世界で1人の呪術師は世界最強   作:はるなが

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14話ですわーーー。



第14話 潜入開始

 

 

 

「帰るか」

 

「なんでですか!!」

 

「わかるだろ。そんな場所に行っても俺に得がないからだ。」

 

鬼族の集落への招待?

行ってどうするんだよ。何をすればいいんだよ。

 

「わかりました、言い方を変えます…。

「───お願いです…。私たちの一族を助けて下さいませんか?…。」

 

「初めてあなたの力を見た時、私たちの一族を救えるのはこの人しかいないと思いました。現在、皆はフューレンという街の地下牢に幽閉されています……。どうか……。」

 

目の前で遂に土下座を始める女。

自身のプライドを捨て、皆のために見知らぬ男に土下座までして頼み込む。それほどの事態なのだろう。

 

まぁだが、それでも俺の答えは「いいえ」だ。

鬼族がどうなろうと俺の行動に支障はない。

 

「なんで集落へ案内しようとしたんだ?」

 

「それは…まず鬼族へ興味を持ってもらってから話を切り出そうとしてたので…。」

 

馬鹿なのか?

 

「ハル、この子連れて行こう。」

 

しばらく黙っていたシロだがここで口を開けた。

 

「…シロがいいながらいいが…。」

 

「私も気になるところがいくつかある。そのことの確認を…。」

 

「………わかった。なら早く行くぞ。」

 

これまで険しい顔をしていた女は一変して、笑顔を戻す。

そして…。

 

「あ、ありがとうございます!!!」

 

涙で顔をグチャグチャにしながら俺のコートに涙を擦り付ける。

今すぐ殴り飛ばしたいが、シロに怒られそうだからやめておくか。

 

「早く乗れ」

 

「いや、乗れって言われても…。」

 

「いいから」

 

「重いとか言わないでくださいね…。」

 

シロを前で抱き抱えつつ、女を背中に乗せる。

瞬間に伝わるシロとは比べ物にならない重さ。

 

「重いぞ。」

 

「言いましたね!レディに向かってなんて失礼な事を言うんですか!」

 

「生憎だが俺はシロしかレディとして見てない。」

 

うぅ、と唸りながら頬を膨らます女。

シロは人前だからそっけない感じだが、内心満更でもない様子。

 

今の俺たちには移動手段が足しかない。

シロだけなら背負って移動できるが、この女も一緒となると少し不便だ。

対策を考えないとな…。

 

「それで?そのフューレンとやらは何処にある?」

 

「…ここより少し西です、すぐ近くにあります。地下牢から逃げ出してきたので道は覚えてるので安心してください。」

 

俺はわかったと言い纏雷を発動する。

初めて見る光景に驚いているのか女は声を荒げる。

 

「なんですかこれ!」「私燃えちゃう…?」「けど触っても痛くない…?」

 

よく喋るなコイツ。

俺はそれを無視しつつそのフューレンとやらへ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

元いた崖に挟まれた場所を越え、やたらと広い森林を抜けた先に壁で覆われた大きな街が見えてきた。

 

 

 

「あそこです。」

 

「かなりおっきいな…。警備もそこそこ厳重なんじゃ無いか?」

 

「そうですね。手始めに街へ入るときは必ず身分を証明できるものを提示しなければなりません。」

 

そこで気づく。

俺は大丈夫だ。だがシロとコイツはどうする…?

シロは確実に持っていない。コイツはワンチャン…。

 

「おい、何か身分証明できるもの持ってるか?」

 

「?持ってませんけど」

 

くっそ!!

シロの言い訳は考えれたけどコイツの言い訳は全く考えれない。

てか自分から言い出しといてすごい純粋な目で見てきやがる!!

 

「まぁいい。その場でなんとかするぞ。」

 

 

 

 

 

 

 

段々と俺たちの番が回ってくる。

一応俺の言う事に合わせろとは言っておいたが…。

正直不安だ。

 

 

「次、どうぞ。」

 

見張りの兵士に声をかけられる。

入り口では、3人体制で検査を行なっていて一人が検査、もう一人が発券。最後の一人が監視役だ。

 

「ステータスプレートの提示をお願いします。」

 

俺はその指示に従いステータスプレートを提示する。

そして兵士に手渡した瞬間に気づいた。

 

(…。隠蔽してない。)

 

「ん?」

 

予想通りというか何というか。一気に兵士の顔が険しくなる。

残り二人もその異常に気づき、話し合いを始めた。

 

「…ステータス3万越え。それにスキルも…。」

 

「どうする…?さっきも前例のない故障が出てたし…。」

 

「一応報告は…。」

 

3人の話す内容に耳を傾けてると段々嫌な方に進んでいく。

俺はそれを必死に阻止すべく、会話に割って入る。

 

「い、いや〜すまない。さっき魔物に襲われて故障したみたいで…。」

 

「そ、そうか…。」

 

「じゃないとおかしいでしょ?ステータス3万越えってそれもう魔物でしょ?」

 

「た、たしかにそうだな。ならよしだ。今回は前例があるからな。それじゃあ付き添いの二人の分もお願いできるか?」

 

来た。

 

「その事なんだが…。こっちの銀髪の子は魔物と戦ってる時に紛失したみたいでな。そんでこっちのコスプレ女は……わかるだろ?」

 

兵士の目は首につけられた首輪を見る。

女は「コスプレってなんですか!?」と騒いでいた。

 

「事情はわかった。かなりの上物を持ってるな。……よし。また出るときはこの券を見せてくれ。それじゃあ通ってよしだ。」

 

「ああ、わかった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この女の子のビジュアルは
少し赤みがかった長いポニーテールに、シロとは真逆のスタイルです。
前言ったかもです。
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