『ウルトラリリカルキュアファイト《リメイク》』に重大発表(?)を執筆します。
メイリン(ウォン・シャンティ)の入院中、父・ウーロンからメイリンの秘密を話す。
メイリンは元々、実子ではなく、ガストラ帝国によって生み出された強化人間であることが判明した。
そして、メイリンの魔力が不安定なせいで、炎の魔力変換資質による春光拳との組み合わせをすると、魔力が暴走し、体から過剰に蒸気が溢れ、熱暴走を起こし、感覚神経が麻痺する挙句、最悪の場合、脱水症状も起きかねなかった。
その為、メイリンはウーロンに魔力がコントロールできるようになるまで春光拳の使用を禁じられたのだ。
その数日、メイリンはエドガーの頼みで試練の山へ行くと、そこにタロットと出会う。
山頂でメイリンの魔力をコントロールできるようにするため、マッシュとティファを呼び寄せた。
当然、魔力の暴走が起きたが、マッシュとティファは難なく対処する。
その後、ユミナ達の激励の言葉によって、徐々に魔力がコントロールできるようになり、試練をクリアした。
その時、エスタで魔物の群れが押し寄せたという知らせを聞き、至急エスタに戻る事になった。
~~~~~エスタ・大統領官邸~~~~~
「ったく・・・もう魔物達が押し寄せる事はないって思ったのによ~・・・」
魔物の襲撃の知らせを聞いたエドガーの他に、ポロシャツにサンダルを身に着けた壮年の男性と民族衣装らしき服を身に纏う褐色肌の男と丸々とした体型の巨漢は頭を抱えるなり、両腕を組んで考える仕草をするなりしている。
大統領官邸にいる3人はラグナ・レウァール、キロス・シーゲル、ウォード・ザバッグ。
3人はガルバディア軍の兵士時代の長い付き合いである。
魔女アデルを封印した後、ラグナは大統領に任命され、キロスとウォードは彼の側近になった。
「まさか、ルナティック・パンドラがまた海から引き揚げられて、エスタの近くに移動されるなんてな・・・」
「何者かがルナティック・パンドラに侵入して、内部から操作し、エスタ近郊に移動させたと考えるべきでしょう。」
「エスタの兵やG.Fのメンバーが魔物の対応をしているけど、正直厳しいですね。」
「・・・」
ラグナ達はルナティック・パンドラの移動により、エスタ近郊に魔物が降り、エスタが混乱状態になっている事に頭を抱える。
「とにかく、バロン王国やアレクサンドリア王国から応援が来てくれています。彼らが来るまで何とか持ち堪えましょう。」
「ありがとよ、エドガー君。俺からしても孫の手を借りたい思いだぜ。」
「・・・」
「ラグナ君、猫の手だ。大統領なんだからしっかりしてほしい、とウォードが言ってるぞ。」
「分かってる!分かってますとも!でもよ、ことわざの違いはどうでもいいんだ!中に籠ってるハートが大事なんだよ、ハートがよ!」
ラグナ達はバロン王国とアレクサンドリア王国からの応援を期待する。
(それに、シャンティの特訓も終わっている頃合のはずだしね。)
エドガーは別の期待をしている。
エスタシティでは魔物の襲撃により、大混乱となった。
エスタ兵が対応しているが、数の多さや体の大きさに苦戦している。
ジャッキーとアルベルトは多くの魔物を次々と倒していったが、それでも魔物が減る気配がなかった。
その町中で白い光のドームが現れ、そのドームからタロットとメイリン達が現れた。
「ジャッキー!」
メイリンはジャッキーの下に駆けつけた。
「シャンティか!?」
「危ない!セイヤッ!」
メイリンは膝に魔力を集中させると、膝が炎を纏い、ジャッキーに迫ってくる魔物に攻撃する。
魔物は火達磨になり、消滅される。
