今回も新たなガイアメモリが…!
そして、あの男が帰ってくる…!?
よろしくお願いします。
「『さぁ!お前の罪を数えろ!』」
「俺の食事の邪魔をしたァ…貴様が数えろぉ!」
「はっ!…なんて横暴な野郎だ!」
『仕方あるまい、彼は街でも有名なフードファイターだからね』
「…フードファイター…だからあんだけの人数を胃袋に入れても平気だったのか!」
『丸呑みだったのも、咀嚼を減らして満腹中枢を刺激させないという、フードファイター独自の食事スタイルだ!』
「なるほどね…こいつもアランチルドレンの1人か!」
「ぐわぁ!」
ダブルのパンチに吹き飛ばされるトラップ
「くっ…このっ!」
「うおっ!」
ダブルの足元に次々と落とし穴が展開される
なんとかそれを避けるダブルだったが、遂には壁に追い詰められた
「不味いぞフィリップ!またあいつの胃袋に入れられたら…!」
『問題ない、ここは新たなメモリを使う時だ!』
「えぇ!?今か!?」
『僕の推測が正しければ、このメモリがこの場において最も有利に立てるメモリの筈だ!』
「…あぁ…もう!分かったよ!」
ダブルはダブルドライバーを閉じてサイクロンメモリを抜き取り、懐からシアンカラーのメモリを取り出し起動させた
『 PIRATE!』
パイレーツ!ジョーカー!
ダブルの右半身が水色へと変化し、仮面ライダーW パイレーツジョーカーへと変化した
『パイレーツ…海賊の記憶だ!』
「なるほどなぁ…水族館にはピッタリだ!」
「落ちろぉ!」
ダブルはトラップの攻撃に気が付かず、トラップの落とし穴に落ちてしまった
「…ははは…やっぱりただの雑魚だったなぁ……ん?」
しかし、トラップは疑問に思っていた
獲物が自分の胃袋に入った瞬間扉は閉まる筈だ
しかし、扉は閉まっていなかった
「……まさか…!?」
「『はっ!』」
すると、全身に水を纏ったダブルが落とし穴から飛び出てきた
落とし穴を水で満たして泳いで来たようだ
「なにぃ!?」
「『はぁっ!』」
「ぐわぁ!」
勢いを増してパンチを繰り出すダブル
『ひとつ誤解しないで頂きたいのは、リコリコの店長ミカが普段淹れるコーヒーの味は…絶品だ!』
「その通りだぁ!」
「ごふっ…お、おのれぇ!」
トラップは負けじと反撃してくる
しかし、水のオーラを纏うダブルはその攻撃を上手く受け流した
『なるほど、パイレーツは水を操る能力まであるのか!』
「これなら上手く攻撃を受け流せそうだぜ…!」
「はあっ!おりやぁぁ!」
「『はっ!』」
水は自在に姿形を変える…
今はまだ穏やかな波で防御に徹しているが、そのうち…!
『…嵐が来る!』
「おりやぁぁ!」
「ぐはぁ!」
攻撃のパターンが変わるダブル
さっきまで受け流しに使っていた水の力を、攻撃に移した
「……派手に行くぜ?」
『翔太郎、それは誰の受け売りだい?』
「…気にすんな」
右足に水のエネルギーを纏わせる
水圧が作り出す威力で、回し蹴りを連発する
「ぐわぁぁぁあ!」
「これでトドメだ!」
ジョーカー!マキシマムドライブ!
「『ジョーカートーレント!はぁぁあ!』」
ダブルが半分に分裂し、水のスクリューを纏いながら一列にパンチを繰り出すダブル
「ぐわぁぁぁあ!」
トラップの男、谷口哲郎からブレイクされたメモリが排出される
「……ふぅ」
『おつかれ、翔太郎』
変身を解除したダブル
「…いや、今回ばかりはお前に感謝だぜ…相棒」
『あぁ…どういたしまして!』
「おいおい…もっと謙虚さを持てって〜!」
『…それより翔太郎!これで水族館をまた楽しめるよ!』
「…あぁ…今日は休みだしな……ん」
あれ…?
そういえば、なんであんな所にリコリスがいたんだ…?
リコリスに水族館に来る余裕なんてないだろうし……
リコリスにも休みがあるのか…?
