燃ゆる龍、覇道の道征く   作:紳爾零士

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バンドラ君(+ヒロインズ)のイラスト募集中です。絵心のある方で暇やからやったるよーって方、よろしくお願いします。

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長いです。


第105話

鬼人のギンに感情はない。

敵が泣こうがわめこうが、容赦なく殴り続ける感情を持たない狂気の男。…しかし、そんなギンが泣いていた。大粒の涙を流して…泣いていたのだ。

 

「できませんッ!!首領(ドン)・クリークッ!!」

 

「あ!?」

 

…その言葉にギンを知る人間、対峙している海賊たちは耳を疑い傾けた。ギンは初めて尊敬するクリークの命令に反いたのだ。

 

「俺には…この人を殺せません…!!だって俺は…!!」

 

「もういっぺん言ってみろッ!!」

 

その言葉がクリークの怒りに触れる。その怒りの中には失望と共に信じられないという気持ちも入っていただろう。

 

「…あんなに人に優しくされたのは…生まれて初めてだから…俺には…この人を殺せません…ッ!!」

 

…その時、ギンに思い出されるのは、サンジのくれたピラフだった。鬼人の心をあっためて、その優しさに触れた。サンジの優しさがギンを人にしたのだ。

 

しかし、クリークにそんな弱音は通じない。

 

「殺せねえだと?ガッカリさせるじゃねえか。ギン。」

 

「別にアンタを裏切るつもりはねェ。今までやったことを間違ってるとは思わねェ。アンタの強さを尊敬してるし、感謝もしている。だが、この人は殺せねえんだッ!!…首領(ドン)・クリーク…あわよくば、あわよくば…!!この船を…見逃すわけにはいかないでしょうか…!!」

 

…泣きながら懇願するギン。それにクリークは先ほど同様、肩の盾のようなものをバラティエへと向ける。

 

「し、しかし、首領(ドン)・クリークッ!!俺たち全員…この店に命を救われて…!!」

 

「…ガスマスクを捨てろ…テメェはもう俺の一味じゃねえ…ッ!!」

 

その言葉にギンは言葉を失った。

…クリークは本気だった。例え、それが自身に忠実だった部下でも。

 

マストの橋を走り、毒ガスを止めに行くルフィ。

 

しかし、クリークはまたしても槍を飛ばし、ルフィを叩き落とそうとする。

 

ルフィはマストの橋の下へ海に落ちないようにがっしりと掴みながら回り、そのまま突き進む。

 

「このカナヅチ小僧が…テメェは黙ってても殺してやるよ…ッ!!」

 

そう言ってクリークはマストの橋を殴り割った。

 

海に落ちそうになり、上へと逃げるルフィ。そこへ飛んでくる槍にまたしてもバラティエへと戻されてしまう。

 

ギンはガスマスクと睨めっこをしていた。

 

「ギン…あんな弱虫の言うこと聞くんじゃねえぞッ!!俺がぶっ飛ばしてやるからッ!!」

 

「貴様…首領(ドン)・クリークを愚弄するなッ!!首領(ドン)・クリークは最強の男だ…勝てるわけがねェ。」

 

…殺されようとしてなおも、ギンの忠誠心は相当なものだった。サンジが諭そうとするも、ギンは聞こうとはしなかった。そうして…ギンはガスマスクを海へと投げ捨てた。

 

そして、遂にクリークは自身の盾から猛毒ガス弾『MH5』を射出した。

 

「モネッ!!」

 

「きゃっ!!」

 

バンドラはモネの顔をを自身の胸へ深く深く沈める。こんな状況であるにも関わらず、モネの顔は赤く染まっていた。バンドラが指パッチンをするとバンドラの周りに乱気流が発生する。

 

「…間に合わねえッ!!ルフィッ!!」

 

「あ、あった!!」

 

間一髪、ガスマスクを見つけたルフィはそれをつけた。直後、バラティエ含め、その周辺を毒ガスが充満する。バンドラには毒が効かないから良いものの、モネやルフィたちが吸ったら致命打になるくらいの濃度だった。

