リコリス・リコイル 平和を守る物語   作:クウト

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千束ぉお!!!誕生日おめでとうぉお!!!

ということで、急遽書きました。
今日は時間が取れないと思い、急遽睡眠時間削ってでも書きました。
時間的に無理がありすぎて、読み直しはできていません。
ふぅ、あと四時間しか寝れないな。後悔はないし、楽しく書けたからいいや。


千束の誕生日

本日は千束の誕生日。

その為、俺は夜が明ける前から起床。

昨日の間に必要な物は買い揃えている。今日はこれから出勤までの間にケーキやらご馳走を作らなければならない。

リコリコの店員とは忙しいのだ。中々大きな時間は取れないからこそ、前日に早く寝て、今から用意するのだ。

 

「さてと、とりあえずオーブンの温度が上がるまでに生地を作り終えないとな」

 

時間が惜しく、まだ寝癖がついたような頭だが調理を開始。シンプルなケーキもいいと思うが、千束の事だ。もっとインパクトのあるケーキの方が喜ぶだろうと思いフルーツを盛り沢山に盛ってやることにしている。

 

「九月のフルーツって難しいよなぁ。ちょうど秋のものが出てくるから、夏のものは終わってきてるし」

 

個人的にはモンブランは好きなのだ。俺の好物の一つでもあるので、この時期は食べたくなるとモンブランを作ってリコリコでも数量限定で出している。だが今回はモンブランではなくマスカットや桃や無花果をメインにしてイチゴやりんごを飾り切りしてデコレーションをしよう。

 

「たきなも料理を作ってくれるみたいだし、いくつかはそっちに任せてるけど……俺も何か作るか」

 

習慣?とは恐ろしい。

今までケーキだけでなく料理も全て作っていた為、落ち着かなくなってしまう。今回はたきなと分担にしてもらって、少しだけでも負担は減ったのか?とも思ったが、そんな事は一切なかった。俺自身がこんな感じになるだろうと見越して材料も用意しているあたり、自分のことがしっかりとわかっているなと呆れる。

 

「型にも入れて生地は完成。オープンに行ってらっしゃい」

 

仕事柄お菓子はよく作っているが、今回は少し緊張。いやぁ、失敗の要素はないと思うから大丈夫なんだけどね。

次はフルーツを処理する。一般ご家庭にはあまり無いであろうナパージュなんかもウチにはあるが、今回はコンポートにしていこう。

よし始め!?

 

「なにしてるのぉ〜?」

 

「!?」

 

ガチャリという音と共に、千束が寝室から出てきてしまった。一瞬気を抜いた瞬間だった為、すごくびっくりした。

暗い部屋の中、キッチンだけ電気をつけて作業をしていたのだが、泊まっていた千束が起きてきたのだ。

 

「なんでもないよ?うん。ほら寝なさいね?」

 

「えぇ〜。ぜったいなんかあるじゃーん」

 

「ほら千束ちゃん。トイレ?水?まだ夜だから寝なさいね〜」

 

「あかちゃんみたいにあつかうなぁ〜」

 

千束の手を引きベッドの方へと誘導する。

泊まっているのはいつもの事だが、この日だけは毎回ビックリする。

 

「だってしゅういなかったからぁ……」

 

「ちょっとリコリコの仕事があるだけだよ。新作メニューは朝にでも出してやるから今は寝な」

 

「うん〜」

 

すやすやと寝てくれた。

せぇええええふッッ!!!

いやまぁ、察しているけど見ないフリをしてくれてる方が正しいのだろうか?こればかりは本人しかわからんな。キッチンに戻り作業を再開。

 

「ふぅ……。今ばかりは、なんの障害もなく作業できるたきなが羨ましい」

 

このあとは千束が起きてくる事なく、俺はケーキと少しばかりの料理を作り終えた。朝日が登り出したのを見ながらケーキを梱包し、料理もタッパーに詰め込んでカバンに入れて外に出る。

下まで降りるとリコリコの車が止まっていた。

車内には運転席にミズキさん。助手席には先生が乗っていた。俺が出て来たのを確認した二人は車から出て来てくれる。

 

「おはよう修哉」

 

「相変わらずあんたもマメよね」

 

「おはよう先生。ミズキさんも朝からありがとう」

 