でもちゃんと制服だったし……んー…
『翔太郎!早く続きを観ようよ!』
「あ、あぁ!待てって!今そっち行くから!」
この時の俺たちは知らなかった
実はこの日、近くの駅の地下鉄で
電車の脱線事故として隠蔽された、テロ事件が起きていた事を……
第15話「休日のT/動き出す街」
「……」
北押上駅
地下鉄に続く、多くの客が使用する駅だ
そんな駅に、サングラスを掛けた怪しい男たちと
黒い丈の長い服を羽織る緑髪の男が
無人の時間帯に集合していた
「……匂うなぁ……漂白された…除菌された…健康的で不健全な嘘の匂いだ……バランスを取らなくっちゃなぁ!」
男がジュラルミンケースを開けると、そこには無数のガイアメモリが並べられていた
マスカレイドメモリ、マグマメモリ、マネーメモリ
そして、見たことも無い新たな「M」のメモリ
「……」
「……っ」
買い物を終えた千束とたきなは、街の違和感にすぐに気が付いた
「……リコリス…?」
「…なんだか多いですね」
街をさりげなく警備しているサードリコリス
その多さに、2人は異様な雰囲気を感じていた
『まもなく2番線に、電車が参ります』
「…来る…来るぞぉ……」
「……」
「……」
全員がガイアメモリを手にし、構える
「…始まり…始まり…はじまりぃ〜…!」
《 MASQUERADE 》
《 MAGMA!》
《 MONEY!》
男たちが次々とドーパントに変身していく
そして電車が近付いてくた
「…はっ…ははは…ははははは!…はぁっ!」
真島以外のドーパントは一斉に電車に攻撃をした
マスカレイド達は銃を、マグマは溶岩弾を、マネーはエネルギー弾を射出した
やがてボロボロになった電車が停止し、扉が開く
しかし、いる筈の乗客はおろか
血のひとつもない
「……は?」
変身を解くドーパント達だが、真島は不審に思った
「…っ」
その瞬間だった
真島の横にいた男が電車の中から撃たれた
電車の中には数十名のリコリス
全員の銃口が、テロリスト達を囲んでいた
「……やっべぇ…!」
危機感を覚えた真島
一斉に発砲するリコリス
「……チッ…ぬおっ!」
ガイアメモリを構えた真島だったが、リコリスの銃によって弾かれる
「……っ…くっ…!」
何とか柱の影に隠れた真島
次々と撃たれていく同胞たち
「……そうか…お前らかァ…!」
電車のホームに仕掛けた爆弾の起爆装置を押す真島
「…よっ!」
弾かれたガイアメモリを拾い、反対ホームの陰に隠れ爆発から逃れる
しかし、ホームからは爆弾の轟音と少女たちの悲鳴が響いた
「……ジンさん!」
「…おぉ、翔太郎」
「…何があったんですか?」
刃野刑事から北押上駅に呼ばれた翔太郎
「…電車同士の衝突で脱線事故だとよ……回送列車だったのが不幸中の幸いだ…」
「…電車の脱線事故…?」
北押上駅には立ち入り禁止テープが貼ってあり、見張りが何人かいた
「…中には?」
「……それが…入れねぇんだ…」
「……え?」
「しかも目撃者が1人もいねぇんだと…おかしな話だよな…」
「……ドーパント…!」
「おめぇもそう思うか?」
「……ま、まぁな…」
ジンさんは俺に漢の目線を送って来た
「10年振りだ…ドーパントがこんな盛大に暴れたのは…」
「…ジンさん…今までもドーパント紛いの事件があったの知ってたのか!?」
「…まぁな…この街にも色々あると思ってたが……遂にその本性が見え始めたな…」
「……」
「…教えてくれ、翔太郎…今この街で、何が起こってる…?」
「……」
「何か知ってるなら、教えてくれ」
「……っ」
ジンさんに問い詰められ、下唇を噛む俺
「……すまんっ!」
「……」
「…今は、言えねぇ…!」
「……」
自分が情けねぇ…
こんなにも信頼してくれている人がいるのに…
昔から世話になってるくせに…なんて恩知らずなんだ…!
