ようこそ間違った教室へ   作:あもう

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八巻部分
ルールと策略


季節は冬、それも真冬。大半の生徒が冬休みを謳歌し、或いは恋愛をし、或いは別れをしたであろう。

 

まぁ俺は綾小路達とせっせと裏工作に励んでいたのだが。

 

冬休みは終わり、Cクラスには3つのニュースがあった。

 

1つ目は全クラス共通、昨日は新学期の始まりと共に1月のクラスのクラスポイントの変動が告げられた、その結果は

 

 

Aクラス1563ポイント→1651ポイント

 

Bクラス1503ポイント→1580ポイント

 

Cクラス1065ポイント→1139ポイント

 

Dクラス745ポイント→817ポイント

 

となった。AクラスとBクラスの差はさらに開いた、とはいえこれは誤差レベルだろう。うちとBクラスの間に450クラスポイントの差があるが、Dクラスとも300クラスポイント以上の差がある。

 

全クラスが各々躍進しているように見えるが、それでもBクラスはどうも見えてこない部分が多い。

 

言うほど上昇してないAクラス

 

俺と龍園で頑張ったCクラス

 

綾小路の努力が垣間見えるDクラス

 

これらと比べてBクラスを引っ張った黒幕Zは未だに不明瞭なままだ。恐らく木山だと思っていたのだが、冬休みの姿を見ているとなんか違和感を感じる所がある。考え過ぎなのだろうか。

 

そして2つ目はCクラスの担任である坂上先生が療養の為に現在休職をしているという事だ。

 

ちなみに2月から坂柳理事長が月城理事代理に、前嶋校長が五代校長代理に変わるらしい。なんでも不正や松志田先生の一件の監督不行届、俺への虐めの問題など様々な不祥事を一気に挙げられたのだとかなんとか。

 

この件で何故だか坂柳理事長のフォローで首の皮一枚で茶柱は生き残れたらしいが、一生意味が分からない。とは言え茶柱が生徒を脅している音声自体は綾小路も持っていると言っていたし、それ以外にも色々やり口はある。干すのはそう難しく無いだろう。

 

そして3つ目は……まぁ今から説明がある事だろう。

 

「これから君たちも薄々察しがついているとは思うが、特別試験の説明を行う。全員静かにするように。」

 

 

新しいこのクラスの担任となった三上先生が資料をさっさと配りながら話が始まった。彼は綿白神の話で行くならばNewton工房の回し者という事になる訳だが……幾ら教師でも俺を9回刺すなんて無理だろう。

 

この学校では不祥事の揉み消しだろうが極論退学だろうがプライベートポイントさえあれば罷り通るのだ。圧倒的財力チートのある俺を退学にさせるのは教師でさえ難しいとみている。やはり世界は金だな。

 

 

 

「資料は行き渡ったな。……では説明を始める。あと1時間もしないうちに我々は長野県の軽井沢の山中の林間学校へ到着する。部活に所属している生徒を除けば、普段の学校生活では上級生と触れ合う機会は少ないだろう、今までだと体育祭ぐらいか……。だが、今回の特別試験は学年の垣根を超えての集団行動を7泊8日の日程で行う。

 

 

特別試験の名称は『混合合宿』という。これをどう取るかは君たちの自由だ。この試験は一定期間学校外での生活となるが、流石に無人島ほど厳しいものではない。水も食料も、勿論寝床もしっかり用意されている。生活に困る、ということは無いだろう。」

 

 

取り敢えず俺はやけに分厚い資料を正確かつ高速に暗記する。資料には部屋の写真や大浴場、食堂などが載っている。一見するとただの林間学校のように見える……ように工夫されている。なんともいやらしい作り方だ。

 

 

 

「なお、資料は下車時に回収される。なのでそれまでに目を通しておく事をおすすめする。また、説明が早く終われば終わるほど、残された『猶予』も大きくなると思って欲しい。

 

