ヤンデレな神々に愛され過ぎて自由が手に入らない   作:松平 蒼太郎

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お久しぶりです。もっと投稿頻度を増やしたい所存


八雄激突〜逆襲の二神と忍び寄る憎悪〜

三人称視点(白虎vs渾沌)

 

 

二頭の獣神がお互いの喉元を食いちぎらんとひとしきり取っ組み合い、一旦距離を取る。

 

 

鮮やかな白い紋様をその身に纏った虎が目の前の獲物を真っ直ぐ見据えるのに対し、目も見えず、耳も聞こえない様子の猟犬は嗅覚で獲物の位置を把握しているようであった。

 

 

渾「そこかなぁっ…⁉︎」

 

 

渾沌が白虎の喉元目掛けて飛び掛かる。

 

 

しかし、白虎はそれをあっさり躱し、横から彼女の首目掛けて噛み付く。

 

 

渾「ガッ、フッ…!」

 

 

苦しそうに悶える渾沌。そのまま白虎は彼女の首の肉を食いちぎろうとするが、その瞬間ーー

 

 

白「ぐっ、ううっ…⁉︎」

 

 

渾沌がその場でめちゃくちゃに暴れ出した。

 

 

その暴れっぷりのおかげで、地面や岩壁に身体を叩きつけられる白虎。思わず首から口を離してしまい…

 

 

渾「隙ありだぁっ!」

 

 

渾沌は自分の返り血をつけた白虎の位置をしっかり嗅覚で特定。そのまま勢いよく突進した。

 

 

白「があっ…!」

 

 

みぞおちに頭を突っ込まれ、たまらず吐血する白虎。そんな彼女に、渾沌は容赦無く牙を突き立てる。

 

 

渾「死んじゃえ…!死んじゃえ…!お兄さんを奪おうとするお前なんて、死んじゃえ…!」

 

 

己の肉体を食いちぎられる感覚に苦しむ白虎。その場から逃れようともがくが、突進を受けた際に受けたダメージのせいで上手く引き剥がせない。

 

 

白(やっぱり駄目、なのかな…弱いあたしがおにーちゃんを守ることなんてできっこなかったのかな…)

 

 

意識が朦朧とする中で、白虎は絶望に苛まれていく。

 

 

再び四凶に負けようとしている自分が情けなかった。そんな諦めに似た感情に胸の内を支配されそうになったその時ーー

 

 

?「白虎…諦めるのはまだ早いよ。」

 

 

突如、渾沌が何者かに弾き飛ばされる。そこにいたのはーー

 

 

白「麒麟…?なん、で…?」

 

 

麒「助けに来た。二人であの魔獣を倒そう…そしてお兄さんを助けよう。」

 

 

静かに力強く宣言する麒麟に、消えかけていた闘志が再び蘇ってくる。我ながら単純だなと心の中で自嘲しつつ、よろよろと立ち上がる。

 

 

白「うん…ありがとう。なら久々にアレ、やろっか?」

 

 

麒「わかった…白虎、あなたを吸収するね?」

 

 

獣神体へとその姿を変えた麒麟は大きく口を開けて、白虎の身体を吸い込んだ。目の見えない渾沌は目の前で起きたことがわからず、首を傾げる。

 

 

渾「…何したの?片方の匂いが無くなったけど?」

 

 

麒「白虎とわたしは元々表裏一体の存在…これが本来の『麒麟』の姿だよ。」

 

 

麒麟完全体ーー全身が鱗に覆われ、金色の毛並みが生え揃ったのは変わりないが、その毛並みの中にわずかに白色が混じっているところが、従来の完全体との相違点であった。

 

 

渾「ふん…何が変わったか、僕にはわかんないや。いいからさっさと死んじゃえ…!」

 

 

再び飛びかかってくる渾沌。が、白虎+麒麟はカウンター気味に彼女を蹴っ飛ばす。

 

 

蹴っ飛ばされた渾沌の体は、何重もの岩山をぶち抜き、ある地点でようやく止まった。

 

 

ぶっ飛ばされた渾沌のところまで、自慢の脚力で一瞬で辿り着く麒麟。

 

 

「わたしの分身を可愛がってくれたお礼、たっぷりしてあげるから、覚悟してね?」

 

 

天界最高の脚力を持つとされる神獣・麒麟による悪獣への蹂躙が始まったーー

 

 

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三人称視点(玄武vs饕餮)

 

 

