スピリタス・リコイル   作:スピリタス3世

8 / 13
この物語はフィクションです。
未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまで物語としてお読み下さい。


八杯目 合コン

  side 伊織

 

 とうとうこの日が来てしまった………テロリストとの合コンの主催。ちなみに今俺はテロリストたちと待ち合わせをしている。男全員で集合、というわけだ。ちなみに耕平は………

 

「すまんお前ら、風邪ひいた。」

「ならばスピリタスをやろう。」

「北原、お前人の話聞いてたか⁉︎」

「お酒は百薬の長ですからね。」

「たきなの言う通りだ。」

「そんなわけないだろう⁉︎」

「副作用で二日酔いがありますが、まあ大丈夫でしょう。」

「井ノ上は今すぐDAに戻れ‼︎」

 

 風邪をひいてくたばりやがったので、酒を飲ませて療養させた。

 

 

 

 そんなことを考えてると、

 

「お〜い、北原!」

「「「お待たせ!」」」

 

 テロリスト4人がやってきた。主犯の野島、顔のいいクズ御手洗、影の薄い藤原、そして童貞の山本だ。まあ、本当は全員童貞なのだが。

 

 ちなみに女性陣は先に店に入っている。メンバーはたきな、ケバ子、千紗、そしてミズキさんだ。人数が4対4なのに俺が居るのは、運営役で来いと女性陣に言われたから。正直めんどくさかったが、

 

「リコリスにはアルハラが許可されています‼︎」

「待てたきな。俺に酒を向けるな‼︎」

 

 たきなに機関銃でスピリタスをぶっ放されかけたので、仕方なく来ている。

 

「よしお前ら、店に入るぞ。」

 

 待たせるのも悪いので、俺が皆を誘って店の中に入ろうとしたら………

 

「待て北原。」

「どうした、野島?」

 

 野島に止められた。

 

「今のうちに合図を決めておこう。好みが被らないように、な。」

 

 確かに、それは重要だ。そうすることで、童貞卒業の可能性があるしな。まあ、運営の俺には関係無いが。

 

「自分の好みを箸の向きで示すとか?」

「もしどの子もダメだった場合は?」

「そしたら自分に向ければいい。」

 

 そうして、皆で合図について盛り上がっていると………

 

「いや、俺には必要ない。」

「「「「山本⁉︎」」」」

 

 山本が変なことを言い始めた。

 

「俺は今日固く誓ってきたんだ。」

 

 どうやら、あるポリシーがあるらしい。それは………

 

「どんなのが相手でも、絶対に童貞を捨てるってな。」

 

 とても下らなかった。女に見境の無いクズじゃねえか。

 

 

 

 それはともかく、

 

「じゃあお前ら、準備はいいな。」

「「「「おう。」」」」

「行くぞ、新世界へ‼︎」

 

 いよいよ入店の時となった。意気揚々と店内に足を踏み入れた俺たちを………

 

 

 

 

「「「「初めまして!」」」」

 

 ケバ子メイクの4人が出迎えた。めちゃくちゃグロい。ケバ子のヤツ、やりやがったな‼︎

 

 そして刹那………

 

「「「………」」」スッ

 

 山本以外のテロリストが自分に箸を向けた。当然の反応だろう。これが好みなら、とんだB専だからな。

 

 そしてそんな中…………

 

「やぁ、ど〜もど〜も!」スッ

 

 山本がたきなに箸を向け、笑顔で挨拶を返した。この相手に進撃するだと⁉︎コイツ、どんだけ見境がないんだ⁉︎流石は童貞の鑑‼︎アランに童貞の才能でも認められたんか⁉︎*1

 

 

 

 そんなことを思っていると、

 

「すいませ〜ん、注文お願いします!」

「は〜い!」

 

 たきなが店員を呼んだ。やべやべっ、飲む酒決めねえと‼︎メニュー表を見渡して…………

 

「「おかしい………スピリタスが無い………」」

 

 思わずミズキさんと口が合った。

 

「そんなもの、普通の居酒屋にあるわけないでしょう?」

「居酒屋だぞ⁉︎酒ならなんでもあるのが普通だろ⁉︎」

「スピリタスが特殊なだけですよ、伊織。」

「たきなは知らないけどねぇ〜、若い男女がキラキラした雰囲気でお酒を飲むのが合コンでしょ⁉︎」

「ミズキさんと飲んだら、キラキラした吐瀉物が出るだけですよ。」

 

 とりあえず、店員さんを待たせるのも悪い。早く決めねえと…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ、優君?」

「あっ…………」

 

 そんなことを思ってると、店員さんが御手洗を見て驚いた。ちなみに店員さんは可愛い女の子。控えめに言って殺したいが、これはどういうことだ?

