TS少女はその恋に気付くのか? 作:愚者かくあるべし。ぺしぺし。
許して…。まあそんなに中身自体は変わっていないので。
未だに抜け出せていない厨二病に影響されて書いたのでまだ後遺症が残ってる方は若干キツイかもしれません。そういう方はさーっと読み飛ばしてくれても全然構いません。
食う寝る生きる
結論から述べるとするならば。
そのTS少女は恋をした。
陽炎のような、焔のような恋をした。
だがしかし、彼女はその感情に無自覚だ。
果たして、彼女はその恋に気付くのだろうか?
◇◆◇
おっと、そこの君。読み進める前に少しばかり時間をくれないか?其れらしいプロローグをする前に、私は諸君にお願いをしなければならない事があるのだ。
……ヨシ。快く了承してくれて有難い。…何?了承してない?…其れは私の感知するところではないから無視するとしようか。
こんな無駄話をしている場合ではないな。結局何をお願いするかだが——
…ああ、そんなに身構えなくとも構わない。何せ私がこれからいうことは、本来こんなに諄くて面倒臭い言い方をしなくてもいい様な、本当にくだらないことだからだ。
前置きが長くなってしまったね、大変あいすまない。私から君に願いたいことは一つ。
そうだな。私はこれから所々突飛だったり、可笑しいな?と思わせる事、謂わば思わせぶりな発言というものをするかもしれない。というか多分する。言いたい。*1
ただ。だとしても、だとしてもだ。私の事はそんなに詮索しないでもらいたい。
如何だい、実に簡単な事だろう?
あー。だけど君がそれでも、というなら勝手にすればいい。あくまでこれはお願いであり、強制するだなんてどだい無理な話だからね。
おや。なら何故態々そんな事を、と思ったかな?何、簡単な事さ。
私は謂わばナレーション、語り部、まあ呼び方は何だっていい。つまるところ、私は物語に干渉することの出来ない只の舞台装置なのだよ。現に私は、今
干渉することも出来ないんじゃ、
話を逸れさせてしまったが、本題に入らせてもらいたい。
さてさて、この話の主人公とも言える彼女。私が評するに彼女は…少々奇怪だ。
そうだな。まずは彼女の特筆すべき点でもある容姿に触れるとしよう。
彼女の容姿を一言で喩えるとするならば、陳腐ではあるが天使の如き容姿だと言えるだろうか。
その体躯は実に華奢であり、少しの衝撃で脆く崩れてしまいそうだ。そして顔立ちも素晴らしい。ぱっちりとした目、空を描く睫毛。艶やかな肌、ほんのり紅を差したような頬。彫刻品の様に整った鼻、朱唇皓歯。どれを取っても幼気で、それでいて妖艶である。実に儚げだ。
これだけを見れば庇護欲を誘われるものであるが、彼女は決して誰かに守られなければならないような人ではない。
どんな状況であれど自分のなせる最大限の結果を目指し、未知に出逢えば必ずや既知のものとする。そんな信念を彼女は持って
実に素晴らしい、文句のつけようがない。
だが、其れでは覆せない程の汚点*2が彼女にはある。それ故に私は彼女を奇怪であると評したのだ。
そう、彼女は。
彼女は、女性であると同時に男性でもあるのだ。
此れは法螺や比喩の類ではない。純然たる事実である。
此れはモナリザに宜しく両性具有ということでも、昨今話題であるマイノリティに類することでもない。
訳がわからないという顔を君がするのも無理がない。私だって、その事が理解できた時には思わず空を仰いださ。まあ私には空を仰ぐ事など出来ないのだがね。
…何?そんな顔してない?…だって最初にTS少女と言っていたでは無いかって?……ぁ。
…いや何。今のは…冗談…そう、冗談!いや、私には笑いのセンスというものが無くてね!残念!
…そうか。別に不思議な事じゃ無いのか。…うん。
…なら説明は必要ないね。一気に省かせて説明させてもらうとするならば、彼女は超常的なナニカによって性転換、所謂TSをして生まれ変わった存在なのだよ。…別にいじけているわけでは無い。
まあそんな経緯がある故に彼女の精神は実に不安定だ。
明度で言うなら0、分かりやすく言うならばただの黒。言葉にしてしまうとなんとも身も蓋もないもので。ああだけど、少しだけ白も混じっているかな?
自己嫌悪に浸る癖に、何処までも自分に失望している癖に、それなのに何処か自分のことが大切で仕方ないのだ。
そうだね。実に面倒臭い。実に鬱陶しい。実に勝手だ。
だが、其処も愛おしいという事でこの話を無理やり纏めるとしよう。
そんな、普通とは違う事情を抱えている彼女の人生だが…つい最近まで、彼女にとっては灰色といって差し支えなかった様だ。
ただそれは虐められていたからと言うわけでも、家庭環境が劣悪であったからと言うわけでもない。寧ろ逆にであると言える。
その容姿と性格故に周りから一目置かれ、沢山の人が彼女と親しくなりたいと思っている。実際、休み時間になれば彼女の周りにはいつも人だかりが出来ているし、側から見れば少しばかりだが友人らしきものはいる。やはりガワがいいと得だいうのはいつの世でも普遍の事実なのだろうか。
家族だってそうだ。先ほども述べたように実に庇護欲を誘われる容姿をしているし、駄々をこねたりもしない。家事の手伝いも率先して行い、いつも感謝と労いの言葉をかけ続ける。こんな子供、誰が憎めるというのであろうか。
側から見れば何が不満なのだと、一部からすれば鬱雑ったいとしか思えない人生だ。だがそれは彼女にとっては違うようで。彼女にとってはそれすらも灰色というのである。本当に、実に勝手である。此れの何が不満と言うのだろうか。
だが、彼女からすれば仕方ないという理由があるようだ。成程。
ではその言い訳を聞いてみることとしよう。
◇ ◇ ◇ ◇
私の二度目の人生は灰色だ。
少しでも色づいたことはあっただろうか?それすらも私には分からない。
ただ一つだけ分かっているのは、私は異端だという事。私はこの世に生まれるべきではなかったのだ。
私には前世というものがあった。
どんな人生だったか、と事細かにいうのは存外に難しい。普通としか言いようがないから。あえていうのであれば、何の変哲もない、くだらない人生だった。
だけれど、夢があった。
他人に言えば妄言だと、そうやって鼻で笑われる様な夢だけど。
それでも夢があった。
…今思えば、あれは執着だったのかもしれないが。
私は諦めなかった。
どれだけ嘲笑を浴びようとも、諦めなかった。
夢へ向かって歩み続けた。少しづつだが、ゴールが近づいてくるのを感じた。
そして漸く、漸く夢が叶うと言ったその瞬間!
