仮面ライダーW/L・R   作:キャメル16世

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本作を書こうと思ったきっかけは、丁度今期に「風都探偵」「リコリス・リコイル」の放送があったことと、仮面ライダーWとリコリコのコミカルさとシリアスさのバランスが似ていると思った為です。何となくで始めてしまった二次創作ですが、上手くやれてるでしょうか…?
是非、感想などで教えてください!



第12話「勝敗はMで/これが私の罪」

「……」

「…行かないのかい?」

「左さん!……聞いてました?今の…」

「…まぁ、ひと通りな…」

噴水のベンチに座るたきなの横に座る俺

たきなは酷く落ち込んでいた様子だった

 

さっきすれ違ったリコリス達がウキウキしていたのは、千束とたきなが復帰を賭けた模擬戦をするからもいうものだった

千束がぶちのめしたいと言っていた相手が、今回の模擬戦の相手のようだ

 

しかし、たきなは座ったまま動こうとしなかった

まだ迷っているんだろう

 

「……1年前、初めてここに来た時…とても感動しました。私たちリコリスはDAに拾われた存在…ここに来る事は、やっと1人前として認められた証なんだと思いました」

「……」

「……でも、私はここを追い出され…捨てられたんです……もう私の居場所はここにはない…」

「……たきな…君の意見に否定をする訳じゃないが…」

「……」

「…ここに居場所がない?それがどうした」

「…えっ?」

俺は立ち上がり、施設を見渡した

 

「確かにここは君たちリコリスにとって大切な場所かもしれねぇ…でも、千束はどうだ?ここに居なくても、あの子はいつも楽しそうだ」

「……」

「…誰かの期待に応えるために悲しくなるなんてつまらない……DA(ここ)に居ることで悲しくなるくらいなら、リコリコの仲間たちと楽しんだ方がいい…千束はそう言ったんだな…」

「……千束…」

俺は再びたきなの横に座り、俺は帽子を外した

 

「……この帽子にはな、俺の罪が詰まってる」

「…左さんの…罪?」

「…俺は日々その罪を数え、探偵として…仮面ライダーとして戦っている」

「……」

「…この街が俺たちを求めていなくても、俺がこの街を求める限り俺たちは戦い続ける……それが、俺たちの罪滅ぼしだ。前にも言ったよな…君の罪はなんだ?」

「……私の…罪…」

 

俯いていた表情が、少し緩み前向きな顔つきになった

 

「…っ…危ねぇ!」

「っ!?」

すると、どこからともなく俺たちに向かって何かが攻撃してきた

咄嗟に気付いた俺は抱き寄せて守った

ベンチは破壊され、埃がたっていた

 

「…この感じは…!」

「…ふふふ…井ノ上たきな、貴様は人生に何を遺した?」

「…ドーパント!?」

「下がってな、たきな…」

俺はダブルドライバーを腰に装着する

 

「…チッ…また貴様か、仮面ライダー…」

「やっぱりまた現れたなぁ…水銀野郎!」

「…左さん…!」

「たきな!君は千束のところに行け!」

「…で、でも!」

「あの子はいつでも君を待ってる!そういう子だ!…今こそ誰かじゃなく、彼女の期待に応えるべきじゃないのか!?」

「……誰かじゃなくて…千束の…?」

 

《困ってる人を、助ける仕事だよ!》

《個人の為のリコリス…?》

 

「…フィリップ!」

『あぁ』

 

『 CYCLONE!』「 JOKER!」

 

「『変身ッ!』」

 

サイクロン!ジョーカー!

