仮面ライダーW/L・R   作:キャメル16世

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これまでの、仮面ライダーW/L・Rは……

「もっと見せてくれ、君達の才能を…!」
「この街の風は、いつだって俺達の味方なんだよ!」
「『ダブルリコリスエクストリーム!!』」
「『…さぁ、お前の罪を数えろッ!』」
「…準備は良いか?たきな」
「…はいっ!」
「「……うおぉぉぉぉ…!」」



最終話「Cの行方/この日常には、ワケがある」

「……ここが…」

「…地球の本棚……」

地球の本棚に入り込む事に成功した俺とたきな

 

「……っ」

すると、翔太郎が持っていたスカルメモリ

それが役目を終えたように力尽きて散ってしまった

 

まるで、あとは頼んだぜ

そんな言葉を残すように

 

「……ありがとな……おやっさん」

もう何も乗っていない掌を見つめ、それを握る翔太郎

彼の心は晴れていた

 

「……千束ーっ!」

「千束ぉぉ!」

ひたすらに千束を呼ぶ

こんなだだっ広い空間の中を、二人の叫び声だけが木霊する

 

「……千束……千束ーーっ!」

たきなが渾身の叫びを見せる

 

「…んもぉ〜うるさいなぁ〜何度も呼ばなくてもわかるよ〜」

「「…っ!?」」

「……で、な〜に?」

すると、いつもの千束が俺達に声を掛けてきた

千束は本棚の上に座り、俺達を上から眺めていた

 

「千束!一緒に帰りましょう!店長が待っています!」

「それだけじゃねぇ…DAの連中や、リコリコの常連客、うちの相棒もお前に会いたがってる!また一緒にボドゲがやりたいってな!」

「……」

俺達の誘いに対してうんともすんとも言わない千束

ただ、表情はいつものように朗らかで、何一つ違和感を感じなかった

違和感を感じなかったからこそ、俺達は何か焦りを感じていた

 

「……ありがとう、二人とも。わざわざこんな所に来てくれて」

「……えっ?」

「…でも、私は戻らない」

「…は?」

千束の言葉が信じられなかった

 

「翔太郎さん、たきな…私はね、普通の暮らしがしてみたかったの」

「……え?」

「普通にご飯を食べて、普通に学校に行って、普通に部活して、普通に恋して!……そういう有り触れた日常を、リコリス(わたしたち)は知らないでしょ?」

「……千束…?」

「だからね、せめて罪を犯してしまい今まで普通の女子高生として振る舞えなかったリコリスには、そういう暮らしをして欲しいんだぁ…」

「……何を言って…るんですか…?」

「…ん?分からな〜い?」

千束はたきなを煽るように言う

 

「…私に残された最後の力で、この世界からリコリスを消します」

「「…っ!?」」

「あ、もちろんリコリスの子達を消すんじゃなくて、みんなの記憶からリコリスっていう存在を消すんだよ!?そこ、履き違わないでね!?」

「…なんだよそれ…そんな事したら、お前の命がどうなるか…!」

「元々私の命はキチさんとヨシさんに作られたもの…その与えられた恩を返すだけだよ」

「そんなのおやっさんが許すわけねぇだろ!?おやっさんはいつだって千束の幸せを想って…!」

「だからだよ」

「…えっ?」

千束の無慈悲な目に絶句する

 

「私の幸せはみんなの幸せ…私はいつだってやりたい事最・優・先!…だからこれは私の最後の我儘でもあるんだ。安心して、みんなの中から私の記憶も消えるから。そうすれば、誰も私に囚われないで済むでしょ?」

「…千束…!」

「たきな…」

今にも暴れそうなたきなを静止する千束

 

「…たきなは、幸せになってよ…私の分まで」

「……千束…っ…」

「たきなと出会ってからのこの一年間は、私にとってかけがえのない宝物になった……みんなが居てくれたから、私は錦木千束として生きる事が出来た。みんなが私との記憶を作ってくれた。時間を作ってくれた。笑顔を作ってくれた。驚きを作ってくれた。感動を作ってくれた。そして…絆を作ってくれた」

涙を零すたきなを見詰める千束

 

「……ありがとうっ」

気が付けば千束も涙を流していた

 

「…リコリスが居れば、きっと真島みたいな奴がまた現れる。そうすれば、この街はまた涙を流してしまう。それだけは嫌なんだ……だからせめて、この街に真の意味での平和が訪れるまで…私はこの街を、たきなを見守り続けるよ」

