ヤンデレな神々に愛され過ぎて自由が手に入らない   作:松平 蒼太郎

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何日かぶりです。またボチボチ投稿できたらいいなぁ、とか思ってる所存。


新帝即位〜東方の青龍編〜

青龍「あ、陛下…!ようこそ、このような辺境の地へお越しくださいました…!長旅、お疲れでしたでしょう、こちらへおかけください。」

 

 

デカい鳥居を潜り抜けた瞬間、一瞬で目の前に現れた青龍にもてなされた。そして彼女を見た瞬間、俺は思った……あぁ、コイツ、しっかり洗脳されてんなと。

 

 

青龍「今、お茶を淹れますので…陛下のお口に合えばよろしいのですが///」

 

 

いつもの青龍なら、「どこをほっつき歩いていたのですか?わたしの目の届かないところに行くなど言語道断。貴方は我々四神のモノであることをお忘れなく」とか言って、三時間くらい説教しているところだ…それが、今じゃこんな恭しく…俺は彼女のあまりの変貌ぶりに泣きそうである。もちろん、いい意味で。

 

 

青龍「こちら、お召し上がりください…お気に召さなければ、遠慮なく言ってくださいね?」

 

 

「あ、あぁ、ありがとう…ところで陛下って俺のこと?」

 

 

俺の質問に、一瞬きょとんとした顔をした後、青龍は朗らかに笑って言った。

 

 

青龍「あはは…何を仰います、陛下。貴方のほかに誰がおられるというのです?陛下は太古の昔より、この天地を治めてきたではありませんか。もしやわたしの忠誠心を試しておられます?」

 

 

あ、そういう設定になってんのね。つか、太古の昔って、いつだよ。俺はコイツの中で何歳の設定なんだ?

 

 

まぁ、なんにせよ、こいつが俺を完全に天帝と認識しているのは確定できた。じゃあ、あとは天帝命令でこの東方の地を攻略するだけ…!

 

 

「あー、まぁ、そういう感じ。で、ちょっと青龍に命令。俺、ここから下界に降りたいんだよね。下界への門を開けてくれ。」

 

 

ど、どうだ…?さりげなく命令してみたけど……あれ?なんか固まっていらっしゃる?おーい?青龍さん?

 

 

青龍「い、いきなり何を仰います…?なぜ下界を降りる必要があるのですか…?陛下、貴方のお心が分かりません…」

 

 

わなわなと震え、必死に言葉を紡ぎ出す様子の青龍。あっ、やべ。これは地雷踏んだかも…

 

 

青龍「あぁ、きっと陛下はご乱心なのですね。日頃のご公務の疲れがたたって、天界から抜け出そうと…おいたわしや、陛下。今、この青龍がお助けしますからね…!」

 

 

そう言うや否や、腰の剣を抜いて斬りかかってくる青龍。うおっ、あっぶね!

 

 

青龍「なぜよけるのです?陛下…峰打ちで一度お眠りになってもらおうと思ったのに…」

 

 

「い、いや…今のはどう見ても峰打ちで済ます気がなかったように思って…てか、思いっきり斬るつもりだったろ。」

 

 

やっべー…一瞬でも判断が遅れていたら、剣の錆にされてるとこだった。これはもしかしなくても、死ぬぞ…!

 

 

青龍「いけません、陛下…貴方を下界に降ろすわけには参りません。貴方はこの天界で未来永劫、天帝陛下として君臨していただかなくてはならないのですから…」

 

 

…これ、どっち?洗脳術が効いてるのか、それとも俺を絶対に逃がさないという元々のコイツの意志が働いてるのか…どっちにしろ、ヤンなデレが入ってることは間違いない。怖い。

 

 

青龍「どうしても通りたくば、この青龍を倒してからお通りください…無論、負けるつもりなど毛頭ございませんが。」

 

 

しっ、仕方ねえなぁ…!こうなったら、やってやんよ!俺の新技、見やがれ!

 

 

青龍「何をなさるつもりか知りませんが…貴方ではわたしには勝てませんよ?陛下…」

 

 

容赦なく斬りかかってくる青龍。そして俺はーー

 

 

「真剣・白刃取りっ!」

 

 

青龍「…ッ⁉︎ なっ、バカな…!」

 

 

そう、あの白刃取り。彼女の振り下ろした剣を両手でパシっと華麗に受け止めてやったぜ。

 

 

屋敷にいた頃、青龍が稽古してるところを密かに盗み見て、どうにかこの技を習得できないかと思案していたものだ。

 

 

彼女の剣を振るう癖や速度をひたすらこの目で確かめ、部屋で地味に練習していたのだ。あと、俺が四凶に操られてた時は、実際に彼女と戦ったりもしたし、身体が覚えていてくれたんだろう。実戦ってマジ大事。

 

 

しかし…受け止めるタイミングずれてたら、間違いなく俺は真っ二つになっていただろう。あー、死ぬかと思った。

 

 

青龍「です、がっ…!ここからどうするおつもりです…!?このまま押し込めばいいだけのこと…!」

 

 

無理やり剣を押し込めようとしてくる青龍。このままじゃ力負けは必至、俺は今度こそ真っ二つに……あぁ、この後のこと、何も考えてなかったわ。アホだ、俺。

 

 

麒麟「お兄さん、大変!四罪がこっちに向かってきてる!早く戻ってきて!」

 

 

とか考えていると、麒麟が飛び込んできた。よっしゃ、ナイスタイミング!

 

 

「おっ、らぁ!!」

 

 

青龍「くっ…!陛下…!」

 

 

俺は全身に霊力を回して身体強化を行い、白刃取りをやめてその場から即離脱する。俺を斬り損ねた青龍の剣が床を破壊する……え、破壊?突き刺さるとかじゃなくて?

 

 

麒麟「早く、お兄さん!すぐこの場を離脱する!乗って!」

 

 

獣神体となった麒麟が無理やり俺を自分の背に乗せる。え、まさかまた全力疾走する気じゃ…

 

 

青龍「待てっ!陛下をどこに連れ去るつもりだ!痴れ者!」

 

 

青龍が獣人体から獣神体に変化する様子が一瞬見えた……が、俺の視界はすぐに膨大な景色の波に呑まれた。

 

 

「おっ…!ああああーーー!?」

 

 

麒麟「お兄さん、うるさい!舌噛むから、黙ってて!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ーーーーーーーーーーー

 

ーーーーー

 

 

青龍side

 

 

鯀「…それで?アンタはおめおめと陛下を逃してしまったってわけ?使えない奴。」

 

 

わたしは今、陛下の側近である四罪の一人・鯀からネチネチと説教…いや、嫌味を言われていた。この女は本当に…

 

 

「…申し訳ございません。」

 

 

鯀「ふん…!ま、元々アンタには何も期待してなかったけど。じゃ、引き続きここの守護はよろしく。ネズミ一匹通すなよ?」

 

 

鯀は言いたいことだけ言って、そのまま立ち去ってしまった。陛下を追っていったんだろうが、しかし…

 

 

「…アンタには捕まえられないよ。陛下は、あの方はきっと、アンタたちの野望を打ち砕いてくれる。」

 

 

…わたしは何か大切なことを忘れている気がする。でも、きっと彼なら『わたしたち』を助けてくれる。そんな確信に近い予感が、わたしの胸中を駆け巡るのだった…




次回は朱雀の予定。一応たぶん、おそらくメイビー。
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