スピリタス・リコイル   作:スピリタス3世

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この物語はフィクションです。
未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまで物語としてお読み下さい。


五杯目 バー潜入任務 前編

  side たきな

 

 ある日のこと、千紗さん、愛菜さん、耕平さんと閉店後にしゃべっていると、伊織から突如変なことを言われました。

 

「お前ら、聞いてくれ。リコリコ閉店のピンチだ。」

 

 意味が分かりません。

 

「伊織が何かやらかしたんじゃないですか?」

「たきなの言う通りだね。私もそう思う。」

「日頃の行いのせいだね〜。」

「北原、とりあえず金をくれれば見逃してやる。」

「お前ら揃いも揃って酷すぎるだろ。」

 

 またこの人のせいで居場所を失う。それだけは勘弁ですね。

 

「それならば、お前の緻密に考えられたおとぎ話でも話してみろ、北原。」

「おとぎ話でもなんでもないんだが………」

 

 ということで、耕平さんの煽りを受けた伊織が話し始めました。

 

「とりあえず、ミカさんの携帯に『伊織の今後について話す。』って書いてあってだな………」

「「「「やっぱり伊織のせいじゃん。」」」」

 

 もちろん、予想通りのことでした。伊織の処分ですね。

 

「短い間ですが、お世話になりました。」

「待てたきな、早まるな。まだ俺がクビだと決まったわけじゃない。」

「伊織が居なくなったくらいでリコリコは潰れないでしょ〜。千紗ならともかく。」

「私もそんなに権力無いと思うけど……」

「古手川はファーストリコリスだからな。今はただのダイビング女子だが。」

 

 ちなみに、このリコリコ支部は千紗さんの権力で成り立ってるようなものです。もちろん伊織にはそんな権力はありません。ですので、あまり気にすることでもないのですが………

 

「というか、会う相手は誰なんです?」

 

 それでも、一応事情は聞いておきますか。

 

「この間のテニスの人じゃないの?」

 

 司令のことですね。愛菜さん目線だと、ただのテニスの人になるのですね。

 

「楠木さんか。それはありそうだな。」

「司令と伊織はどんな関係なんです?」

 

 ただ、伊織と司令が面識あるのが正直謎です。この人が元リコリスなわけありませんし。

 

「まさか………愛人関係っ⁉︎」

 

 愛菜さんの意見………

 

「「なわけないだろ。」」

「ですね。」

「おいこら耕平、たきな。俺に混じって否定するな。」

 

 は間違いですね。この人は絶対彼女できないでしょう。全裸で酒盛りする男なんて、女子目線ただの変態でしかありません。

 

 そんなことを考えてると、

 

「むしろ愛人関係は、店長と楠木の方ではないか?」

 

 耕平さんが尤もな意見を言いました。

 

「確かにそうですね。」

「ありそう!」

 

 わたしと愛菜さんも賛成です。やっぱりこれでしょうか?

 

「「ないないないないない。」」

 

 あれっ、伊織と千紗さんには否定されました。

 

「いや、結構あるでしょ〜!」

「ミズキも同じこと言うと思うよ、愛菜。ねぇミズキ〜、先生と楠木さんがデキてるわけないよね〜!」

 

 ミズキさんも知ってるのですか?千紗さんが大声で裏の部屋で晩酌してるミズキさんに問います。

 

「はぁ⁉︎当たり前でしょ、そんなん!それより千紗さぁ〜、私とデキそうな男見つかった⁉︎」

「それは人に聞くな、自分で見つけて。」

 

 ミズキさんも大声で返しました。やはりその2人は愛人関係ではないのですね。

 

「まあ、仕事上の話ならあり得なくはないんじゃない?」

 

 となると、仕事上の関係ですか。

 

「伊織は先生と一緒にリコリスに来て訓練教官の補佐をしてたし。楠木さんともその時知り合ったんでしょ。」

「まあな。」

 

 伊織、そんなことしてたんですね。その時わたしは京都にいたのでよく知りませんが。確かに、ああ見えても強さはかなりのものなので、やっててもおかしくはないですが。

 

「とりあえず、どこで話すかを特定しなきゃだね!」

「天下のウォールナット様の出番だな。」

「なんだお前ら、僕をお呼びか?」

「ちょうどいいもころに!」

 

 ということで、クルミさんに現場を特定してもらうことにしました。

 

 

 

 その結果、現場がわかりました。とある会員制の高級なバー、とのことです。やはり逢引でしょうか?

