大体予想がついてた人もいるかな?
それでは続きをどうぞ!
リコリス!リコイル!
「…行くぜ、千束!たきな!」
「…うん!」
「はいっ!」
「『仮面ライダーダブル…リコリスリコイル!さぁ、お前の罪を数えろッ!』」
ダブルはハートに指を指す
千束とたきなはダブルの横に並び、それぞれの銃を構えた
「千束…心苦しいかもしれねぇが、俺が合図を出したら奴に攻撃して欲しい」
「えっ?」
「なにも心臓を狙えって訳じゃない。一瞬…一瞬だけ奴を怯ませることが出来れば、それでいい」
「…わ、わかった…!」
『井ノ上たきな、君は僕らと共に奴に攻撃を』
「で、ですが…奴の周りにはバリアが…」
『確かに、あのバリアは厄介だ。だが、僕の推測が正しければ、錦木千束による攻撃で、奴はバリアを出す事が出来なくなる』
「えっ!?」
「千束が攻撃した後、たきなが追い討ち時間を稼いでくれ。そしたら俺たちがトドメを差す」
「…ほ、本当に上手くいくのでしょうか…?」
『僕達を信じたまえ』
「……分かりました!」
一斉にハートに向かう千束とたきな、そしてダブル
ダブルはトリガーマグナムと同型の武器、「リコイルマグナム」を使用し、バレルユニットを上げた状態で引き金を放つ
たきなも同様に攻撃するが、やはりバリアに当たると動きが止まる
「……無駄な足掻きを…!」
ハートが再び手を払うと、銃弾は四方に飛び散る
「……ふふっ…っ!?」
ハートが嘲笑うと、砂埃の中から飛び出して来た千束がハートに発砲して来た
「なっ…!」
「攻撃が…当たった!?」
『吉松シンジは彼女に殺されようとしている。つまり、彼女から攻撃すれば、無意識にでもバリアを解除する。そう踏んだのさ!』
「たきな!突っ込め!」
「はいっ!」
ダブルの号令に、たきながハートに突っ込む
「…クッ…!」
反撃の余地を与えない程の猛攻撃
「…な、何故だ…何故攻撃が…!」
ハートは千束以外の攻撃が自分に当たる理由が分からず困惑していた
『貴方は知らないだろう!ハートメモリの本来の力を!』
「な、なにっ!?」
リコイル!マキシマムドライブ!
リコイルマグナムにリコイルメモリを装填するダブル
マキシマム状態にし、銃口にエネルギーを蓄積させる
『ハートメモリは、ジョーカーメモリのように使用者の精神に大きく関わる性質を持つ。ジョーカーメモリが使用者の感情をエネルギーに上限を超える力を持つように、ハートメモリにも使用者のある“思い”がエネルギーとなる!』
「…そ、その思いとは…!?」
『…使用者の、「生きようとする力」だ!』
「あんたは千束に殺されたいと思っている。生きようとする思いとは全く反対だ。だから、あんたにハートメモリを使いこなせる筈がねぇんだよ…エクストリームの力で強くなったつもりか?冗談じゃねぇ!生きようとする“思い”…それが一番似合ってるのは、千束ただ一人だけなんだよ!」
リコイルマグナムの銃口にエネルギーが最大まで蓄積した
「これで決まりだ!」
「『リコイルアライブ!はぁぁぁ!!』」
リコイルマグナムを両手で押えて引き金を引く
大きな反動と共に、リコイルマグナムから巨大なエネルギー弾が発射され、ハートに向かって行く
「…グッ…ぐおぉぉぉぉおお!!」
ハートは爆散し、その煙の中から一筋の光が向かって来た
『…おかえり、エクストリーム』
エクストリームメモリがダブルの元に帰って来たのだ
すると、エクストリームメモリが何処かに飛んで行ったと思ったら、フィリップの身体を連れて戻って来た
「…ヘッ…気が利いてるぜ」
そのまま変身を解除するダブル
起き上がったフィリップを、翔太郎が引き寄せ立ち上がらせる
「……ウッ……クゥゥ…!」
「…っ…ヨシさん!」
タワーの柱にもたれ掛かる吉松
そばにはハートメモリが転がっていた
そんな吉松に駆け付ける千束は、吉松の安否を確認した
「…クッ…これじゃ死なんぞ…!」
すると、吉松は千束の手を引き寄せ千束の持っていた銃の引き金を引こうとした
