ありふれない選択者は世界最狂   作:辻谷戒斗

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第2話

 

【選べ ①キレて殴る。そして病院送りにする ②弱弱しく自己紹介する】

 

 これ、選ばなきゃいけないんだよな……。あ、やばい頭痛くなってきた。早く選べってことか……。

 でもこれ、実質一択だろ。①とか流石に選べないって。天之河を病院送りにしたら原作崩壊するかもしれないだろ。殴りたくないとは言ってないがな!

 はぁ……。ここは②を選ぶしかないよなぁ……。したくなかった自己紹介をさせらるのか。あまり、天之河と深く関りたくはないんだが、選択肢なら仕方ない。

 

「う、うん……。ぼ、僕は……撰田、択也。よ、よろしくね……?天之河君……?」

 

 ……いや誰やねん。俺はそんな自己紹介するような人じゃないぞ!?

 っていうか、これで天之河の対応が何か変わるのか……?分からん。選択肢の意味が全く分からん。

 

「……そっか。よろしく!択也!僕のことは光輝って呼んでくれ!」

 

 よ、呼びたくねー!呼んだら天之河に幼馴染認定されちゃうー!ここはどう思われてもいいから勇気を振り絞って断りを――。

 

【選べ ①もじもじしながら名前で呼ぶ ②赤面しながら体を天之河に近づけて名前で呼ぶ】

 

 ……ちょっと待て。俺は天之河のヒロインか何かですか!?これどっち選んでも完全にヒロインムーブじゃねえか!俺、天之河のヒロインとか絶対嫌なんですけど!?

 あ、頭が痛くなってきた……。分かったよ!選べばいいんだろ選べば!

 

「よ、よろしくね……。こ、光輝……君?」

 

 俺は結局、①を選んだ。天之河に体を近づけるのは、流石に嫌だったのだ。だれが好き好んで天之河に体を近づけたがるのか。……一人だけ心当たりがあるわ。

 

「ああ!よろしく!じゃあ、式場に向かおう!」

 

 天之河がそう言って、式場に一緒に行こうとする。……これはもうあきらめざるを得ない。せめて選択肢が出ないことを祈るのみ――ってああ……(無情)

 

【選べ ①光輝の袖を掴み、式場まで一緒に行く ②光輝の腕に抱きつき、式場まで一緒に行く】

 

 そんなに俺と天之河をくっつけたいのか!?ふざけんじゃねえよ!俺は抗うぞオイ!

 ……あっ。すいません。ちゃんと選びます。選ぶんでこれ以上頭を痛くするのはやめて下さああああい!

 

「じゃあ、行って来るね……」

 

「うんうん!光輝君にちゃんと連れて行ってもらいなさい!」

 

「父さんたちはちゃんと見とくからな~!」

 

 俺は①を選び、天之河の袖を掴んだ。掴まれた天之河は、最初は驚いたもののすぐに受け入れて笑っていた。なに笑てんねん。こっちは笑い事やないんやぞ!

 天之河はそのまま俺を引っ張っていく形で、式場へと向かって歩き始めた。俺も必然的に、式場に向かうことになった。

 

「光輝君、大丈夫かしら?択也ちゃんが可愛すぎて、好きになっちゃったりして……。択也ちゃんも、光輝君がカッコいいから好きになっちゃったり……」

 

「その場合は、応援してあげればいいさ。男の子同士でも、関係なくな」

 

「そうね!そうしましょう!」

 

 ……後ろで両親が寒気のするような話をしているのは、スルーの方向で。

 




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