今回の合宿は諸君の精神面での成長を目的としている。社会で生きていく上で必要なことを始め、普段関わらない人間とも友好的な関係を築けるか等の処世術やコミュニケーション能力を各自それを学んでいくこととなる。」

 

 

残念ながらAクラスで処世術担当をしていた戸塚弥彦はもう居ない。コミュニケーション能力という意味では一之瀬と櫛田が間違えなく強いのだが残念ながら二人ともクラスに貢献する意思はないだろう。中々にハードな状況だ。木山はやり口が完全に裏目に出ているが……どうも黒幕Zの印象と噛み合わないな。

 

俺は資料の中にあるマップの地図等の必要な情報をなるべく暗記しつつ写真で残しておく。

 

 

「そして、目的地に辿り着き次第、各自男女別に分かれ、お前達には学年全体で話し合い6つの小グループを作ってもらう。なお詳しい内容は5ページに記載しているので、しっかりと目を通しておくように。」

 

 

俺は言われた通り目を通し、写真を撮る。プライベートポイントを使えば学生証端末の持ち込みぐらいは何とかなるだろう。そして俺は当然この試験の為に色々なものを用意してある。まぁこれについてはおいおい話すとしよう。

 

 

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<人数規定>

 

 

 

・1つのグループを形成する上で、その人数には上限と下限が定められている。その人数は学年及び男女を分けた総人数より算出される。上限と下限、総人数については以下の通りとする。これは何があっても変更されないものとする。

 

 

 

同一学年の生徒が60人以上の場合は8人から13人、70人以上の場合は、9人から14人、80人以上の場合は10人から15人でグループを形成する。(一年生は男子が71人、女子が79人のため、共に70人以上の場合を参照する。)

 

 

 

 

 

・最低でも『2クラス以上の混合』が必須である。どのクラスから何人ずつ集まっても構わないが、絶対ルールとしてクラス構成は2以上が必要である。そして、グループ結成は話し合いにより満場一致の、反対者のいないものでなければならない。これも何があっても変更は出来ないものとする。

 

 

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原作と違い調子に乗って退学にさせまくったせいで既にグループ決めの時点から原作と乖離してしまった。今後はやはり退学させるより生き地獄の方がいいのかもしれない。プライベートポイントを使っても変えられないという事なのか変更不可能と記されている。まぁここら辺のルールは変わると試験そのものが根底から覆りかねないしな。

 

 

 

「特別試験の結果は林間学校最終日に行われるテストによって決められる。内容は資料に記載してあるのでチェックしておけ。」

 

 

 

道徳、精神鍛錬、規律、主体性の4つを試験するらしい。なんかもう1つぐらい増えるという原作改変を予期していたが杞憂だったようだ。何よりである。

 

 

 

「6つの小グループは一心同体で、いかなる理由であっても脱退や追放、及びメンバーの入れ替えは不可能だ。

 

もし仮に途中リタイアする生徒が出れば、グループ全員でその生徒はいるものとして穴埋めを行い1週間を乗り切らなければならない。

 

小グループは今回の試験期間限定の臨時のグループだが、様々なことで共同生活をすることになるだろう。授業を一緒に受けるだけではない。炊事、洗濯、清掃、入浴、就寝。すべてがそのグループとして行動する。当然、連帯責任も伴う。

 

また、これらの内容を変更する事は出来ない。」

 

 

まるで自衛官みたいな生活である。近いうちに兵隊として駆り出されるとか……無いと信じてるけど無いよね?