 

仮面ライダーダブルへと変身する俺たち

 

「……千束…私は…!」

「『さぁ、お前の罪を数えろ!』」

 

 

 

第12話「勝敗はMで/これが私の罪」

 

 

 

千束が向かって行った方向に走り去るたきな

俺たちはそれを見届けてマーキュリーの方に視線を移した

 

「…貴様、余計な事を…」

「悪ぃな…でも、あの子は殺させねぇ」

「ふふふ…私に勝てるとでも?」

「あたりめぇだァ…!」

ダブルはマーキュリーに連続パンチを繰り出す

 

「…くっそ…硬ぇ!」

『奴は身体を液状化・硬化、それぞれに変化させる事が出来る。必ずしも肉弾戦が効くわけでもない』

「でもどうする?遠距離攻撃も効かねぇぞ、コイツ」

『問題ない、彼女の事は検索済みだ』

「……彼女?」

 

『 LUNA!』

 

ダブルの右手は黄色のメモリを取り出し起動させ、ダブルドライバーの右側に装填した

 

ルナ!ジョーカー!

 

右半身が黄色に変化し、ルナジョーカーへと変化する

 

「あ!フィリップ!勝手にメモリ変えるなって!」

『…遠距離も肉弾戦も効かないなら、両方の方が良いと思ってね』

「……なるほどな…!」

 

相手が変則的な攻撃が得意なら、こっちも変則的な攻撃を

まさに目には目を歯には歯を、だな

 

「『はっ!』」

「…っ」

突如伸びる右腕に反応出来なかったマーキュリー

 

鮮やかに舞いながら曲がる手足で連続パンチ、キックをお見舞する

 

「…っ」

「よし、効いてる!」

『翔太郎!一気にマキシマムだ!』

「…あぁ!」

 

ジョーカー!マキシマムドライブ!

 

「『ジョーカーストレンジ!はぁぁ!』」

 

身体が半分に分裂し、ルナサイドが分裂し手を伸ばして鞭のような打撃を加えた後、ジョーカーサイドが手刀で攻撃した

 

「…ぬぅ!」

「……」

手応えはあったがやはり…

メモリブレイクとまではいかなかったか…

 

「……ハァ…ハァ」

「…あんたがマーキュリーの正体か」

メモリの傍に横たわっていたのはまだ若い女性だった

 

『彼女の名は水元美奈子、元DAの人間だ』

「何っ!?」

「……」

水元は這いつくばりながらもメモリに手を伸ばした

 

『彼女は元DAの技術部員、DA内のセキュリティや技術的な事を主に仕事をしていた』

「…そんな奴が、なんでリコリスを…?」

『それに関しては、彼女のかつての同僚に話を聞きに行った』

「……同僚…?」

『部署こそ違うが、彼女とは面識があったようだからね…そこからヒントを得たんだ。中原ミズキ…元DAの情報部員さ……』

 

 

「……」

……イケメンだ…けど、ちょっと子供っぽいわね

私のタイプじゃないわ…

 

「…んで?私に用って何?なんでアンタみたいな子供が私の正体知ってる訳?」

フィリップに対して不信感を抱くミズキ

それもその筈である

初対面の男から個人情報を話されて警戒しない方が不思議だ

 

「僕の名前はフィリップ、鳴海探偵事務所のもう1人の探偵だ」

「鳴海探偵事務所って…あ〜!あんたが翔太郎の言ってた相棒ね!」

「話が早くて助かる。早速君に訊きたい事があるのだけど…」

フィリップはひとつの顔写真を見せた

彼が「地球の本棚」で検索をした結果導き出した合成写真だ

 

「この人物に見覚えはあるかい?」

「…あ〜…美奈子ね、私よりも少し前にDAを辞めた女よ。でも、組織から完全に足を洗った彼女はDAに追われる立場となった…今もどっかで隠れてるのかしらね」

「…どうして追われる立場に?」

「…あの子は正義感が人一倍強かったの…だから、犯罪者を未然に暗殺する集団に対して、嫌悪感を抱いていたわ。要は犯罪者予備軍ですらも殺すリコリス達にね…」

「……だからリコリス狩りを…」

「でも、彼女が本当に憎んでいたのはリコリスじゃない…組織よ」

「……組織?」

「要は殺しの道具として遣われる彼女たちを救いたいって思ってた……でも歪んでんのよ、あの子は昔から…」

 

