配信者『ケロ帽』 作:祟ってやる
「ケロケーロ、ケローロ」
さて、俺はなんと言ったでしょうか! 答えはボボボーボ・ボーボボでした!
……ハイ、現実逃避はここまでにして……
なんでおれちぢんでるの?
いやね?朝起きて今日も就活するぞ〜!って意気込んでたら、やたらパジャマがデカいなと思ったの!
そしたらね! 体が縮んでいた!あと、ケロケロ言うのが得意になっていた!
……なんで?
現状の確認のために、俺はダボダボのズボンをまくって引きずらないようにして歩いて鏡に向かって、自分の姿を見たら…金髪の頭が見えました。顔を見ようと踏み台になりそうなものを探して、あまり使っていない椅子を押し入れから引っ張り出して鏡に顔を映した。
「……誰?」
目の前に写っていたのは金髪ボブカットの美少女でした。ここまで来ると何かのゲームに登場するキャラなんじゃないかと思うし、どことなく既視感がある。
どんなキャラだったかなとうんうん唸りながら考えていると、インターホンが鳴る。
覗き穴から覗いてみようとしたが、絶妙に高さが足りない。流石に玄関へ椅子を持ってくるのは嫌だったし、待たせるのは失礼だからそのままドアを開けると、宅配の人らしき女性が立っていた。珍しい金髪ロングヘアなのは分かるが、帽子を目深に被っているから表情はよく分からない。
「えーっと、◼️◼️さんですよね? これを……」
「ありがとうございます……(宅配を頼んだ覚えはないんだけどなぁ……?)」
ドアが閉められ、どうしたものかと頭を搔く。
仕方ないので
「カエルみたいな帽子に……壺装束?……!!」
全てが繋がった。カエルみたいな帽子を被っていて、壺装束を着た子供みたいな金髪美少女のキャラなんて俺が知ってる限り1人しか居ない。
「洩矢 諏訪子じゃねぇか!?」
「あーうー……はぁ……」
某土着神の頂点のやられ時のセリフを無意識に出す私。どうやら身体はそういうのは言い慣れているようだ。
(あぁ〜……怖いよぉ……女の子の日とか女の子の日とか、就活出来ないこととか……色々壁が……胸にも壁が……あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!! 前途多難すぎるぅぅぅ!!!)
あまりの絶望さにへたりとして手で顔を覆う私は現実逃避をし始める。
「あ〜辛い……配信でも見よ……」
私は最近見ていたVTuber、
『皆さんこんもも〜! 今日はこの大猿クエストっていうゲームをプレイしていくよ〜!』
『こんちゃ』『こんもも』『桃樽サァン!!』『初見です』『大猿クエストか……どんなんやろ』
「……」
いつもならコメントの一つや二つ、少なくとも挨拶程度なら打つのだが、今はそれどころでは無い。心が折れてる中何かをしようとしているだけマシなのだろう……