個性"ゴムゴム"のヒーローアカデミア   作:レイファルクス

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No.7

 

 

「さあルールを説明するわよ、まず制限時間は15分。振り当てられたPが騎馬のPとなるわ、そして騎手はP数が表示された"ハチマキ"を装着!終了までにハチマキを奪い合い、保持Pを競うのよ」

 

 

「取ったハチマキは"首から上"に巻くこと!取りまくれば取りまくる程、管理が難しくなるわよ」

 

 

「そして重要なのは、"ハチマキを取られ"ても、また"騎馬が崩されて"も『アウトにはならない』こと!」

 

 

ミッドナイトの説明に全員が競技の『恐ろしい所』を悟った。

 

 

「個性発動アリの残虐ファイト!でも、あくまで"騎馬戦"!悪質な崩し目的での攻撃等はレッドカード!一発退場とします!」

 

 

「これより15分、チーム決めの交渉タイムスタートよ!」

 

 

ミッドナイトの突然の宣言に全員が慌ててチームメンバーの勧誘に動いた。

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

「俺と組め!」

 

 

「私と組も!」

 

 

15分のチームメンバー勧誘時間の中、勝美はクラスメイトに勧誘されていた。

 

 

「みんな、勧誘してくれるのは嬉しいけど、私はもう"入るチームは決めてる"の。ごめんなさい」

 

 

勝美は勧誘するクラスメイトに頭を下げて謝ると、"ある人物"の方へと向かった。

 

 

「出久…」

 

 

「かっちゃん…」

 

 

そう、勝美が向かった方は出久がいる所だった。

 

 

「ねえ出久、私とチーム…、組まない?」

 

 

勝美は出久にチームを組もうと勧誘をした。

 

 

「…いいの?僕のPは」

 

 

「知ってる。でもPが多くても少なくても関係無い、"私は出久と組みたかった"から」

 

 

勝美の言葉に出久は若干涙目になった。

 

 

「あちゃ~、先越されたか」

 

 

「っ!?達也君、人使君!」

 

 

そこに達也と人使が一緒に現れた。

 

 

「まだチーム受け入れてくれるなら、俺たちもチームに入れてくれないか?」

 

 

物間(あのバカ)がいるチームより、気心知れた幼馴染(なかま)の方が力を発揮できるからな」

 

 

「……ありがとう!」

 

 

出久は涙を乱暴に拭い、勝美、達也、人使と言ったメンバーで作戦会議を始めた。

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

15分後…

 

 

「15分経ったわ、それじゃいよいよ始めるわよ」

 

 

『さあ今フィールドに12組の騎馬が揃った!!上げてけ鬨の声!血で血を洗う雄英の合戦が今、狼煙を上げる!!』

 

 

フィールドの外には12組の騎馬は開始を待っていた。

 

 

「かっちゃん!」

 

 

「うん!」

 

 

「達也君!」

 

 

「おう!」

 

 

「人使君!」

 

 

「任せろ!」

 

 

その中には出久のチームもいた。

 

 

『さあカウントダウン行くぜ!3…、2…、1…』

 

 

「狙いは…」

 

 

『麗日チーム、麗日135P・切島170・P芦戸120P・瀬呂175P、合計600P』

 

 

「一つ…」

 

 

『轟チーム、轟205P・飯田185P・八百万130P・上鳴95P、合計615P』

 

 

『スタート!!』

 

 

『緑谷チーム、出久1000万P・勝美200P・達也5P・人使80P、合計1000万285P』

 

 

プレゼント・マイクの合図が響いた直後、B組編成の鉄哲チームとA組編成の葉隠チームが出久チームに向かって来た。

 

 

「実質1000万(それ)の争奪戦だ!!」

 

 

「はっはっは!出久君、頂くよー!」

 

 

「お~お~、ウジャウジャ集まって来たなぁ。出久、"プラン"は大丈夫だよな?」

 

 

達也は騎手を務める出久に質問をする。

 

 

「もちろん!それじゃそろそろ行くよ…。"フォーメーションS&U"!」

 

 

「「「了解!!」」」

 

 