「ジャッキー!大丈夫?」
「お陰様で。それより、君の方こそ大丈夫かい?」
「うん。もう大丈夫。魔力もコントロールできるようになった。もう戦えるわ。」
ジャッキーはメイリンの魔力の事で心配していたが、メイリンは春光拳を使用しても問題ないと伝えた。
「ジャッキー!ここは俺とティファに任せてくれ!」
「ジャック君はルナティック・パンドラを元の場所に戻して!」
マッシュとティファはジャッキーにルナティック・パンドラへ行くように言う。
「分かった!」
「ルナティック・パンドラの中に入るなら、妾も行こう。妾のテレポが必要じゃしな。」
「助かるよ。行くぞ、シャンティ!」
「押忍!」
ジャッキー、メイリン、タロットはルナティック・パンドラへ乗り込もうとする。
「私も連れて行って!」
「えっ!?」
「何言ってるの!?危険だよ!」
「ルナティック・パンドラを動かすには、制御端末を操作しなきゃいけないんでしょ?だったら私も協力するよ!」
「私達も行きます!」
「ユミナさんは私達が守りますから!」
ジャッキーとメイリンは困惑したが、ここで時間を食う訳にはいかず、肯定するしかなかった。
「ユミナを頼んだよ。でも、決して無茶だけはしないように!」
「はい!」
「魔物の方はボク達に任せてください!チャオ・メイリンとしてじゃなく、ウォン・シャンティとして切り抜けてくださいね!」
「ミウラちゃん・・・分かったわ!」
メイリン改め、シャンティはミウラと別れ、リオ、コロナ、ユミナ、ジャッキー、タロットと共にルナティック・パンドラ内部に入る為、テレポで瞬間移動する。
~~~~~ルナティック・パンドラ~~~~~
テレポでルナティック・パンドラ内部に入ってから数十分、制御端末がある部屋へ向かう。
「内部には魔物がおらんようじゃな?」
「エスタ上空に移動する前からはずっと海の中ですからね。」
「だからって油断するな?エスタ上空に移動したって事はこいつを動かした奴がこの中にいるって事だからな。」
シャンティ達は気を引き締めた。
ジャッキーの言う通り、ルナティック・パンドラがエスタ上空に移動され、月の涙を起こし、魔物を襲わせたのは、ルナティック・パンドラを動かした犯人がいるからだ。
そして、その犯人はルナティック・パンドラ内部にいる。
制御端末がある部屋が見えてきたその時・・・
「ハイヤァッ!」
突然、シャンティが何者かに蹴り飛ばされる。
突然の出来事にジャッキー達は振り向き、シャンティは起き上がってその者の正体を見る。
その者の容姿はワンレングスの黒髪でチョビ髭の男である。
「ジャック、シャンティ、久しぶりだな?」
「お前は!」
「サイ・テッコウ!?」
シャンティとジャッキーは彼の事をテッコウと呼ぶ。
「知り合いなんですか?」
「ジャッキーと同じ春光拳道場の門下生だよ!でもジャッキーが春光拳道場の師範になってから離反して、多くの格闘家達を殺し続けた殺し屋になったんだ!」
リオ達は目の前にいるテッコウとジャッキー達の関係を聞いた所、サイ・テッコウはジャッキーとシャンティと同じ春光拳道場の門下生だった。
しかし、テッコウはジャッキーが師範となった時、それを認められず、一戦交えたが、返り討ちに遭い、道場から追い出される羽目になった。
その後、テッコウは殺し屋となり、数多くの格闘家達の命を奪い、勝ち続けて来たそうだ。
「お前がルナティック・パンドラを動かしたんだな!?」
「その通り。デニーズ・ポーカー殿の頼みで降下ポイントを変えておいた。多額の金が手に入るので承らせてもらったよ。」
シャンティの質問に対し、肯定の返事を言う。