 

『彼女はリコリスたちがこれ以上罪を重ねない為に、その命を断絶しようとしていたんだ。そうすれば、二度と組織の手駒にされないからってね…』

「……そんな理由で、幼い少女達を殺してたのか!?」

「……そうよ…あの子たちリコリスはね、生まれつき罪を背負ってるのよ……だからこれ以上罪を重ねないように…私が解放してあげたのよ!」

『そんなのは間違っている!君は自分の正義感に自己陶酔しているだけだ!』

「…うるさい…私は人生に何も遺せなかった……だったら最期くらいは、あの子たちの為に!」

 

《 MERCURY 》

 

「『っ!?』」

銀色のメモリ…!?

ウェザーみたいなシルバーランクのメモリか!?

 

美奈子はマーキュリーメモリを自分の右手の掌に差し込み、マーキュリー・ドーパントへと姿を変えた

 

「私があの子たちの罪を背負って死ぬ!それが、私たちが散々道具として扱って来た彼女たちに対する、唯一の報いなのよ!」

マーキュリーは水銀の塊を収束させ、硬直させた水銀で突き攻撃をしてくる

 

「くっ…そんなんであの子たちの罪が消えるわけじゃない…!」

『罪は自分で償ってこそ、価値のあるものだ!』

「あの子たちが自分の罪を償うのは、もっと先の話かもしれねぇ…でもな、罪を数える事はいつだって誰だって出来る!」

『…だからこそ、僕たちは…!』

「俺たちは…!」

「『彼女たちが罪を数え終わるまで、見守り続ける!』」

 

 

「…ハァ…ハァ…!」

時刻は14時を過ぎている…

もう模擬戦は始まっている

 

「……千束…私は…!」

今まで、誰かの期待に応えるためにリコリスとして成果を上げてきた…

DAに来た時に、やっと自分は他人に必要とされる人間になれたんだと思った

 

でも、DAを離れて

自分は誰にも必要とされない人間だと思い込み

早くDAに復帰して、また必要とされる人間になりたいと思っていた……

でも、それは違った…

 

リコリコのみんなは、そんな私でも必要としていてくれたんだ…

それに気付けなかった

そんな簡単な事にも気付けなかった…

 

それが……私の…!

 

「うおぉぉぉ!」

「っ!ぐはっ!」

 

私の罪だ!

 

 

 

「…くっそ…!」

「……ハァ…ハァ」

「…おー……やるじゃんっ」

 

 

『翔太郎!ドリルを使おう!』

「あぁ!」

 

「 DRILL!」

 

ルナ!ドリル!

 

『奴にまとわりつく水銀の量には限界がある。それを限界まで切り離させれば…』

「素体が丸出しになって攻撃が効くって訳か!」

『ご名答!2連続マキシマムで追い込もう!』

「あぁ!」

 

ドリル!マキシマムドライブ!

 

ドリルクラッシャーに黄色のオーラが纏わり、それがどんどん巨大化していく

幻想の記憶を持つルナメモリが、ドリルクラッシャーを大きく見せていた

 

「『ドリルギガントスパイク!』」

「そんなもの…!」

マーキュリーが全身の水銀を切り離し、大きなシールドを生成する

フィリップの予想どうり、素体が丸出しになっていた

 

サイクロン!ドリル!

 

ドリル!マキシマムドライブ!