だが、そんな彼の頬を、千束が叩いた
「…命を粗末にする奴は嫌いだ!…嫌いだよ、ヨシさん」
「……君の為なんだ…何故分からない」
「違う…!世界の為なんでしょ…!?」
「…同じ…事だ」
「……私には世界よりも大切なものがいっぱいあるんだ…ヨシさんがくれた時間でそれに気付けた…これは返す」
千束は胸のペンダントを強引に外し、吉松の手の上に乗っけた
「……」
「ヨシさんにはホントに感謝してる。だから私の代わりに元気でいて…あ、先生の弾は返してもらうね」
そう言ってマガジンを交換する千束
それを見守った俺達は、吉松を捕らえようと近付いた
その時だった
「……何故だ…何故分からないんだ…!」
「…えっ?」
吉松が立ち上がり、懐から黒いガイアメモリを取り出した
それは紛れもない、スカルメモリだった
「君の才能は…必ず世界に届けなければならない!お前は…荘吉のような失態は犯してはならんのだァ!」
「…キチさんが…?何を言って…!?」
「千束!そこから離れろ!」
「…えっ?」
吉松は更に懐からガイアメモリ強化アダプタを取り出し、スカルメモリに装着した
スカル!アップグレード!
「何故だ!何故分からないんだァァ!!荘吉ィィ!」
「…っ!」
アランドライバーにスカルメモリを挿入した吉松は、再びドーパントへと変貌した
全長は約5メートル、上半身しかない骸骨で、まるでがしゃどくろのような印象を受ける
「…あ、あれは…!?」
「……スカル・ドーパント!」
「うわぁぁぁぁぁあああああ!!!!」
空に向かって叫ぶスカル・ドーパント
強化アダプタを使用したことにより、その力は従来の3倍
吉松本人ですら制御が出来ていなかった
「うわぁぁっ!」
すると、スカルは腕を床に叩き付けた
そこにあったのはハートメモリ
スカルに破壊されたハートメモリはもはや修復不可能と言って良かった
「……メモリが!」
「…や、やろぉ!なんて事を…!」
「翔太郎!早速エクストリームの力を借りよう!」
「……あぁ…!」
『 CYCLONE!』「 JOKER!」
「「変身ッ!」」
サイクロン!ジョーカー!
仮面ライダーダブル サイクロンジョーカーに変身したダブル
すると、エクストリームメモリが倒れたフィリップの肉体をデータ化して取り込み、ダブルドライバーから現れた黄緑と紫のガイドラインに沿ってドライバーに装填させる
ドライバーを再び展開すると、Xのイニシャルが描かれた風車型中央機構「エクスタイフーン」が出現する
「『うおぉぉぉぉ…!』」
エクスタイフーンから虹色の風が吹き荒れると共に、ダブルは自身のセンターの分割線をボディから引っ張ってはだけるよに外側に開くという、まるで一皮剥けたかのような変身プロセスを遂げる
身体の中央の「クリスタルサーバー」が光り輝き、その瞬間、彼らの頭脳は地球の無限のデータベース、つまり「地球の本棚」と直結する
これこそが、翔太郎とフィリップが完全に一つになった、仮面ライダーWの究極の姿!
「『仮面ライダーダブル!サイクロンジョーカーエクストリーム!!』」
第45話「救世主Y/花の塔」
『敵の全てを閲覧した…!勝機は僕らにある!』
「あぁ…おやっさんの形見で風都タワーを汚そうなんて、そんな事させてたまるか!」
「『プリズムビッカー!』」
『 PRISM!』
クリスタルサーバーから専用武器であるプリズムビッカーを出現させるたダブルは、プリズムメモリをプリズムソードに装填し、ビッカーシールドと分離させた
「うおぉぁぁぁ!!」
「…クッ…!」
スカルの巨大な腕が、ビッカーシールドに衝撃を与える
「確か、スカルは痛みを感じねぇんだったな…」
『あぁ』
「つまり、腕の一本や二本無くなっても問題ねぇよなぁ!」
『それなら、奴に効果的な攻撃がある』
ダブルはそう呟くと、プリズムソードをビッカーシールドに戻し、ガイアメモリを次々とプリズムビッカーに装填していった
セラピー!マキシマムドライブ!
