そして翌日。朝に浦原商店で下剤を受け取って登校する。朝が早かったからか欠伸が今日はよく出る。そんな理由でとにかく眠い俺に小テストの時間がやってきた。坂上先生は説明のために教卓に立つ。俺達はと言えば既に法則は見切っているので特に焦りも何も無い。一応ペアの調整はある程度されているのも安心の要因だろう。
「これから小テストを行うが、その前にいくつか報告をさせてもらいます。まず、今回皆さんが希望してきた期末試験でのDクラスへの指名ですが……くじ引きの結果、指名権はうちのクラスが獲得しました、そのため、うちのクラスはDクラスを『攻撃』する形となります。そして、Cクラスに問題を出すことになったクラスですが──Dクラスで決定しました。こちらも指名は被りましたが抽選による結果によるものです。」
これによりうちのクラスとDクラス、AクラスとCクラスの直接対決が決定した。負けた方は勝った方に300クラスポイントというかなりの額が動く訳だ……なんか今更な気がしないでも無い。
そしてAクラスはDクラスを指名している以上うちを指名したのはCクラスだろう。くじ引きで勝ったのは幸運だったな。
とはいえ学力のアベレージの高いAクラスに勝つのは難しいだろう。Cクラスにとっては引き運の悪いクジになってしまった訳だ。
「焦りの無い顔付きですね……どうやら皆さんペア作りの法則には気づけたようで何よりです。石崎くんなんて表情に特に出ていますね。」
「へへへ。いつもみたいに一夜漬けしなくていいんで寝つきがいいです先生!」
顔色良く元気良く返事をする石崎。それもそのはず、いつもはテストのために一夜漬けして眠気に負けかけながらテストを解いているが、今回最下位の石崎は解く必要が無いからだ。勿論皆勉強はしているが、それでも一夜まるまるやった奴は居なさそうである。…………いや、龍園だけはちゃんとやってそうな気がする。
「皆さんがこの学校に順応してくれて私としても大変喜ばしく思います。これなら安心して手術も出来そうです。」
「な、なんすか手術って。まさかとは思いますが先生辞めないですよね?」
小宮が不安そうに聞く、ちょっと会ってるのが悲しい所だ。
「もちろんです。一時的に代理の方に交代はしますが、直ぐに戻ってきますよ。」
「だったら先生が帰ってきた時に嬉しさで胃に穴が空くぐらい頑張って成長してやりますよ!」
石崎が嬉しそうに言う。坂上先生はそれを聴いて涙ぐんでいる……いいクラスだな本当に。
「本当にクラスに恵まれてますね……」
坂上先生は余程嬉しかったのかポケットのハンカチで目を拭っている。Dクラスなんか授業をボイコットしていたし俺をポイゴットしたからな。
暫くすると坂上先生は元に戻り、暖かいクラスの空気に嬉しそうにしながらプリントを手にして配る用意をしだ。
「では、これから小テストを行っていきます。大丈夫だとは思いますがくれぐれもカンニング行為はしないようにしてくださいね? たとえ成績に関係なくてもカンニングをすれば容赦ないペナルティを科されます。気を付けてください。」
列の先頭にプリントを渡し後ろに回させる。最後の西野の元へテストが回る。今1度全員のテストがいきわたったことを確認し……
「それでは小テスト開始です。」
合図と共に小テストが始まる。一斉にテストを引っくり返してプリントを巡るテスト独特の音が聞こえる。
テストの難易度だが、恐ろしい程に低かった。
中学生の低学年が解いても大抵の問題が正解できるレベルだ。俺なら幼稚園でも正解出来るかもしれないレベル。勿論、中には多少難易度を高めに設定した問題もあるが、それでも高校生ならば解けて当たり前と言ったところだろう。篠原達3代目6馬鹿が解いても80点近くは取れる小テストだ。
ちなみに三代目6バカというのは、篠原、堀北、外村、池、佐藤、伊集院の事だ。
新しく増えたのはたしか佐藤と伊集院だが、伊集院は体育祭でのやらかしが原因。佐藤は順当に繰り下がった感じだ。
まぁ何はともあれ、俺は成績上位者として、点数を取るために小テストを満点で終わらせる。満点では無いという事はないだろう。簡単すぎてケアレスミスも有り得ないと感じる。
小テストは問題なく終了し、その日の帰りのSTに早くも返却日がやって来た。
「それではこれより、期末テストに向けたペアの発表を行います。この紙を見てください。」
坂上先生はそう言って小テストのテスト結果を貼る。帰ってきた小テストの結果が貼り出されていく。
天野聖と真鍋志保、椎名ひよりと西野武子、金田悟と小宮叶悟、園田正志と石崎大地、龍園翔と伊吹澪と。
ほぼ予定通りのペアが発表されていた。
「この結果を見るに、やはり君たちの中には小テストの意図を理解し、それを通達した者がいたようですね。小テストの時点から想像は着いていましたが……龍園君か天野君当たりですかね。」
「クククク、俺だ。」
龍園は心底楽しそうに笑う。黒幕Xと遊ぶのを今か今かと待ち望む子供みたいだ。
「もうすでに皆さんも気づいているとは思いますが……点数の最大点と最小点の差が広い生徒からペアを組みます。また、点数が等しく同じ場合にはランダムで選ばれることになっています。……その様子では、説明は不要だったかもしれませんね。」
「ククク、お前ら!改めて連絡するぞ!今日からクラスの平均点を高めるために期末テストまでの間勉強会を開く。時間帯は、学校終了後の午後4時から6時までの2時間勉強する1部と、部活動組に配慮した午後8時から午後10時の2部。1部は金田が主体、2部はひよりが主体で回せ!」
「待ってください龍園氏、天野氏のが適任だと思われます。」
そこに待ったをかけたのは金田。この前のテストで負けた意趣返しか?
