仮面ライダーW/L・R   作:キャメル16世

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ご無沙汰しております
先日、CSMアクセルドライバーが届いて遊び倒した主です。
まさかあのセリフまで収録されているとは……

もうお気付きの方もいるかと思われますが、この章は映画「AtoZ/運命のガイアメモリ」のオマージュも含まれています。
どこか既視感のある展開…

それでは本編をどうぞ!



第42話「Dの囁き/反撃開始」

「「変身ッ!」」

翔太郎とフィリップの声が、辺りに轟く

 

サイクロン!ジョーカー!

 

仮面ライダーWに変身した二人はドーパントの前に立ちはだかった

 

「『はっ!』…硬ってぇ!」

「……」

「こいつ…よく見たらジュエルに似てるぞ!」

 

ドーパントはジュエル・ドーパントに酷似しているが、身体の宝石の部分が全て薄い水色に輝いており、その輝きはジュエルよりも輝いて見える

 

『翔太郎、奴のメモリは「ダイヤモンド」だ!おそらく、ジュエルよりも防御に長けている筈だ!』

「なんてタイムリーなドーパントなんだよ…!」

 

ヒート!メタル!

 

サイクロンジョーカーでは不利と判断したダブルはヒートメタルに変身

メタルシャフトにヒートメモリを装填する

 

ヒート!マキシマムドライブ!

 

「『メタルオーバーフロー!』」

メタルシャフトではなく、全身が燃えだしたダブルはヒートの闘志の心の力でダイヤモンド・ドーパントに連続で打撃を与える

 

「……ハァ…ハァ…どうだ…!?」

燃え尽きたダブルは一度敵と距離をとる

 

『…やはり、ヒートメタルの攻撃でもダメか…!』

だが、ダイヤモンドは無傷

更に、指の先から放たれる小さなダイヤの粒子がダブルを苦しめた

 

「確かジュエルの時は、一部分だけ割れやすいところがあって、そこを突いたんだよな」

『あぁ…奴にも同様、石目がある筈だ!』

「だったら、一発逆転と行くか!」

 

「 DRILL!」

 

ヒート!ドリル!

 

ヒートドリルへと変身したダブルはドリルクラッシャーで応戦した

 

破壊力のある攻撃にダイヤモンドも敬遠するも、すぐに攻撃を仕掛けてくる

 

「うぅ…!」

「…フィリップ、あいつどんどん苦しんでるぞ…!」

『……ならば、彼に最も有効的な攻撃で仕留めよう!』

「一体何するんだ?」

『…セラピーを使う!』

「えっ…セラピーって確か…戦闘には不向きじゃなかったのかよ?」

『確かに、セラピーは戦闘には不向きだ。だが、今僕達が相手をしているのは、メモリの毒素に苦しむ一般市民が変貌したドーパント……僕の言いたい事、解るよね?』

「……なるほどなぁ…よっしゃー!」

 

『 THERAPY!』

 

セラピー!ドリル!

 

ヒートメモリとセラピーメモリを入れ替えたダブルは仮面ライダーW セラピードリルへと変身した

 

セラピー!マキシマムドライブ!

 

ドリルクラッシャーにセラピーメモリを挿入すると、ドリルの刃がピンク色のオーラに包まれた

 

「『ドリルメディカルニードル!』」

 

ダブルはダイヤモンドの腹部にある石目に目掛けてドリルクラッシャーを突き付けた

ドリル刃による石目の破壊と同時に、治癒のオーラがダイヤモンドの体内に流れ込む

 

「うっ…ぐわぁぁぁあ!」

爆発が起こった先には破損したメモリ、そして全指に宝石を身にまとった成金男が倒れていた

 

腕には痣のようなものが見受けられたが、セラピーの力で少しは副作用が軽減されているようだ

 

「……んで?三人乗りがなんだって?」

「…あ、いえ…なんでもないです。でも、フィリップさんの身体を置いてけぼりにするのも危険では…?」

『それに関しては問題ない』

すると、道路の向こうからリボルギャリーが物凄いスピードで向かって来た

 

