リコリス・リコイル 比翼の花弁   作:0IN

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Moving shadows, dancing petals

「駿、お泊まりセットは!」

 

「ほら、用意してあるぞ、」

 

「ありがと〜!!」

 

「千束、シフト交替の時間だよ!」

 

「ごめん!今、急用!!」

 

「千束!?・・・なら駿あんたが替りn、」

 

「シフト終わりなので後はよろしくお願いします!!」

 

「あんたもかい!!」

 

 

たきな達と別れた千束はリコリコへと戻っていた。

店中には大きな袋を持った駿の姿があり、彼が彼女投げ渡すと方向転換しながら器用に背負い店を出ていく。

その姿を見てミズキは文句をもらすが意味ないと分かり、すぐに標的を駿に変更するが彼も聞く耳を持たず出ていってしまった。

 

 

「駿も来るの?」

 

「被害者の家に着くまでな。・・・普段ならしないが今回はきな臭いからな、用心に越したことはない。」

 

「・・・なるほどねぇ〜。もしかして心配?」

 

「そうだな。なんせ俺達は特に狙われやすい。この気に乗じて、なんてことも有り得るんだぞ。」

 

「・・・そっ、そう。」

 

 

駿の言葉に揶揄うように発した千束の言葉、しかし彼はそれを真剣な表情で返しそれを聞いた彼女は顔を赤くしてしまう。

 

 

「あとコレ、今回は人数が分からないから持っとけ、タダでさせお前は消費激しいんだから、」

 

「はいよ〜。」

 

「それで井ノ上さんは護衛対象と一緒にいるんだな?」

 

「うん、命大事にって言っておいた!あと、沙保里さんだから、」

 

「了解、・・・それにしてもうるさくないか?」

 

「・・・急ごう。」

 

「・・・だな、」

 

 

細長のケースを渡すと彼女は後ろ腰のベルトに付けながら事情を説明する。

それを聞いた彼は向かっている方向が騒がしいことに気づいて彼女に伝えると顔を引き攣らせて足を速くする。

そんな彼女のあとをついて行くように彼も速度を上げるとすぐに音の発生源に辿り着き、そこには窓ガラスの割れたワゴン車とその前で拳銃を打ち続ける たきなの姿があった。

 

 

「・・・命、大事にしてます?」

 

「してないね・・・。てか沙保里さんがいない!?」

 

 

駿が先程の千束の言葉とは真逆の状況に首を傾げていると、彼女は沙保里がいないことに気づき たきなへと近寄る。

たきな は誰かが近づいてくることに気づきそちらへと銃口を向けようとするが、銃を捕まれ慌ててそちらを確認するとそこには引き攣った表情の千束がおり彼女は たきなを抱えて路地へと身を隠す。

 

 

「な〜にしてんの!」

 

「尾行されていたので誘き出しました。彼等が銃の所在を知っているはずです。」

 

「ちょ、ちょちょちょ!沙保里さんは?」

 

「車の中です。」

 

「護衛対象囮にしたの!?」

 

「彼等の目的はスマホの画像データです。沙緒里さんを殺す意図はないと思います。」

 

「いやいやいや、その考えはおかしい!?沙保里さんだっけ?あの人は意図してなかっとしても目撃者なんだぞ、情報吐かされたら消されるだろ普通!?」

 

「それに人質になっちゃうでしょう!?」

「この女がどうなってもいいのか!!」

 

「やっぱり・・・、」

 

「ありゃ、逃げる気だな。」

 

 

たきなから状況を聞く2人、その問題しかない行動に2人が問い詰めると彼女は見当違いなことを言い始める。

それに頭を悩ませていると、銃声が止んだため騒がしくなる犯人の動向を物陰から見ていた彼から動きを知らされる。

 

 

 

貴方が止めなければもう終わっていました。

 

「沙保里さんに当たっちゃうでしょう、」

 

「そんなミスはしませんよ。この距離からでも射殺できます。」

 

「命大事にだってば・・・どうする?」

 

「・・・逃げるみたいだし、俺は裏取りするから挟み撃ち仕掛けよう。合図はそっちに任せる。」

 

「おっけー、たきな 射撃に自信あるなら七時の方向からこっち見てるドローン撃ってくれる?・・・あっ、音出してね。・・・ってことでそれ合図だから、」

 

「わかった、すぐ移動するから少し待っててくれ、」

 

 

そう言い残すと彼は路地裏へと姿を消して行った。

彼が居なくなると千束は右手でカバンから拳銃を取り出し左手を後ろ腰に添える。

 

 

「ドローンを落としたあと何をすれば、」

 

「今回は見といて、私と駿でやるから、」

 

「・・・ですが、」

 

「これから私達のやり方を見せるからそれを見て学びなさいな〜、っともうそろそろかな?・・・たきなお願いねぇ〜。」

 

「・・・。」

 

 

自身の言葉を軽く受け流す千束に不満の表情を見せながらもドローンを撃ち落とす たきな、その銃声に犯人が警戒し車に身を隠した瞬間、

 

 

「ッ!?」

 

「やぁ!取引したいんだっけ?」

 

「うわっ!?」

 

 

