処女作ですがよろしくお願いします。
プロローグ
暗い、暗い、闇の奥深くの中。自らの感覚でさえも封じられる無の中で。
一人の男の咎人が座っていた。
その男はその世界のありとあらゆる術、道具により固く封じられていた。
しかし男の拘束が顔の部分のみ突如、解放される。
『ソレ』は、男に囁きかけた。
「君は…何者だ?」
男は永らく閉ざしていたその口を、‐普通の者であれば舌や喉を動かす感覚を取り戻すのに時間がかかり、話すことさえままならないはずなのだが‐ふと、しかし即座に開く。だが、
「そうか…」
男はすぐに合点がいったかのように言うと楽しげに、嗤う。
「いいだろう…さあ」
男は嗤いつつ、言い放つ。
そして男は塵ひとつ残さずに消えた。
その時。
毒舌の美少女と一見ビ○チに見える少女と男の娘と太った歴史オタクと結婚できない女教師たちと不毛すぎる口論をしていた、腐った魚のような目をした少年が消えた。
その時。
洗濯機の前で服を広げ、クワガタのような髪をした男たちに囃され、恥辱に顔を赤らめていた少女が消えた。
その時。
アホ毛少女、否幼女と手をつないだ白い怪物が消えた。
その時。
巨乳の女子高校生が消えた。
その時。
自らが裏切ってきた全ての人への懺悔のため、そして愛する妹が望んだ、『優しい世界』を創るため、刃に貫かれた少年が消えた。
その時。
今命の灯火が消えんとしていた悪魔が消えた。
その時。
愛するアホ毛少年と一緒に歩いていたツンドラ少女が消えた。
その時。
某有名ハンバーガーチェーン店の時間帯責任者が消えた。
その時。
とある川に架かったとある橋の下で暮らす個性的な人々にツッコミを入れまくっている、人に借りを作ることができない男が消えた。
その時。
愛する人のため、尽力していた少年が消えた。
その時。
ゾンビでかつ魔法少女な少年が消えた。
その時。
宿敵の化け物を倒さんがために自らも化け物に堕ち、そして消えようとしていた
神父が消えた。
その時。
町の平和を守るため、そして愛する娘のため、日々走り回っている正義の味方が消えた。
その時。
あらゆる敵を一撃で粉砕する正義の味方が消えた。
その時。
「さあ…」
『ソレ』は男とともに楽しげに嗤い、言い放つ。
「さあ、宴を始めよう。」
今、どことも知れぬ地で。互いに誰とも知らぬ猛者どもが。己が力の全てを振るい。血で血を洗う大決戦が、狂乱の宴が、結末が一切見えない死闘が、万能の願望器を巡る大戦争が、開幕しようとしていた。
さあ。
さあ宴を始めよう。
火蓋は切って落とされた。
火蓋は切って落とされた…(ちょっと気に入った)
始まります…!