ヤンデレな神々に愛され過ぎて自由が手に入らない   作:松平 蒼太郎

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短くてすまん


八雄激突〜二獣の滅亡と二凶の迎撃

白虎視点

 

 

おにーちゃんがいるであろう場所に、ようやっとたどり着いた。敵軍はすでにほとんど壊滅させられたみたい。

 

 

玄「はぁっ、はぁっ…!もぅ、白虎ちゃん!一人で突っ走らないでって、言ったばかりでしょ…⁉︎」

 

 

後ろから息を切らした玄武が声をかけてくる。そういえば、そんな約束をしたような…

 

 

白「うん、ごめんね?玄武…それより、おにーちゃんがこのどこかに……ッ!」

 

 

玄「…!白虎ちゃん、危ないっ!」

 

 

突然襲ってきた巨大な霊力の塊。玄武があたしの前に躍り出て、盾を構える。すると、大きな衝撃があたしたちを襲った。

 

 

玄「く、うっ…!あああ…!」

 

 

玄武が攻撃に耐える。あたしも玄武の真後ろに陣取り、攻撃が止んだ後の敵の不意打ちに備える。

 

 

玄「はぁっ、はぁっ…!」

 

 

とうとう玄武が全ての攻撃を防ぎ切ったらしい。そして、あたしの鼻は敵の存在を二体、確認する。

 

 

白「…玄武。敵は二人みたいだよ。」

 

 

玄「えぇ、そうね…四凶様のお出ましってところかしら?」

 

 

煙の向こうから現れたのは、自分と同じくらいの体型の少女と、背の高い妙齢の女性であった。

 

 

渾「へー?また懲りずに僕たちに挑むつもり?前に一度、ボロ負けしたくせにさ。」

 

 

饕「これ以上は行かせない…ご主人様はわたしたち四凶のモノ。貴女たちには渡さない…!」

 

 

勝手な言い分を並べ立てる二人に、あたしは思わずカッとなって叫んだ。

 

 

白「何言ってんだ…!おにーちゃんは元々あたしたちのモノだ!それをお前らが勝手に奪っていったんだろうが!」

 

 

渾「あははっ…!そっちこそ何言ってるの?お兄さんは僕たちのモノだよ?僕たちだけの、大切なお兄さん…お前らには渡さないよ?」

 

 

……もういいよね。こいつのことは殺してやっても。

 

 

白「わかった…じゃあ、力づくで奪い返すね?」

 

 

あたしは獣人体から獣神体へとその姿を変え、目の前のクソガキに飛びかかった。

 

 

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饕餮視点

 

 

白虎と渾沌が勝手に戦い始めたのを見て、思わずため息をつく。どっちもどっちで、頭に血がのぼりやすいタイプみたいね。

 

 

饕「さて…わたしの相手は貴女ってことでいいのかしら?玄武さん?」

 

 

わたしが挑発するように、目を向けた女は、苦虫を噛み潰したような顔をしていた。

 

 

玄「そうね…仕方ないから、相手になってあげる。ご主人様を連れ戻す関係上、あまり時間はかけられないけど。」

 

 

わたしのことをすぐ倒せるとでも思っているの?この女は…わたしもなめられたものね。

 

 

饕「わたしも同じよ。邪魔な害虫はとっとと駆除して、ご主人様とイチャイチャしたいもの…ね?」

 

 

盾を構えた玄武に対し、わたしは己の得物である斧を構える。

 

 

一瞬の静寂の後、わたしは玄武の命を喰らい尽くすべく、彼女の構える盾に向かって、大きく斧を振りかぶった。

 

 

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窮奇視点

 

 

なぜ、どうしてーーーそんなことばかりが、わたくしの頭をよぎる。

 

 

たしかに四神・朱雀は四霊・鳳凰へと進化した。

 

 

けれど、四凶であるわたくしとの実力差はそう離れていないはずであった。なのに、なぜーーー

 

 

鳳「ね…そのチンケな針ごときで、あたしを攻略できると思った?なめられたもんだね。」

 

 

そう…獣神体となったわたくしが全身から射出している毒針が、全て彼女に届く前に燃え尽きてしまっている。これじゃあ、どうしようも…

 

 

鳳「もういいよ、アンタ…そろそろ、おやすみ?」

 

 

人型だった鳳凰が、獣神体へとその姿を変える。巨大な真紅の翼に、わずかながら黄金の模様が入っており、その姿は敵ながら非常に神々しく、雄々しかった。

 

 

……あぁ、そうか。わたくしは悟ってしまった。このあまりにも強大な神には、決して勝つことはできないと。

 

 

わたくしが檮杌ちゃんのような戦狂いであれば、最後の最期まで戦ったであろう。

 

 

けれど、わたくしはそこまでバカにはなれない。中途半端に頭が良いために、彼女との力量差を理解してしまった。

 

 

全ての体毛の針を出し切ってしまい、もはや打つ手がなくなってしまったわたくしは、元の人型へと戻る。

 

 

鳳「…やっと観念したんだ?最期に何か言い残すことある?」

 

 

彼女の問いに対し、わたくしは精一杯の笑みを浮かべて言った。

 

 

窮「貴女などより、わたくしの方が主様のことを愛しておりますわ…そして、これからもそれは変わらないでしょう。」

 

 

わたくしの言葉を聞き、少し黙り込んだ鳳凰。だが、すぐに何事もなかったかのように、言葉を返した。

 

 

鳳「あっそ。それじゃあ、火葬するね…」

 

 

最期に何かを呟いた鳳凰。しかし、その言葉を捉えることができぬまま、わたくしの身体は炎に包まれたーーー

 

 

 

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???視点

 

 

何もない暗闇で俺は目を覚ます。それと同時に、わかったことがある。

 

 

…どうやら俺の仲間が二人、滅ぼされたらしい。あの忌々しい神々によって…

 

 

「檮杌、窮奇…仇は必ずとってやるからな」

 

 

内に秘めた憎悪と悪意に従い、俺は戦場に向かうことを決意するのだった…




窮奇があっさり負けすぎてるな…でも仕方がなかったってやつなんだ、鳳凰さんが強すぎるから…

【戦況まとめ】
①応龍vs檮杌→応龍勝利
②鳳凰vs窮奇→鳳凰勝利
③黄龍vsその他大勢の悪神・魔獣→黄龍勝利
④麒麟(天界軍を率いて、男を捜索中)
⑤玄武・白虎vs渾沌・饕餮
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