プライベートの時間が殆どなく、全然着手出来なかった…
なんとかして投稿ペースは上げていこうと頑張っていきます、はい(´・ω・`)
自分以外の錬金術師と対峙した日から幾日か過ぎたある日の昼間。奇跡に奇跡が重なった結果誕生したミカルの調整も終わってようやく一段落したが、今のままでは錬金術師達に到底敵わない事を直感している朔夜は次なる開発に着手していた。
「とりあえず、現時点で分かる事と言えば……今のままだと駄目よね。奴等は私の命が狙い。だったらこれから先もっと強い敵……確か、アルクルスだっけ? 其奴を寄越してくる筈。対抗するには勿論ミカルが必須だけど……当然アイアンだけじゃ心もとないのは確か。そうなると、手っ取り早く力を手にする方法としたら…」
朔夜がそうボヤきながら開発しているのは、ミカルの新たな力となるもの。錬金術を応用して着手している、大小様々な歯車を散りばめた機械っぽい見た目をした二振りの持ち手。それも、ただの持ち手では無い。
その正体はそれぞれ両の手で逆手に持つ事を想定した作りにした双剣。持ち手にあるトリガーを引けば内部に仕込まれた錬金術が起動し、鉄や銅などの錬金術の素材となる物を元に刃を作り出す構造。出来上がった刃を後方へ倒せば刃の代わりに銃口が形成され、銃になる。
更に持ち手の先端同士を連結すれば双刃にもなる上に両方を背中合わせにすれば両刃の剣になる。更に片方を片手剣、もう片方を銃として利用出来るように設計してある。勿論、逆も可能だ。
とはいえ、コレはまだ完全に完成はしていない。ガワや内部構造は完成しているのだが、ミカルへ変身する際に使う錬金術の素材が入ったフラスコ……『アルケミーフラスコ』の力を刃に纏わせ自在に放てる、言うなればドライバーを介さずに必殺技を放てる構造がまだ未完成なのだ。ココはこの武器にとって非常に重要な箇所である為、是が非でも完成させたい所である。
「とは言っても、そこが難しいのよね。ま、何事もやるっきゃないか。こういう小難しい事は今まで気が遠くなるくらいに何度もやって来たんだから…!」
そう言い、朔夜は気合いを入れ直して再度ミカル専用武装開発に力を入れる。そうして、あれじゃないこれじゃないと開発に四苦八苦している時。極限まで高まった集中を乱すように大きくお腹が鳴った。
一度乱れた集中をもう一度高めるのは至難の技であり、空腹感を感じたという事は一旦休憩を挟むべきだと身体が訴えかけているという事にした朔夜は大きなため息をつき、一旦腹ごしらえをする為にキッチンへと向かい、適当に保存食を幾つか掴む。
人間の三大欲求の一つでもある食にこれといった拘りが無い彼女は食欲と腹を満たせればそれでいいという考えでいる為、仮に膨大な時間があったとしても基本的に自炊をしないのだ。
そんなこんなで保存食を適当に食べ終えて腹ごしらえを済ませた朔夜は開発の続きに移ろうとしたのだが、衣服越しに伝わる微かな振動に気づいて足を止める。白衣のポケットに無造作に突っ込んであるスマートフォンを取り出してみれば、何かを受信しているのか一定の間隔で振動を繰り返している。
慣れた手つきで画面を操作し、アプリを起動させて受信した何かを見てみる。朔夜のスマートフォンが受信した何かはメッセージであり、メッセージの差出人が誰なのかも表示していた。差出人の名前を見た時、朔夜は大きなため息をつく。
「ん? 嗚呼、全く……誰かと思えば彼奴か。あの馬鹿弟め」
朔夜にメッセージを送って来た差出人の名前は
言わずもがな、朔夜が産まれ育った一族は遙か昔から数多くの錬金術師達の血で血塗られた歴史を持つ一族。その上、一族の末裔たる朔夜に至っては長い歴史を持つ一族の中で歴代最強とも言うべき圧倒的な力を有していた。