「いや、天野には別にやる事がある、そうだろ?天野。」
どこから仕入れたかは知らないが伊集院をハメる話は龍園もご存知のようだ。
結果として1部の監督役に金田。2部の監督役にひよりが就任。1部のメンバーは真鍋グループや西野などの女子と龍園やアルベルト、2部のメンバーは我らが大天使木下と矢島や、石崎、小宮、近藤のサンワルトリオなんかがいる
ちなみに俺は龍園に言われた通り、今回は色々暗躍しようと思っているので勉強会は任せっきりになるだろう。
さて…………俺は『櫛田桔梗』に連絡を送り、極限で落ち合う約束をした。理由はお察しの通り、伊集院を退学にさせるために他ならない。
俺はそのまま極限へと向かった。
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俺が極限に着くと既に櫛田は極限の前にいた、……それにしても松下はまだしも、何故王はいるのだろうか……訳が分からんぞ。
「すまない、待たせたか……それでどうして王はいるんだ?」
「なんか天野くんに会いたいらしいから連れてきた感じかな。」
なんかこれ佐藤の時と同じパターンじゃね……?
「まずは天野君がDクラスに居た時虐めを黙認しててごめんなさい。謝らせてください。その上でお話があります。」
まぁこいつは別に虐めてた訳じゃあないしな……一先ずは酌量という形でいいだろう。
「あぁ、それで話ってのは?」
「Dクラスに退学にさせたい生徒が居るんです。」
oh……これまたなんて物騒な話だ。俺は復讐したい相手の招待に気づいた気がする。
「一応聞くけどそいつの名前は……?」
「前園千咲です。体育祭で私が平田くんに振られた事を毎日バカにしてきて、今私はクラス中の笑いものです。
平田君達のグループの男子は止めようとすらしないし、桔梗ちゃんと千秋ちゃんと麻耶ちゃんは慰めてくれるけど……他の子は皆見て見ぬふりか同じようにバカにしてきて……その元凶の前園千咲を退学させたいんです。
図々しいのはわかってます。それでも力を貸してください。お願いします!!」
「気持ちはわかった……わかったから土下座は辞めてくれ割と恥ずかしい。」
そう、王だが土下座していた。周りに櫛田と松下以外人は居ないとはいえこんな場面見られたらたまったもんじゃない。……とはいえ復讐に力を貸すのは悪くない。
まずは利益面、誰かしらを嵌めて退学させたい気持ちはあったので前園を退学させるという意味では利害は一致している。
次に感情面、勿論だが俺が復讐に手を貸さないわけが無いだろう。他でもない俺がDクラスに復讐したいのだから。
「それで……協力してくれますか?」
「わかった。これを使え。」
そう言って俺は下剤を2日間分、計2錠渡す。
「これは……錠剤ですか?」
「あぁ、それも液体に溶けるタイプのやつだ。これはそれぞれ1日目、2日目に腹を下すように出来てる時限爆弾式の下剤だ。前園にこれを飲ませれば退学かはわからんが大ダメージは与えられるだろうよ。」
それを見た王の顔色が変わる。
「ありがとうございます。頑張ります。天野君ってすごい優しいんですね。」
「いや別に優しくは無いかな。」
本当に俺が優しかったらそもそも復讐は止めていることだろう。
「ありがとうございます。早速帰って計画を立てます。これは私の連絡先です。それでは失礼します。」
恐ろしい速度で連絡先を渡して帰って行った。まぁダメで元々上手く行けばラッキーぐらいの感覚でいいだろう。
「んじゃ入るか、取り敢えず、な。」
俺達は極限に入り、1番奥の個室を選ぶ。アソコの個室からは入口が見えるので誰かしらが入ってきたらわかるようになっている。
もし『俺達を尾行してきたヤツ』が来てもわかるだろう。
「それで、伊集院の告白の件とあいつのペアはどうなっている、それと前園のペアも教えてくれ。」
早速と言わんばかりに俺は聞く。少々自分でもがめ付きすぎな気がするが……まぁ仕方ない。復讐ってそういうものだしな。うん。
「伊集院君のペアは宮本君、前園さんのペアは菊池くんだね。特に思い入れはなさそうな人達だから退学してもいいんじゃないかな。」
