世界で1人の呪術師は世界最強   作:はるなが

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どうも、五話です。
最近ホットミルクにハマってます


第五話 出会い

 

 

レベルが上がったことを確認すると、俺は狂ったように辺りの魔物を殺し始めた。

鎧のような鋼鉄に身を包んだ蛇の魔物。前見たウサギの上位互換の魔物など様々な魔物を殺した。

 

お陰で順調にレベルが上がり、現在ではレベルが85まで上がった。

 

だが最終的に周囲の魔物ではレベルがなかなか上がりにくくなり、仕方なく別の階層に進むことにした。

 

「階層の入り口に何階層か書いてくれてるのか。良心的だな。」

 

岩に刻まれた物をみてここが97層だということを知った。

ここに落ちる前にいたのが確か20層…。

 

その高さから落ちてよく生きていたな…。

 

「…ま、そんなことより…。」

 

俺は目の前にある大きな扉をじっくりと観察する。

だが人工物がここにあるという事は、前に誰かがいたという事。

ま、そんな考えをしなくてもこんなところに扉があるとか怪しすぎる。

 

俺はゆっくりとその扉を開け、て中を覗いた……。

 

 

 

 

 

 

???side

 

…………。

 

いつ目を開けてもそこにあるのは、光を失った圧倒的な闇、圧倒的な静けさ。時間の感覚も生きる気力もとうの昔に朽ち果てた。

 

皆にだいた憎悪も、家族のことも、大切に思っていた姉の事すらも。

嫌な事は時間が解決してくれる。

現状まさにそうだ。裏切った皆に対する憎悪など、もはやどうでも良くなっている。

だがそれは自身の姉に対する親愛もだ。

 

時間とは残酷。発現した能力故に、死ぬことも出来ずにただこうやって生きるのみ。

死にたい……。今すぐ死んでこの世から解放されて自由に生きたいっ!!

私はただみんなの為を思って……。

 

「…………。」

 

誰かの歩く音が聞こえる。人?……違う。ここはオルクス大迷宮の奈落の底。貧弱な人類がここへ到達することなど不可能。

 

ズズッ………。

 

いや、違う!魔物に扉を開ける知恵など無い。

まさか本当に人…??

 

扉は、煤や剥がれ落ちる外装を周囲に散らしながらゆっくりと開いていく。

その扉が開くと同時に入り込む、久方ぶりの光。それに重なる黒い人影………。

 

 

 

 

ハルside

 

 

「……。真っ暗だな。」

 

光一つない暗闇。後ろからの淡い光でなんとか視認できるほど。

俺は呪力で辺りを照らす。

 

光に照らされて見えた内装は聖教教会で見た物とよくにている。

そしてこの部屋で1番歪であり異物。

 

大きい黒く四角い何かに、下半身と両腕を取り込まれている裸の少女。

 

「……だれ…。」

 

その少女はこちらに気づくと、今にも途切れそうなほど弱々しい声で語りかけてくる。

 

「間違えました」

 

即座に回れ右をして部屋から出ようとする。

いやはや、現代にもそういうプレイはあるが、異世界になるとかなりハードなプレイになるんだな…。

 

「……っ!待って!!」

 

少女は俺が部屋から出るのを静止させる。

助けを求めるような喉から絞り出した声に対し、流石に足が止まる。

 

「…ここから…私を出して……ッ!!」

 

「嫌だね」

 

「ッ!!!」

 

「ここにくるまでに色々な魔物を見てきた。燃える狼に、蛇の癖に足があったり…。ここにいる魔物を俺の持っている知識や感覚で認知してはいけない。早く死ぬだけだ。」

 

「それを踏まえて言うが、お前もどうせ喋れる人の形した魔物なんだろう。人の良心に漬け込みその瞬間を狙って捕食する。そんなところだろ。」

 

「…ッ!違うの!私は……裏切られただけで…。ぅぅ…。」

 

目の前の少女は泣き出す。

正直五分五分だ。こいつが魔物かどうか俺にもわからない。

だけどこうやって泣かれたら…ちょっとな…。

見た目が10歳前半だぞ?

 

いやいや、油断はだめだ。

 

「……早く死んで……自由に……なりたい…」

 

「…………。」

 

裏切られた。早く死んで自由になりたい。ねぇ……。

 

 

「お前はなんでここにいる?ここは人が踏み入れる場所ではない筈だが?」

 

 

「私は吸血鬼…。お姉ちゃんと一緒に国にいっぱい貢献したの。」

 

「……。」

 

吸血鬼?そんなのいるのか。亜人族の一種なのか?

