リコリス・リコイル 比翼の花弁   作:0IN

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本日アニメ1話分が終わったため記念の番外編です。
本話はアニメ1から2話の間の日常回です。
これからも本作をよろしくお願いします。



Unexpected Mistakes, Disconnected Feeling

「今日は随分と厳ついの持ってきたね。」

 

「・・・でもいいでしょう?」

 

「・・・確かに、」

 

 

ストーカー事件から数日経ったある日、駿は来店していた阿部と一緒に何かを弄っていた。

店の奥から出てきた たきなは不思議そうに彼等の手の中にあるものを覗き込き目を見開いた。

そこには彼女にも普段から馴染みのあるものが握られており、

 

 

「何で銃を持ってるんですか!?」

 

「・・・ん?」

 

 

それは普段彼女達の用いるものよりも遥かに大きく重く非日常(リコリス)ならともかく日常(喫茶店員)では見ることのないであろう大型のアサルトライフルであり、それを刑事である阿部に堂々と見せる彼に驚愕する。

 

 

「ああ、これ?これはm、」

 

「ちょっとこっちに来てください!」

 

 

駿が何かをいい切る前に たきなは彼の襟筋を掴み店の奥へと入っていった。

店内から視線が通らなくなるとすぐさま彼を拘束し隠し持っていた拳銃を突き付ける たきな、

 

 

何考えてるんですか!?

 

いやだからあれはm、

 

私達は秘密機関のエージェントなんですよ。それがこんな公の場でしかも警察官に見せるなんて!

 

だから話をk

 

問答無用です。貴方には本部にて処分を受けてもらいます。

 

「何かあったのか?」

 

 

彼は必死に何かを伝えようとするが彼女は聞く耳を持たずスマホを操作し始める。彼女の話から本部に連絡しようと考えてると想像できるが彼女が彼の言い分を聞く気がないためどうすることも出来ない。

突如として起こった危機的状況に彼が頭を悩ましていると騒ぎに気づいたミカが厨房から姿を表した。

 

 

・・・店長、彼が店内で銃器を警察官に見せていました。ですのでDAの規則に則り、

 

「銃器?・・・ああ、それなら問題ないぞ。」

 

「処分を、・・・えっ?」

 

 

納得した表情をするミカの一言に通話ボタンを押そうとしていた たきなの手が止まる。

 

 

「いつもの事だしな、そもそもそれは、」

 

「いや〜、本当によく出来てるよね君のモデルガンは!」

 

「モデル・・・ガン?」

 

 

ミカの声に合わせるように店内から聞こえた単語に たきなは1度店内を覗き込む。

 

 

「重さも質感も本物そっくりだし本当によく出来てるよ。」

 

 

そこには先程彼が持っていた銃を持つ阿部の姿があり、その言動に嘘偽りは見受けられなかった。

 

 

「俺の趣味なんだよ、モデルガンの改造と言うかものづくりがな、・・・それで阿部さんと気が合うから偶にこうやって持ってきてるんだ。」

 

「・・・。」

 

 

あまりの状況にアタマの回らない たきなに彼は器用に拘束を解きながら説明する。

 

 

「つまりあれは実銃ではないと?」

 

「当たり前だろう?そんなの見られたら即捕まるしな。」

 

「駿くん、ちょっといいかな?」

 

「なんですか!・・・ごめん、この話は後で、」

 

 

固まったまま動けずにいる彼女にどうしたものかと考えていると阿部に呼ばれたため彼は店内に戻って行った。

 

 

「・・・。」

 

「・・・まぁ、なんだ、・・・間違えは誰にでもある。」

 

「・・・。」

 

 

彼が居なくなりタダ壁に銃を向けるだけの置物となってしまった たきなに何を言えばいいか分からなくなったミカはそっと彼女の肩に手を置き慰めの言葉をかけていた。

 

 

 

 

「あっははは!!ひぃ〜息が・・・。」

 

「笑うやめい!・・・本当にごめんな?先に説明しとけばよかった。」

 

「い、いえ・・・私の勘違いが原因ですから、」

 

 

営業時間が終わり、店の片付けをしている時、 たきなが暗くなっていることに気づいた千束が彼女に詰め寄り事情を聞くと彼女は腹を抱えて笑い始める。

 

 

「ひぃ〜笑った!」

 

「笑いすぎだ!」

 

「痛っ!?さすがに叩くことも無くないでしょう!!」

 

「井ノ上さんを見ろ、余計暗くなってるぞ!?」

 

「お気遣いはいりません。・・・やはり私は状況判断能力が低いようです。」

 

「あわわ!?どうしよう、ごめん たきな!?」

 

 

彼はちょうど手に持っていたメニュー表で千束の頭を叩くと彼女は抗議するが彼の視線の先にいる淀んだ空気を纏う たきなを見て慌てて彼女に抱きつく、

 

 

「・・・だけど、どうしたもんかな?」

 

