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…政府管理島『エッグヘッド』。
ホログラムの跋扈するこの島は科学者シーザー・クラウンと天才科学者ベガパンクの住む島である。島は天才の欲求の果て、改造につぐ改造の末、出来た海獣たちに守られていた。
そこにいるのは…王下七武海『暴君』バーソロミュー・くま。
「さて、今日の改造を始めるか。なんとも、七武海を兵器化とはふざけたものだ。」
「…すまない。俺はこうするしかなかった。」
「まぁ、ワシも研究欲が払拭できるから良いのだが。」
今日、研究を進めるのは、
その後ろから悪趣味だなぁとシーザーが付いてきていた。それぞれ、欲に忠実なサテライト達であるが、ベガパンクの中で一番手のつけられないのが悪である。その執事兼生贄にシーザーがバンドラから無理やり、任命されたのである。
「政府のイカれようにも困ったものじゃ。ワシだってさっさとここから抜け出して、バンドラの元へと行きたいのにっ!!」
「…天帝か。アマゾンリリーの海賊女帝と同じく船に女しか乗せていない変わり者だと聞く。」
悪はそんな彼の身体をペタペタと触り、かちゃかちゃと改造を施す。
「…女だけか。ワシを差し置いて楽しんどるとはけしからん。ワシは彼だけだと言うに。あー、政府のクソジジイに媚びて金を貰うより、バンドラと一緒に四六時中、風呂時でも用を足す時も一緒に居たいッ!!あわよくば、御子を…ふひひ…。」
「怖えよッ!!」
不敵に笑う悪。悪魔的なその笑みに、シーザーが大口を開けて叫んだ。くまは無表情でその様子を見ている。
「なんでじゃっ!!ワシとバンドラは相性が良いッ!!あいつ好みにどこもかしこも作り替えれば良いのじゃっ!!」
「…一人の男のためにそこまでするお前が怖えよ。」
ポンっと手を叩く悪にシーザーは汗をかきながら乾いた笑いを示していた。くまは何か思い詰めたように、地面を見ていた。
「…。」
「どうしたんだよ。いきなり死ぬのが怖くなったのか?」
「…大事なものを置いてきている。天帝ならば…守ってくれるだろうか。」
聖書を閉じてそう言うくまに悪とシーザーは真面目な顔になる。…コイツには何かある。だからこそ、こんな自分にとって不利益しか被らないことをやってるのだ…と。
「…ふん。ワシはどうでも良いがな。
「…俺の唯一の家族だ。政府に追われた…最悪の世代と呼ばれるもののうちの一人。」
「あぁ。確かに。見たことがある顔だ。
…エッグヘッドが研究施設じゃなかった頃、くまとその手を引いた小さな女の子が来ていたのを思い出した。その子を政府から守るために七武海になり、自らの身を差し出していた。その実はジンベエと同じであった。
「…海賊にしてしまったのは俺のせいかもしれない。」
「あの男はそういう話に弱いぞ。全く馬鹿じゃからなぁ。…でも、そこが良いっ!!」
「…平常運転でいい話を汚すな、バカパンク。」
シーザーのその声が小さくこだまする。
悪はうっとりとした顔で虚空を見上げていた。
…東の海フーシャ村。
「マキノ〜ッ!!」
「…ッ!!ウタちゃんっ!!」
久々に会うマキノにウタが無邪気に抱きつく。マキノは少し目に涙を浮かべながら、ウタをギュッと抱きしめる。その様子をヤマトとバンドラ、それとスムージーは優しげな笑みで見ていた。
「…無事で…良かった…!!」
「むぅ、痛いよぉ。マキノぉ。」
そういうものの、ウタは笑っていた。
マキノの酒場に三人が入っていく。
スムージーは流石に入れないとルエノルーヴ号に戻っていった。バンドラがカップに入った酒をカウンター席でゆらりと揺らす。水面にバンドラの美顔が映っていた。
「好きでしたよね。それ。」
「…あぁ。まさか、ここで飲めるとは。」
…酒の名前はシェリー酒。世界一かっこいいとバンドラが自負するものである。バンドラは舌が焼けるくらいに痺れるほどの辛口。それを口の中に流し、嗜むように舌を転がす。
「これが一番かっこよく酔える。」
そう言ってニヤリと笑うバンドラ。