「……っ」

宙に浮かび上がる千束

 

たきなはそれを追い掛ける

 

「千束…!私は……千束に出会ってから、人生が変わりました……見える景色が、とても明るく感じました……この街がもっと好きになりました!」

「……」

千束はたきなの言葉を静かに聴いた

 

「これも全部千束のせい…千束のおかげなんです!千束と出会えてなかったら…私は暗く、細い道を歩いていかかもしれない……でも、貴女は違った…どこまでも広く明るい道を、貴女は私と歩いてくれた……だから行かないで…どこにも行かないで…!」

「たきな…!」

泣き崩れるたきなを俺は支えた

 

「…千束…どうしてもダメなのか…?この街には、お前を必要としてくれる人間が沢山いるんだ……その想いに応えなくて良いのか…!?」

「…確かに、今の私を必要としてくれる人が居るなら、その人達の想いに応えたい……でも、それは私じゃなくても出来るでしょ?」

「…え?」

「この街に残った希望を守れるのは、仮面ライダーである翔太郎さん達だけ…だからこれからもこの街を守ってよ。私が守れなかった命の分まで……」

千束は淡く光り出した

 

「翔太郎さん、たきなをよろしく…」

「…千束!」

「大丈夫…みんなはきっと幸せになるよ……私が保証する。だからみんな……」

「「……っ……千束ぉーっ!!」」

「……バイバイっ」

 

俺達が伸ばした腕が届く筈もなく

地球の本棚が光り輝き、俺達の視界は真っ白に染まった

 

その日を境に、千束は俺達の前から姿を消した

 

 

 

最終話「Cの行方/この日常には、ワケがある」

 

 

 

『風都』

この街では小さな幸せも大きな不幸も

常に風が運んでくる

俺の仕事はその風に耳を傾け

小さな幸せを守ってやる事だ

 

「……ぐらぁぁあ!」

「『はぁっ!』」

「おのれ仮面ライダーっ!俺がぶちのめしてやる!」

「ヘッ!やれるもんならやってみなぁ!」

コックローチ・ドーパントと交戦する仮面ライダーW

 

『翔太郎!街への被害は最小限に!』

「分かってるって!それじゃあ一気に決めるぜ?」

『承知した!』

 

ジョーカー!マキシマムドライブ!

 

「…あぁっ!?」

「『ジョーカーエクストリーム!』」

「ぎゃぁぁぁぁあああ!」

爆散したコックローチの変身者は地面に脱力した

 

「…ったく、ガイアメモリ犯罪は減る事を知らねぇな」

『仕方ないさ、それがこの街の運命…それを阻止するのが、僕達仮面ライダーの使命だ』

「運命だとか使命だとか…なんか色々とめんどくせぇな」

変身を解除した翔太郎は、被害が無いか周りを確認した

すると、そばでしりもちをつくように座り込む女子高生が居た

 

「…大丈夫か?……ん?」

「……えぇ、少し転んだだけです。助けていただいてありがとうございます…左さん」

「…た、たきなっ!?」

 

 

 

「…そうか、もうすっかり普通の女子高生か」

「はい。分からない事も多いですが、クラスのみんなは優しい人達で、仲良くさせてもらってます」

「フキ達も、徐々にだがこの生活に慣れてるらしい…トラブルは付き物だがな」

「…そっか」

「翔太郎!これがアオハル、というやつなのかい!?」

「あぁ〜フィリップは少し落ち着けって!マスター、コーヒー二つくれ!」

「はいよ」

喫茶リコリコのカウンター席にてたきなの学校生活について聞き出していた俺とフィリップ

カウンター席に出された二つのコーヒー

俺は一口飲んでいつも通りの上品な美味さに感極まる

 

「……あ、また惚気に来たな〜クソガキぃ」

「ふふ〜ん、今日の俺はひと味違うぜミズキ。この間依頼のあった女の子に事件解決後「ダンディーなお兄さん」って呼ばれたんだ、ハードボイルドに一歩前進だな」

「まぁその事件を解決したのはボクだがな」

「たしかに!クルミのおかげなのを忘れたのかい?翔太郎」

「……」

ミズキとクルミの冷たい眼差しを受けてシュンとする俺

 

「……それにしても…」

「……」

「……千束は一体、何処に行ってしまったんでしょうね」

「……」

 

