FGO世界線と勘違いした一般アニムスフィア家長男   作:リーナたん可愛いやったァァァ!

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第零章 原作開始前
スタートすら決めれなかった件について


 

 

 

 7月2日

 

 今日から日記を時々書くことにする。ちなみにこれは、プリスクールに通い始めた時に与えられた自由帳を日記代わりにしている。外から見れば小さな男の子が真剣にきったねー文字を書いてる微笑ましい光景なのだろうな…………。

 

 まず、現状について把握しておこう。この日記の目的の一つは、自身の考えの整理とその変化を記録することにあるからだ。

 

 文面は非常に冷静だろうが、実際は混乱が十周まわって冷静になった感じだから。まるで意味がわからんぞ!状態です。箇条書きにしてこれまでの状況を羅列していく。

 

・転生したったwww

・自分の苗字が、あの『アニムスフィア』な件について。

・なんか『magic』とかいう単語が飛び交っている。

・ちくわ大明神。

 

 誰だ今の。あっ、自分か。ちょっとふざけてしまったようだ。

 

 まず一つ目なんだが文字通りだな、うん。

 

 …………おっと。お前もしかして余裕だろ?みたいな反応は既に把握済みだぜ。実際余裕で園児をやっているわけだが、周りが英語喋りすぎてよく分からん現状だ。日本語ペラペーラだけど英語がカタコトってもうこれ訳わかんねぇな。

 

 次に二つ目についてだが…………事実こいつが1番やべぇだろ。下手したら人類滅亡に関わることになるからな。

 何十年後には忘れているかもしれないから、簡潔に書こうと思うが、まず前世の世界であるスマホゲームがあった。Fate/Grand Order、通称FGOと呼ばれるものだ。

 この作品は魔術と呼ばれる神代の神秘の残り香みたいな物が存在する世界が舞台で、主人公が「人理焼却」による人類史滅却の危機に立ち向かうため、歴史の流れの中で滅亡への原因となる異常事態となった「特異点」に時間旅行し歴史を正しい流れに戻すべく奮闘する物語だ。

 

 で、アニムスフィアはどこに出てくるんだって話なのだが……………主人公が時間旅行をしたりする活動拠点───── 人理継続保障機関フィニス・カルデアの初代所長と二代目所長が、『アニムスフィア』家のものなのだ。というか、カルデアが『アニムスフィア』家の研究機関的な扱いでもあった気がする。

 

 とりあえず、重要ポジションに生まれたってことだけは分かってくれ。

 下手すりゃ初期の爆弾でジ・エンドしちゃうから気をつけねば…………!!

 

 んで、地味に3つ目なんだが、これはmagic────魔術のことだろうな。FGO世界等において、魔法ってのはめちゃくちゃ大事な要素で。魔術師って呼ばれてる連中が死んでも至りたい『根源の渦』とかいう、文字通り『世界の全て』にたどり着く手段(魔術)の種類を魔法と、言うのだ。

 

 以上三つより、僕はFGO世界に転生した。QED証明終了。

 

 

 

 7月3日

 

 いや、終了しちゃダメでしょ。まだ書かなくちゃいけないことあったんだったわ。昨日書いたアニムスフィア家についての補足だ。

 

 まず僕が今どこに住んでいるのか。それは、あの素晴らしき自由の国────アメリカ合衆国だぁ!

 

 

 …………と、喜んでいたのはつかの間。

 つまりなんだ、アニムスフィア家ってアメリカにあったのか??FGOしか知らないからわからん。でもイギリスにあるイメージだったんだが…………。

 

 まぁ、にわかの僕の知識なんて当てにならないよネ!

 

 はい、補足しゅーりょー。

 

 

 

 8月9日

 

 

 なーんか、おかしくね?この世界。

 

 やたらニュースで、magicって単語が飛び交っているし。なんなら街中で魔術使ってる奴見かけたんだが。

 

 おいおい、神秘の秘匿はどうした?魔術って完全に正体を知られたらまずいんじゃあないのか?僕がこっち側だから良かったものの、こんな杜撰な体制で時計塔は恥ずかしくないのかよ。

 いいもん、ロードになったらなんかこう…………まぁ色々頑張って魔術の秘匿を徹底させてやらぁ!

 

 

 

 

 

 〇月△日

 

 

 なんか月日の認識阻害があるんだが…………………いや、そんなことはどうでもいい!今日は素晴らしいことがあった!

 

 現在4歳の僕、ついに……………お兄ちゃんになりますッ!!

