ベノムハウンド/エメラルドクライシス   作:サバ缶みそ味

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緋弾のoutlawを1からリメイクした作品となります

文章そのまんま東な所が多いです…

私は一向に構わん!、という方ありがとうございます


四月、始動する運命
1話.始まりの季節


 うん、今日はいい天気だ。朝日を照らすお天道さんの日差しは暖かく、桜は淡い桃色に咲きどこも満開、お空を飛んでる雀はピャーピャーと喧しく羽ばたき、時折吹く朝風は爽やかで気持ち良い。まさに春爛漫で上々である。

 

「こんな日は遅刻して登校するに限る!」

 

 あ、どうも。黒い柔らか天パ、赤いジャケットを羽織り、かわいいワンコの白いシルエットがポイントの黒のロゴTシャツ。皆さま初めまして、学生真っ盛りの私、犬塚信綱と申します。

 

「あー、社長出勤は楽しいぞい!」

 

 背伸びをして大あくびをする。今から行く学校、東京『武偵』高校へ歩いていくことにします。武偵とは『武力探偵』の略であり、逮捕権はあるが警察とは違い武装を許可された探偵のこと。探偵らしくお金で動きますのでまんまだけどな!

 

 その武偵校には色々な学部がありますが…説明がめんd、ゲフンゲフン、長くなりますので省きます。高校生と同じような授業はありますが将来立派な武偵や武装検事とか目指すために銃だの刀だの振るい此れ日々鍛錬を行っている。

 

「…春だねぇ」

 

 気持ちいそよ風が通り、桜の花びらを散らしていく。今日は本当に暖かく春真っ盛りである。このまま歩きながら寝ようか、それとも河原まであるいて原っぱで寝転がろうか…

 

 

「うおおおおっ!」

 

 眠気を邪魔するように後ろから自転車を必死に漕いでいる生徒の姿が見えてきた。黒髪のさらっとした武偵高校の制服を着た男子。間違いない、あれは近所の…

 

「おいっす、キンジー!今日は寝坊かー?」

「ノブツナ!そんな場合じゃない、助けてくれ!」

 

 まるで溺れて藁にも縋るように助けを求めて悲痛な叫びを出すキンジ。あいつの名は遠山キンジ。金に次でキンジと読む。俺の住んでる武偵専用のマンションのお隣さんである。

 

 それはさておき、一体何事かと目を凝らせば…うん、なんだか物騒な銃器を付けたセグウェイが数機、キンジを追いかけているではないか。

 

「‥‥」

 

 俺はこっそりと木陰に隠れる。先に言っておこう、面倒だ。キンジ特有のスキル『フラグ建築士』。彼は何かと面倒な事に巻き込まれる癖があるようだ。朝っぱから、しかもこんな暖かい日から面倒に巻き込まれるのはゴメンだ。

 

「ちょ、薄情者ぉぉぉっ‼」

「許してやキンジ?今日は桜餅を食べたい気分なのだ」

「知るかぁぁぁぁっ‼」

 

 どうにでもなれとキンジはやけくそに自転車をこぐ。俺は気配を消して自動追尾の武装した無人セグウェイが通り過ぎるのを待つ。

 

「…行ったな。さて行こうとしますか」

 

 さらば友よ、お前の顔はたぶん忘れん。さてと、道中にあるいつも通っている早朝から開ける和菓子屋さんでお団子と桜餅を買おう。

 

____

 

「…なんじゃこりゃ」

 

 俺が見たものは。薬莢があちこちに散らばり、破壊されガラクタと化したセグウェイがスクラップされていた光景だった。火薬と硝煙の臭いがたちこむ。どうやらここでドンパチしたのだろう。

 

「キンジか?いや、こんなことができるのは条件が限られるし…」

 

 キンジがやったとすればこの有様は間違いなく女絡みだ。なぜ女だかって?アイツは女がいると強くなるからな。うらやましけしからん!気を取り直して、何台か損傷が少ないセグウェイを見る。

 

「…そうだ、これを直して通学用に使ってみるか」

 

 残りの部品は売りつけれるし儲け儲け。俺はセグウェイを2台担いでのんびりと歩みを続けた。

 

____

 

「うん、やっぱ帰ろうかなー」

 

 去年まではバイクで通学していたから遠くねえと思ってたんだけど、意外に遠いのな。え?そのバイクはどうしたかって?言わせんなよ、一昨日の任務で悪い奴等にダイレクトアタックしておじゃんさ。やっぱ徒歩で行くんじゃなかった!

