死の支配者の寵愛   作:たまらー

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死の支配者は饒舌(じょうぜつ)に語る


アインズの求婚

アインズはその日アルベドをディナーに誘った。

トブの大森林カルネ村の外れ夜景スポットの展望ラウンジ アインズはアルベドをエスコートする。

ここには厨房があり料理長とバーナザリックのマイコニドが臨時出張して来ていた。

展望フロアにはダンスホールもある。

ゆったりとクラッシックな音楽の調べ 「踊ろうか」

アインズはコスモブルーのドレスに身を包んだアルベドの腰に腕を回し抱き寄せる。

スローテンポのワルツに体を委ねる アルベドは幸せだった。

アインズとアルベドは窓際のカウンターでグラスを傾けている。

マイコニド特製ふたりのためのカクテル〈マリアージュ〉

乳白色に蜂蜜色のコントラスト、グラスを縁取るゴールドの王冠

「…アインズ様シャルティアを妾姫に加えて頂きたいのです」

「シャルティアはおまえと私を捕り合っていたな おまえのライバルだろう

いいのか私の寵愛を二分することになっても」

「好敵手ですもの シャルティアは今あの頃の私のように愁い思い(あぐ)ねています」

シャルティアはアインズの溺愛ぶりと献身的なアルベドに、自分が入り込む余地はないと諦めかけていた。

「シャルティアは死体愛好家(ネクロフィリア)です 不死者(オーバーロード)のままで愛して下されば」

「しかしなぁ私は少女趣味ではないんだ やはり豊満な」と女性の曲線美を手で描く。

アルベドには成熟した女の魅力がある。

「以前アインズ様は私達を我が子であり娘のようなものだと」

「それは建前だ そう思おうとした おまえに対してはな だがシャルティアはあの容姿では年の差のある妹か姪のようでな」

「ではシャルティアに人化の指輪を渡されてはいかがでしょう?

外見は人間の年齢で十代半ばですが生身の体なら数年で、いえ成長促進に特化した魔法を付可すれば数ヶ月で成人女性になります。

伸長も伸びるでしょうし胸だって育ちます そうなればアインズ様の見方も変わるかと」

「そうだな シャルティアが了承すればよしとしよう それよりおまえのことだ」

アインズの真っ直ぐで吸い込まれそうな瞳が問いかける。

「…ギルメンが憎いか?」 「えっ、いえ…」アルベドは言い淀んだ。

「おまえの部屋の片隅にアインズ・ウール・ゴウンの旗が無造作にあった」

「それは…あの者達のせいでアインズ様が!」

「確かにユグドラシル最終日彼等に憤慨していたさ

私は一人でナザリックを維持してきたんだ」

アルベドはアインズが苦労していたのを知っている なのに自分は何も出来なかった。

「だがリアルとナザリックどちらかを捨てなければいけなくなった。

彼等にはリアルに大切なものがあった 私にはなかった。

でも今の私にはおまえ達がいる。

この世界が滅んでリアルに帰れるとしても、おまえ達を残して戻りはしない。

もうおまえ達はただのNPCではなくなった そしておまえは誰よりも欠け替えのない存在だ。

こっちでギルメンに会えたとして、かつての仲間だったんだ合流はしたいが無理強いするべきではない。

私のように特別な誰かがいて家族を築いているかもしれないだろう」

アインズはアルベドの手の甲にくちづける。

「愛している 私の妻になってくれ 結婚しよう」

アインズは婚約指輪(エンゲージリング)を差し出す。

「!はい…」アルベドは感極まり声を詰まらせる。

「私はモモンガ(ファーストネーム)アインズ(ミドルネーム)・ウール・ゴウンとする

おまえだけはこう呼んでくれ」 「モモンガ様!」 「そうだ」

ツーっとアルベドの頬を真珠の雫が伝う ふたりのシルエットが重なる。

アインズが腕を掲げるとそれを合図に天候操作(コントロールウェザー)を応用した魔法によって出現した巨大なオーロラが、色彩を変えながら満天の星空を埋め尽くす。

そして人為的に攻撃による実害を無効にした落下する隕石(メテオフォール)で降り注ぐ流れ星達

天空のパノラマ圧倒する静寂のファンファーレ

それは大地を神秘に照らし世紀のプロポーズを盛り上げる。

アインズは最高にドラマチックな演出(メインイベント)を成功させたのだった。

と同時にカルネ村でわあぁ!!と歓声が沸き起こった。

「うおぉすげぇ!」 住人達はお祭り騒ぎだ。

料理長とマイコニドも借り出され主役のふたりを混じえて大宴会となった。

「アインズ様アルベド様おめでとうございます!」

「いよっ御両人!」と冷やかす者がいる ゴブリン隊長のジュゲムだ。

エンリは涙ぐんでいる。

アインズはいまやナルシストに支配者ロールを愉しんでいる。

人生?いや不死なる生を謳歌していた 感動の大団円(クライマックス)である。

アインズ様とナザリック、魔導国の栄光と繁栄は続きます。




やっとこさハッピーエンドです ここまで読んで下さりありがとうございます。
でもまだ幕間エピソードや別バージョンのアインズ様を書きたいと思ってます。
たまに活動報告でしょうもないことを呟いてます よければ覗いて下さい。



ペロロンチーノさんシャルティアファンの方ごめんなさい 指輪を外せば元に戻ります。
私はアインズ様をロリにはしたくなかった。

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