バカとテストと召喚獣~三年生になったバカたち~   作:電柱

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第二問

「な、なんで皆がここに?」

 

「俺は翔子と同じクラスにならない様にFクラスに来たんだが……」

 

「……雄二の考えることくらいお見通し」

 

なるほど。霧島さんから逃げるためにFクラスに来たけど霧島さんは雄二の考えることが解ってたみたいだ。

 

 

「ボクはムッツリーニ君がFクラスにいるからね♪」

 

そう答えたのは工藤さん。ムッツリーニの輸血の回数が増えそうだ。

 

「ワシらはちゃんと実力でFクラスじゃのう」

 

これに当てはまるのは秀吉、美波、ムッツリーニだろう。

 

「じゃあ、木下さんは?」

 

霧島さんと工藤さんがFクラスに来た理由は解った。けど、なんで木下さんまでFクラスに?

 

「アタシは代表がFクラスに行くって聞いたからよ。このままAクラスに残っても代表がいなくて、坂本君や代表のいるFクラスに試召戦争で勝てないだろうしね」

 

確かにそうだ。このメンバーがいればどのクラスにも負ける気がしない。

 

「その……私はテストに名前を書くのを忘れてしまって……」

 

申し訳なさそうにこっちに話しかけて来たのは姫路さん。姫路さんには気の毒だけどまた同じクラスになれて少し嬉しい。

 

 

「……明久も鈍感じゃのう。姫路に島田も大変じゃろうて……」

 

「ぼ、僕もテストに名前を書き忘れてね。ま、まぁこれから一年間よろしく頼むよ、吉井君」

 

 

「久保……ついにここまで吹っ切れたか」

 

「明久……」

 

何故だろう。皆の僕を見る目が妙に生暖かい。そして久保君がこっちを見ると妙に寒気がする。

 

「そういう明久はどうしてFクラスなんだ?お前の今の実力ならDクラス入りは硬かったはずだろう?」

 

「あぁ。その事なんだけどね…」

 

そう言って僕は雄二にクラスが書かれた紙を見せた。

 

「ハハハ、こりゃ傑作だ」

 

「煩い、雄二」

 

「明久も難儀なことじゃのう……」

 

雄二は予想していた通りの反応を見せてくれた。

 

だが、急に表情を変え真面目な表情になると

 

「て、ことはお前がFクラスの代表な訳か」

 

言われて気がついた。少なくとも僕の周りにはAクラス級の人が6人いるのだ。自分が代表だなんて考えもしなかった。

 

「んで、明久。勿論するんだよな?」

 

「勿論。当たり前じゃないか」

 

僕たちが話している「する」というのは試験召喚戦争のこと。テストの点数に応じて強くなる召喚獣を使って戦争を行うため、Aクラス級の人が6人、しかも、学年代表に学年次席もいるのだ。このクラスはほぼ確実にAクラスに勝てるだろう。

 

 

「じゃあ、雄二。早速Aクラスに宣戦布告しに行ってきて!」

 

下位クラスから上位クラスへの宣戦布告。大抵は使者として宣戦布告しに行った下位クラスの人間が酷い目に遭って帰ってくる。

去年僕が味わった苦痛を受けてみろ!

 

「去年の復讐ってとこかしら?」

 

美波が呟いているが知ったことでは無い。今は僕が代表なんだ。雄二を使者として送らせる権限を僕は持ってる!

 

「ちょっとまて、明久。Aクラスに宣戦布告なんてするわけないだろう?代表を名乗るならしっかりしてくれよ」

「へ?なんで?」

 

「お前は本当に何も解っていなかったのか……」

 

やれやれというような雄二の顔。なんでこのメンツでAクラスに挑むのかって顔をしている。

 

「なんでさ。去年と違ってAクラスに最初から挑んでも勝てる戦略がたくさんいるんだよ!だったら早く挑むのが普通じゃないか」

 

「じゃあ明久、お前の周りにいるメンバーの点数は解るか?」

 

「点数?」

 

そこで僕はとても重大な事に気がついた。

 

「気づいたようだな」

 

そう。いくら僕の周りにいるメンバーがAクラス級といってもテストを白紙で出したり名前を書いてなかったり……とにかく皆の点数が0点に近い状態なのだ。こんな状態でAクラスと戦っても勝てるはずがない訳で…

 

「だったらこのHRの時間が終わったら直ぐに回復試験を受けてくれる?その後にAクラスに宣戦布告するから」

 

皆には悪いことをしてしまうがしょうがない。特に体の弱い姫路さんにとっても。雄二はどうでもいいが。

 

「まて、明久。回復試験はやらない。このままEクラスに宣戦布告だ」

 

「え?何で?試験を受けたらほぼ確実に勝てるAクラスと主力メンバーがいないままでEクラスと戦うならAクラスの方がいいと思うけど…」

 

「………吉井、それだと回復試験を受けている間に他のクラスに宣戦布告される」

 

「翔子の言う通りだ。去年と違って姫路だけでなく翔子や久保だってAクラスににいないんだ。Aクラスの奴が翔子たちがFクラスにいると知られていてもおかしくはない」

 

「それだとどうなるの?」

 

「アホかお前は。Fクラスには俺やお前みたいな奴がいるって事を全クラスが知っているんだぞ?更にそのクラスに学年トップレベルが数人いるんだ。Aクラスの奴らは確実に自分達が狙われるって解っているだろうが」

 

「だから翔子ちゃんは回復試験を受けている間に宣戦布告されるだろうって言ってたんですね」

 

「姫路のいう通りだ。解ったか?明久」

 

「うん、解ったよ。だとすると宣戦布告も早くした方がいいんでしょ?HRが終わったら直ぐにEクラスに宣戦布告しに行ってくるよ」

 

去年試召戦争を戦い抜いてきた僕たちにとってEクラスと戦って勝利することはそれほど難しいことでは無い。

後は試召戦争が始まったら点数が0点の皆に回復試験を受けて貰ってその間に僕たちがEクラスに勝利すればいい。

戦争が集結したら両クラスに点数を回復する期間が与えられるのだから。

 

「そういうことだ。そろそろHRも終わる。そうしたら直ぐにEクラスに宣戦布告だ。他のクラスが宣戦布告に来るま…「失礼する!」」

 

そこで雄二の言葉が遮られ、

 

「我々3年Aクラスは3年Fクラスに試召戦争を申し込む!」

 




実際にFクラスにAクラス連中が来ると確実にこうなると思う。
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