ルフィの母親が求道心、探究心溢れたプラント星出身のサイヤ人だった件 作:メカ好き
その日、海軍基地の町に激震が走った。独裁政治を敷いていた海軍大佐モーガンが、私情極まる理由で攻撃した賞金稼ぎに返り討ちに合い無力化され、基地の海兵に拘束されたのだ。貢ぎと称して町人たちから金を巻き上げ、息子ヘルメッポの親の名を使った悪行を許してきたモーガンの支配の終わりは、町を沸き立たせるには十分な知らせだった。
ルフィ達は盛大な歓迎を受けた。ウタは能力をフルに使ったゲリラライブを始め宴を盛り上げ、ルフィはそれを聞きながら凄まじい勢いで料理を平らげていく。一方コビーは何もしていないのに歓待を受けているのが心苦しいのか、ルフィの隣の席で縮こまっている。
「おい、アンタが町の英雄様か?」
そんな中、食事中のルフィに声をかける男がいた。緑のベリーショートヘアに鋭い切れ目、鍛え抜かれた筋肉質な体躯が特徴の青年だ。
「誰だ、お前?」
「おれはロロノア・ゾロ。賞金稼ぎをしている」
「も、もしかして『海賊狩りのゾロ』!?海軍に捕まってたんじゃ!?」
「何だ、悪い事でもしたのか?」
「違うよ!」
そう言って3人の間に一人の少女が割って入ってきた。
「お前、何で着いて来た?」
「お兄ちゃんお礼もまだまだしたりないのに、勝手に出ていくんだもん!」
「お礼、ですか?」
「うん!このお兄ちゃんね、私を噛もうとしたヘルメッポの飼い狼を切って守ってくれたの!そのせいで海軍に捕まっちゃってたんだ」
そう言って自分の為に捕まったことに罪悪感を感じているのか少し俯く。一方ゾロは気恥ずかしいのか頭を掻きながら口を開いた。
「ったく、礼は飯を腹いっぱい食わせてもらった分でチャラだ」
「でも!!」
「なら、次おれがこの町に来るような事があればお前の作る飯を食わせてくれ。それで今度こそチャラだ」
「っ!うん、いっぱいお料理練習して待ってるね!」
そう言って少女はもと来た道をかけていった。
「お前、良いヤツだな!なあ、おれ達の仲間にならねェか?」
「仲間だ?」
「おう!おれ達麦わら冒険団の!!」
それを聞いてゾロは考え込む。
「(コイツはおれよりも遥かに強い。海兵から聞いた話と磔にされていた時に感じたプレッシャーからそれは明らかだ。強者は強者を呼ぶ。着いて行けばあの男にも・・・)・・・いいだろう。ただし、おれには野望がある!!!世界一の大剣豪に成る事だ!!!!!テメェらとの旅に張り合いが無けりゃその時は抜けさせてもらうぜ!!!」
「いいね!!強くなろうとするヤツは好きだ!!!歓迎するぞ、ゾロ!!!」
そして、翌日。
ルフィとウタはゾロを仲間に加え、今まさに出港しようとしていた。港には海兵たちもおり、アルビダ一味の船の検証を行っていた。そんな中、コビーは上官と共にルフィ一行の見送りをしていた。
「ルフィさん、ウタさん、本当にありがとうございました!お陰様で海軍への入隊を許可されました!!」
「そっか!良かったな、コビー!」
「おめでとう、コビーくん!」
「ありがとうございます!これから訓練を重ね、立派な海兵になってみせます!この御恩は一生忘れません!!」
お礼を言うコビー。それを見て上官の海兵が一歩前に出る。
「私からもお礼を言わせて欲しい。この町と海軍を救ってくれてありがとう。ゾロ殿も市民を助けて頂いたのに不当に拘束してしまった事、誠に申し訳ない」
「それに関しては偶々だけどよ!シシシシシ!!」
「私は船を守ってただけだしね!」
「おれはおれの信念に従っただけだ。それに、海軍に逆らった事には変わりはねェ」
「そうか、ありがとう。君たちの航海の無事を祈っている」
「さあ行くか!出航ーーーーーーーー!!!」
ルフィの掛け声と共に船が港を離れる。
「全員敬礼!!!」
それを最前列で見送るコビーを含めた海兵たちが敬礼で見送る。町の住人たちも口々にお礼を言い航海の無事を祈った。
「次はどこに行くんだ、キャプテン?」
「ウタ、説明頼む!」
「ルフィ、聞くけどローグタウンまでの航路は覚えてる?」
「え?お、オボエテルゾ?」
「絶対覚えて無いよね!?もう、仕方ないんだから」
(コイツら大丈夫か?)
早速仲間入りを決めた事を後悔し始めるゾロであった。