「どうしたのよ?」

 

「・・・今回は未遂で済みましたけど今度同じようなことが起きたら流石に笑えませんからどうしたものかと、」

 

「そうね。・・・時間をかけて行くしかないんじゃない?」

 

「やっぱりそう思います?」

 

「そもそもあんたらが自由過ぎるのが問題なのよ。だから時間をかけて慣れてもらうしかないでしょう。」

 

「・・・人の事を言える立場かよ。」

 

 

彼が悩んでいるとミズキが話しかけてきたため悩みを口にすると彼女は1つの提案をする。

それを聞いた彼は千束達に目を向けると、たきなに抱き締めながら撫でまくる千束と、鬱陶しがりながら引き剥がそうとする彼女の姿があり、それを見た彼はため息を吐きながら千束を引き剥がしにかかる。

 

 

「ちょっと何するのよ!」

 

「そこまでにしろよ、彼女困ってるぞ。」

 

 

羽交い締めにされて身動きが取れない千束は必死に逃れようとするが彼がしっかりと捕まえているため脱することが出来ない。そもそも2人は頭1つ分ほど身長が離れているため足が宙に浮いてしまっており手足をジタバタさせながら暴れる彼女の姿はただを捏ねる子供のようにしか見えなかった。

 

 

「・・・こうやって見るとただの兄妹よね。」

 

「やめてくださいよ。コイツが妹とか俺の身が持ちませんから、」

 

「子供みたいに扱って、私も1人前のレディなんだから妹扱いするな!」

 

「そう思うなら普段の行動を気をつけろよな!いつかあそこの呑んだくれみたいになっても知らないぞ!!」

 

「・・・わかった。」

 

「いや、納得するんじゃないわよ!?」

 

「このまま自由奔放に育ったら貴方見たいにズボラになるかも知れないでしょうが!・・・絶対に千束は常識的な女性に育てるんです!!」

 

「お前は親か!」

 

 

必死に抵抗する彼女だが彼の一言を聞き急に大人しくなると彼とミズキを交互に見比べて俯く。

その反応に納得行かないミズキは抗議の声を上げるが彼に反論されてしまうが、見当違いの言葉に彼女はツッコミを入れる。

 

 

「千束、絶対にミズキさんな人にだけはなったらダメだからな?」

 

「わかってる。・・・昼間から酒瓶煽る自分の姿を想像したら死ねるもん。」

 

「よ〜し、いい子だ。」

 

「むっふふ・・・って!やっぱり子供扱いじゃん!?」

 

 

駿の言葉に素直に返事すると彼は千束の頭を撫で始める。

それが気持ちいいのか目を細めて溶けるが、すぐに我に返り抗議の声を上げた。

 

 

「ちゃんとした女性扱いされたいなら青春を謳歌したまえ、」

 

「リコリスが青春を謳歌出来るとでも?」

 

「安心しろ俺も出来ない。」

 

「結局ダメじゃん!」

 

「なら俺に女の子じゃなく女性であると認識させてみな。・・・お前には無理だろうけど、」

 

「言ったな〜!覚悟してなさいよ!!」

 

「あ〜あ、またやってるよ。」

 

「またとは?」

 

 

2人のやり取りに呆れたような表情を見せるミズキ、そんな彼女に疑問を抱いた たきなは声をかけた。

 

 

「あの2人は普段からあんな感じなのよ。いつもイチャついて・・・付き合ってないんだからイチャつくな!」

 

「「ついに目まで腐ったか、酔っ払い。」」

 

「息ピッタリじゃない!だから言ってんのよ!」

 

「そう言われましても、ずっと一緒に仕事してるんだから息が合うのは当たり前だと思いませんか、千束さんや?」

 

「そうですな〜。それに比べてミズキはいつもお酒に頼るから相手が出来ないんですよ。そう思いますよね、駿さんや?」

 

「あぁああ!もう、ウザイ!!こんなこといいからさっさと掃除終わらせなさいよ!!」

 

「「はーい。」」

 

 

怒りの籠った声を出し始めたミズキに2人は大人しく返事をすると掃除を始める。

それを見たミズキは呆れながら たきなに視線を向け直す。

 

 

「こんな感じてみんな基本的に自由にやってるからあんたも自由にすればいいのよ。」

 

「・・・自由ですか、」

 

「そうそう、偶にはミズキもいいこと言うじゃん!」

 

「偶にはよけいよ!」

 

「少しづつ慣れていけばいいんじゃないか?・・・別に焦る必要はないだろ。」

 

「・・・しかし私は早くDAに・・・すみません先に上がらせて貰います、お疲れ様でした。」

 

「・・・ああ、また明日、」

 

「寝坊したらダメだぞ〜。」

 

「・・・それはお前だろうが、」

 

 

たきなは挨拶を済ませると早々に帰ってしまいその姿を見た千束は複雑な表情をしていた。

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