千束が起こしたガイアインパクトは、不完全なものだった

たしかに世間からリコリスの記憶は消え去り、街からリコリスやDAを示唆する噂は消え去った

だが亡くなった命が戻るわけじゃない。あの事件によって死んでしまったリコリス達や、街の人達

この街は完全に元通りになったわけじゃない

DAも、虎杖が居なくなったことにより組織が崩壊。リコリス達は普通の女子高生となり、楠木といえば

照井と共に超常犯罪捜査課に転属されたらしい

今では照井の良きバディとしてこの街を守ってるようだ

噂では、楠木が再びDAをたちあげようと企んでるらしいが、それはまた別の話だ

 

話を戻すと、千束やリコリスの記憶はこの街から消えた

だが、リコリスや千束と大きく関わった人間だけは違った

俺達があの日を忘れる事はなかった

10年前の風都タワー事件も、数ヶ月前の事件も、そして千束が消えたあの日も

 

俺は最初、千束は死んじまったんじゃねぇかと思った

かつてフィリップのお姉さん、園咲若菜がガイアインパクトを起こした時、フィリップを生き返らせる代償に自分の命を投げ打ってくれたように…

だが、フィリップの推測だと違うらしい

 

《彼女起こしたガイアインパクトはあまりにも不完全で曖昧なものだ。それもその筈、彼女が地球の本棚に触れて間もないからだ…だとすれば、錦木千束は無意識の間に自分の命を回復させてしまったのではないだろうか?彼女の、誰かの記憶に残りたいと思う意志が……》

 

もし…本当にそうなのだとしたら、俺達は諦める訳には行かなかった

ラジアータが使えないこの状況の中、フィリップとクルミの力だけを頼りに千束を探し求めた

 

だが、千束はこの街のどこを探しても見つからなかった

そうしてる間にも時はどんどん過ぎ、気付けば千束が消えてから3ヶ月が経っていた

 

「考えない考えない!どうせどっかで油売ってるんだから!」

「……」

「……ん」

すると、リコリコの黒電話が鳴る

ミカがそれに応えると、受話器を戻した後、俺とたきなを見た

 

「翔太郎くん、たきな。依頼だ」

「なんだよマスター…もうDAからの仕事はないんじゃなかったのか?」

「いいや、これは私個人からの依頼だ…引き受けてくれるかい?翔太郎くん…君は探偵なんだろ?」

「……っ」

俺は依頼の詳細を聞き、断る訳にはいかなかった

 

 

《ターゲットは、正午から19時30分まで勤務。15時の休憩時を狙え。慎重にな》

 

「……ターゲット、こちらに向かって来ます」

「おっけー…!」

 

《 スパイダー!》

 

茂みに隠れながらターゲットを待つ俺とたきな

 

「……っ」

すると、ターゲットは俺達に気が付いたのか走り出した

 

「たきな、銃の腕は衰えてないか?」

「はい」

「そんじゃ、このまま追いかけるぜ!」

茂みの中を並走しながら銃を撃ち合うたきなとターゲット

 

木陰に隠れたターゲット

たきなも同様に隠れ、飛び出して来る

 

「…今だ…!」

俺はスパイダーショックの力でターゲットを捕獲

ターゲットは先にリコリス用のワイヤーを使ってたきなを縛っていた

ターゲットが誰かだって?答えはすぐにわかるさ

 

「やっと捕まえたぜ?千束」

「えっ!?翔太郎さんにたきな!?」

「なんで逃げるんですか!?」

「いや撃ってくるからだろぉ!?」

「逃げるからでしょう!?」

「声掛ければいいでしょぉ!?」

「そんな訓練はしてないんで!」

「アホかぁ〜!」

「アホはそっちでしょ!?」

「……はは…ははは」

 

宮古島に潜伏していた千束を見つけ、一仕事終えた俺達は海辺のお店のテラス席に座っていた

 

夕日に照らされ、風都で見る海とは一味違って見えた

 

「すごいでしょ〜」

「あぁ、すげぇな…」

「……何故ここが分かった〜?」

「…クルミが」

「ここにはネットもカメラも無いのに〜?」

「……」

すると、たきなは懐からスマホを取り出し千束に提示した

スマホには以前依頼を受けた篠原沙保里さんとその彼氏のツーショットが映されていた

それは以前のとは違く、この島で撮られたものだった

 