「それでも格闘家か!?」
「あぁ、そうだ。この世は弱肉強食。強いものが生き残り、弱いものは死ぬ。当たり前のことだ。力の強いものが勝つのだからな。」
「貴様ぁ・・・!」
シャンティはテッコウの発言に怒りの表情を見せる。
「今の俺は、ジャック、お前など敵ではない。」
テッコウの体に黒いオーラを纏っていく。
すると、テッコウの姿が赤黒い体をした虎のような怪人となる。
「なっ!?」
「お前・・・!?」
「テッコウが魔物の姿に・・・」
ジャッキー達はテッコウの悍ましい姿に驚愕する。
「魔物の力と春光拳、これを合わせれば無敵だ。電光双撃!」
テッコウは光の速さでジャッキーに接近し、ダブルパンチの要領で電気を纏った攻撃を繰り出す。
その時、そのジャッキーの前にシャンティが割って入り、虎心掌を放ち、テッコウを後ろに後退させる。
「何!?」
「ジャッキー、皆を連れて制御端末室へ行って。こいつは私が倒す。」
「シャンティ・・・」
「どういうつもりか知らんが、無理な話だな。自身の魔力も制御できない癖に。」
「そうだね。昔の私だったら、あなたの相手はジャッキーに任せたかも。でも、今の私なら自信が持てる。武門を志す、その意味を知った今の私なら!」
「はっはっはっ、威勢だけはいいようだが、通すと思ったか?行け、フンババ!」
テッコウがそう言った後、シャンティ達の背後に角と尻尾が生えた緑色の皮膚を持つ肥満体の魔物が現れた。
その魔物はフンババ。
モブリズの村を襲ってきた魔大戦時代の魔物である。
ティナがトランスした事で、モブリズの村は守られ、倒された。
「厄介な魔物を・・・」
「シャンティ、さっき言った言葉、信じてもいいんだな?」
「大丈夫だよ、ジャッキー。任せて。この春光拳は大切な人を守る為に使ってみせる!」
ジャッキーはシャンティに自分の言った事が偽りではないか確認する。
シャンティは嘘じゃないと主張する。
その時、タロットのポケットにあるテイルズハートチップが赤く光り輝き、その光がシャンティの方に飛んでいく。
赤い光がシャンティを包み込む。
「シャンティさん!?」
「シャンティさんが!?」
「心配するな。あやつなら大丈夫じゃ。」
「どういうことですか?」
「すぐに分かる。」
リオ達はシャンティが赤い光に包まれる瞬間を見て駆けつけようとするが、タロットは心配はいらないと引き止める。
ジャッキーもその瞬間に驚く。
そのシャンティは赤い光の中で困惑していた。
「これは・・・何があったの?」
シャンティの目の前に赤い光の珠が現れ、ファンタジラインへと変わる。
「光がスマホに?」
シャンティは驚きを隠せなかった。
ファンタジラインの画面に「Tap the link」と表示される。
「これに触れろって事なの?」
シャンティは恐る恐ると指をファンタジラインの画面に触れる。
すると、画面が赤く拡がり、そこから赤い光が溢れ出し、シャンティを包み込む。
「ファンタジック・ダウンロード!」
シャンティは赤いインナーとスパッツを合わせた下着の上に火炎模様のチャイナドレスを身に纏い、頭に緊箍児のようなリングを嵌め、スリットから見える太腿に三節棍の棒を携え、筋斗雲をモチーフにしたブローチを身に付け、左腰に火山を背景にして如意棒を構える孫悟空が描かれたスマホポーチが付けられる。
「岩をも砕く功夫魂!キュアウーコン!」
シャンティは自らをキュアウーコンと名乗る。
「シャンティさんが変身した!?」
「ジャッキーさん、あの姿って、もしかして・・・」
「あぁ。伝説の戦士、プリキュア・・・」