ドリル!マキシマムドライブ!
パイレーツ!マキシマムドライブ!
ニンジャ!マキシマムドライブ!
プリズムビッカーにはガイアメモリのマキシマムを四本同時に発動出来る機能があり、今回選んだガイアメモリはアランの支援で得た残りのガイアメモリ達だ
「『ビッカーファイナリュージョン!!』」
「うわぁぁぁ!!」
プリズムビッカーから放たれる光線の束は、スカルの右腕を撃ち落とした
「続けて行くぜ!」
セラピー!マキシマムドライブ!
ドリル!マキシマムドライブ!
パイレーツ!マキシマムドライブ!
ニンジャ!マキシマムドライブ!
「『ビッカーチャージブレイク!』」
プリズムソードを抜き出したダブルはスカルの左腕に目掛けて斬撃を与えた
「ぐわぁぁぁあ!!」
スカルの左腕が吹き飛び、スカルは為す術を無くした
「…さてと、これで決めるぜ!」
「翔太郎さん!」
「…あ?」
ダブルがドライバーに手を伸ばすと、千束の声が響いた
「……ヨシさんを…お願い!」
「……あぁ…任せろ!」
翔太郎はこれを千束からの依頼と捉え、最後の一撃を繰り出そうとしていた
「『はっ!』」
エクスタイフーンから吹き荒れる風が竜巻となってダブルを包み、それに乗って両足を突き出す
「……そ、荘吉…!」
そんな中、吉松は昔の記憶を巡っていた
これはスカルがメモリ見せている記憶なのか、それとも
彼自身の中に眠る、古い思い出か…
「……これ以上はもう、あの子を苦しめるだけだ」
「何を言う…千束は世界から評価されるべきなのだ。それが彼女の幸せ…私は誰よりもそれを願っているよ」
意見が食い違う吉松と荘吉
荘吉の目は吉松の目をじっと見ていた
「あの子の幸せはあの子が決める事だ……」
「…何処に行く!荘吉!」
席を立つ荘吉は帽子を深く被り目元を鍔で隠した
「…俺にはもう、千束に合わせる顔が無い。友が犯した罪は、俺が背負う」
「何を言う!?私達は千束を救った!救世主なんだぞ!」
「…救世主…?違うな……」
「…っ」
「……お前は…悪魔だ」
「『ダブルエクストリーム!!はぁぁぁ!!』」
「ぐわぁぁぁぁぁああああ!!!!」
スカルの胸に強烈なドロップキックを放ったダブル
スカルは大爆発を起こし、傍にはスカルメモリと破損したガイアメモリ強化アダプタが落ちていた
「……くそっ」
吉松と姫蒲の姿はいつの間にか消えていた
どうやら、逃げられたようだ
「……ハァ…ハァ」
「…っ!」
吉松を連れて逃げた姫蒲
だが、そんな彼らの行く手を阻む者がいた
「……」
「…ミカ」
「シンジ…そいつが千束を襲った女か…?」
「…っ!」
ミカがそう言い放つと、姫蒲は躍起になってミカを襲った
だが、ミカはそんな彼女の攻撃をものともせず、更には日頃から突いていた杖で殴り飛ばし、怯んだ姫蒲を非殺弾で気絶させた
「…お前…足は…?」
「戦士は全てを見せないものだ…愛する者には、特にな」
壁にもたれ掛かるシンジ
ミカはそんな彼にゆっくりと近付いた
「…フッ…お前は嘘ばっかりだな」
「全て千束の為だ。そうだろう?シンジ」
「私は解って貰えなかったよ……見ろ、返されてしまった…私はもう、いらないみたいだ」
懐からペンダントを取り出したシンジはミカにそれを見せ付けた
「…シンジ、導いてくれるのは子供達なんだ…私達が知らない世界に……彼らの選択を、邪魔してはいけない」
「…荘吉にも、同じような事を言われたよ。最期に…私は救世主ではなく、悪魔だと罵られた…フッ…当然の報いだがね」
「……いいや、お前は救世主だ…千束にとっても、荘吉にとってもな」