饕餮が斧を振るい、玄武が盾で防ぐ…そんな互角の応酬が続いていた。

 

 

饕餮が斧を盾に突き立てるたびに、周囲が地響きで揺れる。山肌は削れ、木々の生えていたところは漏れなく更地になっていた。

 

 

饕餮「ちぃっ…!これなら、どうっ⁉︎」

 

 

痺れを切らした饕餮が斧をもう一本取り出して両手に構え、二丁斧で玄武の盾に特攻した。

 

 

ズンッッッ!と、あまりに重い衝撃が玄武を襲う。あまりの衝撃に地面が足にめり込むが、ギリギリ耐える。

 

 

玄武(これは…あまり時間をかけていられないわね。)

 

 

長期戦になれば、いずれ自分が食われる。そう判断した玄武は、盾で饕餮を押し返し、その隙に距離を取る。

 

 

饕餮「存外、しぶといわね…さっさと食われた方が楽になるってのに…」

 

 

玄武「そういうわけにはいかないの。ご主人様をあなたたちに渡すわけにはいかないから。」

 

 

迷いなく言い返す玄武に、饕餮はいらただしげに舌打ちした。

 

 

饕餮「ご主人様はわたしたちのモノよ…すでにそういう処置も施してあるから。あなたたち四神のことなんて、今ごろ忘れてるに決まってるわ。」

 

 

玄武「…?それはどういう………ッ!」

 

 

饕餮の姿が獣人体から獣神体に変わる。

 

 

胴体は牛か羊のようなモノに変化し、頭には巨大な角が、口には虎のような牙が生えてきた。

 

 

そのあまりにも獰猛な姿に玄武は一瞬驚くが、すぐさま盾を構える。

 

 

玄武(これが彼女の本来の姿…わたしも本気を出さなきゃ、ダメかしら?)

 

 

饕餮「ボサっとしてる暇はないわよ?」

 

 

獣神体の饕餮が口から巨大な霊力の塊を打ち出す。玄武は腰を下ろし、盾を構えて、衝撃に備える。

 

 

玄武「くっ…!」

 

 

玄武の盾を破壊せんとばかりに、巨大な霊圧がぶつかる。玄武は歯を食いしばり、なんとか耐える。

 

 

玄武(このままじゃ、破られるっ…!)

 

 

盾越しに伝わる衝撃を感じながら、玄武は盾が破られることを確信する。そしてーー

 

 

饕餮「…ようやく終わった?ずいぶんと手こずらせてくれたわね…」

 

 

大きな爆発とともに攻撃を撃ち終えた饕餮。彼女は己の勝利を信じて疑わなかった。だが…

 

 

??「まだ終わってない…そろそろ反撃させてもらうわね?」

 

 

饕餮「なっ…!そんな、バカな…!」

 

 

粉塵の中から姿を現したのは、玄武…ではなく、四神から四霊へと進化した獣人体の霊亀。

 

 

ぱっと見の姿形こそ玄武とほぼ変わりないが、玄武以上に艶やかに垢抜けた印象を受ける。

 

 

その手に持つ盾も、ボロボロだった状態から、新品同然の状態へと変化。その大きさも先ほど持っていた物の倍以上であった。

 

 

霊亀「食べられるものなら食べてみなさい?大飯食らいの霊獣さん?」

 

 

その圧倒的重厚感は明らかに戦場の空気を支配していた。饕餮は唸り声を上げながら、己より格上であろう神獣を睨みつけていた…

 

 

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黄龍視点

 

 

さーて、とっ。ようやっと力も回復してきた。そろそろいけそうかな?

 

 

黄龍「あーあ…遅れた分、取り戻さなきゃなー…」

 

 

??「お前…四神の仲間だな?」

 

 

突然、何者かに声をかけられる。相手の姿を確認しようと振り向いた瞬間、首を絞められた。

 

 

黄龍「がっ、あっ…!」

 

 

??「仲間の仇だ…お前を滅ぼす。」

 

 

信じたくない…やっと、やっと再会できたお兄さんが、まさか…

 

 

??「…サヨナラだ、黄龍。」

 

 

…あたしたちの、敵になっていたなんて。




そろそろ四凶編も終盤なんで、頑張りマッスル

【戦況まとめ】
①応龍vs檮杌→応龍勝利
②鳳凰vs窮奇→鳳凰勝利
③黄龍、敵になった男から奇襲をくらう
④白虎・麒麟vs渾沌
⑤玄武vs饕餮
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