「おー沙保里さん、彼氏と続いてるんだ〜…これが?」

「ズームしてみろ」

「…ん?…まさか…!?」

俺の言う通り画像をズームする千束

篠原カップルの背後に楽しそうにはしゃぐ千束の姿が小さく映っていた

 

「…かぁ〜沙保里さんその内宇宙人とか撮っちゃいそうだな〜…」

「……フッ」

「…っていうか、驚かないの?」

「何がです?」

「…幽霊かもしれないぞ〜?」

「……元気そうでなによりです!」

手をブラブラさせる千束を見てたきなは笑顔で答える

 

「知ってたな〜…なんで私は生きてる?」

「…フィリップの推測だと、お前がガイアインパクトを起こす際に無意識にお前自身を蘇らせたんじゃねぇかって……なにか心当たりがあるんじゃねぇのか?」

「……うん。気が付いたら心臓元に戻ってて鼓動があるし、でもあんな大それたこと言って今更みんなの元に帰るの恥ずくて〜…」

「そんな理由で私達の前から消えたんですか?」

「えぇ〜んごめんよぉ〜たきなぁ〜」

「許しません!」

「えぇ〜!?」

「……まぁでも、ほんと…元気そうでなによりです」

「……フフッ…そりゃどうも」

「…お!見てみろ二人とも!」

「…?」

たきなが海を見ると、水平線に向かって夕日が沈む瞬間だった

 

「……フフッ…私もこの瞬間が一番好き。翔太郎さんもありがとう…約束通り、たきなを守ってくれて」

「なーに、俺は仮面ライダーだぞぉ?それに、お前からの依頼なら、絶対に守る」

「……翔太郎さん……っ」

すると、翔太郎の頭上にエクストリームメモリが飛来してきた

 

「翔太郎、それを言うなら「僕達」は、と言うべきじゃないかな?」

「フィリップ!?お前も来てたのか!?」

「…錦木千束、君に渡したい物がある」

「…え?」

「君の店の店長が、吉松シンジから授かった物らしい」

「ん〜?……ゲッ!」

フィリップが千束に手渡したのはアクセサリーを入れる箱だった。その中身を見た千束は引くような目をした

 

箱の中にはフクロウのペンダントが入っていた

 

 

「…なんだ?それは」

「……なに、早とちりして開けたものだ」

店の地下の倉庫に大きな木箱を仕舞うミカと、それを見るクルミ

 

「…杖、まだ使うのか?」

「……黙ってろよ?」

「……」

クルミはミカとシンジの最期の会話の全てを聞いていた

だからこそ…

 

「……あぁ…お前がいちばん怖ぇからな」

 

 

「……んっていっ!」

海にペンダントを投げ込む千束

 

「…良かったのか?」

「ちょっと迷ったけどね〜…めっちゃ可愛いまで言われてたしー」

と、含みのある笑顔でたきなを見る千束

 

「……誰にです?」

「え?…えぇ!お前だお前ぇ!」

「私?言わないですよ恥ずかしい」

「ん〜たきな〜!そういうとこだぞ〜!」

たきなを持ち上げる千束

 

「知らないですよ〜!」

「言いましたァー!」

「うわっ!」

「あっ……フッ…」

バランスを崩して海にダイブする二人

俺とフィリップは少し心配したが、すぐに笑顔になった

 

「なにするんですか!?」

「…何しようか…これから」

「……」

海でびしょ濡れになった二人は、夕日に照らされた水平線を眺める

 

「…諦めてた事から、始めてみたらどうですか?」

「……いいね、それ」

「…っ!?うえっ!?」

「あ、おい待てよ千束!」

「見たまえ翔太郎!これがサンゴの死骸だよ!」

いきなり立ち上がった千束はビーチを後にした

 

「よぉーし!行くぞ相棒!」

「えぇ!何処に行くんですか!?」

「おい相棒!千束達を追いかけるぞ!」

「あ、待ちたまえよ翔太郎ー!」

 


 

数ヶ月後

 

その日、鳴海探偵事務所に入った依頼に、千束達の協力が必要だと判断した俺は、喫茶リコリコに電話を掛けた

 

『はぁーい!カフェリコリコ〜』

「……お、千束か。久しぶりだな」

『翔太郎さ〜ん!その節はどぉ〜もぉ〜!』

「早速なんだがお前達に頼みたい事があってな……」

『あぁ〜申し訳ないけど、依頼は受け付けられせ〜ん』

「…え?なんでだよ」

『なぜならぁ〜今ハワイだからぁ〜〜』

「……は…はぁぁぁぁあ!!??」

 