一族の中でも一際強大な力を持つが故に血の繋がりを持つ家族にすら一定の距離を置かれていた事もあったせいで彼女の感情はとうの昔に冷めきり、心は凍りきっていた。そんな彼女の心を溶かしたのもまた、記憶喪失が故に何も知らない無垢な存在であった一刃本人だったのだ。
そんな名も無き彼に名を付けたのは他でもない、朔夜自身。朔夜が心底忌み嫌っている自身の本名の代わりに名乗っている偽名の一部である洞木と一振りの刃としての己を確立して欲しいといった願いを込めて洞木一刃と名付けて弟と呼び慕っていたのだが、ある時一刃は何も言わずに朔夜の元から去っていってしまったのだ。
それから暫くの間一刃から何も音沙汰が無かったにも関わらず、一刃はこうして突然朔夜に連絡をしてきたという訳である。
朔夜自身、自分に何も言わず去っていった一刃に何も言いたい事が無いという訳でもない。もし再び逢えたのなら、まずは一発右ストレートを叩き込んでから小一時間どころではないくらいに問い詰めようとまで思っている程だ。
「全く……あの時から今日まで何にも音沙汰無かったのに、彼奴と来たら…。こりゃ一度逢わないと駄目かな。一発殴らせろってんだ」
もう一度大きなため息をつき、口から毒を吐いた朔夜は、改めて一刃が送って来たメッセージを見る。一刃から送られてきたメッセージの内容曰く、「近い内、姉さんに逢いに行くからもう少しだけ待ってて」との事。
一刃が朔夜達一族に迎え入れられ、突然朔夜の元を去ってからおよそ10年は経過している。それ故に朔夜の記憶の中の一刃は幼い頃の一刃で止まっている。そんな一刃が長い年月を経て自ら朔夜に逢いたいと連絡をしてきたのだ。
仮にコレが一刃ではなく朔夜の命を狙っている錬金術師の罠だとしても、自分を姉さんと呼び慕ってくれていた一刃が朔夜に逢いたいと言ってきたのだ。一度逢わないと腹の虫が収まらないだろうと考えた朔夜は一刃と思われる人物が送って来たメッセージに適当に返信をしてもう一度白衣のポケットに突っ込む。
思いがけない人物からの連絡を受けた朔夜は自然と昂ぶる気持ちを抑えながら、再び武装開発に着手する。その裏で朔夜の命を狙っている錬金術師の陰謀が動き始めている事を知らずに。
»»»»»»»»»»
朔夜がミカルの専用武装の開発に取り掛かっている頃、赤械ヶ原の中心街では朔夜の命を狙う錬金術師によって生み出され、己を生み出した錬金術師の命を受けた化け物───『アイアン・アルクルス』は突如として街のど真ん中に出没した。
得体の知れない化け物の出没により平和な日常が突如非日常へと変わる瞬間に立ち会ってしまい、化け物を目にした赤械ヶ原に住む人々は慌てふためき、叫び声を上げながら蜘蛛の子を散らすように方々へ逃げ惑う。
そんな人々を顔が存在しないアイアン・アルクルスはまるで顔があるかのように周囲をぐるりと見回すと、誰かが乗り捨てたであろう車を見つけたと思えば両腕でがっしりと掴み、逃げ惑う人々の方向へ力の限り投げ捨てた。
日々、人々の生活に欠かせない足として活躍している車は鉄の塊である。鉄は一般人の力ではそう簡単に持ち上げられない程に重い。それが車になれば尚更だ。
そんな車が化け物の手によって軽々と持ち上げられ、いとも容易く投げ捨てられたのだ。勿論、そんな物がマトモに当たりでもすれば脆く儚い人の命は簡単に喪われるだろう。
幸いにも投げ捨てられた車よりも一瞬だけ早く人々の足が早かったのだろう、化け物……アイアン・アルクルスが投げ捨てた車の着弾地点には轟音を立てて壊れた車のみ。しかし、不幸にも飛び散った車の破片に足を取られて動けない女性が居た。
「嫌だ……誰か、誰か助けて……!」
車だった破片に足を潰されたのかは定かではないが、血を流しながら身動きが取れないでいる女性の元にアイアン・アルクルスはじりじりとにじり寄っていく。不自然に歪んだ両足を器用に使い、一歩一歩着実に標的の女性に近づいていた。
