仮面ライダーW/L・R   作:キャメル16世

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第5話「Wを守れ!/救えなかった命」

「……ふふふ…ふははははは!やったぁ!やったぞぉ!ウォールナットが死んだァ!あははははは!」

『…嬉しそうだね、ロボ太くん』

「そりゃあ〜…!……貴方の依頼をようやく果たせて光栄だよ…!」

『……だが、これじゃあ死亡したとは断定出来ないよ?』

「…はい?」

『これ……爆発が大きすぎて、彼が死んだか判別が不可能だ』

「そんなっ…!?……彼の砲弾の威力を見ただろ?あれで生き残っている方が不自然だ!」

『……君は何か、忘れていないかい?』

「……へ?」

『……この街には…いつもいい風が吹くことを…』

 

 

「……うおぉぉぉ!」

「翔太郎さんっ!」

「左さん!」

『……っ』

 

私の砲弾が辺りを直撃し、爆発が起こった

 

「……フッ」

『やったぁ!』

「…これでいいのか?ハッカー」

『あぁ!帰っていいぞ?報酬は弾んでおくよ!』

「……助かる」

ドーパントの変身を解除し、素の姿に戻る

 

「……フフッ」

眼鏡をクイッと上げる私、若倉和真

煙が晴れて、標的が跡形もなく消え去った事を確認して去った

 

 

 

「……ふぅ〜…うわっ!あぶねっ!暴れるな!」

「凄いよ翔太郎さん!その腕時計何なの!?」

「…間一髪でしたね」

『…お…落ちるぅ…』

俺はあの時、即座にメモリガジェットの一つであるスパイダーショックを使って別の建物まで糸を垂らして逃げる事に成功した

 

「ってか、なんでスーツケースまで持ってきてんだよ!?はっきりいって重いんだよ!」

『重いとはなんだ!これはボクの命よりも大事なものなんだ!手放せる訳にはいかない!』

「…あ?なに言ってやがんだ?」

スパイダーショックの糸を下ろして徐々に降下していく俺たち

 

「凄いねこのオモチャ!リコリス用にも欲しいなぁ〜!」

「オモチャじゃねぇ!探偵用具だ!」

千束ちゃんに奪い取られそうになったスパイダーショックからギジメモリを抜き出して元の腕時計型のガジェットモードに戻した

 

「…じゃあ帰ろうか」

「そうだな、気を付けて帰れよ」

「はい、左さんも気を付けて」

「あぁ」

『……』

「…ウォールナット?帰るよ〜」

『……あぁ』

スーツケースを連れて帰るウォールナットと千束ちゃんとたきなちゃん

 

「……ん?」

『……』

なんとなくだが、ウォールナットが不満げな表情をしていた気がした

 

 

 

第5話「Wを守れ!/救えなかった命」

 

 

 

「…おつかれ、翔太郎」

「あぁ…今回ばかりはやばいと思ったぜ〜」

「相手はウォーシップで間違いないね」

「…ウォーシップ?」

「軍艦、のドーパントさ…両腕のみならず全身から砲弾を打つことが出来る厄介な相手だ」

「なるほどな……メモリの所持者の見当は?」

「…いいや、彼が全然喋らないせいで言動の特徴を捉えられなかった……ポーカーフェイスが上手いようだね」

「ポーカーフェイス……」

「……どうしたんだい?」

「…あ、いや……なぁフィリップ…」

「…なんだい?」

「……俺たちが正体を隠す理由は、俺たちと関わることでその人に危険が及ぶから、だよな?」

「その通りだ。僕たちは仮面ライダーとして人を守る責任がある。かつての鳴海荘吉がそうしていたのも、同じ理由だろう」

「……」

 

《どんな事があっても依頼人を危険に巻き込まない。それが出来ない奴は最低だ》

 

「……依頼人を危険から守る…」

「……」

「…俺たちも、リコリスみてぇなもんなのかな…?」

「…何を言っているんだい翔太郎!?僕らと彼女たちは全くの別物だ!彼女たちは人を守る為に平気で人を殺す!でも僕らはそうじゃないだろ…?どんな悪党でも、この街に生きる命…僕たちはそれを守ってきたじゃないか!あんな連中と一緒にするな…!」