「あれ、亜樹ちゃんから聞いてないのかい?翔太郎」

「うん、私言ってない」

「お前らそういう事は早く言えよォ!変な感じになったじゃん!」

「…まぁでもさ、あの子が自分の好きな事が出来るようになったんだから…素直に喜ぶべきじゃない?」

「……まぁそうだな…」

 

今はハワイに店を構えた喫茶リコリコ

今度はハワイで困ってる人達を助けてるんだとさ

 

「僕らも見習わなくちゃね…いずれはこの街以外にも、救うべき街や人が沢山現れる筈だから」

「……あぁ、この街は俺の庭だ…だが、それが全てじゃない。お前となら、どんな困難も乗り越えられる気がするぜ…フィリップ」

「あぁ…僕達は二人で一人の探偵…そして、仮面ライダーだからね!」

すると、事務所の扉が開いた

扉の向こうには若い眼鏡の男性が立っていた

 

「…あ、あの…鳴海探偵事務所は、こちらでしょうか?」

「はい!こちらにお座りください!」

客間に案内した亜樹子は男性にコーヒーを出す

 

「…それで、どんな御依頼ですか?」

「じ、実は……」

 

この日常にはワケがある

その秘密を知っている者は数少ない

 

俺達はその日常の中にある小さな幸せを守り、大きな不幸からこの街の平和を守る

それが俺に与えられた使命であり、俺達探偵の仕事だ

 

「…分かりました。お受けしましょう、その御依頼」

「……ゾクゾクするねぇ…」

それもこのふたりなら、乗り越えられる気がする

相棒となら、どこまでも…

 

 

「……」

「……例のものは持ってきたのか?」

「…えぇ」

鼻の高い大柄の男に向けてジュラルミンケースを開ける白スーツの男

ケースの中にはガイアメモリが並べられていた

 

「…っ!?」

「グッ…!」

「…誰だ!?」

すると、その場を襲撃する者がいた

大柄の男の質問に、少女の声が答える

 

「……We are…Lycoris.」

「…っ!?」

すると、男の側近の男がワイヤーで拘束される

 

「…ふっ…!」

「たきな!」

「はい…!」

二人の息の合った攻撃は男達を苦しめた

 

「…ほら!さっさとメモリ返しなさい!」

「……っ」

「あ、こら逃げるなぁ!」

「千束!まずはこっちの男を…!」

「…うん!」

途中、白スーツの男を逃した千束は、最後に残った大柄の男の胸にゴム弾を撃ち込んだ

 

「…ゴッ…!」

「…ねぇねぇたきな…あのセリフ、言ってみない?」

「…っ…良いですね……私も実は、一度言ってみたかったんです」

「……ぐうぅ…!」

しぶとく立ち上がる男に向かって、千束とたきなは背中を合わせた

 

 

きっとこれからも、戦わなければならない

それが正しい事なのか、間違っている事なのか…

 

それでも、彼女達は己の道を選び続ける

 

後悔のない選択をする為に……

 

 

「私もこの言葉の意味を、ようやく理解して来た気がします…」

「だね!…街を泣かせる悪党に、私達が永遠に投げ掛け続ける…あの言葉……」

背中を合わせた二人は男に向かって指を指し、吹く風がリボンと髪を靡かせた

 

「「……さぁ、お前の罪を…数えろ!」」

 

この街に真の平和が訪れるその日まで

ふたりの物語は、終わらない




あとがき

本作品を最後までご覧頂き、誠にありがとうございます。
僭越ながら「リコリス・リコイル」と「仮面ライダーW」をクロスオーバーさせて頂きましたが、最後まで書き切る事が出来ました。
読んでくださった皆様からの感想などに励まされることもありました
基本的には「リコリス・リコイル」の物語をベースに、「仮面ライダーW」の要素と設定を組み込んだ本作ですが、上手く表現出来ていたでしょうか?
クロスオーバー二次創作ということもあり、せっかくなのでオリジナルガイアメモリを登場させましたが、やはりリコリスメモリとリコイルメモリは安直すぎたかな?
でも自分のやりたい事が出来てとてもスッキリしています

これからもこういったクロスオーバーを主に執筆活動をする予定なので、もし良かったら他の作品も覗いていってください。

最後になりましたが、改めてご閲覧頂き誠にありがとうございました!
by キャメル16世
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