 

「そして、1年生の中で6つの小グループを作り終えたら、同じく6つの小グループを作った上級生と合流し、最終的に1~3年からなる6つの大グループが出来上がるというシステムだ。」

 

 

 

コミュニケーション能力を持つものが有利な事件であることは間違えない。やはり小グループの決め方で全てが決まることになるだろう。だがやはりこうなってくると信頼度がものを言う。そしてその信頼度が恐らくこの学年……いや、この学校で尤も低い龍園翔という男がいるうちのクラスはひとつ不利なアドバンテージを持っているとも言える。

 

 

「肝心の試験結果は、大グループのメンバー全員の『平均点』で評価される。そして1~3位の大グループには生徒全員にプライベートポイントが支給され、クラスポイントが与えられる。

 

逆に4位~最下位になった場合はペナルティを課されるが、詳しい内容は資料に記載してある。また、プロテクトポイントと言うのはその生徒が退学になる時に一度だけ身代わりになる権利だとでも思ってくれればいい。

 

他人への譲渡等は出来ず、1度使用すればなくなるが大変貴重なものだ。なんせ2000万プライベートポイントの肩代わりになるのだからな。単純比較はできないが、それでも価値のあるものだと言うことに変わりは無い。」

 

 

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<ポイント表>

 

 

 

1位…各メンバーにそれぞれ3万5000プライベートポイント、10クラスポイント

 

2位…各メンバーにそれぞれ2万プライベートポイント、5クラスポイント

 

3位…各メンバーにそれぞれ5000プライベートポイント、3クラスポイント

 

4位…各メンバーから-1万プライベートポイント、-5クラスポイント

 

5位…各メンバーから-3万プライベートポイント、-10クラスポイント

 

6位…各メンバーから-5万プライベートポイント、-15クラスポイント

 

 

 

・仮にポイントがマイナスになる場合、累積赤字として記録される。

 

 

 

<報酬倍率>

 

 

 

小グループごとに計算。

 

 

 

2クラス構成……1.0倍

 

3クラス構成……2.0倍

 

4クラス構成……3.0倍

 

 

 

09人構成……1.0倍

 

10人構成……1.2倍

 

11人構成……1.4倍

 

12人構成……1.6倍

 

13人構成……1.8倍

 

14人構成……2.0倍

 

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この内容だけではプロテクトポイントの説明がつかない。そして原作よりもポイントの増減はインフレしているようだ。

 

 

「見てわかるように、報酬が最大となる理想値は『4クラス構成』『14人構成』を両方満たした上で、その小グループで自クラスが最大人数となる11人にすることだが突然至難の業である。

 

また、万が一順位が低かった場合のマイナスも同じく報酬倍率によって変動するので注意が必要になってくる。ハイリスクハイリターンを取るか、ローリスクローリターンを取るか。それはクラスによって委ねられるだろう。」

 

 

まぁ今回クラスポイントの闘争についてはどうでもいい、計算は面倒だし、こういうのは金田あたりがやるだろう。龍園がいたら押し付けられたんだが、半分死んでるしな……あいつは。

 

 

 

「また、最下位になった大グループにはペナルティとして退学措置が取られる。しかし退学になるのは最下位かつ学校側の用意したボーダーラインを、小グループの平均が下回ってしまった場合に限る。尤も真面目にやっていれば下回る事もないレベルだろう。

 

そしてボーダーを下回った場合、小グループの『責任者』は退学となる。ちなみに責任者は予め小グループ内で話し合って選任してもらう事になる。

 

また退学になった責任者は、グループ内の人物1人を連帯責任として退学を命じることができる。勿論わざと赤点を取ったり試験をボイコットしたりなど、平均点のボーダーを下回った原因の一因であると学校側から認められた生徒のみに限るがな。また、責任者には順位毎に貰えるボーナスがある。それについては資料の8Pを見てほしい。」

 

 

 

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<順位毎の責任者への報酬>

 

 

 

1位…責任者に100万プライベートポイントを付与し、責任者はプロテクトポイントを一つ獲得する。また、責任者のいるクラスに100クラスポイントを付与する。

 

2位…責任者に50万プライベートポイントを付与する。また、責任者のいるクラスに50クラスポイントを付与する。

 

3位…責任者に30万プライベートポイントを付与する。また、責任者のいるクラスに30クラスポイントを付与する。

 

 

