仮面ライダーW/L・R   作:キャメル16世

16 / 53
今回は箸休め的な回にしたいと思います。
あと少し短めです。



第13話「休日のT/下着選びは大事」

「……水元美奈子…彼女もアランチルドレンの1人だったよ」

「…そうか…彼女にはどんな才能があったんだ?」

「元DAの技術部員だったこともあって、彼女は工学のエキスパートだった…DA脱退後、彼女はDAに追われながらもその才能で身を隠してきた……そこに現れたのが…」

「……アラン機関…」

「アラン機関は彼女にマーキュリーメモリを授け、彼女の中にある正義感を暴走させた…その結果があれだ」

俺たちは先日の戦いを振り返り、改めて事件を整理していた

 

「……それも支援か?」

「あぁ」

「…くそっ」

何が支援だ…

そのせいでこの街が泣くことになるんだぞ!?

 

「…ん〜…そんな引き攣ってもしょうが無いでしょっ!相手が何者かもどんな組織なのかも分からないなら、分かるまで事件を解決すればいいんだよ!君たちは仮面ライダーなんだから!きっと答えに辿り着けるって!」

 

そう亜樹子が言う

こいつの言葉は本当に能天気というか…行き当たりばったりというか……

でも、何度こいつの言葉に救われたか…

 

「…そうだな、亜樹子」

「その通りだね、亜樹ちゃん」

「うんうん!…そうだ!気晴らしに今度2人でここ行ってきなよ!」

「…ん?」

亜樹子が渡してきたのは水族館のペアチケットだった

 

「この間福引で当たったから2人にあげる!本当は竜くんと一緒に行きたかったけど〜…今は単身赴任中だから、2人で行ってこい!」

「男2人でかぁ?」

「……」

やっぱりこいつの言ってる事むちゃくちゃだ…

女と行くならまだしも、何年も一緒にいるフィリップと2人きりで水族館なんて…

 

「行こう!翔太郎!」

「え!?乗り気なの!?」

「水族館…即ち海の生物が展示してある場所……興味深い…ゾクゾクするねぇ!」

「…はぁ〜…そうか、フィリップはまだ水族館に行った事がないのか…」

「これは海の神秘を体験出来る絶好のチャンスだ!ははははは!」

「……」

やべぇ…また変なスイッチ入っちまったなぁ…

 

 

 

第13話「休日のT/下着選びは大事」

 

 

 

「……クルミ…」

「ん〜?」

「……たきなのパンツって見た事ある?」

「あるわけないだろ」

「…ちぇ〜…なんでも知りたいんじゃないのかよ〜」

「…ノーパン派か?」

「いやいやいや…」

「なら、何履いてようがたきなの自由だろ」

「……」

千束は見てしまった…

VRゲームをプレイ中、アクロバティックに動くたきなのスカートの中を……

 

「……っ」

千束はそれをもう一度確かめるべく、更衣室にいるたきなのスカートを捲った

 

「…なんですか?」

「……ナニ…コレ…?」

「下着です」

「そぉうじゃなくて男物じゃん!」

「…これが指定なのでは…?」

「…し、指定!?」

 

トランクスタイプの下着を履くたきな

千束はその元凶とも言えるミカを尋問する

 

「聞かせてもらいましょうかぁ?」

「店の服は支給するから下着だけ持参してくれと」

「どんな下着が良いか分からなかったので」

「だからってなんでトランクスなのぉ」

「いや、店長が…」

「好みを訊かれたからな…」

「アホかァ!」

「これ、履いてみると結構開放的で…」

「そうじゃない!もう…たきな、明日12時に駅前に集合ね」

「…仕事です?」

「ちゃうわ!パ・ン・ツ!買いに行くの!…あ、制服着て来んなよ?私服ね、私服」ガチャ

呆れた千束はたきなと約束をし、店を後にした

 

「……指定の私服はありますか?」

「……んー…」

 

 

「……おまたせしました」

「…んお〜…新鮮だなぁ…」

「問題ないですか?」

「…銃持ってきたな?貴様」ニコッ

「ダメでしたか?」

「…抜くんじゃねぇぞ?」ニコッ

 

約束通り私服で来たたきな

しかしそれはとても16歳の私服とは思えない地味さで

しかも背中にはリコリス用のバック

千束は内心のイライラを表に出さないようにしていた

 

一方、翔太郎とフィリップは…

 

「見たまえ翔太郎!これがタツノオトシゴさ!」

「あぁ…」

「実はね!彼はこの見た目で魚の一種らしいんだ!」

「マジかぁ…ウオだったのかこいつぅ…」

「翔太郎!あっちにも興味深い海洋生物が!」

「あぁ…待ってくれぇ…相棒ぉ…」

フィリップに振り回される翔太郎であった

 

「…翔太郎、少しだけ…話してもいいかな」

「…なんだフィリップ?急にどうした」

「……錦木千束についてだ」

 

 

 

「……んー…」

「…どう?好きなのあった?」

たきなの下着を選ぶためランジェリーショップに足を運んだ千束とたきな

 

「…好きなの…を選ばなきゃいけないんですか?」

「え?」

「仕事に向いているものが欲しいですね」

「あ〜銃撃戦向きのランジェリーですか〜?ってそんもんあるかーい!」

豪快なノリツッコミを繰り出す千束に構わず喋るたきな

 

トランクス(これ)、良いんですけどね…通気性も良くて動きやすい…流石店長だなって」

「いや、先生そんな事考えてるわけないだろ…だいたいトランクスなんて人にめせられたもんじゃないでしょ〜?」

「…パンツって見せるものじゃなくないですか?」

「いざって時どうすんの?」

「…いざって…?」

「……そりゃぁ…」

千束はたきなに耳打ちをすると、たきなは耳を真っ赤にした

 

