燃ゆる龍、覇道の道征く   作:紳爾零士

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バンドラ君(+ヒロインズ)のイラスト募集中です。絵心のある方で暇やからやったるよーって方、よろしくお願いします。

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※活動報告の文を変えさせて頂きました。


第109話

「…アンタほどの人がこんなとこで何やってんだよ。元ロックス海賊団…金獅子のシキッ!!」

 

「ジハハハハッ!!懐かしいなぁッ!!」

 

バンドラは狂骨を構える。

 

シキの周りに小岩が無数に浮き上がった。

 

「ゴムゴムのぉぉ…!!」

 

バンドラが仕掛けようとしたその時だった。

 

「『(ピストル)』ッ!!」

 

「あん?」

 

「おいッ!!」

 

…ルフィの無鉄砲な拳がシキに向かって飛ぶ。

 

シキはそれを周りに浮いた一隻の船でガードした。

 

「うわっ!?」

 

「船も壊せねえのか…クソガキッ!!」

 

そのままルフィに向かって船を振り下ろす。

船はまるで海を進むように突き進んだ。

 

「くっそォォッ!!ゴムゴムのォォォ…『銃乱打(ガトリング)』ッ!!」

 

ルフィが前へと拳を打ちまくる。

それによって木でできた船はようやく煙と共に壊れた。

 

「ヤマト、モネッ!!村人を守れッ!!」

 

「え?でもっ…!!」

 

「俺に何かあったら…加勢しろッ!!」

 

何か言いたげのヤマトにそう言い、バンドラはその木の煙の中へ突っ込む。

 

バンドラへと向かってくるのは緑色の飛ぶ斬撃。

 

バンドラはそれを狂骨で弾きながら、前へと出た。

 

「ぬぉ!?」

 

「ふっ!!」

 

狂骨の刃で横薙ぎにシキを裂こうとするバンドラ。

 

しかし、それをシキは足の刃でガードした。

 

「…なっ!?」

 

「小賢しいんだよッ!!クソガキがッ!!」

 

そのまま指を下へと下ろすシキ。

バンドラに向かって小石がミサイルのように飛んできた。

 

バンドラは後ろに飛んで避けるとそれを全て狂骨で切り刻む。

 

「へっ。老耄が。…『刃雷』ッ!!」

 

飛ぶ雷を纏った斬波。

 

それをシキは上へと飛び交わす。

 

バンドラは地面を蹴り、シキの頭上へと出た。

 

「馬鹿野郎がッ!!お前じゃ俺に勝てねえッ!!」

 

「やってみないとわかんねえだろうがッ!!『陽戒炎・八卦(ようかいえん はっけ)』ッ!!」

 

バンドラの左手が炎に包まれる。

 

そのままシキの背に回り、シキの背に左掌を突き刺した。

 

「ぐっ!!」

 

シキの身体に衝撃が走る。

 

そのまま前へと飛ぶと…足を構えたサンジとルフィが居た。

 

「『首肉(コリエ)…」

 

「ゴムゴムのォォ…!!」

 

「シュート』ッ!!」

 

「『斧』ッ!!」

 

二人の足がシキを捉える。

 

シキはそのまま地面へと叩き落とされる…が、全く聞いているそぶりがなかった。

 

シキが地面を触るとルフィ達の地面が窪む。そのまま砂煙が立ち込めた。

 

「知ってるか…ガキども…。俺の浮かした地面はなぁ…全部俺の体と一緒なんだよッ!!」

 

そうして起こった砂煙がサンジとルフィを絡め取り、後ろへと放り投げた。

 

「危ないッ!!」

 

ヤマトがその二人を受け止める。

 

「ありがとうッ!!ヤマトちゃんッ!!」

 

サンジがそう言うとヤマトが満面の笑みで頷いた。

 

シキがそのままトドメを刺そうと浮き出すが…。

 

「おいおい、おっさん。…浮気すんなよ。お前の相手は俺だろ?『黒刃雷(アートルム・トルニトロス)』ッ!!」

 

黒い電撃を浴びたいくつもの斬波をシキへ打ち込むバンドラ。

 

シキは咄嗟に浮いていた船を目の前に飛ばすことでガードした。

 

ボロボロと崩れる瓦礫と埃煙により、船が倒壊したとわかる。シキはその煙を切るように斬波を飛ばした。

 

バンドラはそれを避けると…目の前にシキが居た。

 

「なっ!?」

 

その瞬間、シキの手が狂骨の峰に触れたのだ。

シキの満面の笑みがバンドラへと近づく。

 

「…俺は『フワフワの実』の浮遊人間。触れたものを…生物以外だが、浮かす。勿論、刀もなぁ…!!」

 

「ぐっ!!」

 

バンドラは離そうとするものの、その手ごと狂骨がシキの手に掴まれ、そのまま二人は上へと飛んだ。

 

シキはコノミ諸島のある外側の海へとバンドラを狂骨ごと飛ばした。

 

バンドラは地面に降りるように狂骨を離し、なんとかコノミ諸島ココヤシ村の地面へと着地しようとする。しかし。

 

「『斬波』ッ!!」

 

「なっ!?」

 