 

「おい御手洗、これはどういうことだ?」

「お前の名前、確か優だよな?」

「あ、あれ、気のせいじゃないかな〜?他の人と間違えてるんじゃね〜?」

 

 テロ仲間に問い詰められ、御手洗はしらばっくれてたが…………

 

お客様、ただいま新鮮なお肉が入りました。すぐに調理致します。

「やめろりえ‼︎俺を殺さないでくれぇぇぇぇ‼︎」

 

 あっという間に、ものすごい力で引き摺り出されていった。どうやら奴は店員さんの彼氏で、彼女に黙って合コンに来てたらしい。そりゃ怒るのは当然だろう。

 

 そして、俺らが手を下す間もなく、奴は処刑された。

 

「りえって、なんか聞いたことある名前ですね。」

「私の友達だよ〜。」

「愛菜も知ってたんだ。」

「えっ、千紗も知ってるの?」

「大橋りえ、確か静岡支部の元ファーストだよ。今は彼氏が出来て辞めたけど。」

「通りで強いわけね………」

 

 どうやら元リコリスらしい。しかも千紗やフキと同じファースト。よくそんなのに逆らおうと思ったな。

 

 

 

 それはさておき、

 

「「「「かんぱ〜い!」」」」

 

 頼んでいた飲み物が来たので、俺たちの合コンは幕を開けた。

 

「まず自己紹介しようぜ!」

 

 とりあえず、俺はそれっぽいことを言ってみる。テロリストたちをその気にさせ、なんとか酒で潰したいものだが………

 

「ではわたしから。喫茶店でバイトをしている、井ノ上たきなです。」

 

 最初はたきなのターン。意外にも最初に出るんだな。

 

「はい‼︎特技は何ですか⁉︎」

 

 それにクソデカボイスで食らいつく山本。コイツはたきな(ケバ子メイク)に箸を向けているため、一応好みらしい。さて、たきなの趣味は………?

 

「人殺しですかね。」

 

 お前何言ってんだよぉぉぉぉぉぉ⁉︎

 

「ちなみに、前のバイトは殺し過ぎてクビになりました♪」

「あっ、はい…………」

「「ええ…………」」

 

 山本もドン引きしてるじゃねえか⁉︎あと野島と藤原も‼︎確かに間違ってないけどさぁ⁉︎それ普通の人に言ったら引かれるだろ‼︎コイツらがテロリストだから普通の人じゃないって?それは………まあ、うん。

 

 そんなことを考えてると、

 

「…………」スッ

 

 山本が(おもむろ)に箸の向きを変えた。今度はミズキさんに、だ。この状況で前に進もうという漢気、尊敬に値する‼︎こんなものを見せられたら、男として黙っていられない‼︎

 

「………」チラッ

 

 そして、俺は野島&藤原に目線を送った。

 

「「………」」コクッ

 

 そして、2人が頷く。どうやら奴らも同じ考えのようだ!ならばやることは一つ‼︎

 

「喫茶店でバイトをしている、北原伊織です‼︎」

「テロで生計を立てている、野島元です‼︎」

「同じくテロリストの、藤原健太です‼︎」

「「「早速だけど………俺はこっちで‼︎」」」

 

 秒速で各自の持ち場に着く。俺はたきなの、野島は千紗の、そして藤原はケバ子の前の席に座った。

 

「………っ!」

 

 残るミズキさんの前の席は、山本の席だ。さあ山本よ、狙っているミズキさんをオトしたまえ‼︎

 