「なっ!あああ、あの人とはなんともないです!大体、あの人にパンツなんか見せるわけないじゃないですか!?」

「はいはいはい!それは恥ずかしいからデスっ!もっと恥じらいを持て!そうすれば乙女はもっと可愛く見えるのだァ!」

「…っ!!!」

 

 

 

「…へっくしょん!」

「大丈夫かい?翔太郎」

「…あぁ…誰か俺の噂でもしてんのかぁ?」

「もしくは風邪だね…やっぱりナントカは風邪引かないって言うのは嘘なのか…?」

「おいフィリップ、サラッと失礼な事言ったなぁ?」

「…話を戻そう。錦木千束についてなのだが…」

「…露骨に話変えやがった……」

「…彼女に限らず、リコリス全員の記憶がこの地球(ほし)に刻まれていない事が分かった」

「…なんだって?」

 

 

「……何故戻ってきた」

「ミカに会いたかったからさ」

「からかうんじゃない、千束だろ」

ここは会員制のバー

そこに10年前まで通っていたミカが、再開した吉松シンジと酒を交わしていた

 

「…フッ…私を覚えていなかったな」

「あの時1度見ただけだ、無理もない」

「……」

「…何故言ってやらない?千束はずっと君を探しているんだぞ」

「…アラン機関は支援した対象に関わる事を禁じている。話したろ」

「矛盾しているじゃないか…それなら店にだって来るべきじゃない」

「…消えろ、と?」

「……そういうつもりじゃ…」

「……ミカ、約束は守れているのか?」

「…あぁ、勿論だ」

「天才は神からのギフトだ…必ず世界に届けねばならん」

「……」

「……類稀なる…殺しの天才をな」

 

 

「彼女たちには戸籍がない。つまり、今名乗っている名も偽名に近いものになってる」

「…でも、あの子たちはこの地球(ほし)に生きてる命だろ?地球の記憶に残らないなんて事があるか?」

「もちろん、この世に存在するものなら地球に刻まれている筈さ…だが、彼女たちは存在しない事になっている。この地球(ほし)からも、この風都(まち)からもね…」

「……どういう意味だ?」

「…彼女達の事は、どう模索しても検索に引っかからない…彼女達の謎の鍵を開ける方法はただ一つ…!」

フィリップは俺に人差し指を差し出した

 

「…リコリス、DA、そしてアラン機関の謎を解き明かすしかない」

「…なんでアラン機関まで…?」

「……僕の推測が正しければ、だが…錦木千束は……っ」

「…っ!?」

フィリップが口を開こうとしたその瞬間、ペンギン島の方で爆発音が聞こえた

 

「……ドーパント…!」

「…行くぜ、フィリップ!」

「…あぁ!」

 

 

 

「……千束…」

「…んー?」

「……あの弾、いつから使ってるんです?」

「…な〜に〜?急に」

下着を買い終えた千束とたきなはスイーツ屋さんで時間を潰していた

 

「10年前の時は?」

「あの時先生に作って貰ったのよ?」

「…なにか理由があるんですか?」

「なに〜?私に興味あるの〜?」

「……まぁ、人並み以上には」

「翔太郎さんよりもぉ?」

「…茶化すならもういいですっ」

「…気分が良くない…誰かの時間を奪うのは気分が良くない。そんだけだよ」

「……気分…?」

「そう、悪人にそんな気持ちにさせられるのはもーっとムカつく!だから、死なない程度にぶっ飛ばす!」

 

彼女がゴム弾を使う理由

それは彼女が「命大事に」というモットーを抱える起源とも言える

 

 

 

「……ほぉ〜…これは大したもんだぜ〜」

「…ったく…休日の平和な水族館に、何の用だ?」

「…あぁ?誰だてめぇら」

ペンギン島を襲ったであろう中年の男の手にはガイアメモリが握られていた

それを見た翔太郎は彼に対し嫌悪感を覚える

 

ペンギンショーを見ていた観客たちはみんな逃げる事には成功したみたいだ

この場には翔太郎とフィリップと奴以外誰もいなかった

 

「僕たちは二人で一人の探偵…そして…」

フィリップと翔太郎はメモリを構え、起動させる

 

『 CYCLONE!』「 JOKER!」

 

「…仮面ライダーだ!」

「「変身ッ!」」

 

サイクロン!ジョーカー!

 

仮面ライダーダブルへと変身する翔太郎とフィリップ

 

「はは〜ん…お前らが噂の仮面ライダーか〜…でも残念」

「…あ?」

「…俺の罠に掛かったら、もう終わりだぜ〜?」

 

《 TRAP!》

 

「ふんっ!」

額にメモリを差し込んだ男は人の顔が苦しんでいるような笑っているような顔がいっぱい引っ付いたような見た目の怪人へと姿を変えた

 

『トラップ…罠のメモリか…』

「タネが分かってるならこっちのもんだ!一気に行くぜ!」

『…あぁ!』

「『さぁ、お前の罪を数えろ!』」

 

 

 

「…DAを出たのは?」

「え?」

「殺さないだけなら、DAでも出来たでしょ」

たきなの千束に対する疑問は止まらない

 

「……あ〜…」

「…それも?そうしたいって、全部それだけ?」

「……人探し」

「…なんです?」

「…会いたい人が居るの…大事な、大事な人……その人を探したくて…」

千束はたきなに付けていたブレスレットを見せた

 

「……知ってる?これ」

それは、アラン機関から授かれる

フクロウのチャームだった

 

しかし、その事をこの場の誰もが…知らなかった……




次回

第14話「休日のT/仕組まれた罠」

これで決まりだ!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。