 

「…大丈夫か?」

 

毒ガスの霧が消え去る。バンドラの優しい声にモネが胸に顔を埋められながらコックリと頷く。耳元まで赤くなっているのがわかった。

 

…周りを見渡すとルフィはなんとかガスマスクをつけていた。しかし、ギンとサンジは…。

 

「ギン、その手を退けろッ!!」

 

「…ゴフッ…!!」

 

「…マスク、お前が投げてくれたのか…!!」

 

直前で飛んできたマスク。ギンが二人のために投げたものだった。片方をルフィに投げ、もう片方はサンジへとほぼ無理矢理つけた。ギンは死のふちを彷徨っていたのだ。

 

「ハッハッハッハッハッハッ!!馬鹿なやつだ。たかが飯に大層な恩を感じちまうからそんなことになっちまうんだよッ!!…まぁ、馬鹿は死なねえとわからねえか…。」

 

…そんなギンにクリークが返したのは嘲笑だった。その声にサンジとルフィが怒る。しかし、クリークの罵声は止まらなかった。

 

「ギン…意地で生きろ、俺がアイツをぶっ飛ばしてやるからッ!!」

 

「ゴフッ…ダメだ…首領(ドン)・クリークには…勝てない…!!」

 

正面から柵もなく突っ込もうとするルフィをサンジが止める。

 

しかし、ルフィは死なねえよ…と返し、そのままマストの橋を渡った。

 

クリークは嘲笑い、小型爆弾を投下する。

 

「…全く、世話の焼けるガキだ。」

 

「なぁ!?爆弾が…!?」

 

その時。投下された爆弾は上へと風に煽られ飛ばされた。それに動揺したクリークの目前へルフィは迫る。

 

クリークはニヤリと笑うと至近距離で槍を飛ばした。

 

ルフィは槍が体に刺さろうと突き進む。その勢いにクリークは歯を食いしばった。

 

上へと跳び、腕を伸ばすルフィ。それにクリークは棘付きのマントを羽織る。

 

「くく…手も足も出ない…このっ…!!」

 

「ゴムゴムのォォ…。」

 

しかし、そんなものは関係ない。

 

「『銃弾(ブレット)』ォォッ!!」

 

その剣山マントの上からルフィはクリークを殴り飛ばした。ルフィの手からもクリークの口からも大量の血が流れる。

 

「よく見てろ、サンジ。」

 

「…?」

 

「たまに居るんだ。標的を決めたら死ぬまで闘うことを諦めねえ馬鹿野郎がな。ああ言うのを敵に回すのは…厄介だぜ。」

 

クリークの大楯がルフィの身体を弾く。

 

飛ばされてもなお、ルフィはその足をクリークの頭へと叩き込んだ。

 

周りがざわめく。最強の男が…首領(ドン)・クリークが…2度も倒れた。その事実が船員たちには信じられなかったのだ。

 

「くだらねえこと言ってんじゃねえッ!!」

 

そう言って肩の盾のようなものを重ねるクリーク。それは槍のような姿になる。無数の武器を持つクリーク最強の武器『大戦槍』である。

 

大戦槍を振り下ろすクリーク。

 

1tもある超重量の槍を軽々と振り下ろすその様。地面に当たると共に爆発が起こる。

 

ルフィはなんとか避けるものの、もうボロボロだった。気がつけば立てなくなるほどに。しかし、気合いで立ち上がる。

 

振り回される大戦槍をルフィは何度も何度も避ける。

 

しかし、何度目かの攻撃で空中に出たのが行けなかった。槍の刃を両拳で挟むルフィ。それにクリークはニヤリと笑う。

 

突如としてルフィを襲ったのは爆風と爆撃だった。

 

黒焦げになったルフィが地面に落ちる。…しかし、立ち上がった。

 

「この俺を怒らせたんだッ!!原型留めちゃおけねえぞッ!!」

 

「…もういっちょ…!!」

 