「ねぇ君、お酒飲める〜?」

「あっ、はい!」

「そう!じゃあ私と夜通しね〜♪」

「よっしゃぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 ちなみにミズキさんのタイプは、『同じペースでお酒を飲み続けてくれる人』だ。もちろん、彼女の強さについていける人間など存在しない。あの時田先輩や寿先輩ですら、彼女の前では赤子の如く潰れていた。とんだ化け物だ。酒を飲まなければ、普通の美人なのにな〜。

 

 まあそんな理由で、今でもあの人には彼氏が出来ない。というかアラン機関が超高性能の人工肝臓を作らない限り、あの人は一生独身だろう。

 

 

 

 とりあえず、山本の死は確定した。後は………

 

「伊織、次は何飲みますか?」

「ああ………」

 

 このたきな(ばけもの)をどうするか………だ。

 

「この前とは随分格好が違うな………」

「そりゃ、合コンですからね〜。沢山気合を入れてきました‼︎」

 

 気合いの入れ方間違ってるだろうが⁉︎

 

「愛菜さんがこういうのに詳しいので、色々教わりました‼︎」

「イェイ♪」

 

 聞く人も間違ってるだろうが⁉︎

 

「テメェ…………」

「おいおい。グラスが空だぜ、北原さんよぉ!」

「はよ飲めぇ‼︎」

 

 くそっ、俺の仕事はムード作り‼︎それを野島と藤原のアルハラで思い出すとは………っ‼︎

 

「そ、そうだな…………っ!」

 

 とりあえず、集中だ‼︎

 

「………」ニコ〜ッ

 

 それとたきなめ、見たことのない笑顔で笑ってやがる。*2一回ぶん殴ってやりたいが、そんな気持ちは抑えなければならない。集中、集中………

 

 とりあえず、名前で呼べる雰囲気を作るか………

 

「俺は北原伊織、伊織でいいぜ!」

「「………」」コクッ

 

 野島も藤原も察してくれた!これならイケる‼︎

 

「俺ははじめでいいぜ!」

「俺も健太で!」

 

 頼むぜ女性陣!ノってくれ!

 

「あっ、私は千紗でいいよ〜♪」

「愛菜でよろしく!」

 

 よしっ、ノってくれた‼︎ありがとう、千紗!愛菜‼︎

 

「あっ、私もミズキでいいよ〜!」

「…………」チーン

 

 ミズキさんもありがたい………が、山本が既に死んでいた。恐らく死因は大量の飲酒。まあいいだろう。

 

 さぁ、最後はたきなだ。頼むから空気を読んでくれ‼︎

 

「それではわたしは、たきなたんで♪」

 

 は?

 

「おいお前………馬鹿じゃ………」ガッ

 

 この女、マジでぶん殴ってやる………と思ったが、口に酒突っ込まれた‼︎

 

「おう北原、瓶が空だぞ‼︎」

「流石の飲みっぷりだなぁ‼︎」

 

 お前ら、もう山本は死んでるんだぞ⁉︎それなのに、ムード作りを頑張る必要は無いだろう⁉︎で、でも………

 

「………」ピクッ、ピクッ

 

 奴はまだ動いている。それならば、雰囲気を作るしか無いのか………

 

「た、たきなたん………///」

 

 くそっ、何で俺がこんな目に………っ‼︎

 

「すいません。聞こえなかったんで、もう一回お願いします‼︎」

 

 たきな、お前ぶち殺すぞ?

 

 

 

 つ〜か、たきなは普段こんなこと言わねえだろ。むしろ言えと言われたら断るタイプ。コイツにこう言わせたのは、誰だ………?

 

 ん、耕平からLINEが来てるな…………

 

「北原、ちゃんと『たきなたん』って呼んだか?」

 

 テメェの入れ知恵かよぉぉぉぉぉ⁉︎

 

「ふざけんじゃねぇ‼︎合コンなんか無しだ無しだ‼︎俺がぶち壊してやるぅぅぅぅぅ‼︎」

 

 こうして俺の堪忍袋は切れ、見事やけ酒祭りになった結果、テロリストが酒で潰れた為、討伐成功したとさ。めでたしめでたし‼︎くそっ‼︎

*1
その通りです。

*2
アニメ6話、千束にジャンケンで勝った時の顔。




次回、ようやくスピリタスを使って戦います。

あと、先輩方はちゃんと出しますよ!お楽しみに!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。