「えっ書きたい小説ですか?」
思いがけない質問が来た。書きたいものって急に言われても出てこないよ。
「そうだよ書きたいもの…ちょっと難しかったかな?探偵が華麗に事件を解決するーとかファンタジー世界でほのぼのスローライフとかとか色々あるよー」
と言われても、うーんなんだろう?うまく言葉がまとまらない。
「その感じだとまだ見つかってない感じかな。それなら図書室に行ってきなよ。とりあえず本を読んで、誰かが書いたものを自分の言葉に変えてみることからやってみたらいいよ。それともここにある淡雪ちゃんの小説読む?」
と先輩は懐から1つの本を取り出す。えぇっと題名は
私が題名をみる前に「わわっ」と言いながら淡雪ちゃんがその本を取り上げてしまった。
「なんで先輩が持ってるんですか?!誰にも見せるつもりはなかったのに!」
「ごめんごめん、良い参考になるかなっておもってさ」
頬を若干赤らめる淡雪ちゃんに対して先輩はへらへら笑いながら本を片手に揶揄っている。あっこれは照れがくしかな?私にみられたくないんだふーん?
「ほら雫、図書館いくよ」
と言われて手を急に引かれる。
「わわっこけるこけるちょっとまってー!」
急に引かれたら椅子から転げ落ちちゃうよもー。
そしてそのまま扉から何も言わずに出てーって先輩に挨拶しなきゃ!
「先輩ーアドバイスありがとうございますー!」
そういうと手をひらひらーと振って見送ってくれた――
淡雪ちゃんが図書室の扉をガラガラーと開ける。中は本棚に本棚に本棚とちょっとのカウンター。受付の人がこちらをみて「こんにちは〜」と言ってくる。私も「こんにちはー!」と返して何も言わずにズイズイと引っ張ってきた主をまじまじとみる。
「…なにかいうことは?」
「……ごめん。」
「ん、よろしい。それでなんで読まれたくなかったの?」
あの慌てよう。何かあの本に隠してるとみた。凄く気になる。
「それは……」
「それは?」
「た、ただ単に恥ずかしかっただけ!単なるポエムだし……」
とちょっと俯いてプルプルしてる。可愛い。
「…、……………」
「えっ、何かいった?」
「何も言ってないよ。ほら、本をとりあえず読も?」
確かに。私たちは本を読むために来たんだ。いけないいけない忘れるところだった。
「そうだね。でも先輩が言っていた自分の言葉に変えるってどういう意味?」
「えーっと、多分先輩はそのままの意味で言ったんだと思うよ。」
「そのままの意味?」
「うん。人ってさ、特に私たちの世代は自分で意見を持たないことが多いんだ。」
確かに私もよく人の意見に流されてるよね。修学旅行の回る場所を流れで決めたりとか。
「思い当たる節あるでしょ?そういう人は常に自分の言葉を他人に求めているんだ。だからまずは他人の言葉を知って自分のものに落とし込む。そして他人に伝える言葉として想いを紡ぐ…それが言いたかったんじゃないかな?。」
うーんちょっと難しい。いまいち言葉にまとまらないなぁ。
そうムンムン唸っていると
「まぁ初めは難しいよね。一旦本を読んでみよっか?」
「そうする!」
まぁとりあえず読んでから考えてみよう。うんそうしよう。
前回、アップロードをさぼってたので代わりに今日上げます。
タグを文芸タグに変えてみました。あとそれっぽい描写を入れてみたので恋愛タグ入れてみます。