出久が指示を出した途端、出久チームはバラバラに別れた。そして出久&人使、勝美&達也のコンビとなり、Pを奪っていった。

 

 

『何だぁ!?緑谷チーム、いきなり二手に別れたと思ったらPを奪っていったぞ!?あんなのアリなのかミッドナイト!?』

 

 

「テクニカルなのでアリ!」

 

 

『アリなのかよ!?』

 

 

プレゼント・マイクの質問にミッドナイトから以外な答えが帰ってくると、プレゼント・マイクは驚いた。

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

そして競技開始から10分が経過しようとした頃…、

 

 

「集合!!」

 

 

「「「了解!!」」」

 

 

出久たちは集合し、再び四人騎馬になった。そして目の前に轟チームが立ちはだかった。

 

 

『さあさあ残り5分!今の所物間チームが4位、麗日チームが3位、轟チームが2位で緑谷チームが断トツの1位!残りのチームもPを奪おうと必死だぞ!?』

 

 

他のチームがPを奪い合っている中、出久チームと轟チームは一定の距離を保ったまま残り時間が1分を切ろうとしていた。

 

 

「皆、残り1分弱…、この後(・・・)俺は(・・)使えなく(・・・・)なる(・・)。頼んだぞ」

 

 

天哉はメンバーに意味不明なことを言う。

 

 

「……来るぞ、"フォーメーションTー2"!かっちゃん!出久!」

 

 

「「了解!!」」

 

 

達也が合図をすると、人使の上に勝美が、勝美の上に出久が肩車をする形になった。

 

 

「行くぞ!トルクオーバー!!」

 

 

『レシプロバースト!!』

 

 

天哉は自身の持つ"裏技"を使用する。だが、

 

 

「かっちゃん!出久!今だ!!」

 

 

「OK!行くわよ!"爆速ジェット"!!」

 

 

勝美は出久を肩車した状態で個性を利用した垂直跳びをし、

 

 

「ゴムゴムの風船!」

 

 

ある程度飛んだ所で出久が自身の体を膨らませし、ふわふわと漂った。

 

 

『轟チームの快進撃を緑谷チーム回避した~っ!そしてそのまま風船のように漂っている!あの高さじゃまず届かねぇぞ!!』

 

 

プレゼント・マイクが言う通り、出久のPを狙おうと個性を使って飛ぼうとしているが、勝美が個性を使用して牽制や移動をしているお陰で、出久にまで届かないのだった。

 

 

そして…、

 

 

TIME(タイム)UP(アップ)!!』

 

 

時間切れとなった。

 

 

『早速順位を読み上げて行くぜ!まず4位!麗日チーム!』

 

 

「惜しかった…」

 

 

4位となったお茶子たちは、中盤で物間チームにPを奪われたが、何とか取り返したのだったが、取り返したのが終盤だったため、4位となったのだ。

 

 

『3位は意外や意外!物間チーム!』

 

 

「終盤でPを奪われたのが響いたか…」

 

 

物間チームはお茶子チームからPを奪い、2位まで上がったが、終盤でお茶子チームにPを奪われ、3位まで下がったのだった。

 

 

『2位は緑谷チームとの激闘を繰り広げた轟チーム!』

 

 

轟チームのメンバーは出久チームのPを奪えなかったのか、悔しそうにしていた。

 

 

『そして1位は…、他のチームからPを奪った上に自分のPをも守った緑谷チーム!!』

 

 

「「「「よっしゃあ!!」」」」

 

 

出久たちは1位になれたことを喜んだ。

 

 

『以上4チームのメンバーが最終種目へ進出だ!!一時間ほど昼休憩を挟んでから午後の部だぜ!今の内に昼飯を食っておくんだな!』

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

昼休憩…、参加者や観客が昼食を食べようと和気藹々になっている中、スタジアムの通路で出会う二人の影があった。

 

 

「やあ久しぶりだね、"エンデヴァー"」

 

 

「"オールマイト"…俊典(としのり)

 

 

その二人とは、『No.1ヒーロー・オールマイト』に『No.2ヒーロー・エンデヴァー』だった。

 

