仕方ない。基礎上げつつ臨気鎧装ももっと仕上げねば元ネタ様に申し訳が立たん。

 

「フリーザって、そんなにやばいのか……?」

「まあ主観的な評価にはなるけど」

 

俺にとってのフリーザって、単なるヤバいやつというよりもっと何かでかい感情抱いてる気がするんだよな。俺が好きなサイヤ人を滅ぼしたからっていうのもあるけど、なんというか。

 

「アンパンマンにおけるバイキンマン的な」

「あんぱんまん?ばいきんまん?」

「あー……アンパンのヒーローのライバルというか敵というかなんというか」

 

うん、なんかスッキリしてきたような。でもまだ言語化が上手くできない。

まあ要するに。

サイヤ人の進化は光より早く、全宇宙の何者もサイヤ人の進化にはついて来れないと思っているが、フリーザだけは例外だと思ってるんだろうな、俺。

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