 

 勝ったな、風呂入ってくる。

 

 

 

(入浴後)

 

 

 

 さっぱりしたので改めて書いていく。

 四つ下の妹がちょっと前に生まれたのだが、前世で一人っ子だった僕は接し方がよく分からんから、猫で遊ぶみたいに妹をあやしていたんだけど……………今日、妹が僕の名前を呼んでくれました!!っべー!マジ嬉しいわ。

 

 今まで猫扱いしちゃってごめんな〜。やっとお兄ちゃんの自覚が持てた気がするよ〜。

 

 これで『どけ!!!俺はお兄ちゃんだぞ!!!』が堂々と言えるようになった。やったぜ。

 

 あ、ちなみに妹の名前はオルガマリーでした。

 

 いやちなみにとかそういうことで放置しちゃうレベルの問題じゃないだろ。世界滅亡まであと23年になっちゃったじゃないか。

 ていうか、僕が長男だから所長になるのって僕じゃね?え、やばくね。足下に設置されたレ//フ爆弾で死んじゃうのん?

 

 

 

………………そう考えると非常にやばい。ほんとにまずいぞ。どうにかして防がなくちゃ。

 

 兎にも角にもまず魔術に対する知識が足りない。あとは運動能力も足りないし、レ//フとの会話をすり抜ける話術とかも足りない。何もかもが圧倒的に足りないぞ。

 

 あと23年でやれるか?いや、やってみせる。素晴らしい世界を謳歌するためにも、そしてオルガマリーを─────マリーとこの家を守るためにも、頑張らなくては。

 

 

 

 

 2()0()8()3()() 8月1日。

 

 

 FGO世界と思ったら全然そんなことなかった件について。

 

 

 

 

 

 

 

 2083年 8月8日。

 

 

 

 衝撃のあまり、空中三回転捻りを繰り出して背中から倒れた僕は一週間魘され続けました。ちょっと何言ってるか分からないけど、事実です察しろ。

 

 というかここまで前フリしておいてFGO世界じゃないのってまじ?

 

 じゃあFGO世界じゃなくてどの世界線なんですか?と聞かれると、どこの世界線にも当てはまらないんだよなぁ…………………偶然魔法が使える世界に転生したってことでいいんですかねぇ?

 

 つまり僕は、

 

・偶然『アニムスフィア』姓を持つ家に生まれ変わり、

 

 

・偶然そこが魔法が使える世界で、

 

 

・偶然妹の名前が『オルガマリー』だった。

 

 ってことでおk?

 

 

 

 

 

 

 

 いや良くないわ!なんなんだし!思わせぶり酷すぎないか!?僕の決死の覚悟を返してええええ!!(建前)恥ずかしいいいいいい!(本音)。

 

 

 

 

 

 ふぅ、スッキリした。よし、じゃあ事の顛末をざっくり書くことにする。

 

 まず、一週間前。なんやかんやあって魔術を学ぼうとした僕は、セバスチャン(執事)にねだって魔術を教えて貰うことになった。ちなみに僕が5歳になったら教えるつもりだったらしい。

 一年早いが、それでも時間が足りないことを自覚していた僕は急かすようにセバスチャンに頼み込んで、一年後の予習みたいな形で教わることになったのだが……………

 

 

 …………いや、想子(サイオン)とか霊子(プシオン)とかなんなの?これあれじゃね?もう分かった。マヤ分かっちゃったよ(マヤって誰だよ)。

 ここはFGOの世界じゃなくて『魔法科高校の劣等生』の世界なんだろ?いやアニメ一期しか観てないんすけど…………もうマヂ無理…………。

 

 

 あー、やる気無くしちゃったや。なんにも成し遂げてないのに燃え尽き症候群だよホント。せっかく人が人理焼却に向けて努力してたのに……………書いてて思うんだが、これ酷い八つ当たりだな。ヤメヤメ、こんなのキャラじゃない。

 

 唯一やる気があるのは、やっぱり『魔法』のことだ。

 このまま学んでいけば簡単な術とか、あとは難しいって言われてる領域魔法系統も使えるって太鼓判を押されたんで。

 色々勉強したら、前世の記憶を使って『天体魔術』とか作ってみよっかな?星見の一族(アニムスフィア)っていったら天体魔術だからね。

 

 

 ということで、僕の愚痴でした。あーあ、カルデアないの残念だなぁー。

 

 

 

 

 

 2089年 12月15日

 

 

 カルデアがないなら、作ればいいんだ。

 

 

 

 

 






 続かないだろクォレハ……………

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