 

「おいおい、幾ら二人きりだからと言って名前で呼ぶのはどうかと思うぞ?"壁に耳あり"って言うじゃないか!」

 

 

「別に俺は気にしない、だからアンタも気にしない方がいい」

 

 

「見た目によらず、冷たいねぇ。それはそうと、君の息子さんの焦凍少年、中々の成績じゃないか!自分の個性を十分に理解している、ああいった子は早々見かけないよ!」

 

 

オールマイトは焦凍のことを口にする。

 

 

「何を当たり前のことを言うんだ?この私や私の息子や娘が確り指導して育てた末の息子だ、今回の敗北を糧にまた更に高みを目指すだろう!」

 

 

「(しまった…!彼は家族のことになると、止まらなくなるんだった…!)」

 

 

オールマイトは焦凍のことを口にしたことを後悔した。そして休憩ギリギリまでエンデヴァーはオールマイトに『自分の家族は如何に素晴らしいか』を熱弁した。

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

同じ頃…、関係者専用通路の一角で出久と焦凍は二人きりで話していた。

 

 

「緑谷…、お前"オールマイトの隠し子"なのか?」

 

 

「……はい?」

 

 

焦凍は出久に頓珍漢なことを質問していた。

 

 

「僕はオールマイトの隠し子何かじゃないよ、まあ親がヒーローだったらって言うのは想像したことはあるけど…」

 

 

「……入場の時に話したと思うが、俺の親父は『No.2ヒーロー・エンデヴァー』。普段は凛々しいヒーロー何だが、家に帰った途端、バカ丸晒しの超が付く親バカだ」

 

 

出久の答えを無視して焦凍は話し始めた。

 

 

「妻を愛し、息子を愛し、娘を愛する。普段とのギャップが違いすぎるんだ、だが俺たちはそんな親父が好きなんだ。親父が結婚した時、『個性婚』だ何だと騒がれたみたいなんだが、その時親父はこう言ったそうなんだ」

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

 

『"個性婚"だと?ふざけるな!!そんな相手を愚弄するやり方を私がすると思うか!!私は心の底から彼女を愛している!そして彼女もまた私を心の底から愛している!この結婚は彼女の両親とちゃんと話し合った末の結果だ!!もしこれ以上私の"家族"を愚弄してみろ!その時は貴様らの最後だと思え!!!』

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

「…って。母さんは頬を桃色に染めながらその話をするもんだから時々頭が痛くなる」

 

 

焦凍はその時を思い出したのか、頭を抱えた。

 

 

「でも、そんな親父に俺は憧れた。兄貴も、姉さんも。『ヒーローになりたい』と言ったら全力で応援してくれるし、個性の特訓にも疲れているにも関わらず付き合ってくれた」

 

 

「俺は一度一人で個性の特訓をしたことがある。その時は上手く制御出来ずに顔の左側に火傷を負ってしまった、この顔の傷はその時にできた傷だ」

 

 

焦凍は自分の顔の左側にある火傷を指差した。

 

 

「火傷を負った時は偶々姉さんが家にいたお陰で大事にはならなかったが、親や兄貴たちからはこっぴどく怒られた。親父に怒られたのはあれが最初だった。でも」

 

 

『焦凍…、お前の個性は自分の体を簡単に傷付けてしまう恐ろしい力だ。これからは私やお兄さんたちがいる時に特訓をしなさい』

 

 

「そう言いながら俺の頭を優しく撫でたんだ。俺は心配させたことに恐怖して泣いた。親父はそんな俺を優しく、泣き止むまで抱きしめてくれた」

 

 

「俺たち家族を第一に考える親父が見に来ているんだ、下手な負け方はできねぇ。緑谷、俺はお前に宣言する」

 

 

「俺はお前を倒して一位になる」

 

 

焦凍はそれだけ言ってその場を去った。

 

 

「轟君…、君が何を思うのか分からなかったけど、僕もオールマイトが見てるんだ。僕は絶対に負けない!もちろん、君にも…」

 

 

出久は決意を新たにし、食事を取りに食堂へと向かった。

 

 

 

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