そうして、アイアン・アルクルスは逃げる事すら叶わず底知れぬ絶望に全身を震わせている女性の元へ辿り着く。アイアン・アルクルスは何とかして逃げようとしている女性の命を奪うべく無情にも両手を振りかざし、振りかざした両手を目の前に居る人物目掛けて勢いよく振り下ろした。
このまま邪魔が入らなければアイアン・アルクルスは目の前に居る女性の命を容易く奪うだろう。だが、そう上手く行かないのが世の中の常である。ドゴン、と一際大きな轟音が辺りを震わせるも、アイアン・アルクルスの両手の下には何も無い。ただ、地面がより大きく陥没しているだけだ。
顔の無い頭を傾げる仕草を取るアイアン・アルクルスの少し先に、先程車の破片に足を取られて逃げられずにいた女性とその女性を助けたであろう白衣の男性が寄り添っている。アイアン・アルクルスの攻撃より一瞬早く女性を助けたと見ていい。
「……ふぅ、間一髪って所か? お嬢さん、大丈夫かい? って、怪我してるのか……歩ける?」
「あ、ありがとうございます……足は痛いですけど、大丈夫です。なんとか歩けます…」
「歩けるなら良かった。うん、気にしないで。きっと、
白衣の男性に促され、女性は安全な方向へ逃げる。やがて女性の姿が見えなくなるのを確認した白衣の男性は一息つくと、先程までとは打って変わって至極面倒くさそうにしながらアイアン・アルクルスの方へと向き直った。
「ったく、こういう面倒事だけはホンット嫌いなんだよなぁ……俺。さぁてと、姉さんが来る前にお前の邪魔
そう言いつつ、白衣の男性は懐からチョークのような物を取り出して地面に何やら陣のようなものを描き始める。傍から見たら何だこれと思われても仕方ないだろうが、知っている者から見たらそれが一体何かは直ぐに分かる物だった。
少しして陣のような物を描き終えた白衣の男性はその中心にある物を置く。一見何の変哲もないただの石ではあるが、それを置いた白衣の男性は続けて自分の指を薄く噛みちぎって意図的に傷を作り、石の中心に自分の血を垂らす。
そして、これで準備は整ったと言わんばかりに白衣の男性は右手を陣のような物の中心へ突き出す。すると、ある変化が起き始めた。先程まで何の変哲もないただの石だったのだが、白衣の男性が右腕を後ろに引いていくとバチバチと音を立てながら段々とその形状を別の物へと変えていく。
やがてそのバチバチ音が鳴り止むと、先程まで何の変哲もないただの石だった物は男性の手によって無骨な大剣へと姿を変えた。大剣へと姿を変えた石はまるで男性の愛用している武器のように手に馴染んでいるらしく、男性は軽々とその大剣を振り回している。
「よっし、我流も混ざってるとはいえ姉さんの技を見様見真似でやってみたけど……まさかこんなに上手く行くとは思ってなかったな。さぁてと……誰だか知らねぇけどそこのお前、俺の暇つぶしに付き合えよ?」
出来上がったばかりの石の大剣を構えた白衣の男性は先程まで浮かべていたあっけらかんとした表情から一転、鋭い目付きの表情へと変えてドスの効いた低い声と共にアイアン・アルクルスを見据える。
対するアイアン・アルクルスは目の前に居た白衣の男性が戦闘態勢に入った事を本能的に察知したのかどうかは定かではないが、全身を震わせて戦闘態勢に入る。そうして、ほぼ同時に地を蹴り付けて二人は真正面からぶつかり合った。
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突如現れた白衣の男性とアイアン・アルクルスが真正面からぶつかった頃より少し前、朔夜は行き詰まったミカル専用武装の開発を一時中断して赤械ヶ原の街中にやって来ていた。
そうして、目的も無くただあちこちを彷徨いながら何を買おうか迷っている時。突如として街中が騒がしくなった事に気づく。ある一定方向から人々が逃げていく異様な光景と、断続的に轟く轟音。街中で何かが起きているのは明白だった。
(コレ……もしかしなくても彼奴らの仕業よね?)