「問題ない。千束のためだからな」

 

「そうね。毎年の事だし慣れてるわよ」

 

俺は先生にケーキと料理を渡す。

千束の誕生日は常連さん含め、多くの人が祝ってくれる。そのため一回目の舞台はリコリコで、二回目は俺の家でリコリコの店員達だけで開催されるのだが、今回はリコリコでやるための準備だったのだ。

本人も毎年の事だし分かっているのだろうが、できるだけ秘密にしながら俺たちは準備をやっている。その為、先生にケーキや料理を回収してもらい、リコリコに隠すように置いておくのだ。

 

「今日、千束は厨房立ち入り禁止ですね」

 

「毎年誕生日の子は立ち入り禁止だからな。修哉も例外じゃないだろう?君の誕生日はホール担当になるしな」

 

「あー。あれソワソワしちゃうからやめたいんだけどね。先生達はこのあとたきなの所?」

 

「そうね。そのままたきなを拾って、リコリコに向かうつもりよ」

 

「オッケー。じゃあ千束を起こして準備が終わったら行くよ」

 

「あぁ、気をつけて来てくれ」

 

「私の時はぁ、男を紹介してくれるだけでいいわよぉ?」

 

「ミズキ、早く行くぞ」

 

「流すなおっさん!チッ!なんで私には未だに男ができないのよぉ~!」

 

そう言ってミズキさんは車を走らせた。

二人を見送り、俺は部屋に戻ると千束は起きていた。

 

「おはようシュウ」

 

「おはよう千束。誕生日おめでとう」

 

「んふふ〜。ありがとうございまぁ〜す」

 

「とりあえず朝ごはんにしようか」

 

「なんかいい匂いがするんだよなぁ〜。なにかなぁ?なにかなぁ〜?」

 

千束は見るからにテンションが高い。

おそらく本人はいつもの通りのつもりだが、いつもよりも異常に嬉しそうにに体が揺れていたりと実に不自然。まぁ、楽しそうだからいいんだけどね。

 

「とりあえずポテトサラダのサンドイッチと卵のサンドイッチ。後、食べられるならフルーツのサンドイッチもあるけど?」

 

「わお!シェフ、サンドイッチのお祭りですかい?」

 

「白米でも炊く?」

 

「あ、大丈夫です」

 

食事をしながらもテンションが高い千束。

実に楽しそうで何よりである。

 

「楽しそうだなぁ」

 

つい口に出てしまった。

 

「そりゃそうだよ!?だって千束さんの誕生日!これは世界に向けても発信されてニュースになるべきイベントぉ!」

 

「いやいや、ねぇわ」

 

「えぇ!?そうかなぁ?絶対にいいと思うんだけど」

 

ぶつくさという千束を急かしつつ準備を進めていく。

あれだよね。リコリスではあるが、表向きには一般人のお前の誕生日がニュースにでもなったら俺はなんでもしてやるよ。

 

 

 

「本日の主役!千束が来ましたぁ!!」

 

ドーン!といつも通りの出勤をかます千束の後ろを静かに入っていく俺。あ、早速たきなが捕まっている。千束、この間のたきなの誕生日もそうだったが、テンション上がりすぎてウザ絡みになってシバかれないといいね。

 

「あいたぁ!私主役!王様いや、お姫様だよ!?」

 

「ではわたしはお姫様を止める忠臣と……」

 

「え!?今日一日たきなが私の忠臣!?え?まじで!?なにしてもらおう!!」

 

あーあー。たきなのやつ、口が滑ったな?

さてと、触らぬ姫に祟りなし。俺は先に更衣室を使わせていただこう。先生とミズキさんに挨拶をしながら更衣室へと逃げ込む。

 

「あ、ちょっ!修哉さん!いや、あの!逃げないでください!!」

 

たきなの助けを聞こえなかったふりをしつつ着替えを開始。着替え終われば厨房で仕込み開始。俺は忙しいんだよ……悪いなたきな。君は今日の千束ブレーキとして頑張ってくれ。

 

「おい修哉」

 

「どしたクルミ」

 

「ボクの誕生日は十二月十六日だぞ」

 

「あ、はい。知ってますけど」

 

「なに、ちゃんと念押ししておかないとなってだけだ。気にしないでくれよ」

 