 

 そして今日は、いよいよ潜入の日。バーテン側でわたしと伊織が、お客さん側で耕平さんと千紗さんと愛菜さんが潜入します。そのはずなんですが…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「新人の、蒲焼太郎です。」(たきな男装)

「わさびのりこ、よ。」(伊織女装)

 

 どういうわけか、わたしと伊織の性別が入れ替わってます。

 

「君たちか。私はここのマスターだ。これからよろしくね。」

「「はい!」」

 

 しかも、偽名まで変です。クルミさんも何を考えてるのでしょうか?

 

 

 

 そんなことを考えてると、お客さんとして3人がやってきました。

 

「やっほ〜!やってきたよ〜!」

 

 愛菜さんはテンション高め、

 

「愛菜、声大きい。」

「ごめんごめん!」

 

 千紗さんは大人しめ、

 

「わさび、似合ってるぞ。あと蒲焼も。」

「耕平、殺す………っ!」

「協力しましょう。」

「待て待て2人とも。俺は客だぞ。」

 

 耕平さんはウザめです。ちなみに全員変装しています。

 

「あの3人が、君たちの知り合いかな?」

「はい。」

「それじゃあ、最初は知り合いの子相手の接客してみようか。」

「「ありがとうございます。」」

 

 ということで、店長が来るまでの間、この3人の相手をすることになりました。

 

 

 

 まず、飲み物を聞くことにしました。

 

「ではまず、私が手本を見せるね。」

 

 マスターの接客を見て、勉強しましょうか。

 

「お客様、注文はどうされます?」

「それじゃあ、私はジンライムで。」

 

 千紗さんはジンライムを頼んだようです。そしてマスターは、

 

「はいっ、ジンライムです。」

「ありがとうございます。」

 

 ジンとライムを足したものを出しました。

 

「なるほど、名前の通りなんですね。」

「ジンとライムでジンライムか〜。」

 

 思ったより簡単そうですね。

 

「次はやってみるかい?」

「「はいっ!」」

 

 これなら、わたしでもいけそうです!

 

「では次私!スクリュードライバーで!」

「了解。」

「分かりました!」

 

 愛菜さんの注文はスクリュードライバーですね!

 

「はい、スクリュードライバーです!」

 

 そして、わたしと伊織は水と氷にプラスドライバーを入れて、愛菜さんに渡しました。

 

「ちょっと待って。」

「「何か?」」

「何か、じゃないでしょ!明らかにおかしいじゃない⁉︎」

 

 おかしいですかね?スクリューはねじ、ドライバーはまわし………なので、これしかないでしょう。

 

「2人とも、私だからって遊んでない⁉︎」

「いえ、そんなことはありません。」

「先ほどのは軽いジョークです。」

 

 もし違うのならば………アレしかないでしょう。

 

「伊織、マイナスドライバーに変えましょう!」

「いや、精密ドライバーの間違いだろ。」

「どっちも違うわよ‼︎」

 

 どっちも違うのですね………。難しいです。

 

「やっぱり注文変える!このモスコミュールってやつで!」

 

 愛菜さんが怒って変えてしまいました。今度は間違えないようにしたいです。

 

「モスは芝………」

「コミュは集団………」

「「つまりマリモ‼︎」」

「何の話⁉︎真面目にやりなさいよ‼︎」

 

 どうやら見当違いのようです。難しいですね………

 

 

 

 そんなことを思っていると、

 

「俺の注文なんだが、貴様らには分からないだろうな。」

 

 耕平さんが変なことを言い始めました。ならばやることは一つです。

 

「スピリタスですね。かしこまりました。」

「まだ注文してないぞ‼︎」

「今なら度数1.5倍キャンペーン中だ。」

「96%の1.5倍は化学を超越してるだろ⁉︎」

 

 スピリタスで潰しましょう。変に人が多いと、店長に勘繰られますし、ね。

 

 

 

 そんなことを思っていると、

 

「しかしてそれにしても………酒の席で服を着てるってすごい違和感があるな。」

「分かるぞ北原。俺も服が重くてきついんだ。」

 

 男2人が変なことを言い始めました。

 

「全然分からないんですけど⁉︎」

「いい加減服着なさいよ!」

「やらかしたらリコリコクビにするから。ファースト権限で。」

 

 せめて任務中は、服を着ていて欲しいですね。

 

 

 

 そんなこんなで、しばらくバタバタと仕事をしていると………

 

「……………」

 

 店長がやってきました。さて、ミッション・スタートです。




公式で伊織が女装、たきなが男装していたので、そのまま採用しました。
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