 

「レインボーブリッジ、到達できませぇん!」

 

 どこかのサンバディトゥナイしてる警察官っぽく愚痴っていると、爽やかな風が吹く。そしてほのかに香る草原のような優しい香り。ああ、今日も彼女は道中にある公園のベンチでぼーっとしている

 

「‥‥」

 

 ミント色のショートヘアーに琥珀色の瞳。ゼンハイザーのヘッドホン、PMX990をつけ、SVDことドラグノフ狙撃銃を背負っている武偵高校の制服を着た少女。無表情で何を考えているかわからないポーカーフェイス。

 俺はそんな少女を知っている。つか同じ学校の生徒だし。不思議なことだがいつも見かけたり、会うたびに風が吹く。

 

「おいっす、レキ。こんな所で何してんだ?」

 

 レキと呼ばれる少女は俺の呼び声に気づいてこっちを見る。うん、本当に無表情なのよな。そんな彼女は生徒からは『ロボット・レキ』と呼ばれるほど。

 しかし、そんな彼女はドラグノフを使えば天才的なスナイパーになる。去年は彼女とバディを組んだから進学できました。

 

「…『風』の声を聞いてました」

 

 あちゃー…いうの忘れてたぜ。レキ、絶賛厨二病なんだよね。去年も『風』がどうのこうのでさイタイのよねー。

 俺だけしか知らないからいいんだけど、他の人が聞いたらドン引くぞ?なので俺がしっかり治してあげなくてはな!

 

「で、風はなんて言ってたんだ?」

「『ここにいれば待ち人あり』と」

 

 …神社のくじ引きか?時折よくわからんことがあって正直くじけそう…

 

「…もしかして俺がくんの待ってた?」

「?」

 

 おおい、首を傾げるな、傾げるな。こっちが聞きたいわ!レキを待たせるとはけしからん野郎だ。懐から懐中時計を確認する。もう始業式は始まってんなぁ。その待ち人Aはどっかで女をつるんで学校に行ってるに違いない。まったくけしからん!

 

「しゃあない、どっかでタクシーを拾うか。レキ、そんなとこで待ってないで俺と一緒に行かないか?」

 

 レキは俺とは別の方向を向いてじっとしている。うーん、これは考え中か?

 

「…そういう選択肢もありますね。わかりました、一緒に行きましょう」

 

 お前は脳内でルート選択してんのか。まいいや、去年と変わらずいつものように俺だけ駄弁りながら一緒に登校するなら構わないさ

 

「和菓子屋で桜餅買ったんだ。食うか?」

「ありがとうございます」

 

 あ、即答?そこは素直なのか…だがそこがいい。桜餅を渡すとレキは大好物を頬張るハムスターの如く、もっもっもっと効果音が出てきそうな食べ方をした。すわ、かわいい。

 

「‥‥かわいい食い方すんのな」

「?」

 

 とりあえず撫でよう。とりあえずレキに駄弁りながらタクシー乗り場まで歩いていこう。春休みの間、師匠と一緒に日本アルプスに上って修行したこととか、その山中で狙撃をしてくる師匠から逃れながら山下りしたり、ある日には無人島へ連れてかれ銃でぶっ放したり刃物で切り掛かったりしてくる師匠から逃れるサバイバルをしたり……あかん、春休みは地獄の日々しか思い出せん。

 

 

 この日を境に、物語の歯車が動き出した。

 




ご愛読ありがとうございます

レキはかわいい
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