この騒ぎを引き起こしたであろう元凶に思い当たる節がある朔夜は、念の為にと持参していたアルケミアドライバーとアルケミーフラスコがちゃんとある事を確認した上で轟音が轟いた場所へと急ぐ。
逃げ惑う人々の波を押し退けるようにしながら轟音の発生源まで行くと、そこに居たのは赤く煤けた色をした体表を持つ人型の化け物とその化け物を相手取っている自分と同じ白衣を着た男性の姿があった。
顔の無い人型の化け物は十中八九朔夜の命を狙う錬金術師が作り上げた生命体『アルクルス』だと瞬時に理解したものの、そのアルクルスを相手取っている男性が一体何者なのか、それが朔夜には分からなかった。
朔夜は記憶力を含めてあらゆる能力に秀でている、所謂天才と呼ばれる人種なのだが、そんな朔夜でさえ今目の前でアルクルスと戦っている白衣の男性の事が分からないのだ。
(赤く煤けた体表の彼奴は見た目が違くても、どう見てもあの時私を襲ってきた化け物と同類、アルクルスなのは分かる。けど、私と同じ白衣を着たあの男性は一体……? もしかして何処かで会ったりした? それなら覚えてる筈なんだけど……)
アルクルス相手に優位に立ち回っている白衣の男性の正体が分からずにいると、遠くから見ていた朔夜に気がついたのだろう。
朔夜の存在に気づいた白衣の男性は一瞬だけ朔夜の方を向いたかと思えば『自分の役目はここまでだな』とでも言いたげに自らの武器をアルクルス目掛けて力の限り投擲する。
しかし、男性が投擲した石の大剣はアルクルスの体表を貫く事は無かった。貫くより先にアルクルスが両腕を使って大剣を容易く弾いてしまったのだから。だが、その一瞬の隙を突いて白衣の男性はその場から姿を眩ましている。
アルクルスの強固な両腕に弾かれて宙を舞い、ガラン、と石で出来た大剣が地面に転がる音が辺りに響く。持ち主であった謎の男性が居ない今、この場に残されたのは先程まで戦っていた敵を見失ったアルクルスと未だに理解が追いつかない朔夜の両名だけである。
しかし、何者かは分からないがとにかく奴が消えたなら次は本命のお前だとでも言いたげにアルクルスは次の標的を朔夜に変更。即座に戦闘態勢に移って此方に向かって来ていた。
「ったく、本っ当に面倒くさい奴だなぁもう…!」
《Alchemia Driver!》
謎多き白衣の男性から此方へと標的を変えて襲い来るアルクルス相手に毒を吐きつつ、朔夜は持参していたアルケミアドライバーを取り出して躊躇う事無く腰に当て、銀色のベルトがアルケミアドライバーの右端から伸びて朔夜の腰に巻き付いて装着されるのを目視で確認。
その間にも襲い来るアルクルスの攻撃を躱しながら白衣のポケットから取り出した鉄鉱石の入ったアルケミーフラスコの蓋を開け、軽くバックステップをしてアルクルスから距離を取り、アルケミアドライバーの右側に装填。
《
辺りに待機音を響かせながら、自身の足元に五行の陣が展開されて行くのを目視で確認した朔夜はアイアン・アルクルスを見据えて右手の指を一回鳴らしてから声高らかに叫んだ。
「───変身ッ!」
自身を戦士へと変える一言を叫んだ後にアルケミアドライバーのレバーを下へ押し下げると、ドライバーの右側に装填されたアルケミーフラスコが中心に向けて倒れてドライバーの中心にある五行の陣に流れ込み、間もなくして変化は訪れる。
足元に展開されていた五行の陣が朔夜の姿を白衣姿から銀色のアンダースーツへと変えていき、五行の陣の周囲にズラリと並んでいた鉄鉱石が朔夜の全身を守るアーマーとなって次々と装着されて行く。
そして、最後に鉄鉱石をあしらったいぶし銀と橙色に輝く複眼が特徴的な仮面が朔夜の顔全体を覆い、白衣を模した灰色の腰マントが緩やかに伸びて変身は完了した。
《I am a
「───我が名はミカル。さぁ、実験開始と行こうかっ!」
変身完了の機械的な音声と共に名乗りを上げて徒手空拳の構えを取り、真正面からアルクルスと対峙する朔夜が変身したミカル。ミカルと相対するのは、赤く煤けた体表を持つアルクルス。
まさに一色触発の雰囲気の中、ほぼ同時に地を蹴り付けて両名共に真正面からぶつかり合う。仮面の錬金術師ミカルと錬金術が生み出した化け物、アルクルス。両者の戦いを遠くから傍観している人物が居るとも知らずに。