 

「…なにっ!?」

「『ドリルトルネードストリーム!』」

 

サイクロンの俊敏さで攻撃を防ごうとしているマーキュリーの懐に入り、風のオーラが纏ったドリルクラッシャーで丸出しになった素体に必殺技を繰り出した

 

「がぁぁぁぁぁあ!」

美奈子から飛び出すマーキュリーメモリはメモリブレイクされ美奈子もその場でぐったりと倒れた

 

「『……ふぅ…』」

「……ぐっ…ぐわぁぁぁあ!」

「…っ!?な、なんだ!?」

すると、美奈子は突然苦しみだし

全身の皮膚が爛れたり指がありえない方向に曲がったり

まるで水俣病のような症状が現れた後に、絶命した

 

『…水銀は人体には有毒だ…これがマーキュリーメモリの副作用なのか…!』

「……嫌なもん見ちまったな…」

ダブルは変身を解除し、死んだ美奈子に手を合わせた

 

 

「…たっきなー!帰りの車来たってー!」

「今行きます!」

模擬戦を終えたたきな達は帰り支度を始めていた

 

「……」

「…お前、模擬戦なんだぞ?後ろから撃てばよかったんだ…それを突っ込んで来て殴るなんてバカげてる…」

「……これでお相子ですね」

「…っ」

フキ&サクラペアに勝利したたきなと千束ペア

復帰こそなかったが、今の彼女にはそんな事はどうでも良かった

 

「やっぱりお前使い物にならねぇリコリスだよ!命令違反に独断行動…二度と戻って来んじゃねぇ!」

「……」

 

 

 

「……カーー…」スピー

「…寝ちゃったね、翔太郎さん」

「…えぇ、余程疲れたんでしょうね…」

「…たきなさ、私を狙って撃っただろ」

「……きっと避けると思いましたから」

「…ふ〜ん」

「…非常識な人ですよ、千束は」

「……でも、スカッとしたなぁ!」

「…えぇ」

夕日が沈む中電車で帰る3人

 

「…ん〜…亜樹子ぉ…もうスリッパは懲り懲りだぜ〜…」

「……」

「……」

「……プッ!」

「……フフッ」

「ふふふ…んも〜翔太郎さん寝言大きい〜」

「…ふふ…流石は、ハーフボイルドですね…」

すると、千束の携帯に着信が届いた

 

「…お、お〜…見て見てぇ」

「……ん」

リコリコのメンバーからメールが届いていた

 

『ボドゲ大会、延長戦中!

  間に合いそうなら連絡PLZZZ!』

 

「…どうする〜?」

 

「お〜千束来るのか〜!」

「……フッ」

ミカがメールを確認すると、千束からの了承の言葉と、千束とたきな、そして眠っている翔太郎のスリーショット写真が送られて来ていた

 

 

 

「やぁ!翔太郎!」

「なっ!フィリップ!?」

「ボードゲームとは実に素晴らしい!君も楽しみたまえ!」

「なんでお前がここにいるんだよォ!?」

喫茶リコリコにてボドゲ大会に参戦していたフィリップを見て仰天する翔太郎

 

「ほらほら〜!翔太郎さんも楽しんで〜!」

「…あ、あぁ…たきな」

「…っ…はいっ」

翔太郎は少しボーッとしていたたきなに声を掛けた

 

「……一緒に楽しもうぜ」

「…はいっ!」

 

素敵な笑顔で返事をしたたきなは、時間も忘れてボードゲームを楽しんだ

この、風都の仲間たちと一緒に…

 

 

「……監視カメラの映像が…?」

「はい、何者かに抜き取られたようなのです」

「…探偵の仕業か?…でもあの小僧にそんな巧妙な事が出来るとは思えん……抜き取られた時間は?」

「はい、丁度…本日仮面ライダーとドーパントが戦ったであろう時間と合致します」

「……正体を隠す為の隠蔽か…奴もなかなかにやるな」

「どうしますか?データ復旧には少し時間が掛かりますが…」

「いいや、それよりも大事な任務が出来た…」

楠木は秘書に一通の報告書を渡した

 

「…これは…!」

「…新たな情報を手に入れた、近々…北押上駅の地下鉄が襲われる……テロが起きるぞ」




次回

第13話「休日のT/下着選びは大事」

これで決まりだ!
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