ヤンデレな神々に愛され過ぎて自由が手に入らない 作:松平 蒼太郎
霊亀「おはよう、ご主人様。どうしたの?そんな惚けた顔して…まだ眠たい?」
目を覚ますと、玄武に膝枕されていた。いや、玄武というか、これは…
「えっと、玄武?だよな?おはよ…」
霊亀「あら、残念。今は玄武じゃなくて、霊亀。ちゃんと覚えておいてちょうだいね?」
圧が強い(確信)。やっべ、次間違えたら、超重力で身体がペシャンコになっちまう。気をつけねば。
「わ、悪い…それよりなんか頭痛えんだけど…あれ?俺、眠る直前、何かしたっけ?」
ヤベェ、何だろ…思い出してはいけない何かを思い出しそうな気がする。あれはたしか…
霊亀「いいんじゃない?無理に思い出さなくても。覚えてなくても、困ることじゃないわよ、きっと。」
そ、そうだよな、覚えていなくても、特に問題ないよな、うん。玄武もとい霊亀がそう言うなら、間違いはない。
「あぁ、そうだな…てか霊亀さ、なんかスゲェ綺麗になったよな。垢抜けたっつーか、さらに雰囲気が艶やかになったというか…」
コイツも例に漏れず、美人に磨きがかかっていた。なんというか、神秘的な美しさがある。俺じゃ汚せねえわ、このお姉さん。
霊亀「うふふっ♪ お褒めに預かり、光栄です♡ ご主人様に容姿を褒められるのも、悪くないわね♪」
よ、よし…!手ごたえ十分!
何だろう…俺ってば、四神の地雷を踏みまくってる気がするから、ここで好感度を少しでも稼いで、後から訪れるであろう痛みを軽減しておかねばなるまい。今こそ、試練の時…!
霊亀「…ご主人様?どうしたの?わたしの胸ばかりジッと見つめて…そんなに吸いたいの?///」
アッ、やべ。知らず知らずのうちに、彼女の胸に視線が引き寄せられていた。
四神の中で最も巨乳なだけあって、視線の重力まで胸元まで落とし込むとは流石だな。これが本当の超重力って、やかましいわ。
霊亀「その、吸って、みる?/// ご主人様になら、吸われてもいいけど…///」
えっ、何それ。いきなり積極的じゃん。
急にどうした?てか、俺じゃ汚せないって思ってたとこなのに、もう理性グラついてる。このままじゃヤバい(確信)。
霊亀「えっと…ご主人様から来ないなら、とりあえずわたしから行くわね?えいっ♪」
は?俺の頭が、おっぱいに、埋もれてる?なんだこれ?どういう状況?
霊亀「ど、どうかしら?/// わたしのおっぱい、気持ちいい?///」
いや、気持ちいいとかそういう次元じゃない。これはもはや、一種の凶器だ。具体的には、男を徹底的にダメにするようなやつ。
え?マジでなんで?こういうことされる心当たりが全くない。俺、霊亀に何か特別なことしてっけ?
霊亀「あの、ね…本当はすごく怖かったの。ご主人様が二度と帰ってこないんじゃないかって、思って…これでも必死だったのよ?」
…前言撤回。心当たりしかなかったわ。思いっきり、彼女を不安にさせてるじゃねえか。バカか、俺は。
唐突に理性を取り戻した俺は、そっと彼女の身体を抱き返す。
「悪かったよ…従者を不安にさせるなんて、主人失格だよな。すまん…」
謝って許されることではないかもしれないが、今の俺にはこれしかできなかった。
監禁されるのはごめんだが、こいつらを見捨てようだなんて思ったことは一度たりとてない。なぜなら俺は、四神を率いる長なのだから。
霊亀「謝らないで…貴方が戻ってきてくれただけで、わたしは満足だから。」
聖母のように微笑みかけてくれる霊亀に、俺の心臓はドクンと跳ね上がる。クソ、俺は大人のお姉さんに弱いんだ。
霊亀「でも…これからもっと、満足を求めてしまってもかまわないわよね?だってわたし、ご主人様にたっっっくさん、放置されたんだもの…♡」
それを聞いた瞬間、背筋がゾクッとした。ついでに、額から冷や汗がダラダラ流れ始める。心なしか、抱きしめられる力が強くなってる、気がする。
霊亀「ねぇ、ご主人様…わたし、もっともっとご主人様に尽くしたい…誰よりも近い、この距離で。」
気が付いたら、押し倒されていた…しかも重力操作をしているせいか、指一本ぴくりとも動かせない。これは、詰んだな…
霊亀「わたしは貴方が好き…貴方の存在そのものが、わたしの幸せなの。だから、どこにも行かないで?貴方を失うかもしれないなんて思い、二度としたくないから…」
…すべてが、重い。彼女の胸も、超重力も、俺に対する気持ちも、すべてが重量級だ。とてもじゃないが、俺には背負いきれない…
霊亀「…安心して?貴方はただここにいるだけでいい…何にも考えず、ただわたしに身を任せてくれれば、それでいいから…ね?///」
俺が最後に見たのは、彼女の闇に堕ちたような、黒く濁った瞳だったーー