4位…責任者に-30万プライベートポイントを付与する。また、責任者のいるクラスに-30クラスポイントを付与する。

 

 

5位…責任者に-50万プライベートポイントを付与する。また、責任者のいるクラスに-50クラスポイントを付与する。

 

 

6位…責任者に-100万プライベートポイントを付与する。また、試験終了時に所持して居なかった場合は退学とする。また、責任者のいるクラスに-100クラスポイントを付与する。

 

 

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やっぱり原作改変はあったか……デメリットの方はまぁいい、少なくとも俺が犠牲になる事はないだろう。念の為、櫛田、松下、椎名、一之瀬、アルベルト、種子島、木下、薮、真鍋には100万プライベートポイントを貸しておくが恐らくは大丈夫だろう。そこらの雑魚が消える分にはなんの問題も無いが、Dクラスからなるべく消えて欲しいものだ。

 

問題は一位の責任者報酬である。これを綿白神に取られると大きく計画が狂う事になる……それだけは何とかして阻止したい所だ。松下と櫛田にその旨を送って置くが俺にできる事は少ないだろう。今回の試験は男子と女子はそれぞれお互いに介入が難しくなっている。

 

……何故ならばこれは南雲雅が橘茜を退学にさせるために作った試験だからだ。

 

南雲の作戦は恐らく原作通りだろう。まずは他の3年の南雲の息がかかったグループに無理やり橘茜を引き入れる。そして単純に成績の悪い結果を橘茜以外の全員で取り、全然で学校側に橘茜の文句を言う。そしてボーダーを割り、橘茜を道連れにすればいい。当然橘茜は責任者はやらないだろう。だがそんなもの無駄な抵抗でしかない。

 

 

結局、南雲の息がかかった3クラスの企みによって橘茜は絡め取られるだろう。そしてその時堀北学率いる3年Aクラスにそれを救済するだけのプライベートポイントは無い。綾小路と協力して削れるだけ削ったからだ。恐らく現状のAクラスの総額のプライベートポイントは1200万プライベートポイントぐらいだろう。

 

他の3年と2年は南雲雅の息の根が掛かっている。南雲本人が退学にさせようとしているのを救済、などまず有り得ないだろう。よって2.3年にはどうしようもない。

 

そして1年Dクラスにもそんなプライベートポイントは無い。兄貴を助けたいであろう堀北もそんな力は無いのでどうしようも無い。哀れである。

 

そしてCクラスの財源の大半を握っているのは俺だ。他の奴ら全員で工面しても不可能だろう。

 

AクラスはDクラスから退学しかけていた森を救うためのプライベートポイントを補填し500万プライベートポイント程飛んでいるはずだ。そして弥彦のバカのおかげでさらに干支試験で得れるかもしれなかったプライベートポイントから-1000万プライベートポイントだ。800万ならギリギリ届くかもしれないが派閥が二つに分かれている上に、坂柳、綿白神両名が堀北学を助ける理由はない。

 

最後にBクラス、こちらはリーダーとなった木山は南雲の犬をしているので南雲にわざわざ刃向かってまで橘茜を助けるメリットが無い。なんのために犬になったのかは分からないが恐らく大丈夫だろう。最悪プライベートポイントにものを言わせて取り消させるだけだ。競りと同じである。

 

 

これならよっぽどのことがない限り、このまま行けば3年Aクラスは何も出来ず橘茜は退学の一途を辿るだろう。それを止められる人間はこの学校の生徒には居ない訳では無いが、恐らく彼らは皆橘茜を助ける事は無いだろう。

 

綾小路にも同様に助ける理由は無いが……念の為を含めて今回の試験の間だけ100万ちょっとのプライベートポイントを除いて残りを松下に預からせてもらってる。万が一の保険である。

 

まぁこれだけよの考察と用意をして俺が何をしたいかを予測出来そうな人間などそれこそほんのひと握りだろう。

 

 

