仮面ライダーW/L・R   作:キャメル16世

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それでは、続きをどうぞ!



第41話「Dの囁き/振り切る覚悟」

『…奴らが来たぞ』

「準備は良いか?ハッカー…?」

『抜かりなくっ!…僕達は絶対に出来る…!』

「……さぁ、第二幕だ」

 

 

 

「……」

エレベーターを奪還する為、風都タワーの非常階段を登るチームアルファ。たきなはそのチームの最後尾を歩いていた

そんな彼女の無線にノイズと声が入った

 

『…たきな、聞こえてるか!?』

「…クルミ…一体どうしました?」

『探偵からの依頼でな。刑事の携帯の中に残された写真の解析を頼まれた』

「…左さんが……」

『千束のスマホを持ってるか?』

「…はい、ここに」

翔太郎から千束のスマホを預せて欲しいとお願いしたたきなは千束のスマホをポケットから取り出した

 

「…っ…これは…!?」

ロックが解除された画面に映っていたのは、椅子に縛られた吉松シンジの姿だった

 

『その画像が送られて、吉松からの着信が入ってた。今、ミカの車を押し上げだ。おそらく三人はお前たちの方に向かっている』

「……っ!」

千束が…こちらに…!?

 

「…ですが、私には千束を救う術がありません……」

『…安心しろ』

「…っ!?」

クルミのその言葉の後、非常階段の下からハードタービュラーに乗った翔太郎とフィリップが声を掛けてきた

 

『お前はもう、独りじゃないだろ?』

「たきな!千束を救いに行くぞ!」

「左さん…!?」

「井ノ上たきな!クルミから話は聞いてると思うが、彼女は今こちらに向かっている!だが、頂上に行かせてはいけない!これは罠だ!」

「……私は…」

二人に呆気に取られたたきな

だが、サクラ達の言葉が彼女を正気に戻させた

 

「ちょいちょい!またっすか〜!?」

「たきな!どういう事!?」

「さっさと来い!任務中だぞ!」

「……」

三人に同時に責められるたきなは、俯いてしまった

 

「早くしないと他チームに負けちゃうだろ!」

「…おい、これは競走なんかじゃ…!」

「翔太郎、今は彼女達の時間だ」

「……っ」

間髪入れず翔太郎を鎮めるフィリップ

すると、オレンジ髪のリコリスがフキに語り掛けた

 

「…フキ!行かせてあげて!私がたきなのポジションを埋めますから!」

「…君は……」

以前何度か翔太郎が助けていた、蛇ノ目エリカだった

 

「ハハッ…無理無理〜!そもそもコイツがクビになったのは〜あんたのヘマが原因だろ!」

「……っ!」

「…おい…!」

「翔太郎…!」

「……そう、全部私のせいよ!」

またしてもつっかかろうとした翔太郎、だがフィリップが鎮める前にエリカがたきなの背中に腕を回した

 

「あの時は…本当に、ごめんなさい」

「……」

そんな彼女に呆気に取られるたきな

顔を上げたエリカは、たきなの目をじっと見た

 

「…でも、私もう負けない」

「……誰に…?」

「……自分に」

「…っ!」

エリカの言葉に気付かされるたきな

フキの方に身体を向け、俯いていた顔を上げた

 

「…私、行きます」

「……この任務を降りれば、もうDAには戻れんぞ?」

「…分かってます」

「最後のチャンスなんだぞ?」

「……っ」

「……たきな…」

たきなを心配そうに見つめる翔太郎

だが、それでも彼女は顔を上げた

 

「…私一人では千束は救えない。でも、それでいいんです…誰かと手を取り合って戦うのも、私は誇らしいと思えるから…ただ、それだけです」

「……やっぱりお前は使い物にならないリコリスだよ…」

背を向けるフキ

 

「…行けよ」

「……」

「……お前が決めた事なんだろ?」

「……っ」

フキに軽く会釈したたきなは、翔太郎の腕に促され、風都タワーを後にした

 

「…行くぞ」

「司令部になんて報告するんすか!?」

「……アイデア募集中だ」

「…えぇ……」

 

 

 

第41話「Dの囁き/振り切る覚悟」

 

 

 

「……っ!」

「うわ…マジか…」

「…どうした…?…っ!」

車を急停止させるミカ

困惑の表情を見せる千束に対し、照井は無表情のまま車を降りた

 

「……」

彼の手にはエンジンブレードが握られており、地面に引きづりながら対象の目の前へと立ち向かう

 