「フィガロ王の言っていた事が本当だったとは・・・」
リオ達はシャンティがキュアウーコンに変身した事に驚愕する。
「この姿・・・パルミエ王国やスウィーツ王国にも伝えられた、あの伝説の戦士の?」
ウーコン自身もプリキュアに変身した出来事に戸惑いを隠せなかった。
「お前のような落ちこぼれがプリキュアだと?」
テッコウは猛スピードでウーコンに接近して襲い掛かる。
ウーコンはそれに気づき、テッコウの攻撃を躱し、虎心掌でテッコウとの距離を離す。
「邪魔すると言うなら容赦はしない。力の差と言うものを教えてやる。」
「お前に教わるものなんて何もない。この身に宿した春光拳にかけて・・・お前を倒す!」
ウーコンとテッコウは身構える。
ジャッキーはテッコウの相手をウーコンに任せる事にした。
「みんな!急いで制御端末室へ!ここは俺達が引き受ける!」
「うむ。頼んだぞ。急ぐぞ!」
タロットはリオ、コロナ、ユミナを連れて、制御端末室へ急行する。
フンババはフンババブレスを放とうとするが、ジャッキーは顎に目掛けて蹴りを入れてそれを阻止する。
フンババはジャッキーに顎を蹴られてかなり痛がっていた。
一方のウーコンもテッコウとの戦いが始まった。
「行くぞ、テッコウ!」
「二度と口も利けないようにしてやる!」
テッコウは飛び蹴りをし、ウーコンはスライディングで互いの攻撃を躱す。
「烈火撃!」
ウーコンは左手に炎を纏い、テッコウに殴りかかる。
「雷光拳!」
テッコウは左手に電気を纏い、ウーコンの攻撃を相殺する。
その後、拳打、肘打、膝打、回し蹴り、手刀、飛び蹴り等を互いに繰り出す。
テッコウは爪から電気を帯びた斬撃を繰り出すが、ウーコンは前回り受身で躱し、三節棍の棒を連結させ、襲い掛かってくるテッコウの攻撃を防ぎつつ、蹴り技で反撃する。
当然この時、テッコウは膝受けで防ぐ。
テッコウは足払いでウーコンを仰向けに倒させ、その上でかかと落としするが、ウーコンは両腕で防ぎ、右足でテッコウを退かすように蹴りを入れ、距離を離す。
その頃、ジャッキーとフンババとの戦いは終わりに迎えようとした。
「龍王破山墜!!」
ジャッキーは岩塊を持ち上げ、フンババの脳天に投げつける。
フンババは岩塊をモロに受け、怯むが、サンダガやはりせんぼんで反撃する。
ジャッキーは全て避けて、フンババの背後を取る。
「炎龍!雷龍!」
ジャッキーは炎の龍と雷の龍を召喚する。
フンババはそれに気づき、振り返るが、遅かった。
「天翔双龍波!!」
ジャッキーは炎の龍と雷の龍をフンババにぶつける。
フンババはジャッキーの攻撃により、消滅される。
ウーコンとテッコウとの決着も終わりそうになった。
「ハァ、ハァ・・・バカな、魔物の力を得た俺が押されている?!これがプリキュアの力なのか?!」
「テッコウ。強くなりたい。その想いで魔物の力を手にしたのが、お前の敗因だ!」
「くっ!黙れぇぇぇぇぇっ!!」
「止めだ!」
ウーコンはテッコウに止めを刺そうとする。
その時、ウーコンのスマホポーチに入れてあるファンタジラインが光り出す。
ウーコンはその光に気付き、ファンタジラインを取り出すと、画面に「Scroll Right」とメッセージが表れる。
ウーコンはメッセージの通りに画面を右にスクロールする。
そこに、本から出てきた鍵が描かれたアプリがあった。
ウーコンはそのアプリをタッチする。
その後、「Scan to the brooch」というメッセージが表記する。
ウーコンはメッセージの通りにファンタジラインをブローチに翳す。
(頭に技のイメージが・・・このスマホが教えてくれたの?)