「フィリップくんから連絡あって、来たよー!!」

リボルギャリーの窓から顔を覗かせる亜樹子

車内にフィリップの身体を置き、リボルギャリーにはダブルとたきなの後に着いて行って貰うこととなった

 

「…さぁ、ここからが本番だぜ?たきな」

「……はい!」

『…行こう。僕達の力で、彼女を救ってあげよう!』

ハードボイルダーを発進させたダブル

たきの背中にしがみつくたきな

その後を追うリボルギャリーに乗った亜樹子

 

四人の意志は一つに

今、風都タワーに向けて進んでいた

 

「……さぁ、反撃開始だぁ!」

 

 

 

第42話「Dの囁き/反撃開始」

 

 

 

「…本当に一人で平気か?」

「うん、ここまで連れてきてくれてありがとう。刑事さん」

「…同然の事をしたまでだ。俺は街に蔓延るドーパントの相手をする。お前も覚悟は出来てるな」

「……スゥ……うん」

とうとう風都タワーの目の前、裏口の誰も居ない所に到着した千束とアクセル

千束はアクセルに頷くと同時に頭上に飛ぶロボ太のドローンを撃ち落とした

 

「…じゃあ刑事さん、みんなによろしく」

「……あぁ」

バイクフォームに変形したアクセルは、その場を去る

残された千束は上を見上げ、次なる一歩を踏み出した

 

 

「エレベーターを起動しろ…アルファチーム、到着しました」

非常階段を登りきり展望台まで移動してきたアルファチーム

そこには、そこらに散る血や屍となったテロリストの男共

その周辺には既に待機していた他チームのリコリスが待ち構えていた

 

「…はぁ…やっといてくれたって良いだろ……」

エレベーターのブレーカーを起動させるエリカ

そばではサクラがグチグチとものを言っていた

 

「……やっぱ競走なんスよ…」

 

 

 

「……さぁ、いざ勝負…ラジアータァ!」

その瞬間を、ロボ太は待っていた

 

『……よぉ…また邪魔するぜぇ』

展望台内にあるモニターに真島が映り込む

それは展望台だけでは無い

またしても街中のモニターに真島が映し出されてしまったのだ

 

「…何故またジャックされている!?」

DAにてハッキングを確認した楠木

この真島の再出現には、流石の楠木も驚きを隠せなかった

 

「ラジアータが対応しません!」

「何っ!?」

「外部から…いえ、それもありえないんですが……大量のアタックを受けてラジアータが手一杯になっています!」

 

『風都内の100人かそこらは、初めての自由を楽しんだかぁ?…それとも、楽しむ前にこんな奴らに邪魔されたか?』

「…っ!」

すると、モニターに展望台内のリコリスが映りこんだ

 

『この制服のガキ共に要注意だ…』

 

「……っ」

街を警備していたリコリスの一人に、周りからの注目が集まる

 

『コイツらこそ、国が秘密裏に運用しているエージェント…「リコリス」。風都の平和神話を維持する為なら、なんでもする奴らだ……なんでも、な…』

モニターに次々に映し出されるリコリス達の愚行

カメラに銃を向け破壊を試みたり、未だ交戦中のリコリスなど、次々とリコリスの秘密が暴露される

 

「……っ」

すると、リコリスの近くに立っていた生真面目そうなサラリーマンが、紙袋に手を伸ばした

 

「…っ!」

すると、リコリスはサラリーマンの肩目掛けて発砲する

それに対し、周りは悲鳴を挙げていた

 

『映像なんて見ても信じねぇだろ!?幾らでも捏造出来るからな……だが街中で見た奴も居るんじゃないのか?本物のリコリスを、その目で……』

 

「発砲禁止を徹底しろ!ラジアータは…!?」

「…再起動には時間を要しますが…実行しますか?」

「……クッ…」

 

『この国の行方不明者は一年に3000人…3000人だぞ?その内の何人をリコリスが消してるんだろうねぇ?リコリスを見ちゃったあんた達も……カッ!』

真島は親指で首を切るジェスチャーをする

 

すると、野次馬の中から一人の男性がリコリスに近付いた

 