»»»»»»»»»»
「最初は見間違いだと思ってたんだが……やっぱり姉さんだったか。元気そうで何よりだ。まぁ、あの時勝手に姉さんの元を離れた俺が言えた義理じゃないのは分かってるけどな」
朔夜が変身したミカルとアルクルスの戦いの火蓋が切って落とされた頃と同時刻。ミカルとアルクルスの両者を安全な場所から傍観している人物が居た。
その人物とは、先程朔夜が目撃した白衣の男性。背丈は朔夜と同じくらいであり、綺麗に整えられた黒い髪に一筋の白いメッシュを入れている。前髪は片目を隠せるくらいに伸ばしており、右目は隠れていないがもう片方は前髪に隠れている。
体格も年相応の男性らしくガッシリとした体格をしており、道行く人々が思わず二度見するであろう整った顔付きと体格をしていた。勿論、今この場が戦場と化した街中でなければの話ではあるが。
「にしても……姉さんはいつの間にあんな力を手にしてたんだ? そうは言っても、俺が姉さんの元を去ってから多分10年くらいは経過してるし、その間に姉さんも沢山努力したんだろうな」
そう呟く彼の視線の先には、朔夜が変身してアルクルスと激闘を繰り広げているミカルが居る。ミカル元い朔夜を
そんなこんなでミカルとアルクルスの戦いを傍観している謎多き男性の元に一人、フードを被った謎の人物が現れる。何者かの気配に気づいた男性は其方に振り向き、アルクルスと対峙した時と同じように心底面倒くさそうに対応し始めた。
「奴とは違う錬金術を見かけたから来てみれば……一体何者だ、貴様は」
「んぁ? んだよ、突然現れたてめぇこそ何者なんだよ。他人に名を聞く前に自分から名乗る事を知らねぇのか?」
「生憎だが、貴様に名乗る程の名は持ち合わせていない。それよりも、何者なんだ貴様は。まさかとは思うが、※※※※※の仲間か?」
「仲間だぁ? いいや違うねぇ? 俺はな……
「なん...だと? 奴に……※※※※※に弟が居た、だと? 馬鹿な、そんな話は聞いていないッ! だがしかし、貴様が先程見せた術……貴様も錬金術師の一人か」
「そーそー、そーゆーことよ。まぁ、俺が使う錬金術は姉さんの錬金術の模倣と、俺が我流で学んで身に付けた錬金術の両方を織り交ぜたもんだけどな?」
そう言いながらケラケラと笑みを浮かべる、朔夜の弟と名乗った白衣の男性と朔夜に弟が居たという事実を受け入れられずにいるフードを被った謎の人物。
だが、フードを被った謎の人物は有力な情報を得たと言わんばかりに高笑いを上げる。突然笑い出した謎の人物に驚きを隠せない白衣の男性だったが、直ぐに冷静さを取り戻す。
「あ? んだよ、急に笑い出して。なんか変なもんでも食ったのか?」
「ハハハ…! これはこれは、いい事を聞いた。貴様が奴の弟だと言うのなら……貴様も我等が殺すべき対象の一人という事だ! 今日の所は大人しく引き下がるが、次に合間見えた時は……その命、我等が貰い受ける。精々覚悟しておくんだな?」
「ハッ、やれるもんならやってみろよ。姉さんは勿論強いが、俺もそれなりに強ぇからな。返り討ちにしてやんよぉ」
「貴様がそう言うならば今すぐにでも、とは思ったが……楽しみは取っておこう。まずは洞木朔夜、奴を殺したら次は貴様の番だ。首を洗って待っていろ」
そう言い、フードを被った謎の人物は音もなくその場から消え去る。後に残された朔夜の弟と名乗った白衣の男性は一息つき、再びミカルとアルクルスの戦いの方へ視線を向ける。
「彼奴……いや、彼奴らはやっぱり姉さんの命を狙って来てたか。さてと、近い内に逢いに行くってメッセージも送ったし、俺もそろそろ行くとするかな。これ以上、姉さんの手を汚させない為にも…」
そう呟き、朔夜を姉さんと呼ぶ謎多き白衣の男性はその場を後にする。彼が朔夜と相対するのは、もう少し先の話である。
ようやく書き終えれた…(´・ω・`)
隙間時間にちょこちょこ書き進めてようやく三話目となりますm(_ _)m
今回の話の後半から出てきた、朔夜のことを姉さんと呼ぶ謎の男性の正体は今後明らかになるかと。
それでは、今回もお読み下さりありがとうございましたm(_ _)m
また次回(・ω・)ノシ