「クククク、戻ったか、まずはBクラスとの取引だが成功した。一之瀬一人じゃやっぱ決断力に欠けてるな。」
龍園が至極嬉しそうに言う。やっぱり一之瀬ってリーダー向いてないよね。ちくわ大明神。
「なるほど、それでこれが噂の録音機だ。後で再生しよう。ところでもうみんなリタイアさせちゃっておっけー?こっちは物資買っといたけど。」
「クククク、あぁ問題ねぇ……。おい石崎!!!俺と天野、お前とアルベルトと伊吹と金田と木下と椎名以外のやつはみんなリタイアさせろ。あと今呼んだメンバーはこっちに来い。」
龍園が大声で指示を飛ばす。羨ましいな俺もやりたかったよそれ。
「さてと、それじゃあ皆集まったところで録音データを流すぞ。」
俺は録音データのボタンをポチッとする。
『……ザザ……ザザ…』
録音するがザザザザ言っている、もしかして録音をミスったんだろうか…あの似非店主めクレーム入れてやる!確か浦原とか言ったな。学校にいいつけてやるよ!
「これ…録音出来てないんじゃないんですか?天野氏。」
「黙ってろ金田。」
俺を疑うのも無理はないが、龍園に止められ黙らされる金田。
『…ザザ…こっちこっち!!』
「ほらな、リーダーの話をしてるかはさておき録音は出来てるようだぜ。」
龍園のドヤ顔に怯え顔の金田。世の中はこうやって回っていくのか。
『……ザザ…全員…集まっ……リーダー…し合い…するよ。』
やっぱりこいつ集音率悪すぎないか?クレーム決定だな。
『…ザザザザ…目立っちゃうから…にやりたい…いる?』
『……ザザにやらせて…ザザないかな…』
『…ザザザザ千尋ちゃんに…ザザザザ』
『それじゃあ…ザザノ宮……ザザカードの発行を…します。』
『…ザザザザは…白波…ザザで…ザザ』
さっきからザザが多いな。もしやこれノイズキャンセリング忘れたか?
『…ザザザザ、キーカードに白波…ザザ、このカード……ザザ』
「確定だな、リーダーは白波だ。これでBのスパイは要らねぇな。」
龍園が不敵に笑う。結果出したのは俺なんだが……
それにしても白波か、まぁ原作通りだな。
『…ザザザザ星ノ宮先生……ザザ…ザザ神崎くん……変態!』
何があったんだよこの後。ザザザザのせいで何やら卑猥な感じになっちゃってるんだが……
龍園達はどこかへ言ってしまったが、特にこの島に音楽がある訳でもなしここはエレジアでもラフテルでもない。ただの無人島だ。
俺は音声をBGM代わりにしながら一緒に俺が見つけたスポットへと向かっていった。
『…ザザザザ…酒…ザザザザ減給されますよ?』
一之瀬の声はやっぱ耳馴染みが良くていいな……何処かのDクラスの騒音被害とは大違いだ。
『…ザザザザじゃない?ところで…ザザザザはどう思う?』
『……ザザザザですか?…ザザザザですけど3派閥にそれぞれ…ザザが一人いて…ザザです。今回の…ザザザザは…ザザザザなので葛城…ザザザザけど…ザザザザいないので…ザザザザです。』
さっきからザザザザが多くないか?帰ったらメンテナンスを頼む事にしよう。ザザザザはどんどん増えていくが俺は無視して取り敢えず聞く。
『…ザザザザはそうね…ザザザザ、…ザザザザは?』
『…ザザザザ、Cクラス…ザザザザ暴力…ザザザザ龍園君…ザザザザ、あとは…ザザザザ天野くん…ザザザザ移籍…ザザザザ怖い。』
この音声だけ聞くとおれは一之瀬に怖がられてる事になるんだがザザザザがかき消してる何か…とか龍園が怖いんだよな俺じゃないよな大天使よ信じてるぞ!