「……そうか」
「…え?」
ジンさんは視線を俺から駅に移した
「この街で何が起こってるかなんて事は、きっと俺達には計り知れねぇんだろうな……ただな、翔太郎…俺はいつでもお前たちの味方だ。お前が真っ直ぐな心を持っている事を、俺は誰よりも知ってる」
「……ジンさん…」
「…この街の涙を見たくねぇんだろ?だったら、お前がこの街の涙を拭ってやれ……鳴海の旦那みてぇにな」
「……っ」
おやっさんみたいに…
「…んじゃあな、翔太郎」
軽く手を振って現場を離れるジンさん
俺はその背中を見ている事しか出来なかった
「……おやっさん」
風都の街はいい風が吹く
しかし、この日の夜の風は
とても重く
まるで街に危機を伝えに来たような
そんな風な気がした
またあの日のような事が、起こらなければいいが…
「……なるほど…あれが風都のバランスを狂わせてる連中か…」
テロ現場から逃げ出した真島
路地裏に佇み、スマホで昨夜の事件のニュースを調べた
「……あ?事故?」
しかし、どの記事を見ても事件ではなく事故と処理されていた
昨日の命懸けの作戦が失敗に終わった証拠だった
「……なんだこれ」
『リコリスの存在は情報統制されるのさ』
「…ん?」
すると、どこからともなく声がした
『手元だ手元』
「……なんだテメェ」
スマホにはロボットの被り物をした男が映っていた
『お前が真島だな、僕はロボ太。お前を手助けする世界一のハッカーだ…リコリスを倒すには、僕のような頭の良い奴が必要だ。僕の頭脳と、お前の力を──』ピッ
通信を無理やり切る真島
「嘘を付けねぇほどもっとすげぇ事をすれば良い話しさ……」
真島は朝日に照らされた風都タワーを見上げた
「…さて、始まりだ……」
「……さぁ、始めようか…」
「…あぁ」
《 FISH!》
《 GARDEN EEL!》
それぞれフィッシュ・ドーパント、ガーデンイール・ドーパントへと変化する男たち
「…ははは!これで俺たちは超人だ!」
「あぁ!これで女共を襲ってその後は…ぐひひひ!」
フィッシュとガーデンイールは2人でヒソヒソと企み出した
「誰を襲うって?」
「…あぁ!?」
すると、背後から男の声がする
ドーパント達は声の方向に振り向く
そこには、逆光でよく見えないが
何か重たい剣状のものを引きづって来ている男がいた
「…誰だテメェ!」
「……俺に質問するな」
男は20kgあるエンジンブレードを地面に突き刺した
「 ACCEL!」
「……変…身ッ!」
男はアクセルドライバーにアクセルメモリを装填し、グリップを捻った
男の体は赤々しい機械的な見た目へと変化する
アクセル!
「…き、貴様はぁ!」
「…仮面ライダーアクセル…さぁ、振り切るぜ!」
仮面ライダーアクセルへと変身した男はドーパントに向かって突っ込んで行った
「はぁぁあ!」
「ぐわぁぁ!」
先程まで引きづりながら運んでいたエンジンブレードを軽々持ち上げてフィッシュに斬撃を与える
エンジン!
エンジンメモリをエンジンブレードに装填し、更に威力を増す
スチーム!
アクセルはエンジンブレードの先端から高温のスチームを噴射する
「はっ!」
「あ、熱っ!俺熱いの苦手なんだよォ!」
「知るか!」
ジェット!
エンジンブレードに高温のエネルギーを纏わせスピンしながら斬撃を加える
「はぁ!はぁっ!」
「ぐわぁ!」
エレクトリック!
エネルギーブレードの先端から周囲に電撃を放つ
「はぁぁぁあ!」
「ぐへぇ!」
「どひゃぁ!」
エンジン!マキシマムドライブ!
「はぁぁあ!」
「ぐっ…!」
アクセルはエンジンブレードの先端から「A」字型のエネルギーをフィッシュに放つ、エースラッシャーを繰り出す
アクセル!マキシマムドライブ!
ドライバーのクラッチレバーを引き、マキシマムを発動する
「はぁぁぁぁあ!」
「ぶっ…!」
ガーデンイールには後ろ回し蹴りの必殺キック、アクセルグランツァーを繰り出した
「…絶望が、お前達のゴールだ」
「ぐわぁぁあ!」
「ギョギョギョーーー!」
ドーパントを倒したアクセルはドライバーからメモリを取り出し変身を解除する
赤い革ジャンを着た男がそこには立っていた
傍には破損したメモリも
「……相変わらず、物騒だな…この街は…」
彼の名は照井竜、かつてダブルと共に風都を守った仮面ライダーの1人だ
そんな彼が、やっと単身赴任を抜き出し、この街に…!
「…帰って来たぞ……風の街、風都…!」
彼の目線の先には、キラリと輝く風都タワーがあった
次回
第16話「おかえりA/風都大観光」
これで決まりだ!