中々にドライな松下の発言だが確かに思い入れはあんまりないメンバーだな、消極的に虐めていたような奴らだし問題は無いだろう。
「なら問題ないな、当日は地図のこの場所で伊集院を告白させて振ってくれ。その際千秋は『一緒に登校したくないから先いくね、暫くしたら学校に向かってきていいよ』って言うのを忘れないように、後で鬼頭が意識を潰してくれるはずだ。次にペーパーシャッフルのテストの問題だがどうなっている?」
「了解。鬼頭君がなんで協力してるかは気になるところだけど……聞かない方がいい感じだしやめておく。」
察知能力が高くて何よりだ。やはり千秋は物事を察する力が高いな。
「問題だけど、御門君、平田君、綾小路君、堀北さんが作る事になったんだけど……ちょっとした揉め合いになったんだよね。しかもかなり面倒な事になっちゃった。」
「揉め合い?面倒な事?」
いつもの事な気がするんだがそれは。あいつらに学習という言葉は無い、何故ならば猿だから。
「うん、Bクラスの指名自体はクラスの総意だからそれはいいんだけどね。問題文の提出の役割を決める話になって、最初は幸村君、平田君、御門君、高円寺君が適任だって話になってたの。」
まぁ確かにスペックだけで言えばそうだろうが高円寺が手伝ってくれるとは到底思えないな。
「で、まぁお察しの通り高円寺君は権利を放棄した……までは良かったんだけどその権利を何故だか堀北さんにあげちゃったの。」
高円寺の考えている事は本当に訳が分からない。なんでそんな事したんだあいつは。
「それで、堀北さんは自分以外の誰かが自分の担当教科である理科の2科目を提出する権利を自分以外認めないって先生と契約しちゃったみたい。しかも堀北さんの許可無しじゃ問題を見せて貰えることも無理だって……」
綺麗な裏切り者対策だが堀北にそこまでの事が思い付くとは思えないので誰かしらが裏で手を引いているのだろう。大方御門辺りか。
「それで、平田君が体育祭で幸村君がAクラスに情報を流していた事を証拠付きで皆の前で断罪したせいで、幸村君は問題作成をするのに不適任だってなって……クラスで幸村君は弾劾されて今居場所がない感じかな。
今回の試験ではペアになった佐倉さんが退学しかねないから皆何もしないだろうけど正直退学させられる可能性もあると思ってる。」
危なかった。体育祭で俺が潜伏を命じていなかったら櫛田や松下も似たような目に合っていた可能性が高い。そう言う意味では俺は英断だったな。
「で、他にもクラスにも裏切り者がいるかもしれないから製作者である4人以外は見る権利は無いって話になったの。勿論本人達も自分の担当教科以外は見れないから、担当教科の点だけ異様に取られてたとかだったらそいつは裏切り者だって事になる。だからバレる心配は無いって話になったの……どうしよう。
ちなみに幸村君の変わりは平田君の推薦で綾小路君がやる事になったけど……私も疑われてるのかな。」
恐らく全てを仕組んだのは綾小路だろう。そして体育祭で潜伏させても尚裏切り者が誰かいる事まで見抜いてくるか……原作主人公は恐ろしいな。これで本当に真っ当にタイマンを貼る必要が出てきた訳だ。
「取り敢えず今回の試験も何もするな。暫く何もなければ裏切り者の存在なんか気づけやしないだろうし王が裏切り者だと邪推してくれるかもしれないからな。」
「「うん……わかった。」」
「取り敢えずお前らは先に出た方がいいな。そういう事なら接触がバレると面倒だ。ちなみにお前らのペアは誰だ?」
「私が佐藤さん、松下さんが須藤君だよ。」
運良く佐藤と須藤が今回の試験で狙われる事は無くなったようだ。佐藤はまだしも須藤は消したい人間の候補だったので悲しい所である。まだまだ頭ゴリラっぽいしな。
「わかった、お前らは帰れ。後の事は俺が何とかしておくから心配するな。勿論お前らを切り捨てるなんて事もしない。」
「うん……ありがとう。信じてるからね。」
「私も信じてる。」
櫛田と松下は嬉しそうにそのまま出て行った。とはいえ最悪切り捨てることも視野に入れるべきだろう。口約束など後でどうとでもなる。勿論切り捨てるという選択肢は極力取らないが。