突然、今まで感じたことのない様な苦痛を感じ。
私は死んだ。
死んだ筈だった。
: : :
案外呆気なく死んだな、と思った。
思ったことに疑問を覚えた。…何故思考できている?と。
恐らく数十分が経過した頃。
流石に可笑しいと思った。死ぬ直前はやけに時間の流れが遅くなると聞いたことはあるが、これはいくらなんでも長すぎだと。
開けられないと思いつつも閉じた目を開けようとした。
…普通に開いた。
だけど、視線の先には何もなかった。こういう時のお決まりとして“知らない天井だー”というものがあったが、天井自体がなかった。
『は?』
目を見開いた私の口から思わず出てきた間抜けな声。もっと他にいい第一声はなかったのかと思われるかもしれない。だけど、その時の私の感情は疑問符だらけで。
本当に、そういう他なかったのだ。
何故か行儀よく仰向けになっていた体を勢いよく起こし、周りを見渡す。天井ならまだしも壁ぐらいはあるんじゃないかと、何かないものかと遠くまで目を凝らすが何もない。
ただ無だけがそこにあった。
それに気がついた時。私には理解ができなかった。
何故だ、何故だ、何故だ?
私は自分に問い続けた。そこに答えはないと知っていたのに。
何故私は目を覚ました?私は死んだ筈ではなかったのか。
まさか…生きていた?
いや、違う。だとしたらここは何なんだ。こんな空間が世にある訳がない。あっていいはずがない。
『まさか』
何かのピースが嵌まる音がした。
なまじ研究していたのが悪かった。
気がついた時にはもう遅かった。
私は気が狂った。
ただただ慟哭し続けた。
これは夢だ。夢であってくれと空間に命乞いをした。
その命乞いが実ったのか、その時。
図ったかの様に。
いや、実際図られたのだろう。
変な言い方にはなるが、不思議な声が脳内に直接響いたのだ。
その声曰く。
“我は神に類する身である“
”汝達の末路。いや実に滑稽且つ劇的だ“
”我は汝が気に入った”
”故に汝にもう一度生を与えよう“
”嗚呼只、蘇るわけではないがな“
巫山戯るなと思った。
私は私の目的のためにここまで生きてきたのだ。それが失敗した今。もう一度叶えることができないと悟った今。私は生きる意味を失ったのだ。
私はお前の娯楽の為に生きてきた訳じゃ無い。
私は心残りはあれど、生にしがみつきたいわけでは無いのだ。
そう声に出そうとしたのに。
何故か言葉ににならなくて。
そしてソレはもう一度、脳内に語りかけるようにこう言って。
”精々、波瀾万丈な人生でまた我を楽しませてくれ“
やはり私の声は声にならなくて。それでも叫んで。
そして視界は暗転し、再び目が覚めたら。
「…ゆ、め?」
: : :
これは贅沢な願いだ。道半ばで散っていたこれまでの死者を冒涜していると言っても過言ではない。
そう頭では分かってるのに。主張だけは激しい私のエゴがそうではないと、お前たちに何がわかるのだと。
嗚呼死にたい。生きたくない。
日々心の中で思う癖に。
机の引き出しからカッターを取り出して、私は。
…私は行動に出られなくて。
死ねないんだ!
◇◆◇
…!いやあ、何度聞いてもいいね。実にくだらない。笑いすぎて思わず涙が出てきたよ。
悲劇のヒーロー、いや、ヒロインにでもなったつもりか。
実は私だって苦しいんだなんて言われようが、お前が幾ら苦しもうと関係ない。
お前のせいで消えた灯があることを知らない癖に。その灯を奪ってお前は生きている癖に。生かしてもらってる癖に。
何が、死にたくないだ。何が生にしがみつきたい訳ではないだ。
お前こそ巫山戯るな。
…失礼。少し感情的になりすぎたよ。
…先程からそのきらいはあったが、如何やら私にはナレーションというものは向いていないようだ。つい私情を挟んでしまう。これじゃ皆が求めている客観的な視点にはならない。……そんなのは如何にかなるから、気にせずやれって?
…兎も角。
此れから始まる話はチープな恋愛話であると同時に、実に不快な男の話でもある。
そんな話でも聴きたいと言う物好きがいるならば。
…まあ居ないだろうが。
どうか、ご静聴いただきたい。
※尚国語力はガバとする。
何か自分で書いてて恥ずかしくなってきたけど多分気のせいです。
不評だったら諦めて時間かかるけど別の方法を考えるので、アンケートしていただけると幸いです。
アンケートの方が良ければ残りの二話も書き直して出来る限り早く最新話を書きます。多分。
このまま書き直して書き進めていく感じで良いですか?
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前の方のままで書き進めて
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いいよ
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どっちでもいいから早く書け