フィリップの早口に、俺は静かに応えた

 

「…リコリスの全員が全員、そうとも限らないぜ?」

俺は再び帽子を被り、事務所を飛び出した

 

 

 

「……翔太郎…」

 

 

「……はぁ〜…」

またフィリップに変な事言っちまったぁ…

こうなるとなかなかに気まずくなるんだよなぁ

俺の嫌な癖だ…

 

「……はぁ…」

俺は外の息を吸いに一人公園のベンチに座っていた

 

「…何かお困りかな?」

「……え?」

「…ちゃんと挨拶するのは初めてだね、吉松シンジだ」

「…あ、あぁ〜!最近リコリコによく来る…!」

すると、ベンチで落ち込む俺に金髪の中年が話しかけて来た

この人は最近喫茶リコリコに足を運び始めていたが今ではお得意様だ

千束ちゃんには「ヨシさん」と呼ばれてたっけな…

この人も千束ちゃんの事気に入っているみたいだし…

 

「こんな真昼間から何を?」

「あ、あぁ〜…ハハハ……ちょっと相棒と喧嘩しまして…反省中っていうか…」

「そうですか…その気持ち、よく分かりますよ。少し気まずくなりますよね」

「そう!そうなんだよなぁ〜!」

吉松さんとはよく話が弾み、気が付けば1時間が経過していた

だが、時間も忘れお喋りをしている俺たちは気付く筈もない

 

「…そういえば、お名前ちゃんと聞いてませんでしたね」

「…あぁ、俺は左翔太郎…鳴海探偵事務所の探偵だ」

「…探偵…鳴海……そうですか、それは大層ご立派な…」

「まぁ、みんなからはハーフボイルドってよく言われてますが……俺は極めてハードボイルドな探偵です!お間違いなく!」

「ははは、面白いですね…左さんは」

「はははは、いやいやそれほどでも…」

 

空気が一段落した雰囲気だった

すると、吉松さんはベンチから立ち上がり

俺に顔を向けた

 

「それでは左さん、またどこかで会いましょう」

「あぁ、あんたと話せて良かったぜ」

「…はい」

吉松さんは俺の元を離れて行った

平日の公園には誰もいない

そしてここからは風都タワーがよく見えた

 

「……だいぶ元に戻ったな……っ!?」

すると、俺は異様な雰囲気を感じてすぐさまベンチから離れた

ベンチは爆散し、俺は危うくミンチになっていた

 

「…今のは…!?」

「…まさか、本当にネズミが1匹生き残っていたとはな」

「お前は…!?」

ウォーシップ・ドーパントが俺の事を見下したがら見ていた

 

「その様子だと、残りの2匹も生きているな……だとすると、ウォールナットも生きているのであろう?」

「教えるもんか!フィリップ…っ!」

俺はダブルドライバーを構えたが、今はとてもあいつと向き合う気にはなれない

 

「ウォールナットの居場所を教えろ」

「…断る。と言ったら?」

「……殺す」

ウォーシップは全身からミサイルをこっちに発射した

無数のミサイルがこっちに迫って来る

 

「…っ!」

俺は走りながらそのミサイルを避けた

 

止まったら死ぬ

そんな事はすぐに分かった

 

「……くっ…!」

「すばしっこい奴め…はっ!」

「…ぐっ!」

攻撃は当たらないものの、衝撃で飛ばされる

 

「…こうなったら!」

俺は再びロストドライバーを装置し、ジョーカーメモリを構えた

 

「 JOKER!」

 

ジョーカーメモリをドライバーに差し込み、右手の拳を握る

 

「…俺…変身ッ!」

 

ジョーカー!

