日本国召喚 × The new order: last days of europe 作:アレクセイ生存BOTおじさん
中央暦1639年/西暦1963年9月30日午前8時
アルタラス王国 王都ル・ブリアス
王都では、パーパルディア皇国の兵士や高官に対する裁判が実施されていた。
裁判を執り行うのは、アルタラス王国の判事と日本から派遣された裁判官である。
そして検察側としてパーパルディア皇国側を取り締まったのは、王国の警務機構と日本の特別高等警察の面々であった。
名目上は第三国を交えた上で公正公平な裁判というやり方ではあったが、実際にはパーパルディア皇国の起こした王都での虐殺行為に加担した者達を
特に、日本側が派遣した特別高等警察は傲慢な対応をしていたパーパルディア皇国の高官を
無論、ほぼ全員に
全てが決められたルーティンで動き、裁判を傍聴していた人々が一斉にパーパルディア皇国の軍人や高官を批判する。
怒号や罵声が飛び交う中で行われた裁判の中で、粛々と事務的な手続きを経て被告らへの判決が言い渡される。
そのほとんどが「死刑」であった。
死刑判決を受けた被告らの反応は様々であった。
判決を聞いた瞬間に泣き叫ぶ者。
その場で失神する者。
冒涜的な発言をした後に、中指を突き立てる者。
唯一、監査軍東洋艦隊の軍人たちだけは「国外追放処分」となり、実質的な無罪判決となった。
これはレミールの指示によって、当初防衛予定であった大使館以外の場所への攻撃を強制させられたこと。
また、パーパルディア皇国側からも監査軍は外務局の急進派によって命令拒否をすれば処刑すると脅された状況に追い込まれた旨の公的文書が送られた上で、助命嘆願書が皇国総統のカイオスによってアルタラス王国・日本の双方に送られたことが大きい。
それ故に、アルタラス王国も日本も監査軍東洋艦隊に対しては国外追放という形で助命をしたのである。
反面、カスト全権大使や元王族となったレミールへの判決は察するに値すべきである。
死刑判決を受けた者の中でも、自ら罪を認めた者は自殺することが許されたのだ。
これは日本側が提供したシアン化合物を混入させた飲み物を服用した上での薬殺刑であり、最も名誉ある死でもあった。
彼らは処刑後にパーパルディア皇国に返還され、本人や遺族に対しても名誉回復がされたほどだ。
その代わりに、最期まで自分の罪を認めずに反抗的な対応をしたのがカスト全権大使とレミールであった。
特にレミールは、既にボロボロにされて身体的に大きな傷を負っているにも関わらず、ルディアス皇帝への忠誠を誓った上で、目を見開いて裁判官らに向かって叫んだ。
「貴様らは蛮族で!そして野蛮で愚かだ!最も文明的で成熟しているパーパルディア皇国に対する非礼と無礼な振る舞いは、万死に値する!この裁判の結果など無法である!」
そして、レミールは傷だらけの足を保護していた包帯を剥ぎ取り、それを丸めて裁判官に投げつけたのだ。
病気的であり、狂気的であったこの光景はアルタラス王国及び日本の影響下にあるロデニウス大陸、そして日本帝国のテレビジョンにて生放送されていたのだ。
王族の多くを死に追いやった恐るべき相手は、既に人間と呼ぶべきかどうかすら怪しまれるほどであった。
このような態度で、アルタラス王国の国民が許すはずもない。
故に裁判官らは話合いの末、レミールを公開処刑という形で銃殺刑にすることにしたのである。
銃殺刑は日本帝国が健在であるが故に残っている処刑法であり、反乱罪であったり軍規を著しく乱した者に対して実施される刑罰であった。
当然ながら絞首刑や薬殺刑よりも重い処刑法である。
アテノール城を砲撃したり襲撃を敢行したパーパルディア皇国の軍人らと共に、彼らの命は桜のように散っていく。
アルタラス王国には、日本軍から供与された小銃や機関銃が配備されており、これらの火器によって最も文明的なものを見せつけて最期を迎えるのだ。
一列に並ばされる彼らの多くが、自分達がなぜ負けたのか理解できていない。
カスト全権大使すらも、反則的な魔法によって負けたという印象しか持っていなかった。
刑を実行する上で全員がパーパルディア皇国の持っている銃よりも洗練された規格を持ち合わせている見た目をしているのを確認してから、ようやく過ちであったことに気付くのだ。
そんな中でもレミールは最期まで、ルディアス皇帝への忠誠を誓い、アルタラス王国の国民を批難し続けた。
「お前たちは野蛮故に、王族が死んだのだ!貴様らの行動は跳ね返って自分達に降りかかるだろう!呪われてしまえ!そしてパーパルディア皇国に……」
栄光あれと叫ぼうとする直前に、アルタラス王国の兵士たちは弾倉に装填してあった弾丸を発射し、パーパルディア皇国の汚点であり急進派の残骸を処分したのである。
永遠に続く