そしてそれから10分ぐらいして俺は店を出る。出た先の入口で待っていたのは綾小路だった。
…………なぜこのタイミングで接触してくる。目的は?何のためだ?俺はまとまらない頭でボイスレコーダーを起動する。ここら辺は監視カメラは少なく死角が多い、逃げられるように準備する必要もあるだろう。
「そんなに警戒しないでくれ、お前は俺が暴力を振るうと毎回思っている様だが俺は暴力を振るうつもりは無い。ただ交渉をしに来たんだ。」
綾小路……ポーカーフェイス過ぎて分からねぇ。どこからどこまでが本気なんだこいつは。
「交渉……?口約束なら何とでもなるだろうよ。」
「天野がボイスレコーダーで常に録音をしている事は分かっているんだ。正直オレでも全部見つけられるかは怪しいと思っているぐらい多くあるだろう。そのボイスレコーダーを他人に口外しないと約束してくれ。」
「それで……交渉って何だ。」
綾小路は1度周りを見渡した後で言う。
「龍園と通話状態がオンになってるなんてことはあるか?」
「ねぇな。なんなら今此処で学生証端末を出して見せようか?」
「いや、大丈夫だ。それで交渉の内容だが……簡単な話だ。1つ目は恐らくこのペーパーシャッフルが終わった後ぐらいに龍園は軽井沢恵を利用して、Bクラスのクラスメイト……全員で来るのか少数精鋭で来るのかは分からないが、ともかく龍園達が暴力に訴えたアクションを起こす。それに参加しないで欲しい。天野が来られるとオレも勝てるか怪しい。アルベルトと天野に挟まれたら困る。」
この時点でそこまで気付いているのか……確かにそれが原作の流れなのは間違えないがうちのクラスにスパイなんて居ないだろ。
「2つ目は?」
「2つ目だが……恐らくペーパーシャッフルが終わった後にBクラスで始まるであろうスパイ探しに協力しないで欲しい。」
いやスパイいるんかい!誰か分からなかったぞまじで……すげぇなコイツも、スパイも……。やはり原作主人公には勝つのは厳しいのかもしれないな。こいつとは和平をさっさと結ぶべきだろう。
「それを飲むメリットはなんだ?俺にメリットが見えてこないんだが……。」
「逆に聞きたいが、天野、お前は何を望む?プライベートポイントも充分ある。Aクラス等目指す必要も無いだろう。綿白神とDクラスの復讐以外の目的があるのはわかるがいまいち見えてこない。
お前がDクラスから今回の試験でも誰かしらを消そうとしているのはわかるんだが……消そうとしている人間が誰か教えてくれないか?」
さっぱり綾小路の考えている事が分からない。ハイスペックと天才という言葉に大きな差を感じる。
「お前がスパイが誰かを教えてくれたらいいぞ。」
「その場合交渉は成功という事になるが……天野側の報酬はなんだ。Cクラスのスパイである櫛田と松下の身の安全の確保か?」
さっきのは尾行されたのか……やっぱこいつ恐ろしいわ。
まぁ逆に考えれば綾小路と争わないチャンスとも取れるか。
「1年終了時までお前と争わない事、並びに1年終了時までの櫛田と松下と佐藤と三宅と長谷部と王の身の安全の確保、それから1年終了時までの特別試験……と言っても具体的な内容が分からないからアレだが俺に最優先で手を貸してもらう。」
「条件が多いな……一先ず1年終了時までの櫛田、松下、佐藤、長谷部、三宅、王の身の安全の確保はわかった。思ったよりもスパイが多くて驚いているがな。だが残りの2つは飲めそうに無い。詳しい事情は言えないが、上のクラスを目指す必要が出てきたんだ。」
ちなみにこのメンバーとそのペアに手を出さないようには既に龍園に伝えてある。
茶柱の脅しだろうがそれを知っていたらおかしいから言えないのはもどかしい所だ。
「その為に龍園を潰す……という事か?上のクラスを目指す事情次第では俺は力になれるかもしれない。出来れば教えて欲しいな。」
実は無人島試験で偽物の熊と黒幕zに襲われた事で龍園は既に恐怖を覚えている。屋上の覚醒イベントは割と普通に無意味だ。
「そこまで読んでいるか……ちなみにスパイは真鍋グループの山下だ。この前軽井沢に再度強く当たっている所を撮影した。それを脅しのネタにして提出後に写真を取らせるつもりだ。そうだな……Aクラスを目指すように弱みを握られて強要されている。とだけ言っておく。」
