エロマンガ先生ANOTHER 桜葉桃八はカフェオレが飲みたい 作:しゅみタロス
桃八「今日はバレンタインか」
表参道の喫茶店で待ち合わせをする桃八はそう呟く、沢山の好きとありがとうの溢れ出る街を見ながら一人ホットチョコ―レートを嗜みつつ、小説を読んでいた。
桃八「それにしても、遅いな。約束の時間から5分過ぎてるなんて」
桃八が待っているのはエルフとムラマサ、そしてマサムネと国光である。本当ならここでチョコレートを受け取るはずが一向に来る気配がない。
桃八「間違いない、何かあったんだ」
桃八は席を立つと会計を済ませて走り出した。
桃八「トラブルが起きたとすれば予測できる原因はエルフ先生だ、辺りを見渡せば……」
すると、とある店の前で……
エルフ「あんたほんっと可愛くないわね!!他人の中身で態度変えてるでしょう!!」
???「……」
目の前の少女はまるで人間じゃ無い物を見るかのようにエルフを蔑視している。
エルフ「なんか言いなさいよ、この金髪!!」
マサムネ「まあ、そういうなよ」
ムラマサ「とりあえず私達が謝らなければ」
国光「本当にごめ……」
???グギャッ「……」
少女は首を曲げ、無言で圧をかける。
マサムネ「ああ……」(これ謝っても許してくれ無さそうだ……)
桃八「マサムネさん、やっと見つけた」
マサムネ「あ、桃八さん、すまない、今こんな状況で……」
桃八「一体何があったんですか?」
国光「実はさっき交差点を渡ろうとして歩き出したら目の前にいるこの子が持っていた冷凍のラーメン僕たちが踏んじゃったんです」
桃八「そんな事が……」
???スッ「……」
すると少女はスマホを取り、電話をする。連絡先は……
???「もしもし、警察ですか?私の目の前で脅迫して金品を強奪をしようとしている半グレがいるんですが。写真と地図を送るのですぐに来て、お願いします」
桃八「ちょっと、君、一体何を言って!!」
???「はい、私の大事な物を一つ盗まれてます、完全なクロで……」
マサムネ「いくら何でもやり過ぎだ!!俺たちに対してこんな……」
???「犯罪者は黙って……」
その時
???「人を脅すのは感心しないな、小泉さん」
???「り、凛君!!」
メンバー「「「「「凛君」」」」」
突然現れた高校生はその少女、小泉の横に立つ。
凛「大廉時凛と言います、俺の幼馴染、小泉さんがご迷惑をお掛けしました」
エルフ「幼馴染が居たのね」
小泉「で、でもこの人たちは……」
すると凛は買い物袋から袋を取り出す。
小泉「その、ラーメン……」
凛「二人分ある、新作だから食べたかったんだろ?、一緒に」
その時小泉は真っ赤な顔をして凛の腕を叩く。
小泉「凛君のばかぁ……それなら早く言ってよぉ……」
凛「とは言っても気付いたのさっきだからな」
エルフ・ムラマサ(さっきとキャラが違う……)
2人から漂う甘い空気に流されそうになるが一応さっきまでギスギスだった。
凛「とりあえず、小泉さんの事は大目に見てほしい。悪い奴じゃないので……」
マサムネ「わかりました、凛さんがそこまで言うなら」
凛「では、俺達がこれで。あ、お詫びに良ければこれを」
凛から手渡されたのは赤いチケットだった。
マサムネ「大廉時中華飯店、ランチ500円券?」
凛「俺と家族で営んでいる街中華のお店です。是非来てください」
桃八「それじゃあ、お言葉に甘えて来させてもらいます」
凛「また会いましょう」
手を振り去り行く二人を見送ると桃八たちは待ち合わせ場所だった喫茶店に戻るのだった。
エルフ「はい、ハッピーバレンタイン!!」
ムラマサ「義理ではあるが受け取って欲しい」
桃八「ありがとうございます、貰えるだけでも嬉しいです」
エルフ「この私からチョコレートをもらえる事を感謝しなさい。その代わりホワイトデーは5倍よ」
ムラマサ「高望みはしないが期待してるぞ」
桃八「こんなに良い物を貰ったんだ、頑張っていいモノ返すよ」
マサムネ「俺もそのつもりだ」
国光「その為にもしっかり小説の仕事、やらないとな」
その横では
名倉「あいつ、楽しそうな顔するじゃねえか」
ひふみ「なーに?知り合い?」
名倉「ちょっとした縁のある奴でな、桜葉桃八、俺と同じ何かに挑み続けてる奴だ」
ひふみ「ふーん、案外気に入ってるんだ?」
名倉「まあ、そんな感じか」
すると名倉は紙袋を開けつつため息をつく。
名倉「イーグルジャンプの奴らからこんなに貰っちまうとはな」
ひふみ「その為にわざわざ日本に帰って来たんでしょ?アメリカじゃあチョコ渡す文化無いから」
名倉「やっぱバレンタインはチョコ貰ってこそだろ?まあ、頂いたし明日にはアメリカに帰って地道に食べるさ、ははっ」
ひふみは名倉の姿を見て満足気にしていた。
PM11:00
大廉時中華飯店
凛「いらっしゃいませ、丁度いつものかに玉セットがラストですよ」
キィン!!
その言葉と同時にコイントスをする金髪の男。
表になったコインを見つつ、呟いた。
「やっぱり僕はツイてるね、それならかに玉セット、頂こうか」