千束は犯人へと駆け出す。

突然ドア前に彼女がいることに気づいた犯人の1人が驚きながら拳銃を撃つがその弾は彼女が首を逸らすだけで躱し

まい蹴られたドアと車体に挟まれお返しと言わんばかりに銃弾を撃ち込まれた。

 

 

「な、なんだアイツ!?」

 

「こっちにもいるぞ〜?」

 

「ッ!?ギャッ!!」

 

 

その光景に車の裏に隠れる2人が動揺していると背後から誰かに呼びかけられる。

そこにはスタンガンを持った駿の姿があり彼はにこやかな表情をしながら犯人の内1人の首筋にスタンガンを押し付けた。痙攣しながら倒れる仲間を見たもう1人が彼に銃を向けようとするが、

 

 

「こっちを忘れてもらっちゃぁ困りますなぁ〜!」

 

 

背後から軽い言葉と激しい衝撃が襲い掛かる。

うつ伏せに倒れる犯人が動かないことを確認すると武器をしまいハイタッチした。

 

 

「お疲れ〜!」

 

「ナイス〜!」

 

「まっ、私にかかればこんなもんよ!」

 

「1人は俺なんだがな。」

 

「・・・非殺傷弾、」

 

「あれは完全に不意打ちじゃん、私が気を引いてたから出来たんだから私のお陰でしょう!」

 

「それを言うなら千束だって俺が気引かなきゃ撃たれてただろう。」

 

「大丈夫です〜、私には当たりませんから!」

 

「頭きた〜!!お前後で店裏集合な!!」

 

「やってやろうじゃない!・・・ん?」

 

「どうした?」

 

「駿、クリーナー呼んで、あと たきなも沙保里さんお願い!」

 

「は、はい!」

 

 

彼と口喧嘩をしていた千束は何かに気づき運転席へと駆け寄る。

それを見た彼も察したのかスマホを取り出しどこかへ電話をかけ始めると、助手席付近に倒れる犯人を見て考え込んでいた たきなも彼女の声を聞き沙保里へと駆け寄った。

 

 

「大丈夫あんたが一番ヤバいんよ、うわ〜、血出てる、じっとして止血するから、」

 

「命大事にって敵もですか!」

 

「そう、敵も!」

 

「クソ!!」

「はいは〜い、静かに寝ていましょうね〜。あっ白いワゴン周りに転がってるから、・・・いや、いないけど1人だけ貰ってるだけで問題ないから、それじゃよろしくお願いしま〜す。」

 

 

起き上がり千束へと銃を向ける男にスタンガンを押し付け何事も無かったかのように電話を続ける彼、それを横目に負傷者の応急処置を続ける千束を泣きながら抱きつく沙保里を抱きとめながら たきなは不思議そうに見ていた。

 

 

 

 

「イチャついた写真をひけらかすからこんなことになるのよ。」

 

「「僻まない、(僻むな呑んだくれ)」」

 

「僻みじゃねぇーよ!SNSへの無自覚な投稿がトラブルを招くって言ってんの!あと駿は一言余計よ!」

 

「・・・それにしても3時間前だったか?」

 

「そうそう、楠木さん偽の取引時間掴まされたんじゃない?」

 

「本当にAIに頼り切るDAの悪い部分が体現されたようなやらかしだな。」

 

「その女襲った奴らはどうしたのよ?」

 

「クリーナーに持ってかせた。」

 

「あんたらまたクリーナー使ったの、高いのよ!」

 

「DAに渡したら殺されちゃうでしょ。」

 

「それに高い言ったっていつもの事でしょうが、もうそろ慣れましょうよ。」

 

「た〜っく!」

 

 

文句を口にするミズキだが、2人の言葉を聞き言い返すことが出来なくなり頭を抱えながら酒瓶を煽る。

 

 

「それに、DAもこいつら追ってるんでしょ?なら私達が先に見つければ たきなの復帰も叶うんじゃない?」

 

「・・・。」

 

「そう思わない たきな!」

 

「やります!!」

 

「うおっほほ!可愛い!!何なにちょまっちょなにまじy!!」

 

「ちゃんと日本語喋れよ・・・。」

 

 

千束の言葉に勢いよく扉を開きながら反応する たきな、彼女は今リコリコの制服を来ておりそれを見た千束は目を輝かせながら彼女の手を引きカウンターまで移動する。

 

 

「先生もミズキも寄って!」

 

「それじゃ俺はカメラマンにd、」

 

「駿もだよ!ほらこっち来る、」

 

「・・・へい、」

 

 

写真も取ろうとする千束からしれっと距離を取ろうとする駿だが直ぐにバレてしまい大人しく彼女の指示に従う。

それに彼女は満足したのか写真を取るとすぐさま店のSNSにアップしみんなに見せた。

 

 

「早速お店のSNSにアップしたわ〜。」

 

「君はさっきの私の話を聞いていたのかね?無自覚な投稿がトラb、」

 

「大丈夫、ここには向いのビル何てないんよ。」

 

「・・・そもそも、ここに来たら酷い目合うの確定だからな〜。逆に同情するべきでしょう。・・・あと千束は店裏な。」

 

「げっ、まだ覚えてた・・・。たきなほらお客さん、練習通り!」

 

 

千束は彼のジト目に目を逸らすと、ちょうど店の入口のドアが開いたため たきなを引っ張って前に出る。

それを見て彼は頷くと店の奥へと消えていった。

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