『でも…ザザザザは他のクラスより…ザザザザのに…ザザザザなんで龍園君…ザザザザクラスに…ザザザザ』
『…ザザザザ君は優秀だし…ザザザザもBクラスなら絶対大丈夫なのに…ザザザザ君…ザザザザに…ザザザザかな?暴力とか虐めって…ザザザザ』
優秀って言われた気がする。そうです私が優秀有能天野です。
「何ヘラヘラしてやがんだ、着いたぞ。」
俺は龍園の呼び掛けでスポットに着いたことに気づく。
『…ザザザザ、可哀想…ザザザザ…ザザザザしようよ!…ザザザザ優秀…ザザ…ザザ』
『…ザザザザ、私も…ザザザザ、2000万…ザザ…ザザ』
俺の耳を流れていた音声から俺は頭を切り替えて後ろを見る、石崎がヒィヒィ言いながら来ていた。体力の無い不良だ。
「まぁひとまず金田と椎名を待つぞ。」
ガリ勉と文学少女はそれ以上だった。まぁそりゃそうだわな。
『…ザザザザ…でも…ザザザザって…ザザザザ』
それにしても雑音が酷くなってきたな。暑さにやられたか?
「……ザザザザ、って事は正当な理由…ザザザザ…だったら念の為…ザザザザ?」
ん?今なんか不穏な事言わなかったか?
『…リーダー…ザザザザリタイア…ザザザザマイナス30ポイント…ザザザザ』
間違えない。一之瀬達はリーダーリタイア作戦に気づいている。どうやって気づいたのか全くわからんが気付いている。
『…ザザザザリタイア…ザザザザ星ノ宮先生?』
『…ザザザザ新しい…ザザザザなる…ザザザザ』
『…ザザザザ、ありがとうございます。…ザザザザって。ありがとう…ザザザザさん、危ないところだったよ。』
どうやら一之瀬では無い。そして相手がさんってことは女か?神崎でも無さそうだ。この学年キレ者多すぎないか?なんで君たち原作に居ないんだよ。
『…ザザザザ…それよりも新しい…ザザ…ザザ』
『そうだね…ザザ…ザザザザ…新しいリーダー…ザザザザにお願い…ザザザザ。…ザザザザ君は…ザザザザ』
『そうですね…ザザザザは責任感も…ザザザザ』
雑音だらけでよく分からんが取り敢えず男、そして話しているこの2人ではなく責任感の強いやつか。まずいぞ龍園。
「おせぇぞおめぇら…やっと来やがったか。」
「ハァ…ハァ…申し訳ありません龍園氏。」
「ハァ…ハァ…運動は苦手です。」
2人とも体力が限界のようだ。だが俺は伝えるべきことを伝えなきゃ行けない。
「龍園、Bクラスにもスパイを、追加で本部の見張りも一人必要そうだ。誰だか知らんがBクラスの女子が一之瀬にリーダーリタイア作戦を提案しやがった。」
「なんだと…誰だそいつは…」
それを聞いた龍園は目を見開いた。そりゃそうだろ俺も今聞いて驚いたわ。とりあえず伝える事だけ伝えておこう。
「Bクラスのリーダーは元々は白波だがリタイアして誰だか分からんけど責任感のある男子になる可能性が高い。Bクラスにもスパイをカモフラージュで送っておいて、本部の見張りを本命として用意する方向で行こう。」
「お前のその計算外の事が起きた時の予測対応力はずば抜けてやがんな。引き抜いた甲斐があるぜ…Dクラスへのスパイ、リーダーにリーダー代理や偵察も含めると人数がかなりカツカツだな…。」
龍園の言う通りだろう。一先ず配置のし直しだけでもさっさとしてしまいたい。
「まずは本部の見張りだが木下…頼んでいいか?」
「自信はないけど…やれるだけやってみる!」
そう言ってファイティングポーズを取る木下、かわいい。
「Dクラスのスパイは伊吹、お前だ。」
「ダルいけど…まぁそんぐらいなら…。」
「善は急げだ…行ってこいオラ!」
いきなり叫ぶと龍園は伊吹の左頬に全力のビンタをかました。左頬が腫れる。
「何すんのよ龍園!」
伊吹がキレる、まぁいきなりビンタされたらそりゃあな。
「こうしねぇとどう見てもスパイじゃねぇかよ…泥をジャージに付けれるだけつけて行ってこい。」
「船に戻ったら私も一発殴るから、それでおあいこね。」
それだけ言い残すと伊吹は不満そうに去っていった。
「ククク、それで次にリーダーだが…リーダを隠すのにアルベルトは必要不可欠だ、だがリーダーは天野が見つけた5つのスポットを周回する必要がある。これからまた増えるかもしれねぇがとにかく体力は必要になるだろうから椎名と金田じゃ厳しいな。」