「……うわぅぅ…」

そんな彼らを阻んだのは一般市民が変貌したであろうビースト・ドーパント

照井は黙ってビーストを睨んだ

 

「…メモリの毒素にやられて自我を失っている…こうなったら奴はメモリブレイクしない限り正気を取り戻さない」

「でも、刑事さん変身出来ないじゃん…!」

「問題ない…!」

臆することなくビーストに向かう照井

エンジンブレードを重そうに振り回し、暴走により動きが鈍っているビーストの胸に斬撃を加えた

 

だが…

 

「うぅぅ…」

「……チッ」

やはり凄まじい再生力だ…こんな時に限って厄介な相手だ

 

「うぅぅ!」

「クッ…!」

ビーストが喰らわす斬撃をエンジンブレードで受け止める照井

一度距離を取ると、千束が声を掛けてきた

 

「……あのドーパント…苦しんでる」

「…っ?」

彼女の言葉を完全に理解は出来ていないが、彼の中で一つの決意が生まれていた

 

 

「…もう、街にあんなにドーパントが……」

ハードタービュラーから街を眺めるたきな

そこら中で爆発や火事などが発生し、無法地帯となっていた

どうやら警備のリコリスも対処しきれていない様子だ

 

「仕方あるまい…楠木司令に銃の発砲を禁じられている以上、彼女達に成す術は無い…!」

「…で、ですが…千束のところにもドーパントが現れる可能性だって…!」

「それに関しては問題ない!翔太郎!ハードタービュラーを地面へ!」

「あぁ!」

ハードタービュラーを一度着陸させた翔太郎は、フィリップに照井のビートルフォンとアクセルメモリを手渡した

 

「彼が僕らにビートルフォンとアクセルメモリを残した理由が分かった。彼に最善かつ最速でメモリを手渡せる方法が、一つある」

「それって…?」

すると、フィリップはビートルフォンにアクセルメモリを挿入した

 

《 アクセル!マキシマムドライブ!》

 

「こういう事さ!行け!ビートルフォン!」

すると、フィリップはビートルフォンを思いっきり投げ飛ばした

すると、ビートルフォンはライブモードへと変形し、更にはアクセルメモリの能力の付与で後ろの羽にブーストがかかり、高速且つ一直線に道路を飛行して行く

 

「…後は頼んだぜぇ…照井!」

「私たちはこれから…?」

「一度、喫茶リコリコに戻り、三人の足取りを辿る為の調査をする」

「…分かりました!」

 

 

「……ハァ…ハァ」

「うわぁぁう!」

どんどんと荒れ狂うビーストに苦戦する照井

流石の彼でも、生身では相手との分が悪いようだ

 

「……うぅ…うわぁぁあ!」

「…っ!」

照井が気を抜いたその時、ビーストが彼に襲いかかった

だが、次の瞬間

彼の後方から一直線に飛んで来たビートルフォンがビーストの顔面に直撃

仰け反ったビーストを怯ませることに成功した

 

「えぇ!?なになに!?」

状況を把握出来ない千束だったが、ビートルフォンをキャッチし、装填されたアクセルメモリを抜いた照井は全てを察した

 

「…どうやら仲間がやってくれたようだ……」

アクセルメモリを手に取った彼はアクセルドライバーを装着した

 

「…さぁ思い切り……振り切るぜ」

 

「 ACCEL!」

 

「…変…身ッ!」

 

アクセル!

 

仮面ライダーアクセルへと変身した照井はエンジンブレードを構える

 

「…はぁぁっ!」

「ぐわぁ!ぐおぉ!」

ビーストに蹴り技や斬撃を与え続けるアクセル

奴の鋭い爪から繰り出される斬撃に以前は苦しい思いをしたが、今の彼は以前の彼とは違う

 

「…刑事さん…!」

「……っ」

ふと、アクセルに向かって千束が叫んだ

何を言うわけでもなく、ただ彼をじっと見つめ何かを訴えていた

 

「……」

「……」

「……はぁぁ!」

「ぐおぉぉぉお!」

 

エンジン!

 

エンジンブレードにエンジンメモリを挿入しトリガーを引く

 

エンジン!マキシマムドライブ!

 

「はぁっ!」

「ぐおっ!」

ビーストの胸にダイナミックエースを放つアクセル

だが、それだけでは奴は倒せないと判断したアクセルは、エンジンメモリをアクセルドライバーへと装填した

 

エンジン!マキシマムドライブ!