山下に反省の色はゼロだった、もしかしてほかの真鍋グループの2人もこんな感じなんだろうか……反省の色はゼロだが。
それにしてもこれはかなりの譲歩……なのだろうか、良く見えてこないな。
「なるほど……その感じだとそいつがDクラスにいる誰かなのは察しが着いた。ならばなおの事俺に協力する事を進めるぞ。」
「どういう事だ?」
綾小路は俺に訝しげな視線を……送っているのか?ポーカーフェイス過ぎてよく分からんな。
「俺は1億プライベートポイントを払って1年終了時にある『革命』を起こす事にして、実現するらしい。詳しい内容までは分からないが、それは『ーーーーを用いたーーーーー』だ。これならばその脅されている相手と離れる確率もかなり高いだろう。」
「なるほどな……それならばお前の提案に乗ろう。具体的に何をすればいい。」
綾小路は乗ってくれるらしい。まぁ担任の排除とか楽じゃないからな。
「取り敢えず、内容の変更も出来そうなプライベートポイントはできる限り多めに用意しておくべきだろう。お前のためにもな。後は……完全に俺のエゴなんだが、三学期に南雲が用意した試験が行われるらしい。
そこで恐らく橘先輩が狙われるだろう。そこで俺は橘先輩を『ーーーーーした後のーーーにーー』させたい。そのためにも3年Aクラスや、それに協力しそうなところからプライベートポイントはまきあげておいて欲しいな。他は追って連絡するが……取り敢えずペーパーシャッフルでは俺は伊集院を消すだろう。尤も俺は……だがな。」
「わかった。……なるほど、お前が王を残そうとしているのは前園に復讐として退学させようとしているからか。後は坂柳が最近田所に恋をしている演技をして田所を連れて行っているのも退学が目的という訳か。全部お前の指示なのか?」
坂柳は原作の全員投票で山内にやった事をまんま田所にやって消すつもりらしい。憐れ田所……。
「いや、まず王だが、俺を頼ってきたのは棚ぼただ。退学にさせるために道具こそ貸したが退学にさせたいのは本人の意志だ。
次に坂柳だが……田所がプールでしつこく坂柳にナンパしたらしいからな。自業自得だろうよ。」
「そうか……計画がもし困っているならオレに相談してくれれば対処をしよう。どの道足切りは何処かでしたかったからな。それにお前の話だとそいつらが敵になる可能性も大いにある。今のうちに消せるだけ消すべきだろう。」
なんにせよ利害が一致してくれたのは非常に有難い所だ。
「後、オレ、須藤、平田、軽井沢、佐倉は退学させないでくれ。オレとしてもここで駒を減らしたくはない。」
「わかった。ついでになんだが難しい難易度で極秘に数学のうちの問題を作ってくれないか。」
元々そこら辺に手を出すことはないだろうし何の問題も無い。数学を任せるのは賭けだがまぁ負けてもあっちのクラスポイントが200引かれるのは確定だからな。問題は無いだろう。
「わかった。綿白神の退学だが……必要ならばオレも力を貸そう。あいつがこの学校に蔓延られるとオレとしても困る。」
恐らくNewton工房と一緒に綾小路父がこの学校に侵食してくるのが困るのだろう。
「わかった。噂では1年の最後にはどデカい試験が待っているらしい。俺はそこで退学にさせるつもりだ。力を貸してくれ。」
「わかった。また何かあれば連絡をしてくれ。」
それだけ残して綾小路は去っていった。本当に訳の分からない奴である。
俺は綾小路の協力という最高峰の結果を出したはずなのだが、何処か綾小路の手のひらで踊らされているような嫌な感触を覚えながら帰路に着くのだった。
これ書いてる最中に暗躍之小路清隆とかいう無茶しょうもないもの思いつきました。いつかどこかで出したいような……出したくないような……
優勢世代は
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本編にガッツリ出して欲しい
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天野兄の偉業を語る程度の登場でいい