ウーコンはこの瞬間、自分のイメージした技を思い浮かべる。
「プリキュア流春光拳・奥義!天光炎龍脚!」
ウーコンは右足に光を収束し、ジャンプする。
ウーコンがジャンプした地面から炎の龍が現れ、ウーコンの後ろに回る。
ウーコンが光を収束した右足を突き出すと、後ろにいる炎の龍も突撃し、そのままテッコウの方に向かっていく。
「絶招!雷光吼牙!」
ウーコンの技とテッコウの技がぶつかり合う。
「うおぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
「ハアァァァァァァァッ!!!」
二人の技のぶつかり合いのよる影響で大爆発する。
その周囲が爆煙に包まれる。
ジャッキーは爆煙が晴れるまで待った。
爆煙が晴れて、人の姿が映る。
その姿を現したのは、ウーコンだった。
ウーコンは疲れたのか、地面に膝を付き、変身が説かれ、シャンティの姿に戻る。
「シャンティ、大丈夫か?」
「う、うん、大丈夫・・・」
ジャッキーはシャンティの下に駆け寄る。
シャンティはゆっくりと立ち上がる。
「タロットさん達、上手くいってるかな?」
「行こう。」
シャンティとジャッキーは制御端末室へ向かう。
駆け付けた時には、すでにルナティック・パンドラが移動を始めており、1時間後には海の中に再び封印されるそうだ。
シャンティ達はタロットのテレポでルナティック・パンドラから脱出する。
エスタシティも魔物の集団は全滅した。
バロン王国とアレクサンドリア王国からの応援によって、事態は収束したらしい。
数日後・・・
「もう、勘当されたって言ったのに・・・」
「いいじゃないですか。魔力もコントロールできるようになりましたし。」
「そうですよ。ようやくお父さんに顔向けできるんですから。」
「きっと道場で練習できるようになります。」
「それに、先生が本気で勘当するわけないよ。追い出したのだって、シャンティちゃんの将来を考えての事なんだし。」
ジャッキーとシャンティがフィガロ王国、バロン王国、アレクサンドリア王国、エスタ共和国の代表にルナティック・パンドラでの出来事を報告を終えた後、エスタシティの復興や町中のボランティア活動、町内の巡回等で忙しかったが、復興の目途がつき、ボランティア活動が終わり、魔物の確認もされなかった為、事無きを得た。
シャンティはユミナ達に連れられ、春光拳道場に向かっている。
そして・・・
「次!」
シャンティ達が見たのは、リンナの指導の下で組み手をやっている門下生達である。
シャンティはその光景を見て、自分が春光拳道場で練習した日々を思い出す。
(リンナ、元気そうで何よりだよ。師範代になったって聞いた時は驚いたけど、リンナならジャッキーの代りに指導できるだろうね。)
シャンティは今のリンナに安心する。
「お嬢様!」
「ワンタン。」
「ご主人様がお見えになりましタン!」
シャンティはワンタンのその言葉に気を引き締める。
その直後、ウーロンの姿が見えられた。
「父さん・・・」
「ワンタンから話を聞いたぞ。また、春光拳を使ったそうだな?」
「・・・はい・・・」
シャンティはウーロンにそう言われ、また家から追放される事を覚悟して返事する。
「お前は禁止令を破って春光拳を使い、我が道場の武を穢した。」
「・・・はい・・・」
「お前は禁止令を破って春光拳を使い、多くの人達を傷つけた。」
「・・・はい・・・」
「お前は禁止令を破って春光拳を使い、このエスタを救った。」
「!?」
シャンティはウーロンに禁止令を破った事を戒められると思ったが、最後に言った言葉を聞いて、唖然とする。
「その上で聞かせてもらう。お前の拳は何の為に使う?」
「・・・確かに私は自分の魔力を制御できなかった所為で多くの人達に迷惑をかけた。アダマン島での出来事もそう。ロンに一緒にジャッキーを助けに行くと言われた時、いや、ユミナとリオちゃん達が春光拳の話をした時、私は命を捨てる覚悟で戦場に向かった。ユミナ達に私の事情を巻き込みたくなかったから。私が死ねば二度と迷惑をかける事はなくなるとそう思ったから。」
シャンティは春光拳道場の一部を破壊した事や、アダマン島での出来事を含めた一連の被害を思い返す。