ヤマトとウタも酒を飲みつつ、その姿を見ていた。
「ウタちゃん、大きくなったわね〜。」
「お酒ならシャンクスにもマキノにも負けないよっ!!」
「あらっ。本当?うふふ。…今日は私も飲んじゃおうかしら。」
お祝いに、とにっこりと笑いながらお酒を持つマキノ。バンドラは歯を見せて、奢るよと言う。マキノは少しふふっと笑うとグラスに酒を注いだ。
「で?そちらの方は?」
「あぁ。」
マキノはバンドラの隣の席に座るヤマトを手で指す。バンドラはニコッと笑いながらヤマトを紹介する。ヤマトもほのかに色づいた顔で満面の笑みでうなづいた。
「ルフィにはもう会われました?」
「ん?あぁ。…あれは変わらねえな。どっかの誰かさんと同じで。」
そう言いながらウタの方へ膝をつきながら見るバンドラ。ウタはむっと口を閉じ、バンドラの足を蹴る。バンドラは足を手で押さえ、嗚咽を漏らす。ウタはプイッと横を向いていた。
「…ま、まぁ…。信頼できる仲間と一緒にいるみてえだ。楽しくやってたよ。」
「そ、そうですか…。楽しそうなら良かったです。」
ふっと笑うその顔はまるで母親のような優しい顔だった。マキノも酒に口をつけて、くいっと飲む。
「そうだなぁ。…エースの野郎にもあった。今朝方、強え海賊の知り合いからうちの船に乗ったって連絡があったよ。」
「ほんとですかっ!?元気そうで良かった…!!」
「あぁ。生意気すぎて、燃やされかけた。…また会いたいねぇ。あれは死なない限り、伝説を残し続ける。そんな男の目をしていたよ。」
そう言ってバンドラは酒をゆっくりと飲む。グラスの酒がなくなるとすぐさま、マキノが酒を注いだ。礼を言うとバンドラはグラスを上に上げた。マキノ、ヤマトはその意図を察して、グラスを上に上げた。コツンっと重なる音が酒場内に響く。
「…乾杯。」
「あー、ずるいっ!!私もっ!!」
…そう言って遅れてウタもコツンっと乾杯を交わした。バンドラはそのままシェリー酒を一気に飲み干す。かーっと焼けるような感覚が喉を通る。マキノも同じくらいの度数の酒を一気に。その様子をバンドラがふっと笑って見ていた。
「良い飲みっぷりだねえ。」
「ええ。酒場のマスターは簡単に酔い潰れちゃダメですし、襲われてもダメですから。」
「そりゃそうだ。…男でもいりゃ良いだろうに。シャンクスの野郎も言い寄ってたろ?」
「えー、シャンクスさいてー。」
にっと笑いながら、グラスを弄るバンドラ。ウタが舌を出して嫌そうな顔をしていた。
「あら、そんなこと言っちゃダメよ。ウタちゃん。それに船長さんとの話は断ってますから。」
「尻尾掴めねえんだよなぁ。マキノさん。良い女は尻尾を見せねえ。」
「ふふ。そんなことないですよ。」
そう言って笑うマキノ。
蝶のように舞うとはこのことを言うのかと…バンドラは酒を飲む。
「…さてと、そろそろお暇するか。」
そう言ってバンドラは立ち上がる。
…ウタもその音に合わせて、立ち上がる。バンドラはカウンターに寝るヤマトを抱き上げる。規則的な寝息を立てるヤマトを起こすと、バンドラは背を向けた。ヤマトは眠そうな顔でその背に身体を預ける。
「あうぅ…。」
「…うちの鬼姫にゃ、つまらなかったようだ。昔話は眠いらしい。」
よっとと言う声と共に自分より背の高いヤマトをおぶるバンドラ。マキノはその姿を見ていた。
「また飲みに…いや、口説きにくるよ。その時に。」
「ええ。」
そう言って笑うマキノ。
バンドラはヤマトを落とさないようにしっかりとおぶり、少し足元のおぼつかないウタの手を握りながら、フーシャ村を後にした。
まぁ、ほのぼの路線ですわ。
ちょっとバトルから外れる。次の話は…序盤は進むかなぁ。後半があれだもの、女ヶ島だもの。
ベガパンクくん、リリスやけどベガパンクくんやから女ってことにしてます。そのほかは僕のお眼鏡にかからない限りでません。ベガパンクくんがガチでヤマトとかウタとか女体ロー並みの可愛さじゃないと出ません。
…ハンコック…ヒロイン…ルフィのヒロイン?
むむむと頭の中で魔改造が起こってるワンピース。お楽しみくださいませ。