ルフィの母親が求道心、探究心溢れたプラント星出身のサイヤ人だった件   作:メカ好き

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ウタと赤髪海賊団の一件の一先ずの終息から一ヶ月が経過した。ゴードンはモンキー・D家にある程度近い空き家を譲られ、そこを拠点にウタに音楽の知識と技能を教えながら音楽活動を行っていた。評判は上々で祭りや祝い事での演奏を行い、普段は『PARTYS BAR』でBGMを弾いたりウタの気まぐれでプチコンサートをしたりしている。

 

肝心のウタはモンキー・D一家に迎え入れられそこで生活している。一時期はルフィから離れられなかったが、落ち着いてからは普段通りの彼女に戻っていた。以前と違うところと言えば先述した様にゴードンに師事している事だろう。その為、彼女の元々高かった歌唱力に更に磨きがかかっている。

 

今日も今日とてウタはゴードンの家で歌の勉強を終えて家への帰路についていた。鼻歌を歌いながら上機嫌に歩いていく。

 

「〜♪(今日の晩ごはん何かな?お義母さんのご飯は美味しいし楽しみ♪)」

「ねえ、ちょっと良い?」

「ん?」

 

聞いたことのない同い年らしき少女の声に、ウタは思わず立ち止まって振り返る。

 

それがいけなかった。

 

タッチ

 

ポン

 

「え?」

 

いきなり視界が低くなり、見える自分の手足が人形の様になった事に、ウタの理解は追いつかない。しかし、相手は待ってはくれなかった。

 

「契約よ。『歌ってはいけない』『喋ってはいけない』『動いてはいけない』。後はこれを持ってトレーボルと合流するだけね」

 

そう言って水色の髪の少女が手を伸ばしてくる。その様がウタの恐怖を煽った。

 

(喋れない!?か、身体も動かない!い、イヤ!助けて!!ルフィ助けて!!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ウターーーーーーーーーーーーーー!!!」

 

ボゴン!!!

 

ウタの想いに応える声と重く強烈な打撃音と共に、ウタにとって恐怖そのものだった少女が消え、代わりに安心感を与えてくれる後ろ姿が現れる。それは直様振り返り、膝を付いてウタを抱き上げた。

 

「ウタ!?」

(ルフィーーーーーーー!!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間を少々遡る。

 

ウタが帰宅を始める丁度その時、ルフィの姿はフーシャ村を一望できる崖の上にあった。

 

今日はサヤに午後の鍛練は休みと言われた事と、ウタも音楽の勉強で居なかったため、山賊狩りをしていた。殺してはいない。ただ気絶させて近場の憲兵隊の施設の前にこっそりと捨てて来てるのだ。これは手加減の練習のためにルフィが自発的に始めたものである。その後に少しだけ時間が空いたため、崖の上で景色を眺めていたわけである。

 

「オーーーイ!!ルフィーーー!!」

「ん?ディック!どうした?」

 

ルフィは声の主に振り返った。ディックはフーシャ村ではマキノと唯一の同年代で、数少ないサヤの弟子の一人でもある。普段は漁師をしており、鍛えた身体を活かして銛付き漁をしていた。

 

「何か村に怪しい女の子がいたんだ。それでお前に知らせようと」

「何だって?」

 

ルフィは直ぐに村を見下ろす。そしてそれらしき少女がウタに触れて彼女を人形にしたのを目撃した。

 

その瞬間ルフィは自分を襲う謎の力を感じ取った。それはウタとの記憶に手を伸ばしてくる。気付けたのはたまたま彼女が人形にされた瞬間を目撃したからだった。

 

「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」

 

ルフィは気を開放してその謎の力を力尽くで弾いた。そしてウタの元へ一直線に飛んだ。邪魔な下手人は蹴り飛ばし、人形にされたウタを抱き上げる。一見したら普通の人形だが、ルフィは確かにウタの気を感じ取っていた。直様下手人のそばに行き、起き上がろうとした彼女の腹を踏みつける。

 

「ぐふ!?」

「オマエ!!!ウタに何をした!!?ウタを戻せーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

昂ぶった怒気と共に爆発したかのように溢れ出る覇王色の覇気と気が辺りに広がり、ほぼ全ての生き物の意識を刈り取っていく。それは下手人とて例外ではなかった。激怒したルフィは直様起こそうと踏みつけていた足をもう一度上げる。

 

「ル゛フ゛ィーーーーーー!!!!!!」

 

しかし、それが繰り出される事はなかった。ウタが元に戻ったからだ。怖かったであろう彼女をルフィは無言で抱きしめる。

 

二人はワープゲート装置で帰還して異変に気が付いたサヤが来るまで抱き合い続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よ、よかった〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

 

ルフィがいた崖の上でディックは力が抜けたかの様に座り込んだ。唯一ルフィの覇気に意識を奪われなかった彼は最後までその様子を見ていた。

 

「焦ったぜ。まさか師匠が居ない時にシュガーが来るんだもんな。今の俺じゃ対処出来なかったろうしルフィに知らせて正解だったぜ。ていうかアイツ、マジでやばいな。ホビホビの実の記憶改竄を気の開放で吹き飛ばすとか流石主人公ってか!ああ、ルウタてぇてぇ。ああ、でも最低でもトレーボルは近場に居るだろうから師匠に伝えないと」

 

「呼びに行かせたマキノも気絶してるだろうしな」と言いながらディックは立ち上がろうと身動ぎする。しかし、一向に立ち上がれる気配がない。

 

「あれ?もしかして腰抜けちゃった?ていうかなんか冷たってもしかして漏らしちゃった!?身体年齢19精神年齢37でまさかのオネショ!?いくらルフィの覇気と気をモロ食らったからってそれはねえだろ!?」

 

そうしてディックは想い人のマキノに(色々と)助けられるまでアンモニア臭漂う中身動きが出来なかったのであった。

 

「そういやルフィがシュガーを踏んづけてた時にアイツの髪が銀色に染まってスーパーサイヤ人3みたいな髪型になってた様に見えたけど、気のせいか?」




全国シュガーファンの皆様、すみませんでした。
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