「でも、違った。試練の山でマッシュさんやティファさんに鍛えられて、リオちゃんとコロナちゃんに言われて分かったんだ。私の魔力が暴走したのは、ガストラ帝国の技術者の不手際じゃなく、私自身に問題があったんだと。私の気持ちの焦りが暴走を引き起こす原因だった。そして、同時に大切な事を教えてくれた。大切なのは心を無にすること。雑念に負けない心だと。その言葉やユミナ達に応援されたおかげで、試練を突破し、魔力を制御する事が出来た。その上で答えます。私はもう不安や恐怖に屈しない。この拳は大切な人達を守る為に使います!」
シャンティはウーロンの質問に答える。
ウーロンは黙ったまま、シャンティを見る。
その時に見たシャンティの眼は迷いがなく、強さを感じ取っていた。
もう強さを求めたヤンチャだった頃のシャンティの面影も、魔力の暴走によって打ちひしがれた頃のシャンティの面影もなくなっていた。
ウーロンはシャンティに近寄り、シャンティの肩に手を置く。
「よく生きて帰って来たな・・・」
「!!」
シャンティはウーロンの言葉を聞いて、感情が爆発し、ウーロンを抱き着く。
シャンティの目には涙が流れていた。
この時、禁止令として封印された春光拳が使用できるようになった事の意味を汲み取る。
リオ達も感動して涙が溢れそうになった。
(おかえりなさい、シャンティ。我が娘。)
ミンメイはそんな様子を出会い頭の向こうから見ていた。
シャンティがしばらく会わない内に強くなった事、シャンティが春光拳の使用を許した事、何より、家族との蟠りがなくなり、絆を取り戻して帰ってきてくれたシャンティに嬉しさを込み上げていた。
それから暫く経った後、シャンティは久しぶりに練習場に足を踏み入れ、久しぶりにリンナと門下生達と再会を祝する。
その後、違う世界とはいえ、同じ春光拳使いのリオと稽古をしていた。
ちなみに審判はミンメイがやってくれている。
「いやー、シャンティの奴、逞しくなったね~。イェンとシュエにも見習ってほしいもんだよ。」
リンナはシャンティの戦いぶりを見て、感想を述べる。
「コロナちゃん、ミウラちゃん、シャンティを助けてくれてありがとね。」
「あー、いえいえ。」
「ボク達も助けられました。」
リンナはコロナとミウラ、そして、今シャンティと組み手をやっているリオにも感謝している。
「流石だね、リオちゃん。私より上達してる。」
「いえいえ、シャンティさんもお強いですよ!」
稽古を終えたシャンティとリオはリンナ達の許へ戻る。
「シャンティちゃん、リオちゃん、ご苦労様。」
ユミナはシャンティとリオにタオルと水を配る。
「ありがとう、ユミナ。」
「ありがとうございます~。」
シャンティとリオはタオルで汗を拭いて、水を飲む。
その後、二人はユミナにマッサージされる。
最初はシャンティで最後はリオだった。
「ユミナ、相変わらずやるな。白魔法だけじゃなく、マッサージの腕も上がってるよ。」
「こちらの世界のユミナさんのマッサージも気持ちいです~・・・♡」
「どういたしまして。」
順番の最後に回ったリオはユミナのマッサージにより骨抜きにされている。
(リオちゃん、コロナちゃん、ミウラちゃん、ありがとう。君達がいなかったら、父さんと向き合えず、こうして稽古をつける事はなかったよ。)
シャンティはリオ、コロナ、ミウラをそれぞれ見て感謝する。
その時、道場にエドガーが入ってきた。
「失礼する。」
「!?エドガー陛下!?」
シャンティはエドガーが来た事に気付き、敬礼する。
「もしかして、また何か非常事態が?」
「いや、そうではない。シャンティ、君に話があるんだ。」
「私に?」
シャンティはエドガーが春光拳道場に訪れた理由を聞く。
「今日から君をG.Fへと派遣する。」
「えっ!?」
エドガーの言葉にシャンティだけでなく、リオ達も驚く。
「それって!?妖精の世界各地の精鋭達を集めて結成されたという・・・!?」
「あぁ。最近、世界各地で空間の歪みによる影響で怪獣達が出没されている。それも50m以上もある大きさだ。だが、それと同時にウルトラマンと呼ばれる巨人が人間界で姿を現し、プリキュアと共に怪獣と戦っている。今のG.Fはプリキュアやウルトラマンを含めて力を結束し、この困難を立ち向かわなくてはならない。タロット殿から話は聞いたよ。君は現にプリキュアの力を得ている。いずれ近い内に彼らと共に戦う事になるだろう。そこで、世界の平和の為、同志と共に戦ってくれ。」