「責任者を務める生徒のクラスのグループ報酬はさらに2倍されると言うメリットもある。慎重にリスクとリターンを考える事だ。そしてもう一つ重要なことだが、退学者を出してしまったクラスには相応のペナルティが課される。内容は常に変化するが、今回の試験では退学者1人につきクラスポイントが100ポイント減少することになる。救済にはいつも通り300クラスポイントと2000万ポイントが必要だ。」

 

 

クラスポイントはまだしもプライベートポイントは1部の俺みたいな富豪たちに取っては払えない額ではないだろうが……まぁだからといってここで仕掛ける理由もないか。

 

 

 

「説明は以上だ。目的地までもうあと1時間ほどだが、この時間をどう使うのかは自由だ。先程言った通り資料は到着後に回収する。

 

それから学生証端末は1週間使用禁止、同じく後ほど回収する。私物の持ち込みは生物などの食料品を除いて持ち込み自由だ。」

 

この教師は正直信用ならないがそうも言っていられないだろう。色々と打てる手を打たせてもらわなければならない。少なくとも今回の試験に関して俺が綿白神を攻撃する事はない訳だからな。

 

「先生。学生証端末の持ち込みには何プライベートポイント必要なのでしょうか?」

 

正直1番持ち込みたいものがこれだ。これがあるだけでかなり話が変わってくる。

 

「いや、プライベートポイントをいくら払おうが持ち込めない。これは他の先生に聞いて貰ってもいいがそういうルールになっている。」

 

嘘を言っているようには聞こえない。諦めるしかないだろう。

 

尤も、先程の説明を録音したボイスレコーダーは用意してある。後は自前のビデオカメラで資料の内容を全て撮影して置こう。クラスの方針を決める指揮なんかは石崎……では無く金田が何やら話しているし任せておくとしよう。計算は面倒だしな。

 

 

ちなみに俺の荷物の中身だが、ビデオカメラやボイスレコーダーは勿論、耳につけるタイプのペン型カメラや小型無線通話機や無線盗聴器、無線発信機等の類のものをまず持ってきた。無線の所を強調しているのはこれだけ山道だとWiFiや電波が無い可能性があるからだ。フレッシュ光さんも電線がなければ無意味だしな。

 

そしてイカサマダイスという、ある特定の目にだけ重りが着いたダイスを全種類。まぁこれはあわよくばの金稼ぎだ。稼げてもせいぜい数万プライベートポイントとかいう端金が限界だろうがないに越した事は無い。

 

そして筆記具と先程の資料の地図を写し取った紙……これらもあって損は無いだろう。

 

そして最後に……これは俺が持つ訳ではなく、石崎達汚い手段をモットーとするやつに持たせるためのものだが利尿剤だ。それも遅効性のタイプの。毎回下剤だと芸が無いので変えてみた。これで龍園の仕業とか深読みしてくれればそれはそれでいいしな。

 

本当は血糊なんかも持ってこようかと思ったが嵩張るから辞めた。全部何処かで使えるかは分からないが持ってきておいて損は無いだろう。

 

俺はこっそり近くの席の石崎に利尿剤を渡しておく。

 

「なんですかこれ、天野さん。」

 

こいつ……小声で喋れたのか。良かった良かった。万が一にでも俺が持って言ったことがバレるのはめんどいからな。

 

「利尿剤だ。下剤の前バージョンだと思ってくれ。これを誰かしら不正に手を染められる女子にも渡して、どっかしらのクラスなんかのヤツらに仕込んでいけ。出来ればうちのクラスの奴らが居ないところが望ましいな。」

 

「わかりました。」

 

と言っても俺も何本か持っていくのだが。やっぱ足が着かないように仕込むなら女子かな。それもDクラスの。

 

 

バスに揺られた俺がそのまま眠りに落ちるまで、そう長くはかからなかった。

 

そしてバスは林間学校へと到着する。

 

 

優勢世代は

  • 本編にガッツリ出して欲しい
  • 天野兄の偉業を語る程度の登場でいい
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