これ忘れてたぁ!とかになったら社会的に殺されるやつ。相手が天下のウォールナットとかいくらなんでも勝てんわ。

この後の営業中も、千束はハイテンション。

来店してくれる人は、みんなお祝いの言葉を言ってくれているようだし、常連さんは誕生日プレゼントまでくれる。ありがたい限りだが……。

 

「千束、それははずせ」

 

「えぇ!?だって今日主役!私の誕生日!って事はこれつけてても問題ない!おっけー!」

 

「はぁ……。たき「無理です!」食い気味だなぁ。まぁいいや、たきなこっち」

 

本日の主役!今日はお誕生日!と書かれたタスキをつけている千束には少し呆れる。たきなにアレを止めてもらおうと思ったが無理なようだ。てか面倒なだけだろ?

俺はそう思いながらもたきなを厨房へと呼ぶ。

千束はお客さんにチヤホヤされている為、気がついていない。今の間にたきなが何を用意したのか聞いておこう。

 

「たきなはなに作って来たの?」

 

「大人用のお子様ランチセットみたいな感じです」

 

「あぁ〜。すっごい喜びそう」

 

「ハンバーグは煮込みにしました。あとチキンライスは作っているので、ご飯の前にでも仕上げにオムレツを作るのと、揚げ物をやって終わりです」

 

「オッケー。じゃあ閉店間際にでも用意して置くから仕上げはよろしくね」

 

「はい。任せてください」

 

そしていつもより少し賑やかな中、営業を無事に終える。常連さん達やクルミが座敷にあるテーブルを繋げたりと用意している間に、俺は自分の作った料理やたきなの料理を温め直して皿に盛っていく。たきなは最後の仕上げ中で、ミズキさんは大人達が飲むお酒の用意。

先生は千束を優しい目で見ながら話している。そして千束はソワソワと落ち着きなくも、先生と話しながら用意が終わるのを待っていた。

 

「私も何か手伝うよ?ねぇねぇ先生!何すればいいかな?」

 

「千束は今日の主役だろう?座って待っていたらいいさ。みんな用意するのも楽しんでくれているから安心しておきなさい」

 

「う、うん。でもなぁ、いやぁ、うん」

 

「なーに遠慮してんだよ」

 

「シュウ!え、遠慮なんて〜」

 

「さっきまで楽しそうだったのによ」

 

「今も楽しいよ!?」

 

「そうかい。ほら味見あーん」

 

俺はエビフライにつけるタルタルソースの味を見てもらうことにした。いや、だってなぁ?主役だって言ってたくせに、みんなが準備してくれるの悪いなぁみたいな空気出されるのはちょっとなぁ。てか毎年の事なんだから慣れろ。

 

「ほら千束〜!主役席ができたぞ?ボク達が用意した渾身の席だ。座布団を五枚重ねてる」

 

「五枚!?」

 

「千束、早くその席に座ってください。料理もできましたし、これから配膳をしますので邪魔ですよ」

 

「え!?邪魔って、たきなさん!?」

 

「あんたはまだ呑めないからね?調子に乗って酒に手を出すんじゃないわよ?」

 

「出さんわ!」

 

「千束、少し手伝ってくれ。座敷に座るのは少し苦労してな」

 

「あーはいはい!すぐ行く!」

 

「よし。これで準備は完了だな!それじゃあせーの!!」

 

みんなが一斉にクラッカーを構える。

 

『千束!誕生日おめでとう!!』

 

大人数で一斉に声を出し千束の誕生日を祝う。

みんなの声に負けないぐらい、クラッカーも盛大になっていた。

 

「あ、ありがとう!みんな!」

 

ちょっとだけ涙目の千束だったが……うん。

すごいいい笑顔だな。

この日はリコリコからの楽しそうな声は遅くまで響いていた。近所迷惑ではあるが、日頃の行いのおかげとでも言おうか?声を聞きつけた近所の方も何かを持って祝いに来てくれるあたり、リコリコの看板娘とはすごいな。

 

「ねぇシュウ」

 

「ん?」

 

「来年も美味しいケーキ期待してるね」

 

「任せろ。いつまでも作ってやるよ」

 

「うん!よろしくお願いするぜ!」




時系列とかは気にしないでもらいたいです。
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