「あぁ…あと悪いが俺や龍園は嫌でも目立つ。リーダーは出来そうにない。ていうかふと思ったんだがリーダーってどうせリタイアするのに隠す意味はあるのか?」
「隠してねぇと傍から見ておかしいからな…仕方ねぇ…石崎、お前リーダーやれ。リーダーの後続は椎名がやれ。」
「ハァ…分かりました。」
「よっしゃ!!分かりました!」
龍園の言葉を聞いて暗くなる椎名と明るくなる石崎、反応は真逆だ。
「このアホがリーダーで本当に大丈夫なのか?アルベルトのが良くないか?」
「アルベルトだと目立つだろ…だがこいつリーダーにするのは確かにまずい気がしてきたな。こいつは俺が思っている以上にアホだ。」
「2人して酷くないですか!?」
石崎のツッコミは無視して俺達は話を進める。数秒硬直の後、俺は自分の考えを龍園に話す。
「金田をリーダーにしよう。」
「金田?体力的にきついだろ?」
龍園の言う通り体力は足りないだろう。金田が走るだけならだが。
「アルベルトにおんぶなり抱っこなりしてもらって回ればいいだろうよ。どうせアルベルトならそれぐらいは出来る。別に俺らが残ってる事は最悪バレてもいいだろ。なんかいわれたら刃向かった奴らに制裁を加える為ってことにしとこう。」
「1つ問題がある、Bクラスのスパイを金田にするつもりだったが…誰をスパイにするつもりだ?椎名か?」
龍園が怪訝そうに聞く。俺はこれに対する回答は1つしかもちあわせていない。
「いや俺が行く、他に誰がいるんだよ。椎名は争い事嫌い、アルベルトと金田はスポット抑えるのに必死、龍園なんか信用されるわけねぇし石崎はアホで使えない。俺だろ。」
「いやお前はクラス移動でわざわざCクラスに来てるんだぞ?それこそ誰が信じるんだよ。」
「虐めの首謀者が龍園で脅されたとかお前の評判さえ気にしなきゃいくらでも言い訳はたつだろうよ。必要経費だと思ってそれぐらいは割り切ってくれ。」
「チッ…まぁ仕方ねぇか。殴っとく必要はあるか?」
「要らん、自分でやっとく。後Dクラスの拘束具を付けるやつだが堀北にしとこう。この前の山内捕獲同盟の時もうるさかったし、山内がいなくなった今ヘイトを貯めるにはちょうどいい。櫛田が堀北の事を嫌ってるのもグッドだ。堀北が消えれば勝手に櫛田が堀北の事を悪く言い出すだろうよ。」
「クククク、鈴音は勉強もスポーツも出来る、その話を聞く限りは桔梗がリーダーに推薦する可能性も低くはなさそうだな。じゃあ堀北を捕獲する。」
「ここからちょっと進んでったところに誰もいなくていい感じの入り組み方をしている洞窟があった。スポットって訳でもなさそうだしそこを使え。」
「よし、じゃあ俺とアルベルトと金田と椎名と石崎はここに残ってお前が見つけたスポットを順に回ることにするぜ。」
「了解、俺はBクラス潜入してくるわ。健闘を祈る。」
そう言って俺は自分の左の薬指の骨を折る。これでもう結婚できない、独身貴族の誉だろう。
「クハハハハ、躊躇なく自分の指を降りやがった。」
何が面白いんだよ。ちなみに他の人達は引いている。そりゃそうか。
「いや笑うとこかよそれ。」
そう言いながら俺は頭から泥を被った。またもや龍園が笑い、他の奴らがドン引きしてる。何が面白いんだよこいつら…
そう思いながら俺は自分のメガネを龍園に渡す。
「これはお前が使っとけ、万が一にでもバレたら面倒だし。」
「ククク、わかった。」
それを聞いた俺はさらに自分のジャージを破ったり穴を開けていく。さらに木の枝で切り傷を数箇所作り、その場で顔から倒れ込めばあら不思議!ボロボロな俺の完成である。
「クハハハハ、お前躊躇無くて最高だな!!」
だから何が最高なんだよ……あとなんでみんなそんな引いた目線で見るんだよ。
椎名にドン引きされたことを心の底から傷つきながら、俺はBクラスへと向かうのだった。
まだ見ぬ黒幕Zを探して…
Dクラスを
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許すな!
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許してあげよう