 

「私は色々な物を作って、お姉ちゃんは魔法で色々なことをしてた。…けどお姉ちゃんが王位に着くことになった頃…お父様が私たちを処刑するって言い出した………。」

 

「……首を落としても死なない私たちは禁忌の魔法でここに封印されたの。」

 

…。色々謎はあるが…。こいつは利用価値がありそうだ。

 

「それで裏切られたってわけね。………いいだろう。お前を助けてやる。だが条件付きだ。いいな?」

 

「……!!うん!!!」

 

少女の目にはハイライトが戻り、その場で歓喜する。

少女を助けるとなれば、まずはこの黒い物質からだ…。

 

俺は手は黒い物質へ雷を直撃させるっ!!

 

「………うぉっ!!!」

 

なんだ!?何故こっちの魔力を持って行かれた??

何度雷を当てても呪力を消費する以上の呪力を持って行かれる。

何故……?

 

ッ!!!………なるほどな、カラクリが見えたぞ。

雷が触れた瞬間にその呪力の持ち主の呪力を奪うのか!

 

 

「通りで通じないわけだ!ならやってやるっ!!」

 

俺はそこから手法を変換。

 

「!!?」

 

神話にすら出てくる雷という物。

一撃で魔物を灰に返すほどの威力でもこの黒い物質には傷ひとつすら入らなかった。

 

そんな物質が今、液体になって溶け出している。

 

 

格子振動

 

結晶中の原子が、それぞれの安定な位置の周辺で行う微小な振動。

原子という負の電荷と正の電荷を持つ物は、俺の操作可能範囲の一部となる。

原子を操作し、その振動を大きくさせて熱を持たせて液体へと変換した。

 

 

だが、この物質は未知の物。消費する呪力も、持って行かれる呪力もさっきの倍だ。

 

「くっそ!!!上等だ!!全部持ってけ!!!」

 

 

「…!!」

 

「ぉぉおおおおぉぉぉぉぁぁ!!!」

 

どんどんと液体へ変化していき、少女の体は力無く崩れ落ちていく。

俺は即座に少女の体を抱き抱えて地面への衝突を回避した。

 

「くっそ…っ、まじか、ほぼ持って行かれたっ!」

 

少女の体を抱き抱えたのはいいものの、俺は呪力を全て使い果たして仰向けに倒れる。

 

「あ、ありがとう。」

 

腰あたりに乗っかって、腹に手を置いている姿をした少女は御礼を言ってくる。少し色っぽい。

 

「あなたの…名前は?」

 

「俺は百鬼ハルだ。お前は?」

 

「ハルが付けて?」

 

体制が体制なので気まずさがある。それに素っ裸だから余計に…。

 

「名前はないのか?」

 

「前の名前はいい。使いたくない。」

 

そうか…。けど俺に名付けのセンスはないぞ。

 

「………。」

 

まずは容姿から考えてみよう。

 

腰まで届く長い透き通るような銀髪に、整った顔立ちに赤の瞳。

取るなら髪の色からだな…。

 

「………シロ…」

 

「…?」

 

「シロ。俺のいた世界でホワイトダイヤモンドってやつがあってな。その色にお前の髪色が似てたからだ。そこから取ったんだ。」

 

「そしてこの宝石には「人生を豊かにする」と言う意味がある。今まで散々な目に遭ってきたが、お前はこれから自由の身だ。意味の通り、人生が豊かになるようにと言う俺の願いでもある。」

 

「シロ……。ハルありがとう。」

 

「いいさ、別に。それとそろそろ退いてくれ。呪力も回復してきたから先に進……!!!!!」

 

背中を逆撫でする気持ちの悪い気配っ!!

俺はすぐさまシロを抱き抱え、その場から飛び退く。

飛び退いた瞬間にできる大きなクレーター。

 

「グァア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!」

 

脳を揺らすほどの咆哮と共に現れた魔物。

…俺はその魔物に見覚えがあった。

 

 

人を殺すことだけに特化した凄惨な角、黒い漆黒に身を包んだ体。

黒い凶星を連想させる、俺とハジメを奈落に落とした存在。

 

───そう、ヘビモスだ。

 

 

 




いかがだったでしょうか。設定を改変してるので原作とはかなり違います。
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