動物系星外種 パラパラの実 モデルシンビオート   作:ブルガリア共和国

1 / 3
1:Nice to finally meet you!

 「腹が減った。腹が減った。腹が減った。」

 

 たった一人で海に出たはいいが、初上陸した島の森で遭難して死にかけてちゃ世話がないな。そもそもなぜ海岸にも戻れないんだ!!おかしいだろ!!

 

 これが海の洗礼だとでも言うのか。畜生めが。こんなことなら仲間を作るべきだった。

 

 「やばいな…」

視界が震えてきた。もう歩くのも限界だ。何日まともなもん食ってねえかも分からん。

 

 木を背もたれにずるずると座りこむ。と、その時。

 

 木になっているフルーツを見つけた。よっっしゃ飯だぁ!!力を振り絞って立ち上がり木を揺らす。すると意外なほど簡単に地面に落ちてきた。

 

 手に取って見つめる。真っ黒で表面にぐにゃぐにゃの渦が走っている中々キショめのフルーツだったが今の俺にはそれすら輝いて見える。

 

 「いっただきまーす!!」

勢いよくかじり付いて半分ぐらいを口を含んだ時に気が付いた。これクソ不味い。えまってマジで不味い。吐きそう。だが今が好き嫌いできる状況じゃないのはガキでも分かる。我慢だ、我慢しろ俺。

 

 どうにかこうにか飲み込んだ。あー不味かった。これあともう半分って萎えるな。まあ腹に物入れられたのは良かったんだけどさ。

 

 「っ!?」

次の瞬間、俺は思考が全部ブッ飛ぶぐらいの熱さを体中に感じた。なんだこれ、わけがわからん。あっっつ。

 

 「がっ…はっ…」

たってらんねえよこんなん。どくくっちまったかおれ。しぬのかなぁ。しにたかぁ、ねえなあ。

 

 「Gya, gyaaaaaaaaaaaaa! ! ! 」

聞いた事の無い雄叫びが森に響く。体の熱さが大分マシになったな。なんとか死なずに済んだっぽい。よかったあ。てかこの森猛獣なんかいたのか。

 

 危ねえから移動しよう。小走りを始めてすぐに違和感に襲われた。あれ?俺ってこんな足速かったっけ?なんか足音ドシドシいってね?こんなに重かったっけ俺?

 

 足元を見ると、俺の足が真っ黒にかつ太くなっていた。

「へっ!?」

足だけじゃない、手も体も真っ黒で服は全く見当たらない。全体的にマッシブになっとるし。頭を触ってみても髪の感触が無い。

 

 

 「もうハゲた!?」

どういう事だ。一体何が起きたんだ。自分の状態を見ないといけねえ。小川に走ると、やっぱりおかしい。明らかに速すぎる。

 

 もう着いちまったよ。水面を覗き込むと、そこにはバケモノが映っていた。

「ぎゃああああああ!?」

全身真っ黒かつマッシブ。目には黒目も瞼も無いけどめっちゃデカい。唇はなく代わりに肉食獣みたいな白い歯が並んでいる。

 

 流石にビビって飛び退いた。

「うおっ」

…バックステップで木薙ぎ倒しちゃったよ。

 

 俺は一体何になっちまったんだ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ヴェノムになりました!!!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。