バンドラの着地しようとした地面はシキの斬波によって粉々に切り刻まれてしまった。

 

そのまま下の青々とした海へと落ちていくバンドラ。

 

「くっそがァァ…!?」

 

バンドラは下を向き、手を海面へと向けた。

黒い竜巻が徐々に形成され、バンドラはその上に飛び乗る。

 

上へと向かおうとするが…バンドラの上からあるものが落ちてきた。

 

「…マジかよッ!?」

 

…それはコノミ諸島そのものである。

先程の穴も塞がれ、島一つが頭の上から落ちてくるという衝撃にバンドラは横に竜巻を動かすことで回避した。

 

とてつもない轟音と共に島と人が落ちてくる。

人は全員、綿のような雪に覆われ、無事だった。

 

バンドラはスタイリッシュにココヤシ村へと降りた。降りた瞬間、風が霧散。

 

地面を蹴り、シキへと向かう。

 

「ジハハハハッ!!よく無事だったなぁッ!!天帝よォォッ!!」

 

その後ろからルフィが走ってきた。

 

「バンドラッ!!俺、アイツに一発殴りてえッ!!」

 

「あん?…全く、無茶言いやがるッ!!」

 

バンドラは右掌を上へと向ける。

するとそこに風の黒い竜巻が現れた。

 

バンドラはそれをシキに向かってぶん投げる。

 

「『風刃(ラーマ・バン)』ッ!!」

 

「ジハハハハッ!!自分の刃で死にやがれッ!!」

 

シキは狂骨の切っ先を前へと向けて、ダーツのように飛ばした。

 

バンドラの風がそれの隠れ蓑となってしまっていた。

 

その凶刃がルフィへと飛ぶ。

 

「危ねえッ!!」

 

「うわっ!?」

 

バンドラがルフィを押し倒した。

しかし、シキは一筋縄ではいかなかった。

 

その刃は進行方向を変えず、村人の方へと飛んでいくのだ。

 

「くっそガァァァッ!!」

 

バンドラはとてつもない勢いで走っていく。

 

その矛先は…ノジコへと向けられた。

 

「ノジコッ!!」

 

ベルメールはナミを抱いていて守ることができない。咄嗟にベルメールは飛んでくる狂骨へ背中を向けた。

 

「ベルメールさんッ!!ダメだよッ!?」

 

…ベルメールは目を閉じた。

これで娘を守れるなら…本望だと。あの日、死にかけて…改めて親子となった。せめて守りたいと母は背を向けた。

 

しかし、その背に狂骨が刺さることはなかった。

 

「グハッ…!!」

 

「バンドラァァッ!!」

 

親子を守ったバンドラの腹に灼熱感が走る。

守ることに必死で武装色を纏うことを忘れていた。ヤマトの声が響く。青ざめたヤマトが膝をつくバンドラに駆け寄っていった。

 

モネとウタは口を押さえて驚いていた。

 

「バンドラッ!!大丈夫かッ!?」

 

「ジハハハハッ!!深々と差し込んでやるよッ!!」

 

「オイッ!!ダリーンッ!!」

 

指を動かそうとするシキへルフィが拳を構えて、懐へ入る。

 

「ゴムゴムのォォ…!!『(ピストル)』ッ!!」

 

「ジハハハハッ!!もう東の海の男には負けねえ。一人、空で後悔してなッ!!『斬波』ッ!!」

 

シキはルフィの拳を上へ飛んで回避。

 

斬撃をルフィの周りに器用に打ち込むとそのままルフィのいる地面を思いっきり浮かばせた。

 

「うわぁぁぁッ!?」

 

「ルフィッ!!クソッ!!」

 

サンジも前へと出る。

シキに向かって走っていくと、そのシキに蹴りを入れた。

 

しかし、シキはそれを手で受け止めてガード。

 

「うーんどっこいしょッ!!」

 

「グワァッ!!」

 

サンジは足を掴まれ、地面に叩きつけられた。

サンジの足の骨にヒビが入り、頭からは血が流れていた。

 

「チッ…!!ガフッ…!!」

 

シキの前にはなんとか狂骨を引き抜いたバンドラがシキの前に立っていた。

 

「ジハハハハッ!!意外としぶといな。」

 

「…こっからが本番さ。全く…一張羅が台無しだ。まぁ、いっぱいあるんだがな。」

 

「じゃあ一張羅じゃねえじゃねえか。」

 

ヤマトの肩を借りてバンドラが歩いてくる。

バンドラは手に狂骨を握ると、ヤマトの唇にチュッと唇を落とした。

 

「行ってくる。」

 

「あっ…うんッ!!」

 

「ジハハハハッ!!お前も楽しんでるじゃねえか。天帝よォォッ!!」

 

そう言って笑うシキへバンドラは剣先を向けて笑った。

 

「…へっ。俺はな。死ぬわけにゃいかねえんだよ。行くぜ…獅子狩りの時間だ。」

 

そう言ってバンドラは地面を蹴り、狂骨を振るった。シキは再びその狂骨の峰を握り、笑っていた。




シキならこのぐらい出来てもおかしくないやろ。
もしかすると強化されてるかもですな。シキ様。

思ったけど狂骨って無機物でいいよね?ね?

では。

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