 

漆黒の戦士、仮面ライダージョーカーへと変身した俺

 

「貴様、仮面ライダーだったのか…!?」

「…半人前の意地、見せてやるよぉ…!」

 

 

「……ね〜先生〜!ミズキはぁ〜?」

「暫く休養だ、2,3日は帰ってこない」

「えぇ〜!?なんにもやってないのに〜!?呑気だね〜」

『……』

「……ウォールナット、どうかしましたか?」

『……いや』

ずっとタブレットを見つめるウォールナット

そんな彼をみてたきなは不思議に思った

 

「ね〜そろそろその着ぐるみ脱がな〜い?そろそろ見てる方が暑くなってきた〜」

『ダメだ、顔が割れては困る』

「…私たちそんな信頼関係ないのー?」ブツブツ

 

ブツブツと文句を言う千束

 

『……散歩に行ってくる』

「はぁ〜!?」

「ま、待ってください!ウォールナット!」

『風都でやり残した事を全てやっておきたい、まずは散歩だ』

「……千束、たきな、着いてやってくれ」

「は、はいっ!」

「…わかりましたよぉ……せめてスーツケースは置いてけよ…」ブツブツ

 

 

「おりゃ!」

「……」

「とりゃ!」

「……」

「はぁっ!」

「……」

「…くっそ!全く効いてねぇ!」

俺は連続でパンチを繰り出したが、ウォーシップの装甲は思っていた以上に固く、ジョーカーの力ではどうする事も出来なかった

 

「……お返しだ」

「ぐわぁ!」

至近距離で奴の砲弾を喰らった

 

「…くっ…だったら一気に決めるぜ…!」

 

ジョーカー!マキシマムドライブ!

 

「……ライダーパンチ…!」

「…っ」

「おりやぁぁ!」

右手に紫のエネルギーを纏わせ、ウォーシップの胸部に渾身のパンチをお見舞した

 

「……っ」

「…なにっ!?」

「……今、何かしたか?」

 

なんだよこいつ…!?

攻撃が全く効いてねぇ!

 

「くっそ!」

 

ジョーカー!マキシマムドライブ!

 

「ライダーキック!」

今度は高く飛び上がり右足に紫のエネルギーを纏わせ、ウォーシップにキックをお見舞した

 

「…どうだ!?」

「……」

「……マジかよ」

マキシマムを2回放ったのに、ウォーシップは無傷だった

 

「……遊びは終わりか?」

「…なにっ?」

「はぁっ!」

「ぐわぁ!」

奴の攻撃を俺は避ける事が出来なかった

俺は変身が解け、地面に仰向けになった

 

「……そうか…ジョーカーの力が、あいつに相性が悪すぎるんだ…!……こんな事今までなかったぞ…!?」

「最後のチャンスだ……さっさとウォールナットの居場所を教えろ」

「…くっ…断るっ!」

「……そうか…ならば、死ね」

ウォーシップが銃口から砲弾を放った

 

「…っ!」

避けれねぇ…!

俺……死んだ……

 

しかし、その砲弾を何かが受け止めた

爆発音がし、煙の先には…

 

「……やぁ、翔太郎」

「フィリップ!?」

リボルギャリーが俺を庇ってくれていた

その中からフィリップが顔を出す

 

「君はどうせ、僕と口論になって顔を合わせずらくなったから一緒に戦うのも無理だと判断したんだろ?」

「……そうだ…」

「相変わらずハーフボイルドだね〜…」

「う、うるせっ!」

「……あとは僕に任せたまえ、今度は僕が身体を張るよ」

「…あぁ、頼んだぜ…相棒」

俺はダブルドライバーを装着する

フィリップの腰にもダブルドライバーが現れた

 

「……どうやら、ここからが本番のようだな」

「その通り、行くよ翔太郎」

「あぁ!」

 

フィリップの掌にファングメモリが飛び乗ってくる

そのままファングメモリを変形させ、端子とイニシャルが姿を表した

俺はジョーカーメモリを構え、メモリを起動させた

 

「 FANG!」『 JOKER!』

 

「『変身ッ!』」

 

俺がジョーカーメモリを差すと、フィリップのドライバーに転送させる

俺の意識はフィリップの中へと入り、フィリップはファングメモリをドライバーに差して展開する

 

ファング!ジョーカー!

 

右半身が白、左半身が黒の

仮面ライダーダブル ファングジョーカーへと変身する

 

「そろそろいいか?」

「あぁ、待たせて悪かったねぇ」

『いい加減諦めろ!』

「それは出来ない、ウォールナットを殺すよう指示が出ている。それを実行するまで俺の狙撃は終わらない」

「……指示?」

『だったら俺たちはお前を止めるだけだ!』

『「さぁ…お前の罪を数えろ!」』




次回

第6話「Wを守れ!/秘策」

これで決まりだ!
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