ヘビモスをシロが呆気なく倒した後、俺たちは近くで休憩をとることにした。次に行くのは呪力と魔力が完全に回復してからだ。
ちなみにヘビモスを倒したことで俺のステータスが上がってる。
倒したのは俺じゃないが…。
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百鬼ハル
17歳 男 レベル85→91
天職:呪術師
術式:雷操術[+全電気系統操作]
技能:雷[+白雷][+黒雷][+赤雷][+紫雷]
魔力変換[+呪力][+魔力圧縮]
呪力変換[+魔力][+電気]魔力操作(極)
呪力操作(極)電荷分離 電荷操作
電荷蓄積[+プラス][+マイナス]
纏雷[+常時身体能力超強化][+出力増加]
威圧
剣術[+斬撃速度上昇][+神速抜刀][+]
真武術[+弱点看破][+弱点特攻][+見切り]
反転術式 領域展開 呪霊可視化 言語理解
(最大強化時)
筋力:11520 →15001 (纏雷使用時+5000)
体力:10500 →13580
耐久:8720 →9455 (纏雷使用時+5000)
敏捷:10400 →12680 (纏雷使用時+8000)
魔力:9880 →11520
魔耐:7823 →8524 (纏雷使用時+9056)
呪力:9558 →10048(後天性天与呪縛+8000)→18048
後天性天与呪縛:体の一部を代償に、呪力量が増大する。(現在→目•左腕)
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いろいろと上がりすぎたな。
けれどレベル85の時点で纏雷を使っても力が届かなかったヘビモス。
その時ですら纏雷入りでステータスは15000はある。これでヘビモスの異常さがわかる。
話は変わり…。
「さて、ここでさっき出した条件だ。何でも作れるといったな?」
「う、うん。概念とか私が作れないと思ったものは作れないけど…。」
「そんなものはいらない。作って欲しいのは俺の腕と眼だ。」
そう。俺の腕と眼。
熊の魔物にやられた後、反転術式である程度治したがご存じの通り、ない腕や眼を再生できない。
「…そんなの簡単。…ちょっと私のオリジナル入れるね。」
「え?」
シロが手を俺の腕へ向け、淡い緑の光に腕が包まれたと思い見て見たら
既に腕が再生していた。
試しに握ったり開いたりしてみても異常はない。
シロ。クローンでも作れるんじゃないか?
「眼だけどちょっと待って…。」
何か考え込んでるのか…??
腕を組んでうーんと唸っている。
数秒後、ハッとした様子でこちらを向く。
その表情は初めておもちゃをもらった子供みたいだ。見た目も相まって。
「転写。…構造…理解。“創造″」
視界が白く染まる。
次第に光は弱くなり、眼を開けると少し違和感があった。
そう、いつもよりは視界が広い…。
「すげぇ……。」
「ふふん。こんなの簡単。あとはい。」
一瞬で作られた手鏡を渡される。
その手鏡で自分の眼を見せられる。
何故見せてくると思いながら手鏡を覗いてみると…
「……なんだこれ…。」
眼の色が紅へ変化してる。
しかも両方。
「これは私が独自に作り出した、魔眼…新しく作った方だけ。片方は色を変えただけ。」
いや別にいいんだが…。
「…私とお揃い…」
シロがなんかいってるがそれは無視で行こう。
してもらう事は済んだので、俺は聞きたかったことについて聞くことに。
「シロ。もう少し詳しくお前の過去を話してくれないか?」
数分後。
「つまり300歳を超えてるのかシロは」
「…デリカシー。」
今は休憩しながらシロの事を詳しく聞いている。
吸血鬼族とは300年前に戦争で滅んだらしい。
だが吸血鬼もシロみたく長生きではない。シロと姉の吸血鬼が同時に「先祖返り」で力が目覚めた。
曰く、11歳のときに目覚め再生で歳を取らないらしい。姿もその頃のまま。
姉が17歳の時に王位について、シロはその裏で姉を支えながら生きていた。シロは魔法はあまり得意ではないが、「物を作り出すこと」と「魔力操作」に長けているらしく、その能力で国の技術を500年速めたらしい。
なかなかの超人だ。
姉が23歳のころ、突然父親が王位に着くことになる。
化け物と認定された姉は処刑されるが、先祖返りで死ぬ事も出来ず私と同じオルクス大迷宮に封印された。
そして標的は私に向けられ、姉と同様にここへ封印された。
「私は…皆んなを憎んでる。けれど封印された理由はある程度予想はついてる。」
「…そうなのか?」
「…多分だけど、エヒトが関係してると思う。」
エヒト…か。
俺たちを呼び出した奴であり、今はまだ謎が多い存在。
「てか、俺はここにくるまでにシロの姉と思われる人物には会ってないぞ?」
「…確かにそれは謎。もしかしたら私の聞き間違いかもしれない。」
「それよりも、ハルの話聞かせて!」
「…そんな面白くないぞ。」
シロは引かずに聞き出そうとする。
あまり言いたくないのだが…。
「仕方ない、話してやる。………俺は…………。」
15分後。
「…そっか。」
「なんでシロが泣くんだよ。」
「だって…。」
「泣くなよ」と言いながら俺は指でシロの涙をすくう。
この話をしていてふと思い出したが、ハジメは無事なのだろうか。
目を覚ましてから一回も会っていない。
「…敵は殺すのは間違ってない。…ハル。殺人鬼にはならないでね。」
「ならないさ。少なくとも嫉妬で人一人殺すような奴にはな。」
「…クラスメイトの元に戻りたい?」
少しだけ目を潤わせて見てくるシロ。
「いや、いい。あいつらといても疲れるだけだ。」
「……元の世界へは?」
「さぁ、それは迷ってる。やる事が済んでこの世界で生活していくのも悪くないんじゃないかな。」
「……いで」
「?」
「…行かないで」
…………。
聞きたいことも聞けた。眼も腕も治った。
シロにもう利用価値はない。利用価値のないものを捨てるのは当たり前だ。
「……なぁシロ。俺は何でお前を助けたと思う?」
「…それは…亡くなった腕と眼を治すため…?」
「そうだ。今は腕も眼も治った。シロからこの世界の昔の事も聞けた。
お前を助けたのはその為。利用価値があったから助けたんだ。でも今、お前に利用価値は無い。
全くないってわけじゃない。だがその利用する価値を見つけるのは面倒だ。俺は今欲していない。」
シロは絶望した顔でこちらを見る。
本気を出せば俺を消し炭にする事も可能なのにな。
「利用価値の無いものは捨てる。せっかく封印を解いてやったんだ。好きに生きろ。俺とお前はここでお別れだ。」
「………そ…んな」
「何故そこまで俺に固執する」
「それは……」
「答えが無いなら俺は行く。お前の力が有れば簡単にここを出れるだろう。」
出来るだけシロの顔を見ないように次の階層へ進む。
今顔を見れば……。
「……一人は…嫌だ………。こわい…よぅ…。」
聞くな。耳を傾けるな。
同情する。
いかがだったでしょうか。誤字脱字がありましたら報告よろしくお願いします!