 

そして、バイクフォームに変形したアクセルは全身に炎を纏い、ビーストに突進した

 

「グッ…!」

「…絶望が、お前のゴールだ」

「ぐわぁぁぁぁあ!」

ビーストは爆発を起こし、変身が解除された

アクセルはビーストだった変身者の傍に落ちている破損したメモリを確認した

 

横たわる男はまだ若く、腕には酷い痣のようなものが見受けられた。きっとメモリをスロット処置なしで無理やり挿したからであろう

 

「よかった…生きてる…!」

男に駆け寄った千束は男の安否を確認した

安心したような顔で、照井にサムズアップをしてみせた

 

「……フッ」

『一悶着終わったのならさっさと車に戻れ!誰かに見つかったらどうするつもりだ!?』

すると、車のカーナビからロボ太の声が響き渡った

 

「はいはいわかったよ…刑事さん戻ろ…」

「いや、その必要は無い」

「…えっ?」

すると、アクセルは再びバイクフォームに変形した

 

「俺に乗れ、風都タワーの麓まで援護する」

『おい!何勝手な事言ってるんだ!?こっちには人質もいるんだぞ!?』

「要は誰にもバレずに風都タワーの頂上まで来れば良いのだろう?安心しろ、必ず送り届ける」

「……」

『いいやダメだ!それだけは絶対に許さないぞ!』

「なら、私は車で君たちの後を追おう…それなら文句ないだろう。一足先に千束達が到着するだけだ」

『…ま、まぁそれなら……』

ミカに言いくるめられたロボ太は渋々了承した

 

『でも、お前たちが真っ直ぐこっちに来なかったら今度こそコイツの命は無いからな!?』

「……」

ロボ太の言葉を聞き、千束は考えた

本当はこのままロボ太に従えば、吉松の命は保証される

吉松に会って直接話す事が最低目標としている彼女にとって、この選択は究極とも言えた

だが……

 

「…俺を信じられないか?」

「…っ」

彼の言葉が、千束に重くのしかかる

次には千束はアクセルに跨っていた

 

「…先生、ごめん…先に行ってるね」

「あぁ…シンジによろしくな」

「…うん」

ヘルメットを被った千束は最後にミカに言葉を掛けた

 

「……行ってきます」

「…あぁ、行ってこい…!」

 

急発進するアクセルのハンドルを強く握る千束

風に煽られながらも、着実に風都タワーまでの距離を縮めていた

 

「……っ!?」

すると、道路の前方に複数体のドーパントを発見した千束

慌ててアクセルに声を掛ける

 

「刑事さん止めて!向こうにドーパントが…!」

「…いや、このまま突っ切る!」

「えええぇぇぇ!?」

「さぁ…振り切るぜッ!」

更にスピードを上げたアクセルは前方のドーパントを乱暴に跳ね除け、突き進んだ

この奇行には流石の千束も驚きを隠せなかった

 

「ちょっとぉ!?ホントに大丈夫なのぉ!?」

「俺に質問するなッ!」

「いや応えてぇぇぇ!!」

 

 

《 フロッグ!》

 

リコリコに到着した三人

フィリップは到着するなりフロッグポットを起動させた

 

「…何やってるんですか?」

「フロッグポットには、残響音を拾う機能があってな。俺も詳しくは分かんねぇんだけど、まぁ…とりあえずこれで千束達がどこに向かったのかが分かるってわけさ」

「……凄いですね」

「…っ…ビンゴだ!」

すると、突然フィリップが叫び喜んだ

どうやら残響音を拾う事に成功したらしい

 

「これに沿って行けば、千束達に会える」

「残響音は空からは拾えない、再びハードボイルダーで行くしかないね」

「…でも、三人乗りは流石に危険では…?」

「……っ!」

そんな緩い会話をしていると、三人の近くで砂埃がたった

 

「……ぐぅぅ…ぐぐ…!」

「ドーパント…!」

「一般市民が変貌したドーパントだ!行くよ!翔太郎!」

「あぁ!」

 

『 CYCLONE!』「 JOKER!」

 

「「変身ッ!」」




次回 仮面ライダーW/L・R

「僕達の力で、彼女を救ってあげよう!」
「風都内の100人かそこらは、初めての自由を楽しんだかぁ?」
「ラジアータが対応しません!」
「そうか…お前らが…俺の家族を…!」
「……またここかぁ…」
「さぁ、反撃開始だぁ!」

第42話「Dの囁き/反撃開始」

これで決まりだ!
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