「…そうか…お前らが…俺の家族を…!」

「…っ?」

「俺の家族は何者かによって殺されたが、世間にはその事件は出回っていない!お前らが…お前らがぁぁ!」

 

《 INJURY!》

 

激昂した男は腕にインジャリーメモリを差し込み、全身を刃物で傷付けられ、血のような体液が吹き出す怪人へと変貌した

 

『自分が幸福でそんな不自然でアンバランスな世の中でも良いって?…ハッ…俺達は神様気取りの奴等から自然な世界を取り戻そうとしている。この映像も無かったことになるだろう…だが、自分の目で見た事を覚えておけ…これが真実で、奴等を倒す始まりだ』

 

『 ETERNAL!』

 

『エターナル!』

 

『…さぁ、反撃の狼煙を挙げろ…お前達は自由だ。どうするかはお前ら次第!生きるか!死ぬか!……ここからが本当の…「NEVER」の始まりだ…さぁ、愚民共!永遠の地獄を…楽しみなぁ…!』ビッ!

次の瞬間、モニターが消えた

 

「…本部、指示を乞う」

全てを聞いていたフキは本部に通信した

だが、返答は無い

 

「……クッ…ククッ」

「…ん?」

すると、サクラがくたばっていたテロリストの一人の異変に気付いた

そして、無造作に置かれたガイアメモリ

 

「……クッ…!」

男がポケットから取り出したのは起爆スイッチ

 

「…おいおいおい…防御ぉ!」

「…っ!」ピッ!

 

次の瞬間、ガイアメモリが爆発

展望台は煙に包まれた

 

 

 

「…風都タワーのリコリスと…通信途絶!」

「……くそぉ…!」

 

 

「…はぁぁ!」

「ぐわぁぁあ!!」

アクセルの攻撃により爆裂するインジャリー・ドーパント

 

「……あいつは上手くやってるだろうか…」

 

 

 

「……よし、行くか!」

ミカから預かった銃を手に進む千束

待ち構えるテロリストを跳ね除け、とある場所まで来た

 

「……」

 

《…お前が俺の仲間を殺ったんだろ?》

 

《…なんでそんな悲しそうな目をしてるんだ…?》

 

《……千束…》

 

「……またここかぁ…」

千束は本日に至るまで、あらゆる記憶が回復していた

それは10年前の風都タワー事件も例外では無い

大道克巳の言葉、翔太郎の言葉、そして…彼女を守った戦士の事を…千束は記憶を蘇らせていた

それは苦い思い出かもしれない。だが、それが彼女を動かすエンジンの役割を果たした

 

「…ヨシさーん!千束ですよー!」

吉松を探し始めた千束

だが、真島の仲間がそれを妨害する

中にはドーパントに変貌しようとした奴もいたが、メモリが身体に挿される前に千束はメモリを弾いた

 

こうやって人を撃っていると、昔の記憶が呪いのように蘇る

かつては私も人を平気で殺す殺人兵器だった

だが、それを変えたのはキチさんとヨシさんの存在だった。ヨシさんがしようとしたことは許されることでは無いかもしれない。でももしも…もしもヨシさんが自分の罪を償ってくれるなら……そう思うと…絶対助けなくちゃって思う

 

「ふっ!」

「がぁ!」

「……ヨシさーん!」

千束が吉松を呼ぶと、遠くから彼女を呼ぶ声が聞こえた

 

「……っ」

すぐにその声の方向へと進む千束

そこは風都タワーの最上階

円形状に広がる空間の中央に、大きな椅子のような装置が置かれていた

 

「……」

「……ヨシさん……これは…」

その装置に縛られていた吉松

彼女を心配するように、そして待っていたかのような表情を見せた

すると、どこからともなく声が聞こえた

 

「エクスビッカー…かつて大道が自分の母親を蘇らせようと設置された代物さ」

「……真島…!」

「大体想像が着くだろ?それもアランの支援による物だ。下手すれば風都が滅ぶかもしれない…こんな物を作れるのは、コイツらだけだ…」

千束にエターナルバレットの銃口を向けた真島はトリガーを引いた

 

「…っ!」

「がっ…!」

「…っ…ヨシさん!!」

千束がそれを避けたことにより、銃弾は吉松の肩に命中した

その影響で吉松のスマホがこぼれ落ちる

 