「……何を言って…っ!?」
シンジがミカに目をやると、ミカが持っていたものに仰天した
「シンジ…覚えているか?私たちの約束を……」
《千束が生きる未来の為に…!》
「……あぁ…あぁ…」
ミカの言葉に、シンジは何度も頷いた
「……それじゃあ、ここでお別れだ」
ミカは震える声で実弾の入った拳銃の引き金に指を掛けた
「…フッ…狂わされたな、お前も……あの子に…」
「あぁ…そうだな……っ…」
潤う視界、霞む声、震える手を自覚しながらも、ミカは最後の決断を下した
それがたとえ、後悔する道だったとしても
私は彼の心を救えただろうか
「……終わったな、全部」
「…うん」
「……でも…千束の心臓は…」
全てが終わっても、ハッピーエンドではない
破壊されたハートメモリ
それが示すのは、間接的に千束の死を暗示していた
「…いやだ…千束が死ぬのは嫌だ…!」
「…ありがとうたきな…でも、私は本当はもう居ない筈の人…ヨシさんに生かされたから、たきなにも出会えた。私だけじゃない…お別れの時は、皆に来るよ。でもそれは今日じゃない……そうでしょ?」
「……千束…」
千束のいつもの笑顔が、その場を和ませた
完全な笑顔でないにしろ、千束のポジティブな言葉が、その場の皆の頬を緩ませた
「…そうだな、まだ千束が死んだとも限んねぇしな!まだまだ千束が生きる希望もある!」
「僕も同感だ、君には精一杯生きて欲しいからね!僕は諦めないよ!」
「…んもぉ〜…二人とも話聞いてた?だから私は元々生きて……っ!」
謎のプレッシャーを感じ、千束は言葉を詰まらせた
「その通り!君は既に死んでいる存在…!園咲来人のようにね!」
「…ジャック・ドーパント!?」
「まさか…吉松シンジがジャックの正体ではなかったのか!?」
四人の前に現れたジャック・ドーパント
その視線は千束に向けられていた
「千束…君はハートメモリによって生かされていた存在。もはや人知を超えた存在だよ」
「何言ってやがる!千束は人間だ!」
「君の目的はなんだ!?ハートメモリが目的なら、それは果たされない!スカルメモリも僕らの手元にある!」
「…ん〜…なにか勘違いをしているようだね、園咲来人」
「…っ?」
「私の目的は…千束自身だ!」
「「「「…っ!?」」」」
次の瞬間、四人の動きが制御不能となる
ジャックが能力を発動し、全員の動きを止めていた
「この街ももうおしまいだ…リコリスやガイアメモリの存在が炙り出され、街や風都タワーも再び破壊されてしまった……これ以上この街に何を望む?」
「なんだと!?」
「安心したまえ…あとの事は私に任せ、君達は残された時間を過ごすといい……その為にも、千束は頂いていくよ」
「…っ!」
ジャックは千束を気絶させ、抱え込んだ
「それではさらばだ、街の救世主……仮面ライダー!」
千束と共に消えたジャック
後を追おうとしたが、もう手遅れだった
「千束ぉーっ!」
「…そ、そんな…千束が…」
「……クッ…なんて事だ…!」
「…くっそぉぉぉぉぉおお!!」
俺の声が、何処までも響く
だが、その声が千束に届くことは無かった
次回 仮面ライダーW/L・R
「彼女を探すのに、協力して欲しい」
「お前はそんな事で挫けるほど、ヤワな男だったのか?」
「思い出したまえ!君が今まで、どれ程の奇跡を起こして来たのか!」
「でも私は好きだなぁ〜…半熟の卵」
「…左さん、やっぱりハーフボイルドですね」
「ハーフボイルドだろうがなんだろうが関係ねぇ!俺は探偵…左翔太郎だ!」
第46話「Lの花束/ハーフボイルド探偵」
これで決まりだ!