「・・・はい!」
シャンティはエドガーの誘いを受諾し、G.Fに加入する事になった。
「私達も協力します!」
「ミッドの私達がこの世界にいるという事は、時空管理局の皆さんもどこかにいるはずです!」
「きっと皆さんも協力してくれますよ!」
リオ、コロナ、ミウラはシャンティと付いていく事を決めた。
「いいの?これからは魔物だけじゃなく、怪獣達と戦う事になるんだよ。」
「アハハ・・・流石に怪獣相手は無理ですけど・・・」
「困っている時はお互い様ですから。」
「僕達にできる事は何でもします。」
「・・・ありがとう。私は幸せ者だよ・・・父さん、母さん、ごめん。家族水入らずはしばらくお預けになるかも。」
シャンティはウーロンとミンメイに謝る。
「謝る事はないわよ。でも、これだけは約束してね。必ず生きて帰ってくるって。」
「お前が決めた事だ。お前の信じた道を歩め。」
「ありがとう。」
「ユミナちゃん、あなたもシャンティと一緒に行ってあげて。あなたの白魔法と整体施術をG.Fで役に立ってあげなさい。」
「私も!?・・・はい!」
ユミナもシャンティ達と一緒に行く事になった。
「では、飛空艇ドックに来てくれ。迎えが来てる。」
「はい!」
シャンティ達は春光拳道場から出ようとする。
「あぁ、待って、シャンティ!」
「え?」
シャンティはミンメイに止められ、ミンメイはテーブルの上にある扇を取る。
「信念を持って戦いなさい。」
ミンメイは扇をブーメランの要領で投げる。
シャンティはそれをキャッチする。
その扇には『水は火を鎮めるが時に火を煽らん』と書かれていた。
「!うん!がんばるよ!」
シャンティは扇を折り畳み、春光拳道場を後にする。
そして数十分後、エスタの飛空艇ドックに到着。
そこには、スフィアハンター・カモメ団が所有する甲板の船首に鎮座しているカモメの像が特徴の飛空艇セルシウスが配置されている。
シャンティ達はセルシウスの中に入る。
その後、シャンティはユミナとリオ達を客間に連れた後、ブリッジにいるエドガー以外の来賓の者に挨拶する為、一人でブリッジに行く。
「レナ王女様!」
ブリッジに足を踏み入れた後、シャンティが会ったのは、レナとバッツだった。
「ようこそ、G.Fへ。」
「歓迎するぞ、みんな。」
「よろしくお願いします!」
シャンティはレナとバッツに敬礼する。
その頃・・・
「人間が魔物になる・・・いくらかそのようなケースはあったが、何者かがテッコウを魔物に変えたというのか・・・」
タロットはルナティック・パンドラが再封印した海を見ながら、テッコウが魔物に変貌した事を気に掛ける。
その時、飛行音が聞こえたタロットは見上げると、セルシウスが飛んでいき、タロットの頭上を通り過ぎる。
「気にはなるが、それはあやつらの仕事じゃろう。妾は妾で使命を果たすとしよう。」
タロットはテッコウの事を深く考えず、新たなプリキュアを捜す事にした。
「星に住む精霊達よ。我らの手を取りて、新たなる地へと導き給え。テレポ。」
タロットはテレポでその場から消え去る。
キュアウーコンの設定を執筆します。
キュアウーコン
「岩をも砕く功夫魂!キュアウーコン!」
春光拳の使い手である16歳の武術家の娘・ウォン・シャンティが変身するプリキュア。
赤髪のショートヘアーで流しており、普段はボーイッシュなファッションを着こなしている。
シャンティは元々ガストラ帝国の技術者によって生み出された魔導戦士である。
つまり、春光拳道場の前当主のウォン・ウーロンと妻のウォン・ミンメイに拾われた養子である。
炎の魔力変換資質を持っているが、魔力が不安定の為、春光拳と合わせて使用すると暴走してしまう。
試練の山でマッシュとティファからの薫陶を受け、魔力をコントロールできるようになり、禁止されていた春光拳を使えるようになった。
赤いインナーとスパッツを合体した下着の上に火炎模様のチャイナドレスを身に纏い、筋斗雲をモチーフにしたブローチを身に付ける。
頭に緊菰児のようなリングを嵌め、スリットから見える太腿に三節棍の棒を携え、左腰に火山を背景にした如意棒を構える孫悟空が描かれたスマホポーチを携える。
以上がキュアウーコンの設定です。