「カハハハハ…避けると大事なヨシさんに当たっちゃうぜ〜」

「…っ」

真島の攻撃をリコリス専用のカバンを使って防ぐ千束

千束が銃弾の威力に押されると、照明が消えた

 

「……」

すぐさま懐中電灯を点け辺りを見渡す

後ろを振り返ると吉松の姿も消えていた

ロープがちぎられたところからみるに逃亡に成功したと思われる

 

「…あんたなんでヨシさんを…!」

「攫ったのかって…?ハッ」

千束は見えない敵に問いかける

返事はある。真島はすぐそばに居る

 

「……っ」

『映像は、風都タワーからの中継です。武装した少女が、発砲を繰り返しています!』

「……フキ…」

「見ろよ…あっちのリコリスは今や全国デビュー中だ。ハハッ…これでお前らは終わりだ!」

「…グッ…!」

千束に殴り掛かる真島

暗い中では千束は思うように攻撃出来ない

 

「…そういえば…あんた地獄耳だったね」

「よく覚えてるじゃねぇか…そうさ……コッ…」

真島が口を鳴らすと、辺りにその声が木霊する

最後にはその情報は全て真島の耳に入ってくる

 

「相手の微細な動きで射線と射撃タイミングを判断する…すげぇ能力だ。アランが興味持つ訳だぜ…」

「……っ」

「…だが…死角がお前の弱点だ!」

「グッ…!」

視覚が彼女で全てであるが、死角…暗闇の中ではそれは発揮されない。だが、相対する真島は聴力…自分や他人から発せられる音とその反響などを感じ取り、物の正確な位置まで把握。暗闇の中に於いて、彼は格段に優位に立っていた

 

「…クッ」

「…良いのかァ?そりゃ実弾だぜ?」

「…っ」

「ふんっ!」

「がぁ!」

一度は形成を逆転させた千束だが、真島の言葉に踊らされ逆手に取られる

 

「聞いたぜ、ヨシさんからよ。つまんねぇ縛りで才能を枯らしてんだってなぁ……けど俺はお前のそういうとこ好きだぜ?人に生き方を強要されるのは俺も嫌い……」

「一緒にすんなぁ!」

「……二人でアラン機関を叩かねぇか?ヨシさんは痛めつけてもなかなか口を割らねぇんだよ。お前となら組めるかもしれねぇ」

「……っ」

背後に真島の気配

 

「……クッ…っ」

すると、千束は落ちていた吉松のスマホに電話の着信が入っていることに気が付いた

三回バイブレーションを起こした後、一度だけ振動する

 

この一見意味不明な着信の方法に、千束は見当があった

 

「……っ!」

「……?…フッ」

突然逃げる千束、追いかける真島

 

だが、その瞬間は訪れた

 

「……っ」

二人の横にあるシャッターも締め切られた大きな窓から、ハードボイルダーに乗ったダブルとたきながシャッターを突き破って二人の間に飛び出してきた

 

「…っ!」

「…グッ…クッ」

「『はぁ!』」

「がはっ!」

たきなが真島の顔面を殴った後、ダブルが追撃で殴り掛かる

それを避けた真島はたきなを拘束する

 

「…お前の方は興味ないって言ったよな……っ!」

そこを千束は突き、真島の腹部にゴム弾を命中させた

 

「グッ…ガァァ!」

「『はっ!』」

二人を庇うダブル。先程の攻撃でリコリスバックを失った千束と銃を奪われたたきな。そして、弾丸を使い果たした真島

 

「……」

「……」

「『……』」

「……」

 

対峙するこの五人は、この戦いの先に何を見るのか…




次回 仮面ライダーW/L・R

「お前の相手は、この俺だ」
「……幸せ…殺しが私の幸せなの?」
「お前を生かす“心臓”は、今はココだよ」
「……この男…正気の沙汰では無い」
「おい!何するつもりだ!?」
「君たちに教えてあげよう…本当の幸せとはなんなのか…!」

第43話「救世主Y/千束にとっての幸せ」

これで決まりだ!
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