【完結】フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く   作:タラバ554

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取り合えず今日はここまでにします!


10 おじさんピンボール

「初めまして、私はベル様のサポーターをしているリリルカ・アーデと申します」

「あぁこりゃどうも。おじさんです」

「おじ様……ですか?」

「ややこしい事情があるので好きに呼んでね。ギルド登録も『おじさん』だし」

「登録名までおじさんなのですか!?」

 

やだっ、この子突っ込みタイプ

 

◆◆◆◆◆

 

おじさんは張り切っていた

何せ庇護欲をそそる様なサポーターなのだ

武器無し防具無しのおじさんを見て引いていたが気にしない

何せおじさん小さい子には割と弱い(ただしロリコンではない)

だって可愛いじゃん

よーし、おじさん頑張っちゃうぞー!

 

◆◆◆◆◆

 

「ベル様! あの人やっぱり変です!」

「あはは、おじさんだからね」

「いやいや! 何ですかあの人! 武器防具も無し! 盾一つで役割はタンクとか言ってたのに縦横無尽って言うか傍若無人って感じの動き(?)っぷりは!」

「うーん、数日前まではもっと普通のタンクしてたんだけど……何かあったかな? 今日はハンマーも無いし」

「そういう問題ではありません!」

 

ダンジョンに入って直ぐ、目の前でおじさんは靴を脱いだと思ったらもの凄い勢いでダンジョンを跳ねまわり敵を文字通り磨り潰してしまった。

もしかして僕より早いんじゃないかな?

 

「いえ、アレと同じ速さで動くベル様も大概なんですが……」

 

え? 僕もあっち側なの?

 

「当たり前です!」

 

◆◆◆◆◆

 

リリちゃんが盛大な突っ込みをし、突っ込み疲れで現実逃避を始める頃には9階層に到達した

うん、おじさんも盛大におじさんストライクを試せて満足です。

ここからはちゃんとタンクやるから頑張ろう?

特大の溜息と共に元気のない「はい」が出た所で跳んで来たニードルラビットを素手で叩いて地面へめり込ませる

おじさんストライクやってたからか、割と任意の所へカウンター叩き込んで吹き飛ばせる

反対側から跳んで来たニードルラビットを盾でかちあげるとすかさずベル君が真っ二つにしてくれた

が、魔石事だったのか塵になっちゃった

 

「ニードルラビットの魔石ってどの辺にあるんだ?」

「やっぱ頭なんですかね?」

「ドロップもその辺だから頭かな」

「何でそんなにのんきなんですか!!」

 

リリちゃん、どしたの?

 

「ダンジョンに潜ってから殆どドロップアイテムが落ちているんですが!? こんな異常事態に何で……」

「あぁ、ソレはおじさんの」

「(シッ……! 駄目だってソレ)」

「(あっ、すみません)」

 

めっちゃ疑いの眼差しで見られてるがおじさんの厚い脂肪の前には効かぬのだ!

ベル君も口を滑らせない様にな

 

◆◆◆◆◆

 

粗方モンスターを倒してリポップ待ちしてたら10階をチラ見しようという話になった。

ちょっと見てすぐ戻るって事なのでおじさんもホイホイと進んだら入口にオークが居た

 

すかさずおじさんストライクで対処しようとしたら、ストライク決める瞬間にオークの持ってるネイチャーウェポンで跳ね返され、二人の直ぐ横の壁に直径4m程の穴が開いた

 

おじさんストライクは中止してゲンコツで殴り倒したがリリちゃんにストライク禁止と言われてしまった

フレンドリーファイアはまずいので改良は必須だ

 

帰り道は大人しくタンクしてた

 

◆◆◆◆◆

 

「今日の稼ぎは45000ヴァリスです」

「「おぉ~」」

「んじゃ、三等分で15000か! おじさん新記録!」

「僕もです!」

「「いえぇ~い!」」

 

そう言いながらベル君とハイタッチしたらリリちゃんが怒り出した

なんぞ?

曰く、何故サポーターにまで等分するのか分からんらしい

……知らんが!?

え? サポーターってそいうものなの?

ベル君も首振ってるし

えぇ~。おじさんそんなの知らないんだけど。ウチではそういうローカルルールって事で良いんじゃね?

 

「リリ、おじさんもこう言ってるしさ。受け取ってよ」

 

イケメンのベル君がリリちゃんを宥めて事なきを得た

おじさんが小さい子を泣かせてたら事案だからね

今はガネーシャファミリアは来なくていいよ? フリじゃないからな?

 

◆◆◆◆◆

 

何日かリリちゃんとダンジョンに潜ってたらベル君がアドバイザーさんに呼び出し食らった

デートですってよ! ヒューヒュー!

という訳でちょっと良い仕立てで上下に黒と白で色が分かれたベストを買って渡した

 

ベル君がデートで暇なのでおじさんストライクの改良を試みつつ夕方にヘスティアちゃんにステイタス更新してもらった

 

何かまた叫んでた




日常に潜むオリオラの闇が蠢く、日向を歩むおじさんに影が差す

次回、おじさんヤンチャする

人生は時に酸っぱい
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