横から振り回される大戦槍。

ルフィはそれをまたモロに喰らった。…しかし、大戦槍の刃が脆くも崩れ去ったのだ。

 

「パンチを五発入れてやった。そんなもん、刃がなけりゃただの棒付き爆弾だ。力半減だな。」

 

…そう言って笑うルフィ。しかし、身体はボロボロだった。心配するサンジにゼフが言った。

 

「全身に何百の武器を仕込んでても腹に括った一本の槍には敵わねえこともある。」

 

「…何の話だよ?」

 

「少なくともあの小僧には躊躇いがねえってことだ。…生きるための装備か、死を恐れぬ信念か。」

 

大戦槍がルフィの飛び乗るマストを叩き折る。

 

マストから伸びる棒へルフィは手を伸ばし折る。その後、クリークに向けて投げつけた。

 

クリークはニヤリと笑うと腕から火炎放射を放つ。

 

「ゴムゴムのォォ…『銃乱打(ガトリング)』ッ!!」

 

「ハッハッハッ!!無力!!このウーツ鋼の鎧の前には無力「『銃弾(ブレット)』」…小賢しいッ!!」

 

クリークの腹にルフィの一撃が入る。

 

しかし、血を流したのはルフィの腕だった。クリークはルフィを突き飛ばす。

 

クリークはニヤリと笑うと折れたマストのあったであろう場所へと飛び乗る。

 

「力あるものに逆らったものは死ぬのさ…小僧ッ!!」

 

そうして爆弾を投げるクリーク。

 

しかし、ルフィは怯まない。

 

「強え奴が生き残るんだよッ!!」

 

「そりゃ俺だろッ!!」

 

両手を目一杯後ろへ伸ばすルフィ。

 

避ける場所もない細い場所。振り下ろされる大戦槍からの衝撃波がルフィを穿つ。…しかし、ルフィは止まらない。

 

「ゴムゴムのォォ…『バズーカー』ッ!!」

 

クリークを下へと叩き落とす。

 

空中で笑うクリーク。ルフィはもうボロボロだった。しかし、ルフィはそのまま跳び…。

 

「ゴムゴムのォォ…!!『バズーカー』ッ!!」

 

信念で首領(ドン)・クリークのウーツ鋼の鎧をぶち壊した。血を流しながら笑うルフィ。

 

「うかれるなッ!!小僧ッ!!」

 

しかし、クリークはずる賢かった。鉄の網でルフィを捕獲したのだ。普通ならこのまま海に落ちていたろう。しかし、ルフィは違う。

 

…サンジは思った。何故、どうしてそこまで…。

 

網に足を巻き付かせ、クリークの頬を足で掴むとそのまま…。

 

「ゴムゴムのォォ…「テメェら、援護しろォォッ!!」

 

矢で攻撃をしようとする下っ端ども。

しかし、サンジとバンドラがそれを許さない。

 

「『大槌』ッ!!」

 

クリークの頭を地面へと叩きつけるルフィ。

…海賊首領(ドン)・クリークは口から血を吐き、倒れ…麦わらのルフィは海へと落ちた。




やっと終わったよ、クリーク戦。
バラティエ編はもっと続くけどね。原作だとバンドラが傍観者になってて辛いんじゃ…。まぁ、保護者的な立ち位置だからなぁ。ナミすわぁんとか、ビビとかがヒロイン化したら知らんけど…。もうちょっとだけ続きます。ただまぁ、暫くは物語進むかな。イチャイチャ好きな人はごめんね。待っててくれぇい。

あと、物語の中で文章の誤用や日本語おかしくね?ってとこがあって集中できないとのお声を頂きました。タグにも『駄文』と打たせていただいております。筆者もおかしいかなぁと思いつつ書いてる部分もしばしばあります。申し訳ないとは思っておりますが、引き出しが少ないため皆様にはご苦労をおかけすると思っております。誤字脱字等のご報告は助かっております。ありがとうございます。
此方も日々精進し改善していくようにしますので、これからも宜しくお願いします。
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